有価証券報告書-第11期(令和1年12月1日-令和2年11月30日)
(1)経営成績等の状況の概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、当社グループは、情報サービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
① 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末の総資産は1,494,344千円となり、前連結会計年度末と比べて251,886千円の増加となりました。流動資産は1,140,688千円となり、前連結会計年度末と比べて230,379千円の増加となりました。これは主に現金及び預金の増加105,860千円、受取手形及び売掛金の増加125,975千円によるものであります。固定資産は350,952千円となり、前連結会計年度末と比べて21,729千円の増加となりました。これは主にソフトウエア仮勘定の増加41,009千円、ソフトウエアの減少3,907千円、のれんの減少14,150千円によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は943,390千円となり、前連結会計年度末と比べて15,487千円の増加となりました。流動負債は715,060千円となり、前連結会計年度末と比べて2,475千円の減少となりました。これは主に短期借入金の増加50,000千円、1年内返済予定の長期借入金の減少12,331千円、未払費用の減少25,374千円、未払法人税等の減少14,778千円によるものであります。固定負債は228,330千円となり、前連結会計年度末と比べて17,963千円の増加となりました。これは長期借入金の増加29,963千円、社債の減少12,000千円によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は550,953千円となり、前連結会計年度末と比べて236,399千円の増加となりました。これは主に新株発行による資本金及び資本剰余金の増加158,700千円、新株式申込証拠金の増加6,080千円、親会社株主に帰属する当期純利益79,874千円の計上、及び配当金の支払いによる利益剰余金の減少8,708千円によるものであります。
② 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調で推移しておりましたが、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響により経済活動が大幅に停滞し、日本経済の先行きは依然として不透明な状況が継続しております。
当社グループが属する情報サービス産業におきましては、IoT、AI、RPA、ビッグデータ等の新たな技術の活用や新内閣によるデジタル庁創設の動きから、デジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みが加速しており、あらゆる産業において、企業の競争力強化、業務プロセスの再構築、コロナ禍における働き方やビジネスモデルの変革に向けて、国内のIT需要は拡大していくことが見込まれております。
このような環境の下、当社グループは、コロナ禍における時差通勤・リモートワークの実施、WEB会議システムによる商談等を推進し、新型コロナウイルス感染拡大防止に努めつつ事業活動を継続してまいりました。システムインテグレーションサービスにおいては、重点顧客との安定的な取引拡大及び技術者不足解消に向けたパートナー企業との連携強化に努め、新技術を利用した開発案件の積極的な受注、人材育成・プロジェクトマネジメント力の向上に取り組みました。また、ソリューションサービスにおいては、デジタルマーケティングサービス及びCADソリューションサービスのストックビジネス拡大に注力するとともに、提携企業とのレベニューシェアによるサービス拡大を推進してまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高3,851,067千円(前期比0.2%増)、営業利益135,948千円(前期比13.0%増)、経常利益136,806千円(前期比20.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益79,874千円(前期比32.1%増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、346,452千円となり、前連結会計年度末と比べて105,859千円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、使用した資金は40,330千円(前連結会計年度は198,441千円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上額130,955千円、減価償却費の計上額36,763千円による資金増加と、売上債権の増加額125,975千円、法人税等の支払額62,164千円の資金減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は82,354千円(前連結会計年度は66,247千円の使用)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出69,015千円、その他投資活動による支出11,752千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、得られた資金は228,544千円(前連結会計年度は102,028千円の使用)となりました。これは主に、長期借入金による収入100,000千円、株式の発行による収入158,700千円の資金増加と、長期借入金の返済による支出82,368千円、配当金の支払額8,708千円の資金減少によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注状況
