有価証券報告書-第57期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/19 15:15
【資料】
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【項目】
134項目
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における世界経済は、中国に関しては不動産不況に向けた政策強化により緩やかな回復基調が期待されるものの、エネルギー価格の高止まり、米欧の対中関税等による企業活動の混乱、不安定な為替相場、イラン問題等により、依然として不透明な状況が続いております。また、世界的な脱炭素化の流れは、米国の政権交代による政策変化などで一部の国や市場で停滞が懸念されるものの、中長期的には政府の方針に基づき、企業の設備投資拡大については引き続き拡大されることが期待されております。
国内経済は、雇用・所得環境の改善や各種経済政策の効果により、景気は緩やかな回復傾向が見られたものの、原材料費・労務費等の高騰による物価上昇や米国の通商政策及び中東情勢緊迫化の影響等により依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような状況下において、当社グループは環境を軸とした事業活動を展開し、サステナブルな社会の実現に貢献することを通じて、社会から必要とされる環境リーディングカンパニーとなることを目指し、2030年度を見据えた長期ビジョン「グランドビジョン2030」を2023年5月に策定し取組を進めてまいりました。長期ビジョン達成に向けた直近3年間を中期経営計画期間としており、中期経営計画においては中長期的な成長が見込まれる業界向けに製品供給や再資源化提案を行い、事業成長・業績拡大を進めることとしております。
当社グループは、半導体・電池及び電子部品等のエレクトロニクス分野の中長期的な成長に期待しており、成長に伴い増加が見込まれる使用済化学薬品の再資源化需要に応えるため、北九州市に2027年度からの稼働開始を目指し、子会社サンワマテリアルソリューションズ株式会社の再資源化工場を建設しております。また、エレクトロニクス分野で利用される貴金属・レアメタル等の国内資源循環ニーズに対応するため、2025年10月に大阪市の金属リサイクル会社であるエー・アンド・エイチ・ジャパン株式会社を完全子会社化いたしました。
その結果、当連結会計年度の業績は、売上高20,263百万円(前年同期比26.3%増)、営業利益1,543百万円(前年同期比84.6%増)、経常利益1,701百万円(前年同期比89.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,071百万円(前年同期比81.2%増)となりました。
当社グループは、環境関連事業の単一セグメントであるため、セグメント毎の記載を省略しておりますが、主な事業は5つに区分しており、事業種類別の業績は次のとおりです。
(リユース事業)
当事業は、廃棄物の再資源化に対する社会的ニーズが年々高まる中、サーキュラーエコノミーの形成に貢献していくことを目指し、有機溶剤、リン酸及び希少金属等のマテリアルリサイクル推進とその付加価値向上に注力しております。当連結会計年度においては、再生品の原料となる使用済化学薬品の収集を強化し、再生溶剤の取扱数量は好調を維持しました。また、2025年10月にエー・アンド・エイチ・ジャパン株式会社を子会社化したことにより、貴金属・レアメタル再資源化の取扱高が大きく増加いたしました。その結果、売上高は7,239百万円(前年同期比82.2%増)となりました。
(リサイクル事業)
当事業は、これまでに東西工場拠点において投資をしてきたリサイクル施設の稼働率を向上させるため、新規顧客開拓による取扱数量の増加に注力しております。当連結会計年度においては、産業廃棄物の収集を強化し、連結子会社であるサンワ南海リサイクル株式会社(和歌山市)での廃酸・廃アルカリ等の廃棄物取扱高は増加いたしました。その結果、売上高は5,905百万円(前年同期比6.3%増)となりました。
(化学品事業)
当事業は、次世代自動車の台頭やIT技術・情報通信技術の高度化に伴い、半導体・電池及び電子部品等のエレクトロニクス分野のマーケット拡大に期待しており、そのようなエレクトロニクス業界向けの製品供給に注力しております。当連結会計年度においては、一部顧客にて稼働が回復したものの、計画していたほどの需要はなく、ファインケミカル製品の取扱高は伸び悩んでおります。その結果、売上高は3,206百万円(前年同期比1.0%増)となりました。
(自動車事業)
当事業は、次世代自動車などの新しい可能性が広がる一方、従来からの部品加工分野は需要が縮小していくことが見込まれております。当連結会計年度においては、商品転売の取扱高は増加したものの、油剤や洗浄剤等の製品販売では苦戦することとなりました。その結果、売上高は2,352百万円(前年同期比1.3%減)となりました。
