有価証券報告書-第22期(令和2年8月1日-令和3年7月31日)

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2021/10/29 16:00
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138項目
(1)当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、2020年3月以降、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大が継続したことにより、社会経済活動が大幅に停滞し、同年5月の緊急事態宣言の解除以降は、一部持ち直しの動きも見受けられましたが、2021年1月に再度、緊急事態宣言が発令され、同年4月には東京都、大阪府等を中心に緊急事態宣言が繰り返し発令されることとなり、世界的な感染の終息には相当な時間を要する可能性があります。さらに米中間の政治・経済両面での対立構造が激化しており、投資家心理の不安定さも増していると言えます。
当社グループが所属する不動産業界、特に中古区分マンション業界においては、公益財団法人東日本不動産流通機構によると、2020年2月以降同年7月までは新型コロナウイルス感染症の影響もあり前年対比で月間成約件数はマイナスが続いておりましたが、同年8月以降は高水準の成約件数が継続する等、不動産取引については持ち直しの動きが見られ、2021年4月度の首都圏中古マンションの成約件数は3,428件(前年同月比110.4%増)、同年5月度は3,297件(同94.9%増)となり、また平均価格においては2021年7月時点で14ヶ月連続で前年同月を上回る水準で推移しております。一方で、新型コロナウイルス感染症については、変異株の流行も懸念され、今後の終息時期は依然として見通しが十分に立っておらず、先行きは依然不透明であり楽観視はできないと言えます。
当社グループでは、このような市場環境の中、取扱不動産のエリア、販路、種類の拡大、買取りを強化するとともに、ウェブによる商談及びセミナー開催、ITを活用した重要事項説明(IT重説)の活用、並びに媒介契約の電子契約化等、非対面、非接触による接客を積極的に取り入れ、加えて在宅勤務を積極的に推進するなど、新常態に向けて様々な取り組みを継続的に行ってまいりました。
その結果、当連結会計年度の業績は、売上高41,163百万円(前連結会計年度比15.1%増)、営業利益1,220百万円(同39.5%増)、経常利益1,154百万円(同39.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益746百万円(同25.5%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(不動産売買事業)
不動産売買事業では、当社グループが中古区分マンションを直接仕入れし、販売を行うケース(買取販売・買取リフォーム販売)と、当社グループが売主と買主の仲介会社となるケース(仲介)に区別しており、取扱不動産の床面積(30㎡未満:ワンルームタイプ、30㎡超:ファミリータイプ)、築年数(築20年以内:築浅、築20年超:築古)の区分で管理しております。当連結会計年度における実績は、買取販売及び買取リフォーム販売件数は合計3,484件、仲介件数は1,145件となりました。これら取引件数の構成比率を取扱不動産の種別でみると、ワンルームタイプ63%、ファミリータイプ37%となりました。また同様に築年数別でみると、築古73%、築浅27%となりました。売上高の構成比率を販売先の属性別でみると、不動産業者向け54%、個人向け40%、法人向け6%となりました。
その結果、セグメント売上高は40,518百万円(前連結会計年度比15.0%増)、セグメント利益は2,911百万円(同24.8%増)となりました。
(不動産賃貸管理事業)
不動産賃貸管理事業では、賃貸管理戸数を重要な経営管理指標として、その戸数を月次で管理しながら、通期予算の達成に向けた管理物件の受託と解約防止に向けたサービス活動を実施しております。当連結会計年度は、賃貸管理戸数が前連結会計年度末から744戸増加し、管理総戸数は5,584戸と好調に推移しました。その結果、セグメント売上高は644百万円(前連結会計年度比20.7%増)、セグメント利益は135百万円(同51.1%増)となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末における財政状態は、総資産12,117百万円(前連結会計年度末比44.3%増)、負債6,783百万円(同37.2%増)、純資産5,334百万円(同54.4%増)となりました。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は9,674百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,856百万円の増加となりました。主な要因は、株式の発行による収入1,187百万円に伴う現金及び預金の増加1,676百万円、取扱不動産の拡大と買取り強化による販売用不動産の増加1,194百万円によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は2,442百万円となり、前連結会計年度末に比べ861百万円の増加となりました。主な要因は、長期保有目的の賃貸用不動産取得による建物の増加255百万円及び土地の増加429百万円、基幹システム開発に伴うソフトウエア及びソフトウエア仮勘定の増加114百万円によるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は4,549百万円となり、前連結会計年度末に比べ995百万円の増加となりました。