当社グループの事業は、受注から売上計上までの所要日数が短く、期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をサービス区分別に示すと、次のとおりであります。
(注)1.当社グループは、情報サービス事業の単一セグメントであるため、サービス区分別の実績を記載しております。
2.サービス間の取引については、相殺消去しております。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に際し、資産・負債及び収益・費用の決算数値に影響を与える見積り項目について、過去の実績や状況について連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。この連結財務諸表作成のための重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
なお、連結財務諸表等の作成にあたって用いた会計上の見積りのうち、特に重要なものは以下のとおりです。
(繰延税金資産の評価)
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際し、将来の課税所得を十分に検討し回収可能性があると判断した将来減算一時差異について、繰延税金資産を計上しております。このため、将来の経営環境の悪化等により課税所得の見積り額が減少した場合には、繰延税金資産が減少し税金費用が計上される可能性があります。
(のれんの評価)
当社グループは、のれんに関して効果の発現する期間を見積り、その期間で定額法により償却しております。その資産性の評価については、子会社の業績及び事業計画を検討し、判断しておりますが、将来において経営環境の悪化等により当初想定したキャッシュ・フローが見込めなくなった場合、評価の切り下げを行う可能性があります。
なお、会計上の見積りにおいて、新型コロナウイルスによる影響は軽微であると判断し見積りを行っております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高、売上原価及び売上総利益)
当連結会計年度の売上高は3,851,067千円(前期比0.2%増)となり、売上総利益は885,246千円(前期比8.9%増)となりました。
主力のシステムインテグレーションサービスにおいては、公共・通信系システムの受注は堅調に維持できましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、システム開発案件の凍結・延伸が発生し、新規案件の受注が減少しました。一方、直接取引となるエンドユーザの新規開拓に注力し、中小規模事業者向けシステム開発案件の受注が増加したことにより、売上高は3,461,938千円(前期比0.3%減)となりました。
また、ソリューションサービスの売上高は389,129千円(前期比3.8%増)となりました。ソリューションサービス別の売上高は以下のとおりであります。
・デジタルマーケティングサービス
リモートワークの拡大や働き方の変化により、研修システムサービスやWEBアーカイブシステムサービスとしてのWisebook-LS(プライベートサーバー)大型案件が増加しました。また、提携企業とのレベニューシェアによるサービス開始により、ストックビジネス拡大による売上が増加したことにより、売上高は125,810千円(前期比24.5%増)となりました。
・CADソリューションサービス
保守サービスや図面電子化サービスが順調に推移しましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響による全国的な営業活動の停滞、対面型CAD研修会の延期や中止、企業・自治体の予算の凍結・未執行の増加等により、CADの新規販売や研修会の受注が減少し、売上高は183,990千円(前期比6.2%減)となりました。
・認証ソリューションサービス
近年の認証市場の拡大に加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、検温によるスクリーニングのニーズが拡大し、検温機能付きカメラ、検温機能付き認証デバイスの受注拡大につながり、売上高は64,299千円(前期比32.9%増)となりました。
・その他ソリューションサービス
2020年9月をもって、高齢者向けパソコン教室を閉校したことにより、売上高は15,028千円(前期比47.7%減)となりました。
売上原価及び売上総利益につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により、4月以降の増員計画が先送りになるなど全体工数は横ばいとなった他、前期はソリューションサービスにおける福祉製品(視覚障害者向け紙幣識別機)に係るたな卸資産評価損の計上を行いましたが、当期は発生しないことなどから、売上原価は2,965,821千円(前期比2.2%減)となりました。
また、システムインテグレーション業界における技術者不足の状況の中、主要顧客からの受注が維持できたことで、より利益率の高い案件へ技術者をシフトするなど、技術者の適切な要員配置及び、既存案件における実績評価で当社及びパートナー技術者の受注単価アップを実現し、売上総利益は885,246千円(前期比8.9%増)となりました。
(販売費及び一般管理費並びに営業利益)
