訂正有価証券報告書-第7期(令和1年8月1日-令和2年7月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における総資産は、前事業年度末と比較して3,802,335千円増加し、6,848,058千円となりました。流動資産は、前事業年度末と比較して3,595,385千円増加し、6,477,761千円となりました。これは主に、売上の増加及び借入金の追加借入による現金及び預金の増加(前事業年度末比1,183,356千円増)及び、2019年8月のブランドリニューアルに加え、通信販売チャネルにおける新規顧客獲得の好調や卸売販売のチャネル拡大に伴う、売掛金の増加(同928,044千円増)、リニューアル商品の在庫増に加え、新ブランド「sitrana」及び「immuno」のローンチによる製品の増加(同1,417,094千円増)によるものであります。固定資産は、前事業年度末と比較して206,949千円増加し、370,297千円となりました。これは主に、本社移転に伴う有形固定資産の増加(同108,074千円増)及び繰延税金資産の増加(同70,937千円増)よるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債総額は、前事業年度末と比較して2,658,880千円増加し、5,398,175千円となりました。流動負債は、前事業年度末と比較して2,284,961千円増加し、4,735,215千円となりました。これは主に、売上高の拡大に比例して商品仕入れが増加したことによる買掛金の増加(前事業年度末比148,814千円増)、未払金の増加(同911,710千円増)、未払法人税等の増加(同503,568千円増)及び運転資金確保に向けて短期借入金が増加(同500,000千円増)したことによるものであります。固定負債は、前事業年度末と比較して373,918千円増加し、662,960千円となりました。これは主に、追加借入に伴う長期借入金の増加(同348,958千円増)及び本社移転に伴う資産除去債務の増加(同30,451千円増)によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、前事業年度末と比較して1,143,455千円増加し、1,449,883千円となりました。これはすべて当期純利益の計上に伴う利益剰余金の増加によるものであります。
② 経営成績の状況
当事業年度における我が国の経済は、企業収益や雇用環境の改善や政府の各種政策効果の下支えを背景に緩やかな回復基調で推移しましたが、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、日本国内でも外出制限及び営業自粛等、先行きの不透明な状況が続きました。
当社が属する化粧品業界におきましては、当社の主力商品である「ザ クレンジングバーム」を中心とする「DUO」ブランドが属するクレンジング市場は、インバウンド需要が減少する中、スキンケア習慣の浸透に伴う内需の拡大が市場を牽引することで市場規模は拡大しております。また、第2の柱として育成中のオールインワン化粧品を中心とする「CANADEL」ブランドが属するモイスチャー市場も、大手化粧品メーカーからの新商品投入により、全体的に市場規模は拡大しております。また、海外においても、中国やアジア圏を中心に堅調な成長が続くと想定されます。
このような環境の中、当社は、クレンジングバームの知名度で販売する手法から、「DUO」ブランドとして販売する手法へシフトする第一歩として、2019年8月に「DUO」のロゴマーク変更及び「DUO」に関わる全商品のリニューアルを行い、ブランドコンセプトを刷新し明確化しました。同時に、2019年9月に開催された東京ガールズオーディション2020(TGA)の冠スポンサーとして初のブース出展の実施や、同9月にはTVCM第2弾を放送することなどにより、「DUO」ブランドの知名度向上にも努めてまいりました。その他、広告活動といたしましては、主力であるWeb広告を中心に積極的に売上を伸ばすとともに、新たにマーケティング部2部を新設し、CRM※1やインフォマーシャル※2等のWeb以外の広告についても積極的に展開を図ってまいりました。加えて、クロスセル※3の強化、卸売販売部門の増員を行う等の営業体制を強化してまいりました。
また、新型コロナウイルス感染症の流行によって国内消費量が減退する中において、卸売経由の販売は一時的に減少しましたが、主力チャネルである通信販売では堅調に推移しました。
その結果、インフォマーシャルによる新規顧客獲得は、11月以降は月1万件を超過するまでの実績をあげることができ、以後安定して推移しております。その他、12月から開始したバームを2ヶ月毎に2個送付する「おまとめ施策」を実施し、4月末時点で約5万人のお客様からお申込みいただき、配送コストの削減にもつながりました。2020年には「DUO」が10周年を迎えることから10周年に絡んだTVCM企画やイベント、10周年限定「ザ クレンジングバーム ホワイト」のリリース等を年末年始に実施することで、認知度だけでなく企画品の売上高を大きく伸ばすことに成功いたしました。また、第2の柱として育成中のブランド「CANADEL」の売上も堅調に拡大しております。
