四半期報告書-第21期第3四半期(令和3年7月1日-令和3年9月30日)

【提出】
2021/11/12 15:25
【資料】
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【項目】
31項目
文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
なお、当社グループは、前連結会計年度末より連結財務諸表を作成しているため、前年同四半期との比較分析は 行っておりません。
また、当社グループは「着物・ブランド品等リユース事業」を主要な事業としており、他の事業セグメントの重要性が乏しいため、セグメント別の記載を省略しております。
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウィルス感染症の世界的な感染拡大の影響によ
り、個人消費と企業活動の自粛など経済環境は厳しい状況となりました。2021年1月、4月及び7月に緊急事態
宣言が発出されるなど、先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループの属するリユース業界については、フリマアプリやインターネットオークションなどの普及に伴
い、消費者にとってリユース品を売買しやすい環境が広がっていることを背景に、市場規模はますます拡大して
おります。2018年度において顕在化しているリユース市場規模は約2.2兆円とされ、2025年には約3.3兆円規模に
拡大すると予測されております(参照:「中古市場データブック2020」リサイクル通信2020年10月8日)。ま
た、潜在的なリユース市場規模を示す、自宅内の一年以上利用されていない不要品(以下「かくれ資産」)の日
本における総額は2018年時点で約37兆円と推計されており、かくれ資産として今後追加されることになる過去一
年間に不要となった品物の規模も約7兆6,000億円と試算されており、リユースの潜在市場規模はより大きなもの
と考えられます(「平成29年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調
査)」経済産業省、ニッセイ基礎研究所監修平成30年11月7日付調査結果)。
このような環境の中、当社グループにおける状況は以下の通りとなりました。
買取においては、当社の主要サービスである「バイセル」の認知向上のために、リスティング等のオンライン
メディアのみならず、テレビCMやポスティングチラシなどのオフラインメディアを組み合わせたクロスメディ
アマーケティング施策を実施してまいりました。また、買取店舗(5店舗、2021年9月末時点)の出店など、買
取チャネルの拡大を図ってまいりました。
さらに、ブランドバッグを中心とした年間約200,000点を取り扱う古物オークション「TIMELESS AUCTION」や
百貨店の常設店舗や催事にて買取を行う総合買取サロン「タイムレス」を展開する株式会社タイムレスを2020年
10月に子会社化し、時計・ジュエリー・ルースを取り扱うWEBオークションの開始や百貨店での常設店及び催
事買取の強化を図ってまいりました。
販売においては、業者への販売や古物市場への出品などのtoB向け販売とECや催事などのtoC向け販売の傾向分
析を進め、商品毎に適切な販売方法を選択するなどにより、在庫回転期間の短縮化とともに、収益性の改善を
図ってまいりました。外出自粛などを背景に消費者の購買環境の変化もあり、toC向け販売では、自社ECサイト
「バイセルオンライン」やECモール(「楽天市場」や「ヤフオク!」)など)での販売に加え、ライブコマース
を中心とした海外販路の拡大を図ってまいりました。
そのほか、アプリ買取事業「CASH」に係るソフトウェアの収益性の低下による将来の回収可能性を検討した結果、減損損失107百万円を特別損失として計上いたしました。また、事業撤退の意思決定により、カタログ通販事業「美つむぎ」に係る事業撤退損26百万円を計上いたしました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高17,827百万円、営業利益1,730百万円、経常利益1,714百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益903百万円となりました。
② 財政状態の分析
(資産)
当第3四半期連結会計期間末の流動資産は、前連結会計年度末に比べて550百万円増加し、6,373百万円(前期末比9.5%増)となりました。これは主に、売上が好調に推移したことによる現金及び預金の増加187百万円及び売掛金の増加204百万円、仕入の増加に伴う商品204百万円の増加によるものであります。
当第3四半期連結会計期間末の固定資産は、前連結会計年度末に比べて113百万円減少し、2,901百万円(前期末比3.8%減)となりました。これは主に、のれん償却によるのれんの減少135百万円、アプリ買取事業「CASH」に係るソフトウェア107百万円の減少によるものであります。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末の流動負債は、前連結会計年度末に比べて145百万円増加し、3,229百万円(前期末比4.7%増)となりました。これは主に、未払法人税等251百万円の増加の一方で、1年内返済予定の長期借入金73百万円の減少及び短期借入金50百万円の減少によるものであります。
当第3四半期連結会計期間末の固定負債は、前連結会計年度末に比べて612百万円減少し、1,889百万円(前期末比24.5%減)となりました。これは主に、償還による社債80百万円の減少、及び約定弁済による長期借入金530百万円の減少によるものであります。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べて905百万円増加し、4,156百万円(前期末比27.8%増)となりました。これは剰余金の配当による利益剰余金の減少105百万円の一方で、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による利益剰余金903百万円の増加、ストック・オプションの行使による資本金及び資本準備金66百万円の増加、その他有価証券評価差額金5百万円の増加によるものであります。
(2)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略について重要な変更はありません。
(3)事業上及び財務上対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。
(5)従業員の状況
当第3四半期連結累計期間において、事業規模の拡大に伴い新卒を中心とした採用により当社グループの従業員数は157名増加しております。