当社グループの販売費及び一般管理費は、人件費、賃借料、支払手数料が概ね8割を占めております。管理体制の強化及び営業体制の強化に注力するため、間接人員の増員を行ったことによる人件費の増加や上場関連費用の増加等による支払手数料の増加により、販売費及び一般管理費は749,297千円(前期比8.2%増)となり、営業利益は135,948千円(前期比13.0%増)となりました。
(営業外損益及び経常利益)
営業外収益は、人材開発支援助成金及び新型コロナウイルスに関連した雇用調整助成金による収入が増加したことにより7,628千円(前年同期比60.5%増)となりました。営業外費用は、金融機関からの借入金等に係る支払利息が大半を占めております。前期は㈱千葉銀行とのコミットメントライン契約手数料が発生いたしましたが、当期は同様の費用の発生はなく、支払利息も減少したことから営業外費用は6,770千円(前期比43.1%減)となりました。この結果、経常利益は136,806千円(前期比20.9%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度において法人税、住民税及び事業税は47,566千円、法人税等調整額は3,513千円となりました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は79,874千円(前期比32.1%増)となりました。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの主な資金需要は、労務費、外注費、経費並びに販売費及び一般管理費等支払いを目的とした運転資金となります。これらにつきましては、基本的に営業活動によるキャッシュ・フローや自己資金を充当しておりますが、資金調達が必要な場合には、案件の都度、金融機関からの借入又は新株発行による資金調達の検討を行っております。
④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等についての分析
当社グループの売上高の約90%はシステムインテグレーションサービスとなっております。システムインテグレーションにおいては、基準生産性を基にした工数管理が一般的な指標であることから、人月工数と売上高を重要な指標として位置付けております。当連結会計年度における上記指標は、人月工数の年間合計は5,270工数(前期比0.4%減)であり、その結果、売上高は3,461,938千円(前期比0.3%減)となりました。
これらの指標につきましては、引き続き改善できるよう努めてまいります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、当社グループは、情報サービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
① 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末の総資産は1,494,344千円となり、前連結会計年度末と比べて251,886千円の増加となりました。流動資産は1,140,688千円となり、前連結会計年度末と比べて230,379千円の増加となりました。これは主に現金及び預金の増加105,860千円、受取手形及び売掛金の増加125,975千円によるものであります。固定資産は350,952千円となり、前連結会計年度末と比べて21,729千円の増加となりました。これは主にソフトウエア仮勘定の増加41,009千円、ソフトウエアの減少3,907千円、のれんの減少14,150千円によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は943,390千円となり、前連結会計年度末と比べて15,487千円の増加となりました。流動負債は715,060千円となり、前連結会計年度末と比べて2,475千円の減少となりました。これは主に短期借入金の増加50,000千円、1年内返済予定の長期借入金の減少12,331千円、未払費用の減少25,374千円、未払法人税等の減少14,778千円によるものであります。固定負債は228,330千円となり、前連結会計年度末と比べて17,963千円の増加となりました。これは長期借入金の増加29,963千円、社債の減少12,000千円によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は550,953千円となり、前連結会計年度末と比べて236,399千円の増加となりました。これは主に新株発行による資本金及び資本剰余金の増加158,700千円、新株式申込証拠金の増加6,080千円、親会社株主に帰属する当期純利益79,874千円の計上、及び配当金の支払いによる利益剰余金の減少8,708千円によるものであります。
② 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調で推移しておりましたが、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響により経済活動が大幅に停滞し、日本経済の先行きは依然として不透明な状況が継続しております。
当社グループが属する情報サービス産業におきましては、IoT、AI、RPA、ビッグデータ等の新たな技術の活用や新内閣によるデジタル庁創設の動きから、デジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みが加速しており、あらゆる産業において、企業の競争力強化、業務プロセスの再構築、コロナ禍における働き方やビジネスモデルの変革に向けて、国内のIT需要は拡大していくことが見込まれております。