商品リリースについては、1月は「CANADEL」から「エフェクトアイクリームリフト」、2月は「DUO」から「ザ ホワイトクレイクレンズ」、3月は「DUO」から「ザ 薬用ホワイトレスキュー」及び「ザ オイルミルクミスト」、そして4月には「DUO」から「ザ リペアバー」と2020年以降は毎月新商品をリリースしており、商品開発体制は以前にも増して充実してまいりました。
これらの結果、当事業年度における売上高は前事業年度比8,579,033千円増となる、20,508,328円(前事業年度71.9%増)、営業利益は前事業年度比1,411,299千円増となる、1,653,849千円(同581.9%増)、経常利益は前事業年度比1,399,738千円増となる、1,635,598千円(同593.5%増)、当期純利益は前事業年度比969,115千円増となる、1,143,455千円(同555.9%増)となりました。
なお、当社は化粧品の製造・販売事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
※1 CRM:顧客満足度と顧客ロイヤルティの向上を通して、売上の拡大と収益性の向上を目指すマーケティング手法で、Customer Relationship Managementの略です。
※2 インフォマーシャル:インフォメーション (information) とコマーシャル(commercial)を合わせた造語で、テレビショッピングの形態の1つです。
※3 クロスセル:定期販売のお客様に2品目以上購入いただくための施策です。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は1,894,719千円と、前事業年度末と比較して1,182,156千円の増加となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動の結果、獲得した資金は338,234千円(前事業年度は238,938千円の使用)となりました。これは主に、税引前当期純利益1,636,194千円(前事業年度は235,099千円)、「DUO」シリーズの商品ラインナップ拡充等による仕入債務の増加額148,814千円(前事業年度は737,497千円の増加)、広告宣伝費の積極投下による未払金の増加額911,847千円(前事業年度は118,357千円の減少)がある一方、卸売りチャネルの急速な拡大等による売上債権の増加額928,044千円(前事業年度は829,978千円の増加)、たな卸資産の増加額1,465,369千円(前事業年度は151,688千円の増加)があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動の結果、使用した資金は135,758千円(前事業年度は54,396千円の使用)となりました。これは主に、2018年10月にリプレイスしたECサイト追加開発に関わるシステム開発費の支払いが発生したこと等による無形固定資産の取得による支出44,676千円(前事業年度は27,825千円の使用)、本社移転に伴う有形固定資産の取得による支出97,223千円(前事業年度は8,265千円の使用)及び保険積立金の積立による支出13,981千円がある一方、本社移転に伴う敷金及び保証金の回収による収入26,732千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動の結果、獲得した資金は979,681千円(前事業年度は692,498千円の獲得)となりました。これは事業拡大により、広告宣伝費やたな卸資産等の増加に伴う増加運転資金に充当するべく金融機関からの資金調達を実施したものであり、短期借入金の増加額500,000千円(前事業年度は550,000千円の収入)、長期借入金の借入れによる収入720,000千円(前事業年度は400,000千円の収入)、及び長期借入金の返済による支出240,319千円(前事業年度は257,502千円の支出)があったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当事業年度の生産実績は、次のとおりであります。なお、当社は化粧品の製造・販売事業の単一セグメントであります。
(注)1.金額は仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社は受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
c.販売実績
当事業年度の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社は化粧品の製造・販売事業の単一セグメントであるため、販売実績については販売チャネル別に記載しております。
