有価証券報告書-第17期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/03/29 15:08
【資料】
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【項目】
121項目
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況の概要
①財政状態の状況
a.資産
当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べて526,084千円増加し、2,535,066千円となりました。これは主に、事業拡大により現金及び預金が315,519千円増加、売掛金が51,777千円増加したことによるものであります。また、第1四半期会計期間より計上しました無形固定資産が167,125千円増加しております。
b.負債
当事業年度末における負債は、前事業年度末に比べて214,335千円増加し、744,844千円となりました。これは主に、事業拡大にともなって前受金が118,265千円増加、未払費用が35,626千円増加したことによるものであります。
c.純資産
当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べて311,748千円増加し、1,790,222千円となりました。これは主に利益剰余金が208,206千円増加、資本金が51,792千円増加、資本剰余金が51,792千円増加したことによるものであります。
②経営成績の状況
新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大の影響により、経済活動が抑制され景気が減速いたしました。感染拡大防止に向けて、政府による緊急事態宣言が発令され、経済活動の一部に自粛が求められ、引き続き厳しい状況が続いております。国内景気や企業収益に与える影響については、依然として、新型コロナウイルス感染症の収束時期の見通しが立っておらず、先行き不透明な状況が続いております。一方で、新型コロナウイルス感染症対策に伴うテレワーク需要増加を背景に、デジタルトランスフォーメーション(DX)に関連するシステム投資が、一層注目を集めております。 このような環境の中、当社は「働くをもっと楽しく、創造的に」というミッションのもと、人生の大半を過ごすことになる「働く」という時間において、ただ生活の糧を得るためだけではなく、1人でも多くの人がより楽しく、自由な創造性を存分に発揮できる社会を実現することを目指し、仕事の効率化や新しく創造的な働き方を実現する製品やサービスの開発・提供に取り組んでおります。
当事業年度は、主力のChatwork事業の拡販に努める一方で、新たな機能のリリース等、計画に沿った開発にも注力しました。
以上の結果、当社の経営成績は、売上高2,424,339千円(前事業年度比33.6%増)、営業利益327,164千円(前事業年度比321.1%増)、経常利益324,933千円(前事業年度比421.2%増)、当期純利益208,206千円(前事業年度比239.0%増)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
(Chatwork事業)
Chatwork事業は、主力サービスである「Chatwork」の利点を訴求し、新たな機能追加と顧客の開拓に努めました。以上の結果、売上高は2,132,045千円(前事業年度比33.2%増)、セグメント利益は192,442千円(前事業年度は19,692千円のセグメント損失)となりました。なお当事業が当社の主力事業であり、本社機能も含めて各間接費の全てが当事業の維持・拡大のために費やされていることから、間接費の全額を当事業における費用として計上しております。
(セキュリティ事業)
セキュリティ事業については、当社としては積極的な事業拡大は行わない方針としております。但し足許は在宅ワークの環境拡大の影響を受けた結果、売上高は292,293千円(前事業年度比36.1%増)、セグメント利益は134,721千円(前事業年度比38.3%増)となりました。なお、当事業のセグメント利益については、前述のとおり間接費を全てChatwork事業にて計上していることから、当事業の売上高より当事業に要した広告宣伝費、販売促進費及び業務委託費等の直接経費のみを控除した金額を計上しております。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度において現金及び現金同等物の残高は1,847,288千円(前事業年度比20.6%増)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、444,869千円の収入(前事業年度比352.2%増)となりました。主な内訳は、税引前当期純利益326,026千円の計上、前受金の増加額118,265千円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、192,179千円の支出(前事業年度比294.0%増)となりました。主な内訳は、無形固定資産の取得による支出177,854千円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、62,830千円の収入(前事業年度比92.8%減)となりました。主な内訳は、株式の発行による収入63,050千円等であります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社は生産活動を行っていないため、記載を省略します。
b.受注実績
当社事業は、提供するサービスの性質上受注実績の記載になじまないため、記載を省略します。
c.販売実績 販売実績は次のとおりです。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
Chatwork事業2,132,045133.2
セキュリティ事業292,293136.1
合計2,424,339133.6