主な要因は、未払法人税等の増加272百万円、販売用不動産の買取強化に伴う短期借入金の増加196百万円、人件費の増加に伴う未払金の増加147百万円によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は2,233百万円となり、前連結会計年度末に比べ843百万円の増加となりました。主な要因は、長期保有目的の賃貸用不動産取得に伴う長期借入金の増加1,146百万円、償還による社債の減少50百万円によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は5,334百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,879百万円の増加となりました。主な要因は、新株の発行に伴う資本金の増加594百万円及び資本剰余金の増加594百万円、親会社株主に帰属する当期純利益の計上746百万円及び配当金の支払59百万円に伴う利益剰余金の増加686百万円によるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,636百万円増加し、3,296百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は189百万円(前年同期は638百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上1,159百万円及び販売用不動産の買取強化に伴うたな卸資産の増加1,134百万円、法人税等の支払額225百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は940百万円(前年同期は357百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出769百万円及び無形固定資産の取得による支出147百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は2,386百万円(前年同期は484百万円の使用)となりました。これは主に、株式の発行による収入1,187百万円及び長期借入れによる収入1,598百万円があった一方で、長期借入金の返済による支出445百万円があったことによるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは生産活動を行っていないため、該当事項はありません。
b.受注実績
当社グループは受注生産形態を行っていないため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
不動産売買事業40,518+15.0
不動産賃貸管理事業644+20.7
合計41,163+15.1

(注)1 セグメント間取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討事項
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、本文の将来や想定に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討事項
a.財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載されているとおりであります。
b.経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績に重要な影響を与える大きな要因としては、経済動向、金利の動向等があります。
経済動向については、新規住宅着工件数の減少が続いている一方で、中古マンション市場は引き続き成長が予測されており、当社グループとしては、引き続き取扱不動産のエリア、販路、種類の拡大、買取りを強化するとともに、ウェブによる商談及びセミナーの開催、並びにIT重説の活用等、非対面接客を積極的に取り入れ、一層の成長を目指しております。
金利の動向については、米中関係の悪化による不確実性の高まりにより、先行き不透明な状況が続いていると認識しております。当社グループでは、主に固定金利で資金調達をしており、金利変動による影響を軽減しております。一方、投資用不動産ローンを利用する投資家においては、金利動向が投資家心理に影響を及ぼす可能性がありますが、当社グループでは事前に将来の金利動向リスクを複数シナリオのシミュレーションを用いて説明しながら、安心して購入頂けるよう努めております。
なお、経営成績については、以下の通りであります。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、不動産売買事業における取扱件数が増加したことと、不動産賃貸管理事業における賃貸管理戸数の増加等により、前連結会計年度に比べ5,389百万円増加し、41,163百万円(前連結会計年度比15.1%増)となりました。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は、前連結会計年度に比べ4,346百万円増加し、35,276百万円(前連結会計年度比14.1%増)となりました。これは、主に不動産売買事業における取扱件数が増加したことによります。この結果、当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度に比べ1,042百万円増加し、5,886百万円(同21.5%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ696百万円増加し、4,665百万円(前連結会計年度比17.6%増)となりました。これは、主に不動産の仕入を目的とした広告宣伝費787百万円(同21.0%増)及び従業員増に伴う給料手当及び賞与の1,859百万円(同15.2%増)によるものであります。この結果、当連結会計年度の営業利益は1,220百万円(同39.5%増)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、前連結会計年度に比べ6百万円増加し、56百万円(前連結会計年度比13.1%増)となりました。これは、主に不動産売買契約の解約に伴う違約金収入42百万円(同7.1%減)によるものであります。また、営業外費用は、前連結会計年度に比べ28百万円増加し、122百万円(同30.6%増)となりました。これは、主に借入金及び社債に対する支払利息39百万円(同12.1%増)及び主に当座貸越枠のアレンジメントフィーに対する支払手数料38百万円(同102.5%増)によるものであります。この結果、当連結会計年度の経常利益は1,154百万円(同39.0%増)となりました。
