訂正有価証券届出書(新規公開時)
当社グループにおける財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の分析は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものです。
(1) 経営成績等の状況の概要
当社グループの経営成績等の状況の概要は次のとおりであります。
当社グループはメモリ事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載は省略しておりますが、売上収益を製品の用途に応じたアプリケーション別に区分しています。「SSD & ストレージ」には主にPC、データセンター、エンタープライズ向けSSD製品及びメモリ製品が含まれています。「スマートデバイス」にはスマートフォン、タブレット、テレビ等の民生機器、車載、産業機器等の用途で使用される制御機能付きの組み込み式メモリ製品が含まれています。「その他」にはSDメモリカード、USBメモリ等のリテール向け製品及び製造合弁会社3社経由で計上されるWestern Digitalグループ向けの売上収益等が含まれています。
また、当社グループは、経営者が意思決定する際に使用する社内指標(以下「Non-GAAP指標」という。)及びIFRSに基づく指標の双方によって、連結経営成績を開示しています。
Non-GAAP指標は、IFRSに基づく利益から、非経常的な項目としてPPA(Purchase Price Allocation)影響額(注)、2019年6月に四日市工場で発生した停電影響額及び2022年1月下旬に発生した3次元フラッシュメモリ「BiCS FLASH™」の特定の生産工程における不純物を含む部材を起因とする四日市工場と北上工場での操業影響額を調整したものです。
経営者は、Non-GAAP指標を開示することで、ステークホルダーにとって同業他社比較や過年度比較が容易になり、当社グループの恒常的な経営成績や将来見通しを理解する上で有益な情報を提供できると判断しています。Non-GAAP指標は、当社グループの経営上の社内指標であり、IFRSに基づく会計項目ではなく、また、監査法人の監査又は期中レビューを受けた数値ではありません。そのため、当社グループの実際の財政状態や経営成績を正確に示していない可能性があります。なお、非経常的な項目とは、一定のルールに基づき除外すべきと当社グループが判断する一過性の利益や損失のことです。
(注) 過去の企業結合に伴い発生したPPAによる影響額です。
①経営成績の状況
2024年3月期連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
| 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前期比増減 (+:増加、-:減少) | |||||||
| 売上収益 | 1兆2,821 | 億円 | 1兆766 | 億円 | -2,055 | 億円 | |||
| SSD & ストレージ | 6,540 | 億円 | 5,164 | 億円 | -1,377 | 億円 | |||
| スマートデバイス | 4,402 | 億円 | 3,743 | 億円 | -659 | 億円 | |||
| その他 | 1,879 | 億円 | 1,859 | 億円 | -20 | 億円 | |||
| Non-GAAP営業利益(△損失) | △674 | 億円 | △2,540 | 億円 | -1,866 | 億円 | |||
| 不純物を含む部材を起因とする操業影響額(△損失) | - | 億円 | 76 | 億円 | +76 | 億円 | |||
| PPA影響額等(△損失) | △316 | 億円 | △63 | 億円 | +253 | 億円 | |||
| 営業利益(△損失) | △990 | 億円 | △2,527 | 億円 | -1,537 | 億円 | |||
| 税引前利益(△損失) | △1,864 | 億円 | △3,433 | 億円 | -1,569 | 億円 | |||
| 当期利益(△損失) | △1,381 | 億円 | △2,437 | 億円 | -1,056 | 億円 | |||
| Non-GAAP親会社の所有者に帰属する 当期利益(△損失) | △1,164 | 億円 | △2,446 | 億円 | -1,282 | 億円 | |||
| 親会社の所有者に帰属する 当期利益(△損失) | △1,381 | 億円 | △2,437 | 億円 | -1,056 | 億円 | |||
| 基本的1株当たり当期利益(△損失) | △266.94 | 円 | △470.97 | 円 | -204.03 | 円 | |||
(注) 本表における億円単位表記箇所については、Non-GAAP数値、PPA影響額等及び不純物を含む部材を起因とする操業影響額を除き「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」に記載の数値から億円未満を四捨五入した数値を記載しています。