(注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.前事業年度における株式会社井田両国堂に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されておりま
す。この財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
新型コロナウイルス感染症の拡大に際し、収束時期の見通しが立たない状況であることから、顧客の消費活動に与える影響が不透明でありますが、翌事業年度末以降は徐々に回復するものと想定しております。現時点においては当社の事業活動に対する影響は軽微であり、当該影響により予想されるたな卸資産の評価や製品の返品及びポイント使用の増大に備えた返品調整引当金、ポイント引当金の算定及び繰延税金資産の回収可能性の判断等について会計上の見積りを行っておりますが、新型コロナウイルス感染症の影響は限定的と仮定しております。
なお、新型コロナウイルス感染症の収束時期や影響範囲等は大きく変動する可能性があり、将来における財務状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、新型コロナウイルス感染症以外の要因により、たな卸資産、返品調整引当金、ポイント引当金の算定及び繰延税金資産の回収可能性の判断等に与える影響は重要性が乏しいと仮定しております。
当社の財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針についての詳細は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表」の「注記事項(重要な会計方針)」に記載しているとおりであります。
(たな卸資産)
当社が保有するたな卸資産の評価方法として、総平均法による原価法(収益性の低下による簿価切り下げの方法)を採用しており、期末における正味売却価額が取得原価よりも下落している場合には、当該正味売却価額をもって貸借対照表価額としております。また、滞留及び過剰在庫の内、陳腐化したたな卸資産については、適正な価値で評価されるように評価減の金額を見積もっております。
(繰延税金資産)
繰延税金資産の計上にあたっては、将来減算一時差異等に関するものであり、定期的かつ合理的に回収可能性の評価のための見積りを実施しております。繰延税金資産の回収可能性については、当社の業績の推移などから将来の課税所得を合理的に見積り判断しておりますが、今後、課税所得の予測に影響を与える変化が生じた場合には、繰延税金資産の回収可能性が変動する可能性があります。
(返品調整引当金)
返品調整引当金の計上にあたっては、売上げた製品が品質上の欠陥等の理由で、返品される損失額を見積って計上しております。返品調整引当金の見込額については、過去の返品実績を勘案の上、合理的に見積り判断しておりますが、実際の返品実績が見積りと異なる場合、返品調整引当金の計上金額が変動する可能性があります。
(ポイント引当金)
ポイント引当金の計上にあたっては、過去の使用実績率に基づき将来使用されると見込まれる金額を計上しております。ポイント引当金の見込み額については、ポイントの引当金の使用実績率などから将来の使用見込率を合理的に見積り判断しておりますが、今後、使用実績率に影響を与える変化が生じた場合には、ポイント引当金の計上金額が変動する可能性があります。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
売上高は20,508,328千円(前事業年度比71.9%増)となりました。これは、2019年8月に「DUO」のロゴマーク変更及び「DUO」に関わる全商品のリニューアルを行い、ブランドコンセプトを刷新、明確化し、また、2019年4月に第二のブランドとして「CANADEL」を創出し、アフィリエイト広告を中心としたWeb広告による新規顧客の獲得が好調であったことで、出荷数が大きく伸びたことによるものであります。加えて、当社主力である通信販売のチャネル以外に、卸売りの配荷店舗数の増加に伴い卸売販売のチャネルが大きく伸びたことも売上を牽引する要因となっております。
(売上原価及び売上総利益)
売上原価は4,024,462千円(前事業年度比81.7%増)となりました。売上原価は、製品原価が大部分を占めて構成されていることから、売上高の拡大に比例して増加しております。
この結果、売上総利益は16,483,865千円(前事業年度比69.7%増)となりました。
(販売費及び一般管理費及び営業利益)
販売費及び一般管理費は14,829,184千円(前事業年度比56.6%増)となりました。これは主に売上拡大に伴う物流業務やコールセンター業務の業務委託費、及びアフィリエイト広告を中心としたWeb広告による広告宣伝費の増加によるものであります。なお、売上高に対する広告宣伝費8,821,169千円(前事業年度比53.3%増)の比率は43.0%であり、広告宣伝費を効率的に活用ができております。一方で人件費や販売手数料等が売上高の増加割合に比べ大幅に増加しなかったことによるものです。