このような環境の下、当社グループは、コロナ禍における時差通勤・リモートワークの実施、WEB会議システムによる商談等を推進し、新型コロナウイルス感染拡大防止に努めつつ事業活動を継続してまいりました。システムインテグレーションサービスにおいては、重点顧客との安定的な取引拡大及び技術者不足解消に向けたパートナー企業との連携強化に努め、新技術を利用した開発案件の積極的な受注、人材育成・プロジェクトマネジメント力の向上に取り組みました。また、ソリューションサービスにおいては、デジタルマーケティングサービス及びCADソリューションサービスのストックビジネス拡大に注力するとともに、提携企業とのレベニューシェアによるサービス拡大を推進してまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高3,851,067千円(前期比0.2%増)、営業利益135,948千円(前期比13.0%増)、経常利益136,806千円(前期比20.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益79,874千円(前期比32.1%増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、346,452千円となり、前連結会計年度末と比べて105,859千円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、使用した資金は40,330千円(前連結会計年度は198,441千円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上額130,955千円、減価償却費の計上額36,763千円による資金増加と、売上債権の増加額125,975千円、法人税等の支払額62,164千円の資金減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は82,354千円(前連結会計年度は66,247千円の使用)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出69,015千円、その他投資活動による支出11,752千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、得られた資金は228,544千円(前連結会計年度は102,028千円の使用)となりました。これは主に、長期借入金による収入100,000千円、株式の発行による収入158,700千円の資金増加と、長期借入金の返済による支出82,368千円、配当金の支払額8,708千円の資金減少によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注状況
当社グループの事業は、受注から売上計上までの所要日数が短く、期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をサービス区分別に示すと、次のとおりであります。
| サービス区分 | 当連結会計年度 (自 2019年12月1日 至 2020年11月30日) | |
| 販売高(千円) | 前期比(%) | |
| システムインテグレーションサービス | 3,461,938 | 99.7 |
| ソリューションサービス | 389,129 | 103.8 |
| 合計 | 3,851,067 | 100.2 |
(注)1.当社グループは、情報サービス事業の単一セグメントであるため、サービス区分別の実績を記載しております。
2.サービス間の取引については、相殺消去しております。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2018年12月1日 至 2019年11月30日) | 当連結会計年度 (自 2019年12月1日 至 2020年11月30日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 株式会社日立社会情報サービス | 568,866 | 14.8 | 528,542 | 13.7 |
| 富士通株式会社 | 434,087 | 11.3 | 536,614 | 13.9 |
| 株式会社NTTデータ・アイ | 414,550 | 10.8 | 463,949 | 12.0 |
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に際し、資産・負債及び収益・費用の決算数値に影響を与える見積り項目について、過去の実績や状況について連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。この連結財務諸表作成のための重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
なお、連結財務諸表等の作成にあたって用いた会計上の見積りのうち、特に重要なものは以下のとおりです。
(繰延税金資産の評価)
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際し、将来の課税所得を十分に検討し回収可能性があると判断した将来減算一時差異について、繰延税金資産を計上しております。このため、将来の経営環境の悪化等により課税所得の見積り額が減少した場合には、繰延税金資産が減少し税金費用が計上される可能性があります。
(のれんの評価)
当社グループは、のれんに関して効果の発現する期間を見積り、その期間で定額法により償却しております。その資産性の評価については、子会社の業績及び事業計画を検討し、判断しておりますが、将来において経営環境の悪化等により当初想定したキャッシュ・フローが見込めなくなった場合、評価の切り下げを行う可能性があります。
なお、会計上の見積りにおいて、新型コロナウイルスによる影響は軽微であると判断し見積りを行っております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高、売上原価及び売上総利益)