(注) 1. 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前事業年度
(自2019年1月1日
至2019年12月31日)
当事業年度
(自 2020年1月1日
至 2020年12月31日)
販売高
(千円)
割合
(%)
販売高
(千円)
割合
(%)
KDDI株式会社243,53313.4247,61710.2

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績や現状等を勘案し合理的に見積り、計上しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
②経営成績の分析
a.売上高
当事業年度における売上高は、2,424,339千円(前事業年度比33.6%増)となりました。内訳としては、セキュリティ事業の売上高が292,293千円(前事業年度比36.1%増)になった一方で、主力事業であるChatwork事業の売上高が2,132,045千円(前事業年度比33.2%増)になりました。これは、Chatwork事業における新規顧客開拓の強化やサービスの機能強化を行った結果、当サービスの利用企業数(登録アカウント数)が前事業年度末24万社から当事業年度末に29万社超となり、課金ID数が前事業年度末397千名から当事業年度末458千名と大幅に増加したことによります。
なお、Chatwork事業におけるサービス別の売上高の状況は以下のとおりです。
第17期事業年度
(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
Chatwork利用料2,008,933133.9
広告サービス58,795117.2
プラットフォームサービス64,316127.9
Chatwork事業 合計2,132,045133.2

b.売上原価、売上総利益
当事業年度における売上原価は、657,000千円(前事業年度比4.3%減)となりました。これは、事業拡大に伴い労務費やサーバー費用等が前年より増加した一方で、第1四半期会計期間よりソフトウェア開発に関わる費用の内、資産性がある新規開発プロジェクトについて無形固定資産として計上していることによるものであります。これによって、当事業年度の売上総利益は1,767,338千円(前事業年度比56.6%増)となりました。
c.販売管理費及び一般管理費、営業損益
当事業年度における販売管理費及び一般管理費は、1,440,174千円(前事業年度比37.1%増)となりました。主な増加要因は、事業拡大に伴い給与手当が142,800千円、広告宣伝費が89,799千円、支払手数料が75,342千円、採用費が47,051千円増加したことによるものであります。これにより、当事業年度の営業損益は327,164千円の営業利益(前事業年度比321.1%増)となりました。
d.経常損益
当事業年度における経常損益は、324,933千円の経常利益(前事業年度比421.2%増)となりました。これは、営業外収益77千円の計上をする一方で、営業外費用にて為替差損1,631千円等が計上された事によります。
e.当期純損益
法人税、住民税及び事業税を47,105千円計上した一方で、今後のマーケティング投資計画を踏まえた結果、繰延税金資産の取崩を行ったため、法人税等調整額を70,714千円計上し、当期純損益は208,206千円の利益(前事業年度比239.0%増)となりました。
③財政状態の分析
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績の状況の概要 ①財政状態の状況」をご参照下さい。
④経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照下さい。
⑤資本の財源及び資金の流動性について
当社のビジネスモデルは、サブスクリプション型のユーザー課金モデルとなっており、課金対象となっている既存顧客が利用を継続する限りにおいては、安定的な収入が計上されます。従って、今後の資金戦略としては、収益計上された資金を事業戦略も踏まえてどのように費用充当していくかが重要であると考えております。
今後の基本方針としては、収益として回収された資金から既存のビジネスの維持に必要な固定的費用を控除した金額の一部を営業部門の人件費や広告宣伝費といった更なる販売促進に係る費用として充当していき、残額については利益として内部留保に計上する一方で、将来の設備投資や新ビジネス開発といった成長投資資金の源泉としていきたいと考えております。
なお、資金の流動性については、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は1,847,288千円となっており、当事業年度におけるフリーキャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計額)が252,689千円の収入となっております。
⑥経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗について
当社は、経営上の目標の達成状況をChatwork事業における「課金ID数」及び「売上高成長率」の指標で判断しております。当事業年度における課金ID数は458千名と2019年12月期末の397千名対比で15.6%増加しております。加えて、Chatwork事業における当事業年度における売上高は2,132,045千円と2019年12月期の1,600,314千円に対して33.2%増加しております。現時点においては予定通りの事業進捗となっており、また当社のビジネスモデルがサブスクリプション型であり足許の収入の安定化や新規の案件獲得により今後の業績以上の売上が期待できることから、順調に推移しているものと認識しております。

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