この結果、営業利益は1,653,849千円(前事業年度比581.9%増)となりました。
(営業外損益及び経常利益)
営業外収益は、408千円となりました。これは、主に雑収入によるものであります。また、営業外費用は、18,659千円となりました。これは、主に借入金に関わる支払利息によるものであります。
この結果、経常利益は1,635,598千円(前事業年度比593.5%増)となりました。
(特別損益及び当期純利益)
特別利益は1,026千円となりました。これは全て固定資産売却益によるものであります。特別損失は429千円となりました。これは全て固定資産除却損によるものであります。また、法人税等については492,739千円となりました。
この結果、当期純利益は1,143,455千円(前事業年度比555.9%増)となりました。
③ 財政状態の分析
当社は、OEMを活用することで工場や研究施設等の設備を保有しない形で事業を運営しておりますので、売上高の拡大と比較すると固定資産の増加額が抑えられていることが特徴です。当事業年度においても、その傾向は継続しております。
当事業年度末における、固定資産は、前事業年度末と比較して206,949千円増加し、370,297千円となりましたが、これは主に本社移転等に伴う有形固定資産の増加によるものです。
財政状態の分析の詳細につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」をご参照ください。
④ キャッシュ・フローの状況の分析
当社における広告宣伝費は、新規定期顧客を獲得するための投資に位置付けられる費用であり、投資額を回収するまでには一定の期間を要します。当事業年度では、売上高の拡大に向けて広告宣伝費の投下を積極的に行いましたが、通信販売チャネルが好調に推移したことに加え、卸売販売チャネルが拡大したことを主な要因として、営業活動によるキャッシュ・フローは改善しました。なお、事業拡大に伴う増加運転資金については、銀行からの借入により資金調達することで補填しております。
当社キャッシュ・フローの状況の分析の詳細につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因の詳細につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。
⑥ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の運転資金需要の主なものは製造費用、販売費及び一般管理費に含まれる広告宣伝費、業務委託費であります。これらの運転資金につきましては内部資金または銀行からの借入により資金調達することとしております。また、一時的な資金の不足については当座貸越枠等により、十分な借入金の与信枠を設定し、必要資金を適時に確保する体制を整えております。
なお、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、事業拡大により有利子負債の依存度が上昇していることから、内部留保による現預金を確保しつつ、借入金の返済や条件変更等による財務体質の強化を努めるとともに、新規上場に伴う公募増資資金を充当することにより有利子負債の依存度を低下させております。
⑦ 経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
⑧ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載の通り、売上高、営業利益及び当期純利益並びに売上高営業利益率を重要な経営指標として位置付けております。
前事業年度及び当事業年度の経営指標は、次のとおりであります。売上高営業利益率は当事業年度が8.1%となり、前期事業年度を上回ることとなりました。
今後も引き続き売上原価の低減、費用削減に取り組むことによって、売上高及び営業利益の増加、売上高営業利益率の上昇を目指してまいります。
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における総資産は、前事業年度末と比較して3,802,335千円増加し、6,848,058千円となりました。流動資産は、前事業年度末と比較して3,595,385千円増加し、6,477,761千円となりました。これは主に、売上の増加及び借入金の追加借入による現金及び預金の増加(前事業年度末比1,183,356千円増)及び、2019年8月のブランドリニューアルに加え、通信販売チャネルにおける新規顧客獲得の好調や卸売販売のチャネル拡大に伴う、売掛金の増加(同928,044千円増)、リニューアル商品の在庫増に加え、新ブランド「sitrana」及び「immuno」のローンチによる製品の増加(同1,417,094千円増)によるものであります。固定資産は、前事業年度末と比較して206,949千円増加し、370,297千円となりました。