有価証券報告書-第52期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/25 15:52
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【項目】
128項目
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における資産合計は、5,754,517千円となり、前事業年度末に比べ、573,922千円増加いたしました。これは主に、土地が158,749千円、建物(純額)が157,755千円、契約資産が83,642千円、製品が68,855千円、ソフトウエア仮勘定が50,770千円、受取手形が48,533千円増加した一方、建設仮勘定が67,400千円、原材料及び貯蔵品が32,061千円減少した影響によるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債合計は、3,205,988千円となり、前事業年度末に比べ、106,314千円増加いたしました。これは主に、資産除去債務が110,000千円、短期借入金が100,000千円、退職給付引当金が64,214千円、未払費用が62,540千円増加した一方、支払手形が142,924千円、長期借入金が115,071千円減少したことによるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は、2,548,528千円となり、前事業年度末に比べ、467,607千円増加いたしました。これは主に、繰越利益剰余金が438,082千円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は44.3%(前事業年度は40.2%)となりました。
② 経営成績の概況
当事業年度においては、インフレの進行、政策金利の引き上げ、ウクライナやイスラエルでの紛争、原材料やエネルギー価格高騰、中国景気の減速等もあって世界的に消費者の購買意欲が高まらない状態で推移し、先行きの懸念感は収まりませんでした。
半導体市場は、メモリ分野の低迷、DRAMやNANDフラッシュメモリが大幅に下落、一方でメモリ以外の製品分野ではわずかなマイナスにとどまり、第4四半期から回復し始めた様相となりました。地域別では、アジア・太平洋地域が唯一2年連続のマイナス成長となりました。
当社においては、半導体商材(特にバーンインボード)の一服感が上期から現れるとの見通しが遅れて現れたため、上期は計画以上の実績となりましたが、下期には一服感が現れたことで計画比マイナスとなりました。
年間を通じては売上・利益ともに計画を上回り、前年比では増収となりましたが、利益については経常ベースで若干の減益となるも当期純利益では若干の増益の結果となりました。
2024年度の世界半導体市場は、世界全体で二桁の成長が予測されており、特にメモリ分野の高い成長が見込まれ、日本の半導体市場は過去最大に接近すると予測されています。
このような環境の中、電子システム事業においては、主要顧客のパワー半導体やセンサー向けカスタムバーンイン装置の開発、用途展開に注力しました。車載機器向け専用計測器は下期から主要顧客の国内外拠点向けで投資が増加し前年同等の受注となりました。また、IoT-PLC高速通信モジュールでは異業種のお客様への実運用導入の実績を作ることができました。2023年12月末に株式会社アウトソーシングテクノロジーから一部事業譲渡を受けたものづくり事業(現:当社の福島製造部)については、2023年度第4四半期において売上貢献がありました。
マイクロエレクトロニクス事業においては、アナログLSI設計受託売上の安定化に向けて、センサー半導体に注力するとともに、インターフェース、電源、組み込みメモリをターゲットにした新規顧客開拓を続けてきました。また、デジタルLSI設計受託については車載分野での設計に注力しました。その結果、アナログLSI設計受託、デジタルLSI設計受託ともに車載分野でのテーマを獲得でき売上に貢献しました。一方、業界における旺盛な半導体需要のために設計人材の確保が難しい状況が続いています。IP関連事業については、安定したJPEG-IPが売上に貢献しました。また、新しい規格に沿ったJPEG-IPの開発も進めています。
製品開発事業においては、労働力不足の対策の一つとなるセルフレジなど好調なアプリケーションがある反面、マイナンバーカードの政治的な推進力停滞により医療分野以外へのカードアプリケーション導入が大きく遅れ売上に影響が出ました。一方、新たな商品となります医療・介護向けカメラシステムは、試作品による施設評価を実施し製品開発工程へ移行しました。また、カスタム製品として国内ATM向け小型カメラの量産開始、2024年度量産に向けたコミュニケーションロボット向けカメラの開発を完了しました。
この結果、当事業年度の業績は、売上高7,091,921千円(前期比9.5%増)となり、営業利益は604,553千円(同8.0%減)となり、経常利益は639,343千円(同4.3%減)となり、当期純利益は509,571千円(同6.8%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
a.電子システム事業
電子システム事業は、昨年夏頃には車載半導体の市場在庫不足が解消され供給回復になったことで、下期より車載半導体主要顧客の生産増加用設備投資は減少に転じました。一方でパワー半導体やセンサーの新製品向けカスタムバーンイン装置は、新しい仕様開発や新型モデルの受注が増加し、前事業年度を大きく上回りました。車載機器向け専用計測器商材は、主要顧客の国内外拠点への導入が下期に増加し前事業年度同等の受注結果となりました。IoT-PLC高速通信モジュールは新規顧客開拓、取引実績拡大に取り組みました。また、株式会社アウトソーシングテクノロジーから一部事業譲渡を受けたものづくり事業で第4四半期において売上貢献がありました。
これらの結果、売上高は3,504,829千円(前期比18.9%増)、セグメント営業利益は434,228千円(同21.7%増)となりました。
b.マイクロエレクトロニクス事業
マイクロエレクトロニクス事業は、旺盛な半導体需要に支えられ半導体の設計需要が堅調に推移しました。一方、業界における旺盛な半導体需要のために設計人材の確保が難しく人員計画が未達となり売上に影響が出ました。アナログLSIにおいては、センサー半導体に注力するとともにインターフェースやパワー半導体、組み込みメモリを主体とした車載分野でのアナログ設計受託が順調でした。デジタルLSIにおいては、DSC向け画像処理関連のデジタル設計が収束しました。受託分野をシフトした自動車向けデジタル設計受託や医療機器向けFPGA設計は堅調に推移しました。IP分野においてはJPEG-IPの販売が計画通りに推移しました。
これらの結果、売上高は2,105,484千円(前期比1.8%増)、セグメント営業利益は243,468千円(同6.1%減)となりました。
c.製品開発事業
製品開発事業は、小売店に導入が加速しているセルフレジ向け製品の出荷が増えました。また、アミューズメント機器向けカメラの量産も開始する事ができました。一方、マイナンバーカード読み取りカメラの量産計画遅れやFA検査装置向けカメラの出荷が減った事により売上は計画未達となりました。
これらの結果、売上高は1,481,608千円(前期比1.4%増)、セグメント営業損失は73,143千円(前事業年度はセグメント営業利益41,264千円)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、508,549千円となりました。前事業年度末に比べて21,149千円減少いたしました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は495,213千円(前期比721.3%増)となりました。これは主に、税引前当期純利益639,343千円、減価償却費100,923千円、売上債権及び契約資産の増加額162,145千円、仕入債務の減少額
181,406千円、法人税等の支払額150,980千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は357,407千円(前期比55.2%増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出172,976千円、無形固定資産の取得による支出132,662千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は158,955千円(前事業年度は170,916千円の獲得)となりました。これは主に、短期借入金の増加額100,000千円、長期借入金の返済による支出158,294千円、配当金の支払額66,203千円等によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
前年同期比(%)
電子システム事業(千円)3,612,432118.3
マイクロエレクトロニクス事業(千円)2,105,231102.0
製品開発事業(千円)1,491,91096.2
合計(千円)7,209,574108.1