(特別損益、法人税等、親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は、前連結会計年度に比べ27百万円減少し、4百万円(前連結会計年度比86.7%減)となりました。これは、賃貸用不動産の売却に伴う固定資産売却益4百万円(同86.7%減)によるものであります。また、法人税等は、前連結会計年度に比べ144百万円増加し、412百万円(同53.9%増)となりました。これは、税金等調整前当期純利益が前連結会計年度に比べ増加したことによります。この結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は746百万円(同25.5%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループのキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載されているとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性
(資本需要)
当社グループの事業活動における運転資金需要のうち主なものは、販売用不動産の仕入資金、従業員の賞与や法人税等の支払いのための短期資金であります。
今後は、引き続き販売用不動産の仕入を強化していくほか、必要な設備投資を継続していく予定であります。
(財務政策)
当社グループの運転資金、設備投資については、原則として営業キャッシュ・フローで獲得した資金を投入し、必要に応じて金融機関からの借入による資金調達によっております。
運転資金に関しては、手許資金を勘案の上、不足が生じる場合は短期借入金による調達で賄っております。設備投資については、手許資金、長期借入金による調達を基本としておりますが、資金需要が短期間の場合には、短期借入金による調達で賄っております。
資金調達については、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の資金調達環境、社債発行費用等の資金調達コスト、既存借入金の返済スケジュール等を勘案し、調達規模、調達手段を適宜判断して実施していくこととしております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載されているとおりであります。
損益及び資産の状況に影響を与える見積りは、過去の実績やその時点での情報に基づき合理的に判断しておりますが、見積りそのものに不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下の通りであります。
a.販売用不動産の評価
当社グループは、販売用不動産について、正味売却価額が帳簿価額を下回った場合には、正味売却価額をもって連結貸借対照表価額としております。正味売却価額の算出に用いた主要な仮定は販売見込額であり、近隣の取引事例や直近の販売実績等に基づき算出しております。経済情勢や不動産市況の悪化等により、正味売却価額が見込以上に下落した場合、又は滞留資産が増加した場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において評価損の追加計上が必要となる可能性があります。
b.固定資産の減損
当社グループは、固定資産について、資産又は資産グループから得られる営業損益の継続的なマイナス、又は継続的なマイナスの見込等を減損の兆候とし、減損の兆候があると認められた場合には、減損損失の認識の要否を判定しております。判定には将来キャッシュ・フローの見積金額を用いており、減損損失の認識が必要と判断された場合には、帳簿価額が回収可能価額を上回る金額を減損損失として計上しております。将来キャッシュ・フローを算出するにあたっては、事業計画を基準として合理的な見積りを行っております。事業計画や市場環境の変化により、見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による当社グループの事業への影響については軽微であります。しかしながら、今後の影響につきましては、引き続き注視していく必要があるものと考えております。
④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループが経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標については「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、経常利益、取引件数、賃貸管理戸数としております。
当連結会計年度における経常利益は1,154百万円(前連結会計年度比39.0%増)となりました。また、買取販売及び買取リフォーム販売の取引件数は3,484件(同25.7%増)、「仲介」の取引件数は1,145件(同12.5%増)となり、賃貸管理戸数は5,584戸(同15.4%増加)となりました。
引き続き当該経営指標の向上に努めてまいります。

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