これは主に、本社移転に伴う有形固定資産の増加(同108,074千円増)及び繰延税金資産の増加(同70,937千円増)よるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債総額は、前事業年度末と比較して2,658,880千円増加し、5,398,175千円となりました。流動負債は、前事業年度末と比較して2,284,961千円増加し、4,735,215千円となりました。これは主に、売上高の拡大に比例して商品仕入れが増加したことによる買掛金の増加(前事業年度末比148,814千円増)、未払金の増加(同911,710千円増)、未払法人税等の増加(同503,568千円増)及び運転資金確保に向けて短期借入金が増加(同500,000千円増)したことによるものであります。固定負債は、前事業年度末と比較して373,918千円増加し、662,960千円となりました。これは主に、追加借入に伴う長期借入金の増加(同348,958千円増)及び本社移転に伴う資産除去債務の増加(同30,451千円増)によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、前事業年度末と比較して1,143,455千円増加し、1,449,883千円となりました。これはすべて当期純利益の計上に伴う利益剰余金の増加によるものであります。
② 経営成績の状況
当事業年度における我が国の経済は、企業収益や雇用環境の改善や政府の各種政策効果の下支えを背景に緩やかな回復基調で推移しましたが、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、日本国内でも外出制限及び営業自粛等、先行きの不透明な状況が続きました。
当社が属する化粧品業界におきましては、当社の主力商品である「ザ クレンジングバーム」を中心とする「DUO」ブランドが属するクレンジング市場は、インバウンド需要が減少する中、スキンケア習慣の浸透に伴う内需の拡大が市場を牽引することで市場規模は拡大しております。また、第2の柱として育成中のオールインワン化粧品を中心とする「CANADEL」ブランドが属するモイスチャー市場も、大手化粧品メーカーからの新商品投入により、全体的に市場規模は拡大しております。また、海外においても、中国やアジア圏を中心に堅調な成長が続くと想定されます。
このような環境の中、当社は、クレンジングバームの知名度で販売する手法から、「DUO」ブランドとして販売する手法へシフトする第一歩として、2019年8月に「DUO」のロゴマーク変更及び「DUO」に関わる全商品のリニューアルを行い、ブランドコンセプトを刷新し明確化しました。同時に、2019年9月に開催された東京ガールズオーディション2020(TGA)の冠スポンサーとして初のブース出展の実施や、同9月にはTVCM第2弾を放送することなどにより、「DUO」ブランドの知名度向上にも努めてまいりました。その他、広告活動といたしましては、主力であるWeb広告を中心に積極的に売上を伸ばすとともに、新たにマーケティング部2部を新設し、CRM※1やインフォマーシャル※2等のWeb以外の広告についても積極的に展開を図ってまいりました。加えて、クロスセル※3の強化、卸売販売部門の増員を行う等の営業体制を強化してまいりました。
また、新型コロナウイルス感染症の流行によって国内消費量が減退する中において、卸売経由の販売は一時的に減少しましたが、主力チャネルである通信販売では堅調に推移しました。
その結果、インフォマーシャルによる新規顧客獲得は、11月以降は月1万件を超過するまでの実績をあげることができ、以後安定して推移しております。その他、12月から開始したバームを2ヶ月毎に2個送付する「おまとめ施策」を実施し、4月末時点で約5万人のお客様からお申込みいただき、配送コストの削減にもつながりました。2020年には「DUO」が10周年を迎えることから10周年に絡んだTVCM企画やイベント、10周年限定「ザ クレンジングバーム ホワイト」のリリース等を年末年始に実施することで、認知度だけでなく企画品の売上高を大きく伸ばすことに成功いたしました。また、第2の柱として育成中のブランド「CANADEL」の売上も堅調に拡大しております。
商品リリースについては、1月は「CANADEL」から「エフェクトアイクリームリフト」、2月は「DUO」から「ザ ホワイトクレイクレンズ」、3月は「DUO」から「ザ 薬用ホワイトレスキュー」及び「ザ オイルミルクミスト」、そして4月には「DUO」から「ザ リペアバー」と2020年以降は毎月新商品をリリースしており、商品開発体制は以前にも増して充実してまいりました。
これらの結果、当事業年度における売上高は前事業年度比8,579,033千円増となる、20,508,328円(前事業年度71.9%増)、営業利益は前事業年度比1,411,299千円増となる、1,653,849千円(同581.9%増)、経常利益は前事業年度比1,399,738千円増となる、1,635,598千円(同593.5%増)、当期純利益は前事業年度比969,115千円増となる、1,143,455千円(同555.9%増)となりました。