当連結会計年度における世界経済は、先進国では物価高が継続しており、長期金利が高水準に推移しているものの、堅調な労働市場が賃金を押し上げており個人消費は底堅く推移しています。しかしながら、新興国においては経済成長の鈍化が見られ、世界経済においても地政学リスクが高まっており不透明な見通しが続いています。為替レートは国内外の金利差を受けて2023年3月以降、大幅な円安が急速に進みました。
フラッシュメモリ市場において、2022年後半から継続した需要低迷に伴い、顧客の在庫水準が上昇し、需給バランスが急激に悪化し、販売価格の大幅な下落を招きました。これを受けてフラッシュメモリ製造業者各社は減産を開始しコスト削減策に着手したものの、未稼働製造固定費や棚卸資産評価損の計上を要し、販売価格の下落を吸収できず、経営成績が大幅に悪化しました。
2023年後半からフラッシュメモリ製造業者各社の減産及び投資抑制が効果を表し始め、また顧客における在庫水準が適正化に向かったため、需給バランスの改善と販売価格上昇が生じました。アプリケーション別では、スマートフォン及びPCは顧客の在庫水準の正常化により需要が回復し、今後、オンデバイスAIの登場、メモリ搭載容量の増加及びPCのオペレーティングシステム更新に伴う買い替え需要も期待されます。データセンター・エンタープライズSSDの需要は、2024年後半に向かって回復傾向がみられており、AI用途での大容量のSSDなどによる今後の需要増加が見込まれています。
当連結会計年度の売上収益のうちSSD & ストレージにつきましては、売上収益全体の48.0%を占める5,164億円(前期比1,377億円減少)となりました。出荷量(記憶容量ベース)は増加しましたが、販売価格が大幅に下落し、前期比で減収となりました。また、スマートデバイスにつきましては、売上収益全体の34.8%を占める3,743億円(前期比659億円減少)となりました。出荷量(記憶容量ベース)は増加しましたが、販売価格が大幅に下落し、前期比で減収となりました。
以上の結果、当連結会計年度(2023年4月1日~2024年3月31日)の売上収益は1兆766億円(前期比2,055億円減少)となりました。主な減収要因は販売価格の大幅な下落によるものです。なお、出荷量(記憶容量ベース)は前期比で増加しました。営業損失は2,527億円(前期比1,537億円悪化)、税引前損失は3,433億円(前期比1,569億円悪化)となりました。販売価格の大幅な下落と、生産調整による未稼働製造費用の影響があり、棚卸資産評価損の減少による改善と製造費等のコスト削減は貢献しましたが、損益は大幅に悪化しました。金融費用927億円(前期比255億円減少)及び法人所得税費用等控除後、親会社の所有者に帰属する当期損失は2,437億円(前期比1,056億円悪化)となりました。また、PPA影響額(△63億円)と2022年1月下旬に発生した3次元フラッシュメモリ「BiCS FLASH™」の特定の生産工程における不純物を含む部材を起因とする四日市工場と北上工場での操業影響に係る受取保険金(76億円)を除くNon-GAAP営業損失は2,540億円(前期比1,866億円悪化)、Non-GAAP親会社の所有者に帰属する当期損失は2,446億円(前期比1,282億円悪化)となりました。
2025年3月期第1四半期連結累計期間(自 2024年4月1日 至 2024年6月30日)
当第1四半期連結累計期間(2024年4月1日~2024年6月30日、以下「当四半期」)における世界経済は、先進国においては一部において物価上昇が頭打ちを示していますが、労働市場と個人消費が引き続き堅調であることから、主要国の高金利政策が続いています。新興国の多くにおいては製造業の回復が見られる一方で、不動産市場低迷の影響から個人消費は弱含んでいます。また、地政学リスクは引き続き高い状況にあります。こうしたことから、世界経済における不透明な見通しが続いています。為替レートは国内外の金利差を受けて円安が進みました。
フラッシュメモリ市場は、顧客の在庫水準の正常化や需要の回復により、需給バランスは改善しました。アプリケーション別では、SSD & ストレージにつきましては、PC向け需要は回復が弱含みましたが、データセンター・エンタープライズSSDの需要は、顧客の在庫水準の正常化やAI需要により伸長しました。AI用途での大容量のSSDに加えて、一般サーバーの需要回復も見込まれています。スマートデバイスにつきましては、スマートフォン向け需要は穏やかに回復しました。今後、オンデバイスAIの普及、メモリ搭載容量の増加に伴う買い替え需要も期待されます。
■前四半期比較表
| 前第4四半期 連結会計期間 (自 2024年1月1日 至 2024年3月31日) | 当第1四半期 連結会計期間 (自 2024年4月1日 至 2024年6月30日) | 前四半期比増減 (+:増加、-:減少) | ||||
