有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2021/08/18 15:00
【資料】
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【項目】
128項目
(3) 【監査の状況】
① 監査役監査の状況
a.組織・人員
当社の監査役は3名で、常勤監査役1名と非常勤監査役2名で構成され、全員が社外監査役であります。監査役は、取締役会に出席し、また、代表取締役社長との意見交換を原則年2回実施すると共に、必要に応じて随時取締役から報告を受け、取締役の職務執行を不足なく監視できる体制を確保しております。また、監査役は、相互の意思疎通を十分に図って連携し、内部監査室からの各種報告を受け、原則月1回開催される監査役会での十分な議論を踏まえて監査を行っております。
なお、常勤監査役の松垣幹夫は金融機関での豊富な業務経験を有し、また社外監査役の伊藤秀行は税理士であり税務署長等を歴任していることから、夫々財務及び会計に関する相当程度の知見を有しております。
内部監査室、監査役、会計監査人の三者は、必要に応じて協議を行い、連携して企業経営の健全性と透明性の確保に努めております。
各監査役の最近事業年度に開催した監査役会及び取締役会への出席率は、次のとおりです。
氏名(役職名)監査役会取締役会
松垣 幹夫(常勤社外監査役)100%(13回/13回)100%(15回/15回)
伊藤 秀行(社外監査役)100%(13回/13回)100%(15回/15回)
安藤 英廣(社外監査役)100%(13回/13回)100%(15回/15回)
野元 学二(社外監査役)100%(4回/4回)(注)100%(3回/3回)(注)

(注) 野元氏は2020年6月25日開催の定時株主総会終結の時をもって辞任したことから開催回数及び出席回数が少なくなっております。
b.監査役会の活動状況
監査役会は、取締役会開催に先立ち月次に開催されるほか、必要に応じて随時開催されます。監査役会の議長及び事務局は常勤監査役が務め、最近事業年度は合計13回開催し、1回当たりの所要時間は約1時間でした。年間を通じ次のような決議、協議、報告がなされました。
決議3件:監査役監査方針・監査計画・業務分担、監査役会監査報告書、監査人の監査報酬同意等
協議13件:取締役会議題事前確認、取締役の職務執行状況確認書、監査報告書案等
報告29件:常勤監査役月次監査報告、経営会議等出席報告、外部会議・研修等出席報告等
また、前事業年度(2020年3月期)においては、年間を通じ次のような決議、協議、報告がなされました。
決議4件:監査役監査方針・監査計画・業務分担、監査役会監査報告書、監査人の監査報酬同意等
協議18件:取締役会議題事前確認、取締役の職務執行状況確認書、監査調書確認、監査報告書案、監査役報酬配分等
報告35件:常勤監査役月次監査報告、経営会議等出席報告、外部研修出席報告、監査役全国大会出席報告等
c.監査役の主な活動
監査役は、取締役会に出席して、議事運営、決議内容等を監査し、必要により意見表明を行うほか、監査役全員により代表取締役社長との面談を原則として年2回行い、経営方針を確認するとともに、会社が対処すべき課題、会社を取り巻くリスクのほか、監査役への報告体制その他の監査役監査の環境整備の状況、監査上の重要課題等について意見を交換し、必要により提言を行っております。
また、主に常勤監査役が年度の監査計画に基づき経営会議、コンプライアンス委員会等の重要会議に出席、内部監査部門・会計監査人との定期的コミュニケーション等を行うほか、重要な決裁書類を閲覧し、決裁プロセス上の不備や不適切な判断に対し指導を行い、また、主要な関係部署からの聴取及び関連する情報を当該部署から入手するなどして、取締役の職務執行の適正性について監視し検証を行っております。
監査役会は、最近事業年度は主として、1)経営の適法性(法令・定款、社内諸規程の遵守状況等)の監査(コンプライアンス及びリスク管理体制に係る事項を含む)、2)競業取引及び利益相反取引(自己取引)についての監査、3)内部統制システムの整備・運用状況の監査、4)当社各パイプラインの現状確認(医師主導治験の実施状況、製薬会社とのライセンス契約状況等)を重点監査項目として取り組みました。
1) 経営の適法性(法令・定款、社内諸規程の遵守状況等)の監査(コンプライアンス及びリスク管理体制に係る事項を含む)
社内諸規程の運用状況を確認するとともに、稟議起案・決裁状況を月次で監査することにより、内部統制が有効に機能し、かつ運用できていることを確認し、必要に応じて改善への提言を行いました。
2) 競業取引及び利益相反取引(自己取引)についての監査