なお、当社は化粧品の製造・販売事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
※1 CRM:顧客満足度と顧客ロイヤルティの向上を通して、売上の拡大と収益性の向上を目指すマーケティング手法で、Customer Relationship Managementの略です。
※2 インフォマーシャル:インフォメーション (information) とコマーシャル(commercial)を合わせた造語で、テレビショッピングの形態の1つです。
※3 クロスセル:定期販売のお客様に2品目以上購入いただくための施策です。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は1,894,719千円と、前事業年度末と比較して1,182,156千円の増加となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動の結果、獲得した資金は338,234千円(前事業年度は238,938千円の使用)となりました。これは主に、税引前当期純利益1,636,194千円(前事業年度は235,099千円)、「DUO」シリーズの商品ラインナップ拡充等による仕入債務の増加額148,814千円(前事業年度は737,497千円の増加)、広告宣伝費の積極投下による未払金の増加額911,847千円(前事業年度は118,357千円の減少)がある一方、卸売りチャネルの急速な拡大等による売上債権の増加額928,044千円(前事業年度は829,978千円の増加)、たな卸資産の増加額1,465,369千円(前事業年度は151,688千円の増加)があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動の結果、使用した資金は135,758千円(前事業年度は54,396千円の使用)となりました。これは主に、2018年10月にリプレイスしたECサイト追加開発に関わるシステム開発費の支払いが発生したこと等による無形固定資産の取得による支出44,676千円(前事業年度は27,825千円の使用)、本社移転に伴う有形固定資産の取得による支出97,223千円(前事業年度は8,265千円の使用)及び保険積立金の積立による支出13,981千円がある一方、本社移転に伴う敷金及び保証金の回収による収入26,732千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動の結果、獲得した資金は979,681千円(前事業年度は692,498千円の獲得)となりました。これは事業拡大により、広告宣伝費やたな卸資産等の増加に伴う増加運転資金に充当するべく金融機関からの資金調達を実施したものであり、短期借入金の増加額500,000千円(前事業年度は550,000千円の収入)、長期借入金の借入れによる収入720,000千円(前事業年度は400,000千円の収入)、及び長期借入金の返済による支出240,319千円(前事業年度は257,502千円の支出)があったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当事業年度の生産実績は、次のとおりであります。なお、当社は化粧品の製造・販売事業の単一セグメントであります。
| セグメントの名称 | 当事業年度 (自 2019年8月1日 至 2020年7月31日) | |
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| 化粧品の製造・販売事業 | 5,441,557 | 240.7 |
| 合計 | 5,441,557 | 240.7 |
(注)1.金額は仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社は受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
c.販売実績
当事業年度の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社は化粧品の製造・販売事業の単一セグメントであるため、販売実績については販売チャネル別に記載しております。
| 販売チャネル別 | 当事業年度 (自 2019年8月1日 至 2020年7月31日) | |
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| 通信販売 | 15,751,685 | 162.3 |
| 卸売販売 | 4,343,858 | 224.0 |
| その他 | 412,785 | 143.9 |
| 合計 | 20,508,328 | 171.9 |