| 売上収益 | 3,221 | 億円 | 4,285 | 億円 | +1,064 | 億円 |
| SSD & ストレージ | 1,624 | 億円 | 2,231 | 億円 | +607 | 億円 |
| スマートデバイス | 1,124 | 億円 | 1,519 | 億円 | +395 | 億円 |
| その他 | 473 | 億円 | 536 | 億円 | +63 | 億円 |
| Non-GAAP営業利益 | 442 | 億円 | 1,262 | 億円 | +820 | 億円 |
| PPA影響額等(△損失) | △3 | 億円 | △3 | 億円 | -0 | 億円 |
| 営業利益 | 439 | 億円 | 1,259 | 億円 | +820 | 億円 |
| 税引前四半期利益 | 172 | 億円 | 997 | 億円 | +825 | 億円 |
| 四半期利益 | 103 | 億円 | 698 | 億円 | +595 | 億円 |
| Non-GAAP親会社の所有者に帰属する四半期利益 | 105 | 億円 | 700 | 億円 | +595 | 億円 |
| 親会社の所有者に帰属する 四半期利益 | 103 | 億円 | 698 | 億円 | +595 | 億円 |
| 基本的1株当たり四半期利益 (△損失) | 19.80 | 円 | 134.80 | 円 | +115.00 | 円 |
(注) 本表における億円単位表記箇所については、Non-GAAP数値及びPPA影響額等を除き「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」に記載の数値から億円未満を四捨五入した数値を記載しております。
当四半期の売上収益は4,285億円(前四半期比1,064億円増加)となりました。この大幅な増収は、販売単価の上昇、出荷量(記憶容量ベース)の増加によるものです。アプリケーション別では、SSD & ストレージの売上収益は2,231億円(前四半期比607億円増加)、スマートデバイスの売上収益は1,519億円(前四半期比395億円増加)となりました。
営業利益は1,259億円(前四半期比820億円改善)と大幅に増加しました。販売単価の上昇、出荷量(記憶容量ベース)の増加、生産調整による未稼働製造費用の縮小があった一方で、前四半期にあった棚卸資産評価からの改善はなくなりました。金融費用262億円(金利上昇によって支払利息が増加した一方、為替差損益が改善したため、前四半期比9億円減少)等控除後、税引前四半期利益は997億円(前四半期比825億円改善)となりました。法人所得税費用等控除後、親会社の所有者に帰属する四半期利益は698億円(前四半期比595億円改善)となりました。また、PPA影響額(△3億円)を除くNon-GAAP営業利益は1,262億円(前四半期比820億円改善)、Non-GAAP親会社の所有者に帰属する四半期利益700億円(前四半期比595億円改善)となりました。
■前年同期比較表
| 前第1四半期 連結累計期間 (自 2023年4月1日 至 2023年6月30日) | 当第1四半期 連結累計期間 (自 2024年4月1日 至 2024年6月30日) | 前年同期比増減 (+:増加、-:減少) | ||||
| 売上収益 | 2,511 | 億円 | 4,285 | 億円 | +1,774 | 億円 |
| SSD & ストレージ | 1,092 | 億円 | 2,231 | 億円 | +1,139 | 億円 |
| スマートデバイス | 953 | 億円 | 1,519 | 億円 | +566 | 億円 |
| その他 | 466 | 億円 | 536 | 億円 | +70 | 億円 |
| Non-GAAP営業利益(△損失) | △1,268 | 億円 | 1,262 | 億円 | +2,530 | 億円 |
| PPA影響額等(△損失) | △40 | 億円 | △3 | 億円 | +37 | 億円 |
| 営業利益(△損失) | △1,308 | 億円 | 1,259 | 億円 | +2,567 | 億円 |
| 税引前四半期利益(△損失) | △1,466 | 億円 | 997 | 億円 | +2,463 | 億円 |
| 四半期利益(△損失) | △1,031 | 億円 | 698 | 億円 | +1,729 | 億円 |
| Non-GAAP親会社の所有者に帰属する四半期利益(△損失) | △1,003 | 億円 | 700 | 億円 | +1,703 | 億円 |
| 親会社の所有者に帰属する 四半期利益(△損失) | △1,031 | 億円 | 698 | 億円 | +1,729 | 億円 |
| 基本的1株当たり四半期利益 (△損失) | △199.27 | 円 | 134.80 | 円 | +334.07 | 円 |