全取締役に対し、期初に「取締役の職務執行状況確認書」を配布して回答を受領し、「競業避止義務」「利益相反取引」等について確認を行いました。また、監査役は、取締役会に提出される議案に関し、取締役の職務執行において、競業取引あるいは利益相反取引等がないか監視し検証を行いました。
3) 内部統制システムの整備・運用状況の監査
常勤監査役は、「内部統制システムに係る監査の実施基準」に基づいて作成された「チェックリスト」に従い、取締役が行う内部統制システムの構築・運用状況を監視し検証を行いました。また、常勤監査役は、取締役会が決議する「内部統制システム構築の基本方針」に従い、内部監査室と連携をとりながら、内部監査室より当該年度における基本計画の説明を受け、また、内部監査実施後は結果について報告を受け、必要により提言を行いました。そのほか、監査役会として、6月に行われる監査法人監査報告会(三様監査会議)において会計監査人より報告を受け、意見交換を行いました。
4) 当社各パイプラインの現状確認(医師主導治験の実施状況、製薬会社とのライセンス契約状況等)
常勤監査役は、毎月開催される経営会議で、各パイプラインの現状説明があった場合にはそれを記録し、監査役会で他の監査役に情報の還元を行いました。監査役会は、代表取締役社長との懇談会を年2回開催し、経営課題等について提言を交え意見交換を行うとともに、この席で、特に重要な各パイプラインの現状について確認を行いました。
② 内部監査の状況
内部監査は内部監査室を設置し、内部監査責任者(管理部総務人事リーダー)及び内部監査担当者1名(医療ソリューション開発部所属)の計2名が内部監査計画に基づき各部門の業務遂行状況を監査しております。
管理部を除く業務(医薬品研究開発部、医療ソリューション開発部の業務)については、管理部総務人事リーダーが監査を担当し、管理部の業務については、医療ソリューション開発部の担当者が監査を担当しており、相互に牽制する体制となっております。内部監査は、業務の活動状況や内部統制の整備・運用状況を公正に評価・指摘・指導を実施し、監査結果を代表取締役社長に報告すると共に、改善指示とその後の状況について調査することにより、内部監査の実効性を確保しております。また、内部監査担当者、監査役会及び会計監査人は、それぞれの監査を踏まえて情報交換を行うなど、必要に応じて都度情報を共有し、三者で連携を図ることにより三様監査の実効性を高めております。
③ 会計監査の状況
a.監査法人の名称
東陽監査法人
b.継続監査期間
2020年3月期以降の3年間
c.業務を執行した公認会計士
中里直記、大山昌一
d.監査業務に係る補助者の構成
当社の会計監査業務に係る補助者は、公認会計士9名、会計士試験合格者2名、その他1名であります。
e.監査法人の選定方針と理由
当社では、会計監査が適切に実施されるため、独立性、十分な品質管理、当社の事業に対する十分な理解、監査報酬の適切性、監査の実施状況を検討した上で、監査法人の選定、解任又は不再任を決定する方針としております。
当社の会計監査人である東陽監査法人は、独立性や品質管理、当社の事業への理解が十分であり、職務執行は適正であると判断し、同監査法人を選定いたしました。
f.監査役及び監査役会による監査法人の評価
当社の監査役及び監査役会は、会計監査人に対して、会計監査人が独立の立場を保持し、かつ、適正な監査を実施しているかを監視及び検証し評価を行っております。この評価については、独立性、品質管理体制、監査業務の妥当性及び監査報酬の水準等を考慮し、また、会計監査人が当社の事業に対する十分な理解を有していると判断し、適正であると評価しております。
g.監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査役会は、会計監査人の監査計画の内容、会計監査の職務遂行状況及び報酬見積りなどが当社の事業規模や事業内容に適切であるかどうかについて必要な検証を行った上で、会計監査人の報酬等について同意の判断を行っております。
④ 監査報酬の内容等
a.監査公認会計士等に対する報酬の内容
最近事業年度の前事業年度最近事業年度
監査証明業務に
基づく報酬(千円)
非監査業務に
基づく報酬(千円)
監査証明業務に
基づく報酬(千円)
非監査業務に
基づく報酬(千円)
15,000-18,000-

b.監査公認会計士と同一のネットワークに対する報酬(a.を除く)
該当事項はありません。
c.その他重要な監査証明に基づく報酬の内容
該当事項はありません。
d.監査報酬の決定方針
当社は、監査法人と協議のうえ、当社の規模・業務の特性等に基づいた監査日数を勘案し、監査役会の同意を得て監査報酬を決定する方針としております。