(注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前事業年度 (自 2018年8月1日 至 2019年7月31日) | 当事業年度 (自 2019年8月1日 至 2020年7月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 株式会社井田両国堂 | - | - | 3,749,937 | 18.3 |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.前事業年度における株式会社井田両国堂に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されておりま
す。この財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
新型コロナウイルス感染症の拡大に際し、収束時期の見通しが立たない状況であることから、顧客の消費活動に与える影響が不透明でありますが、翌事業年度末以降は徐々に回復するものと想定しております。現時点においては当社の事業活動に対する影響は軽微であり、当該影響により予想されるたな卸資産の評価や製品の返品及びポイント使用の増大に備えた返品調整引当金、ポイント引当金の算定及び繰延税金資産の回収可能性の判断等について会計上の見積りを行っておりますが、新型コロナウイルス感染症の影響は限定的と仮定しております。
なお、新型コロナウイルス感染症の収束時期や影響範囲等は大きく変動する可能性があり、将来における財務状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、新型コロナウイルス感染症以外の要因により、たな卸資産、返品調整引当金、ポイント引当金の算定及び繰延税金資産の回収可能性の判断等に与える影響は重要性が乏しいと仮定しております。
当社の財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針についての詳細は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表」の「注記事項(重要な会計方針)」に記載しているとおりであります。
(たな卸資産)
当社が保有するたな卸資産の評価方法として、総平均法による原価法(収益性の低下による簿価切り下げの方法)を採用しており、期末における正味売却価額が取得原価よりも下落している場合には、当該正味売却価額をもって貸借対照表価額としております。また、滞留及び過剰在庫の内、陳腐化したたな卸資産については、適正な価値で評価されるように評価減の金額を見積もっております。
(繰延税金資産)
繰延税金資産の計上にあたっては、将来減算一時差異等に関するものであり、定期的かつ合理的に回収可能性の評価のための見積りを実施しております。繰延税金資産の回収可能性については、当社の業績の推移などから将来の課税所得を合理的に見積り判断しておりますが、今後、課税所得の予測に影響を与える変化が生じた場合には、繰延税金資産の回収可能性が変動する可能性があります。
(返品調整引当金)
返品調整引当金の計上にあたっては、売上げた製品が品質上の欠陥等の理由で、返品される損失額を見積って計上しております。返品調整引当金の見込額については、過去の返品実績を勘案の上、合理的に見積り判断しておりますが、実際の返品実績が見積りと異なる場合、返品調整引当金の計上金額が変動する可能性があります。
(ポイント引当金)
ポイント引当金の計上にあたっては、過去の使用実績率に基づき将来使用されると見込まれる金額を計上しております。ポイント引当金の見込み額については、ポイントの引当金の使用実績率などから将来の使用見込率を合理的に見積り判断しておりますが、今後、使用実績率に影響を与える変化が生じた場合には、ポイント引当金の計上金額が変動する可能性があります。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
売上高は20,508,328千円(前事業年度比71.9%増)となりました。これは、2019年8月に「DUO」のロゴマーク変更及び「DUO」に関わる全商品のリニューアルを行い、ブランドコンセプトを刷新、明確化し、また、2019年4月に第二のブランドとして「CANADEL」を創出し、アフィリエイト広告を中心としたWeb広告による新規顧客の獲得が好調であったことで、出荷数が大きく伸びたことによるものであります。加えて、当社主力である通信販売のチャネル以外に、卸売りの配荷店舗数の増加に伴い卸売販売のチャネルが大きく伸びたことも売上を牽引する要因となっております。
(売上原価及び売上総利益)
売上原価は4,024,462千円(前事業年度比81.7%増)となりました。売上原価は、製品原価が大部分を占めて構成されていることから、売上高の拡大に比例して増加しております。
この結果、売上総利益は16,483,865千円(前事業年度比69.7%増)となりました。
(販売費及び一般管理費及び営業利益)