(注) 本表における億円単位表記箇所については、Non-GAAP数値及びPPA影響額等を除き「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」に記載の数値から億円未満を四捨五入した数値を記載しています。
当四半期の売上収益は4,285億円(前年同期比1,774億円増加)となりました。この大幅な増収は、販売単価の大幅な上昇及び為替の好影響によるものです。アプリケーション別では、SSD & ストレージの売上収益は2,231億円(前年同期比1,139億円増加)、スマートデバイスの売上収益は1,519億円(前年同期比566億円増加)となりました。
営業利益は1,259億円(前年同期比2,567億円改善)となりました。この大幅な改善は、販売単価の上昇、生産量を増やしたことによる未稼働製造費用の縮小及び為替の好影響によるものです。金融費用262億円(為替差損益の悪化と金利上昇による支払利息の増加等により前年同期比100億円増加)等控除後、税引前四半期利益は997億円(前年同期比2,463億円改善)となりました。法人所得税費用等控除後、親会社の所有者に帰属する四半期利益は698億円(前年同期比1,729億円改善)となりました。また、PPA影響額(△3億円)を除くNon-GAAP営業利益は1,262億円(前年同期比2,530億円改善)、Non-GAAP親会社の所有者に帰属する四半期利益は700億円(前年同期比1,703億円改善)となりました。
②財政状態の状況
2024年3月期連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
| 前連結会計年度 (2023年3月31日) | 当連結会計年度 (2024年3月31日) | 前期末比増減 (+:増加、-:減少) | |
| 資産合計 | 2兆9,745億円 | 2兆8,649億円 | -1,095億円 |
| 負債合計 | 2兆3,163億円 | 2兆4,152億円 | +989億円 |
| 資本合計 | 6,582億円 | 4,498億円 | -2,084億円 |
| 親会社の所有者に帰属する持分 | 6,581億円 | 4,496億円 | -2,084億円 |
| 親会社所有者帰属持分比率 | 22.1% | 15.7% | -6.4ポイント |
(注) 本表における億円単位表記箇所については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」に記載の数値から億円未満を四捨五入した数値を記載しています。
(資産)
当連結会計年度末の資産は、2兆8,649億円となり、前期末に比べて1,095億円減少しました。
これは、税務上の繰越欠損金に係る繰延税金資産の増加等により繰延税金資産が957億円増加した一方、業績悪化等により現金及び現金同等物が738億円減少、生産調整影響等により棚卸資産が923億円減少、設備投資の抑制等により有形固定資産が1,127億円減少したことなどによるものです。
(負債)
当連結会計年度末の負債は2兆4,152億円となり、前期末に比べて989億円増加しました。
これは、リボルビング・クレジット・ファシリティ枠の活用等により借入金(流動負債及び非流動負債)が364億円増加、契約負債の増加等によりその他の流動負債590億円が増加したことなどによるものです。
(資本)
当連結会計年度末の資本は4,498億円となり、前期末に比べて2,084億円減少しました。
主な減少要因は、当期損失2,437億円の計上です。この結果、親会社所有者帰属持分比率は15.7%となり、前期末に比べて6.4ポイント減少しました。
2025年3月期第1四半期連結累計期間(自 2024年4月1日 至 2024年6月30日)
| 前連結会計年度 (2024年3月31日) | 当第1四半期 連結累計期間 (2024年6月30日) | 前期末比増減 (+:増加、-:減少) | |
| 資産合計 | 2兆8,649億円 | 2兆9,054億円 | +405億円 |
| 負債合計 | 2兆4,152億円 | 2兆3,917億円 | -235億円 |
| 資本合計 | 4,498億円 | 5,137億円 | +639億円 |
| 親会社の所有者に帰属する持分 | 4,496億円 | 5,136億円 | +640億円 |
| 親会社所有者帰属持分比率 | 15.7% | 17.7% | +2.0ポイント |
(注) 本表における億円単位表記箇所については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」に記載の数値から億円未満を四捨五入した数値を記載しています。
(資産)
当第1四半期連結会計期間末の資産は2兆9,054億円となり、前期末に比べて405億円増加しました。