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去項目はありません。
2.金額は販売価格によっております。
b.受注実績
当事業年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
電子システム事業2,821,79983.5617,23749.0
マイクロエレクトロニクス事業2,032,23290.8567,51889.7
製品開発事業1,448,47493.8949,920101.2
合計6,302,50588.02,134,67675.4

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去項目はありません。
2.金額は販売価格によっております。
c.販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
前年同期比(%)
電子システム事業(千円)3,504,829118.9
マイクロエレクトロニクス事業(千円)2,105,484101.8
製品開発事業(千円)1,481,608101.4
合計(千円)7,091,921109.5

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去項目はありません。
2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前事業年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
当事業年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社809,54012.51,121,84715.8
ルネサスエレクトロニクス株式会社770,14311.9768,32610.8
株式会社デンソー920,07414.2674,8509.5

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当事業年度の業績は、売上高7,091,921千円(前期比9.5%増)、営業利益は604,553千円(同8.0%減)、経常利益は639,343千円(同4.3%減)、当期純利益は509,571千円(同6.8%増)となりました。
当事業年度における総資産は5,754,517千円となり、前事業年度末に比べ573,922千円増加いたしました。当事業年度における負債合計は3,205,988千円となり、前事業年度末に比べ106,314千円増加いたしました。当事業年度における純資産合計は2,548,528千円となり、前事業年度末に比べ467,607千円増加いたしました。
なお、財政状況の詳細においては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」に記載しております。
当社の経営成績に重要な影響を与える主要因として、主要顧客の受注状況、販売状況が挙げられます。その対応の詳細については「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営環境と経営戦略」に記載しております。
セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、前述の「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の概況」に記載のとおりです。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b.資金需要
当社の運転資金需要のうち主なものは、製品製造のための材料仕入、外注費の支払及び製造費用並びに販売費及び一般管理費等によるものであります。また設備資金需要のうち主なものは、生産並びに生産技術効率の向上のための設備投資であります。
c.財務政策
当社の主たる市場である半導体に関連する事業分野は特有の急激な需要変動が生じやすいため、このような経営環境に対応すべく自己資本比率の向上により強固な財務体質の強化・維持に努めております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりまして、その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
a.棚卸資産
当社は、棚卸資産の評価において原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)を採用しており、期末における正味売却価額が取得原価よりも下落している場合には、当該正味売却価額をもって貸借対照表価額としております。また、一定期間を超えて滞留する棚卸資産については、規則的に帳簿価額を切下げる方法を採用しております。将来、市況の変動や需要動向により、追加の評価減が必要になる場合があります。
b.受注損失引当金
第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
c.繰延税金資産
当社は、繰延税金資産については、将来の課税所得の見積りにより回収可能性の評価を行っております。繰延税金資産の回収可能性に影響を与える要因の発生が予測される場合には、繰延税金資産の計上金額に影響を及ぼします。
d.固定資産の減損会計
当社は、資産を用途により事業用資産、賃貸用資産に分類しております。また、管理会計上の区分を基準に、事業用資産は事業本部別、賃貸用資産は個別資産ごとにグルーピングしております。
減損の対象となった固定資産は、資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回った差額を減損損失としております。将来、この回収可能価額が減少した場合、減損損失が発生する可能性があります。

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