販売費及び一般管理費は14,829,184千円(前事業年度比56.6%増)となりました。これは主に売上拡大に伴う物流業務やコールセンター業務の業務委託費、及びアフィリエイト広告を中心としたWeb広告による広告宣伝費の増加によるものであります。なお、売上高に対する広告宣伝費8,821,169千円(前事業年度比53.3%増)の比率は43.0%であり、広告宣伝費を効率的に活用ができております。一方で人件費や販売手数料等が売上高の増加割合に比べ大幅に増加しなかったことによるものです。
この結果、営業利益は1,653,849千円(前事業年度比581.9%増)となりました。
(営業外損益及び経常利益)
営業外収益は、408千円となりました。これは、主に雑収入によるものであります。また、営業外費用は、18,659千円となりました。これは、主に借入金に関わる支払利息によるものであります。
この結果、経常利益は1,635,598千円(前事業年度比593.5%増)となりました。
(特別損益及び当期純利益)
特別利益は1,026千円となりました。これは全て固定資産売却益によるものであります。特別損失は429千円となりました。これは全て固定資産除却損によるものであります。また、法人税等については492,739千円となりました。
この結果、当期純利益は1,143,455千円(前事業年度比555.9%増)となりました。
③ 財政状態の分析
当社は、OEMを活用することで工場や研究施設等の設備を保有しない形で事業を運営しておりますので、売上高の拡大と比較すると固定資産の増加額が抑えられていることが特徴です。当事業年度においても、その傾向は継続しております。
当事業年度末における、固定資産は、前事業年度末と比較して206,949千円増加し、370,297千円となりましたが、これは主に本社移転等に伴う有形固定資産の増加によるものです。
財政状態の分析の詳細につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」をご参照ください。
④ キャッシュ・フローの状況の分析
当社における広告宣伝費は、新規定期顧客を獲得するための投資に位置付けられる費用であり、投資額を回収するまでには一定の期間を要します。当事業年度では、売上高の拡大に向けて広告宣伝費の投下を積極的に行いましたが、通信販売チャネルが好調に推移したことに加え、卸売販売チャネルが拡大したことを主な要因として、営業活動によるキャッシュ・フローは改善しました。なお、事業拡大に伴う増加運転資金については、銀行からの借入により資金調達することで補填しております。
当社キャッシュ・フローの状況の分析の詳細につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因の詳細につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。
⑥ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の運転資金需要の主なものは製造費用、販売費及び一般管理費に含まれる広告宣伝費、業務委託費であります。これらの運転資金につきましては内部資金または銀行からの借入により資金調達することとしております。また、一時的な資金の不足については当座貸越枠等により、十分な借入金の与信枠を設定し、必要資金を適時に確保する体制を整えております。
なお、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、事業拡大により有利子負債の依存度が上昇していることから、内部留保による現預金を確保しつつ、借入金の返済や条件変更等による財務体質の強化を努めるとともに、新規上場に伴う公募増資資金を充当することにより有利子負債の依存度を低下させております。
⑦ 経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
⑧ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載の通り、売上高、営業利益及び当期純利益並びに売上高営業利益率を重要な経営指標として位置付けております。
前事業年度及び当事業年度の経営指標は、次のとおりであります。売上高営業利益率は当事業年度が8.1%となり、前期事業年度を上回ることとなりました。
今後も引き続き売上原価の低減、費用削減に取り組むことによって、売上高及び営業利益の増加、売上高営業利益率の上昇を目指してまいります。
| 前事業年度 (自 2018年8月1日 至 2019年7月31日) | 当事業年度 (自 2019年8月1日 至 2020年7月31日) | ||
| 金額(千円) | 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| 売上高 | 11,929,294 | 20,508,328 | 171.9 |
| 営業利益 | 242,550 | 1,653,849 | 681.9 |
| 当期純利益 | 174,339 | 1,143,455 | 655.9 |
| 売上高営業利益率 | 2.0% | 8.1% | - |