これは、売上収益増加に伴い営業債権及びその他の債権が579億円、棚卸資産が333億円増加した一方で、設備投資の抑制等により有形固定資産が380億円減少したことなどによるものです。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末の負債は2兆3,917億円となり、前期末に比べて235億円減少しました。
これは、営業債務及びその他の債務が601億円増加した一方で、借入金の返済等により借入金(流動負債及び非流動負債)が957億円減少したことなどによるものです。
(資本)
当第1四半期連結会計期間末の資本は5,137億円となり、前期末に比べて639億円増加しました。
主な増加要因は、四半期利益698億円の計上です。この結果、親会社所有者帰属持分比率は17.7%となり、前期末に比べ2.0ポイント増加しました。
③キャッシュ・フローの状況
2024年3月期連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
| 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前期比増減 (+:増加、-:減少) | ||||
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 3,391 | 億円 | 1,951 | 億円 | -1,440 | 億円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △4,986 | 億円 | △2,749 | 億円 | +2,237 | 億円 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △508 | 億円 | 32 | 億円 | +540 | 億円 |
(注) 本表における億円単位表記箇所については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」に記載の数値から億円未満を四捨五入した数値を記載しています。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,876億円となり、前期末に比べて738億円減少となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は1,951億円(前年同期は3,391億円の獲得)となりました。
主な内容は、税引前損失3,433億円(前年同期は1,864億円)、減価償却費及び償却費3,461億円(前年同期は4,182億円)、棚卸資産の減少945億円(前年同期は棚卸資産の増加566億円)、営業債権及びその他の債権の増加244億円(前年同期は営業債権及びその他の債権の減少1,834億円)、営業債務及びその他の債務の増加759億円(前年同期は営業債務及びその他の債務の減少333億円)などです。また、獲得した資金が前期比1,440億円減少した主な要因は、棚卸資産の減少等による資金獲得が増加した一方で、税引前損失の計上等による資金流出が増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は2,749億円(前年同期は4,986億円の使用)となりました。
主な内容は、有形固定資産の取得による支出3,044億円(前年同期は5,064億円)などです。また、使用した資金が前期比2,237億円減少した主な要因は、設備投資の抑制に伴う有形固定資産の取得による支出の減少によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、獲得した資金は32億円(前年同期は508億円の支出)となりました。
主な内容は、短期借入金の純増加額911億円(前年同期は276億円)、長期借入による収入1,681億円(前年同期は1,599億円)、長期借入金の返済による支出2,285億円(前年同期は2,156億円)などです。また、獲得した資金が前期比540億円増加した主な要因は、リボルビング・クレジット・ファシリティ枠の活用等による資金調達額が、借入金返済額を上回ったことなどによるものです。
2025年3月期第1四半期連結累計期間(自 2024年4月1日 至 2024年6月30日)
| 前第1四半期 連結累計期間 (自 2023年4月1日 至 2023年6月30日) | 当第1四半期 連結累計期間 (自 2024年4月1日 至 2024年6月30日) | 前年同期比増減 (+:増加、-:減少) | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | △180億円 | 951億円 | +1,131億円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △1,009億円 | △310億円 | +699億円 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △81億円 | △842億円 | -761億円 |