当連結会計年度の売上高は3,851,067千円(前期比0.2%増)となり、売上総利益は885,246千円(前期比8.9%増)となりました。
主力のシステムインテグレーションサービスにおいては、公共・通信系システムの受注は堅調に維持できましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、システム開発案件の凍結・延伸が発生し、新規案件の受注が減少しました。一方、直接取引となるエンドユーザの新規開拓に注力し、中小規模事業者向けシステム開発案件の受注が増加したことにより、売上高は3,461,938千円(前期比0.3%減)となりました。
また、ソリューションサービスの売上高は389,129千円(前期比3.8%増)となりました。ソリューションサービス別の売上高は以下のとおりであります。
・デジタルマーケティングサービス
リモートワークの拡大や働き方の変化により、研修システムサービスやWEBアーカイブシステムサービスとしてのWisebook-LS(プライベートサーバー)大型案件が増加しました。また、提携企業とのレベニューシェアによるサービス開始により、ストックビジネス拡大による売上が増加したことにより、売上高は125,810千円(前期比24.5%増)となりました。
・CADソリューションサービス
保守サービスや図面電子化サービスが順調に推移しましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響による全国的な営業活動の停滞、対面型CAD研修会の延期や中止、企業・自治体の予算の凍結・未執行の増加等により、CADの新規販売や研修会の受注が減少し、売上高は183,990千円(前期比6.2%減)となりました。
・認証ソリューションサービス
近年の認証市場の拡大に加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、検温によるスクリーニングのニーズが拡大し、検温機能付きカメラ、検温機能付き認証デバイスの受注拡大につながり、売上高は64,299千円(前期比32.9%増)となりました。
・その他ソリューションサービス
2020年9月をもって、高齢者向けパソコン教室を閉校したことにより、売上高は15,028千円(前期比47.7%減)となりました。
売上原価及び売上総利益につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により、4月以降の増員計画が先送りになるなど全体工数は横ばいとなった他、前期はソリューションサービスにおける福祉製品(視覚障害者向け紙幣識別機)に係るたな卸資産評価損の計上を行いましたが、当期は発生しないことなどから、売上原価は2,965,821千円(前期比2.2%減)となりました。
また、システムインテグレーション業界における技術者不足の状況の中、主要顧客からの受注が維持できたことで、より利益率の高い案件へ技術者をシフトするなど、技術者の適切な要員配置及び、既存案件における実績評価で当社及びパートナー技術者の受注単価アップを実現し、売上総利益は885,246千円(前期比8.9%増)となりました。
(販売費及び一般管理費並びに営業利益)
当社グループの販売費及び一般管理費は、人件費、賃借料、支払手数料が概ね8割を占めております。管理体制の強化及び営業体制の強化に注力するため、間接人員の増員を行ったことによる人件費の増加や上場関連費用の増加等による支払手数料の増加により、販売費及び一般管理費は749,297千円(前期比8.2%増)となり、営業利益は135,948千円(前期比13.0%増)となりました。
(営業外損益及び経常利益)
営業外収益は、人材開発支援助成金及び新型コロナウイルスに関連した雇用調整助成金による収入が増加したことにより7,628千円(前年同期比60.5%増)となりました。営業外費用は、金融機関からの借入金等に係る支払利息が大半を占めております。前期は㈱千葉銀行とのコミットメントライン契約手数料が発生いたしましたが、当期は同様の費用の発生はなく、支払利息も減少したことから営業外費用は6,770千円(前期比43.1%減)となりました。この結果、経常利益は136,806千円(前期比20.9%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度において法人税、住民税及び事業税は47,566千円、法人税等調整額は3,513千円となりました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は79,874千円(前期比32.1%増)となりました。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの主な資金需要は、労務費、外注費、経費並びに販売費及び一般管理費等支払いを目的とした運転資金となります。これらにつきましては、基本的に営業活動によるキャッシュ・フローや自己資金を充当しておりますが、資金調達が必要な場合には、案件の都度、金融機関からの借入又は新株発行による資金調達の検討を行っております。
④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等についての分析
当社グループの売上高の約90%はシステムインテグレーションサービスとなっております。システムインテグレーションにおいては、基準生産性を基にした工数管理が一般的な指標であることから、人月工数と売上高を重要な指標として位置付けております。当連結会計年度における上記指標は、人月工数の年間合計は5,270工数(前期比0.4%減)であり、その結果、売上高は3,461,938千円(前期比0.3%減)となりました。
これらの指標につきましては、引き続き改善できるよう努めてまいります。