(注) 本表における億円単位表記箇所については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」に記載の数値から億円未満を四捨五入した数値を記載しています。
当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は1,701億円となり、前期末に比べて175億円減少となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は951億円(前年同期は180億円の支出)となりました。
主な内容は、税引前四半期利益997億円(前年同期は1,466億円)、非資金項目である減価償却費及び償却費785億円(前年同期は943億円)、棚卸資産の増加317億円(前年同期は棚卸資産の減少662億円)、営業債権及びその他の債権の増加484億円(前年同期は328億円)、営業債務及びその他の債務の増加460億円(前年同期は20億円)などです。また、獲得した資金が前年同期比1,131億円増加した主な要因は、業績改善による税引前四半期利益997億円の計上等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は310億円(前年同期は1,009億円の使用)となりました。
主な内容は、有形固定資産の取得による支出461億円(前年同期は1,043億円)、政府補助金による収入144億円(前年同期は34億円)などです。また、使用した資金が前年同期比699億円減少した主な要因は、設備投資の抑制等による有形固定資産の取得による支出の減少に加え、政府補助金による収入が増加したことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は842億円(前年同期は81億円の使用)となりました。
主な内容は、長期借入による収入127億円(前年同期は530億円)、長期借入金の返済による支出772億円(前年同期は589億円)、短期借入金の純減少額126億円などです。また、使用した資金が前年同期比761億円増加した主な要因は、長期借入による収入の減少に加え、長期借入金の返済による支出額の増加などによるものです。
④生産、受注及び販売の実績
当社グループはメモリ及び関連製品を製造・販売していますが、同種の製品であっても性能、構造、形式等が異なること、また、受注生産形態を取っていないため、品目ごとの生産規模、受注規模を金額あるいは数量で示すことはしていません。このため、生産、受注及び販売の状況については、「(1)経営成績等の状況の概要」に含めて記載しています。
なお、最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりです。
| 顧客の名称 | 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | ||
| 金額 (億円) | 割合 (%) | 金額 (億円) | 割合 (%) | |
| Appleグループ | 3,110 | 24.3 | 2,253 | 20.9 |
| Western Digitalグループ | 1,705 | 13.3 | 1,705 | 15.8 |
| Dellグループ | 1,455 | 11.3 | (注1)- | (注1)- |
(注)1.連結損益計算書の売上収益の10%未満であるため、記載を省略しています。
2.本表における億円単位表記箇所については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」に記載の数値から億円未満を四捨五入した数値を記載しています。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①経営成績等の状況に関する分析・検討内容
2024年3月期連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
前記「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおり、フラッシュメモリ市場において、2022年後半から継続した需要低迷に伴い、顧客の在庫水準が上昇し、需給バランスが急激に悪化し、販売価格の大幅な下落を招き、経営成績が悪化しました。2023年後半からフラッシュメモリ製造業者各社の減産及び投資抑制が効果を表し始め、また顧客における在庫水準が適正化に向かったため、需給バランスの改善と販売価格上昇が生じました。アプリケーション別では、スマートフォン及びPCは顧客の在庫水準の正常化により需要が回復し、今後、オンデバイスAIの登場、メモリ搭載容量の増加及びPCのオペレーティングシステム更新に伴う買い替え需要も期待されます。データセンター・エンタープライズSSDの需要は、2024年後半に向かって回復傾向がみられており、AI用途での大容量のSSDなどによる今後の需要増加が見込まれています。加えて、AI関連の機器やサービスの普及が加速しており、フラッシュメモリ市場の需要喚起が期待されています。一方で、新興国においては経済成長の鈍化が見られ、世界経済においても地政学リスクが高まっており不透明な見通しが続いています。また、かかるAI関連市場が予想された通りに成長する保証はないうえ、DRAMを含む他のメモリ半導体やHDDが存在する状況においてAI関連市場の成長がフラッシュメモリの需要につながるとは限りません。さらに、足元では、PCの需要はほぼ一服したともみられ、今後大幅な需要の増加は見込めない可能性もあります。また、為替変動については、当社グループは定期的にヘッジ取引を行っていますが、足元の為替相場は大きく変動しており、今後円高が進んだ場合には経営成績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。引き続き市場の動向を注視しつつ、適切に対応してまいります。
2025年3月期第1四半期連結累計期間(自 2024年4月1日 至 2024年6月30日)
前記「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおり、フラッシュメモリ市場は、顧客の在庫水準の正常化や需要の回復により、需給バランスは改善しました。アプリケーション別では、SSD & ストレージにつきましては、PC向け需要は回復が弱含みましたが、データセンター・エンタープライズSSDの需要は、顧客の在庫水準の正常化やAI需要により伸長しました。AI用途での大容量のSSDに加えて、一般サーバーの需要回復も見込まれています。スマートデバイスにつきましては、スマートフォン向け需要は穏やかに回復しました。今後、オンデバイスAIの普及、メモリ搭載容量の増加に伴う買い替え需要も期待されます。一方で、新興国においては経済成長の鈍化が見られ、世界経済においても地政学リスクが高まっており不透明な見通しが続いています。また、かかるAI関連市場が予想された通りに成長する保証はないうえ、DRAMを含む他のメモリ半導体やHDDが存在する状況においてAI関連市場の成長がフラッシュメモリの需要につながるとは限りません。さらに、足元では、PCの需要はほぼ一服したともみられ、今後大幅な需要の増加は見込めない可能性もあります。また、為替変動については、当社グループは定期的にヘッジ取引を行っていますが、足元の為替相場は大きく変動しており、今後円高が進んだ場合には経営成績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。引き続き市場の動向を注視しつつ、適切に対応してまいります。
②経営成績に重要な影響を与える要因について
「3 事業等のリスク」に記載のとおり、フラッシュメモリ市場の循環的変動、需要変動、競合他社との競争、買収や合弁会社設立等による業界再編、マクロ経済の変動、規制環境、投資の成否、戦略的提携、技術革新、大規模災害等による生産の遅延、障害等、ITシステムの障害等、為替変動、資金調達環境の変化等、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
③資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの主な資金需要は、製品製造のための設備投資です。これらの資金需要に対しては、営業活動によるキャッシュ・フローに基づく自己資金を充当することを基本としていますが、市況が大幅に悪化する局面等においては、金融機関からの借入金や種類株式発行の払込金額も充当してきました。当社グループの2024年9月末における借入金の総額は8,900億円、親会社所有者帰属持分比率は21.1%、ネット有利子負債/Non-GAAP EBITDAは1.19倍となっており、また社債型優先株式の残高は3,216億円となっております。また、当社グループの2024年9月末における現金及び現金同等物の残高は1,437億円となっており、当社グループの足元の資金繰りは確保されているものの、今後急速にフラッシュメモリの市況が悪化する場合等においては、金融機関からの追加的な借入や種類株式の発行は困難となる可能性があります。なお、現在予定している設備の新設・改修等に係る投資計画は、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」をご参照ください。
④重要性がある会計方針及び重要な会計上の見積り
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成しております。連結財務諸表の作成に当たって、過去の実績や状況を踏まえ、合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で、見積り及び判断を行っていますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」をご参照ください。