(エンジニアリング事業)
当事業は、PCB含有廃棄物を適切に処理する取組で培ったノウハウを活かし、今後増加が見込まれる化学プラント等の改廃ニーズを取込み、解体工事により発生する清掃・廃棄物処理を一手に担い、ソリューション提供を通じて顧客の信頼を獲得し、事業を拡大していく活動に注力しております。当連結会計年度においては、大型解体案件の着手時期がずれ込んだものの、処理期限の迫っているPCB処理案件の獲得が大きく増加いたしました。その結果、売上高は1,559百万円(前年同期比63.7%増)となりました。
(2) 財政状態及び経営成績の状況
① 財政状態の状況
当連結会計年度末の当社グループの資産合計、負債合計及び純資産合計を前連結会計年度末と比較すると以下のとおりとなりました。
資産合計負債合計純資産合計
百万円百万円百万円
2026年3月期26,02012,54213,477
2025年3月期20,6368,12312,513

(資産)
当連結会計年度末における総資産は、26,020百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,384百万円増加いたしました。流動資産は7,794百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,716百万円増加いたしました。これは主に受取手形及び売掛金が628百万円増加したこと等によるものであります。固定資産は18,226百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,667百万円増加いたしました。これは主に建設仮勘定が2,791百万円増加したこと等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は12,542百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,419百万円増加いたしました。流動負債は5,572百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,398百万円増加いたしました。これは主に未払法人税等が379百万円増加したこと等によるものであります。固定負債は、6,970百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,021百万円増加となりました。これは主に長期借入金が2,721百万円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は13,477百万円となり、前連結会計年度末に比べ964百万円増加いたしました。これは主に利益獲得等により利益剰余金が886百万円、その他有価証券評価差額金が116百万円増加したこと等によるものであります。この結果、自己資本比率は51.2%(前連結会計年度は59.7%)となりました。
② 経営成績の状況
当連結会計年度の当社グループの売上高、売上総利益、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益を前連結会計年度と比較すると以下のとおりとなりました。
売上高売上総利益営業利益経常利益親会社株主に
帰属する
当期純利益
百万円百万円百万円百万円百万円
2026年3月期20,2635,7521,5431,7011,071
2025年3月期16,0404,504836897591

(売上高、売上原価、売上総利益)
当連結会計年度の売上高は20,263百万円(前年同期比26.3%増)、売上原価は14,510百万円(前年同期比25.8%増)、売上総利益は5,752百万円(前年同期比27.7%増)となりました。主な要因としては、リユース事業の売上高が3,266百万円、リサイクル事業の売上が349百万円、エンジニアリング事業の売上が606百万円それぞれ増加したこと等によります。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は4,209百万円(前年同期比14.8%増)となり、営業利益は1,543百万円(前年同期比84.6%増)、売上高に対する比率は20.8%となりました。主な要因としては、売上総利益が1,248百万円増加したこと等によります。
(営業外損益、経常利益)
当連結会計年度の営業外収益は232百万円(前年同期比99.1%増)、営業外費用は74百万円(前年同期比34.7%増)、経常利益は1,701百万円(前年同期比89.6%増)となりました。主な要因としては、営業外収益として受取保険金が107百万円増加したこと等によります。
(特別損益、税金等調整前当期純利益、親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は1,614百万円(前年同期比79.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,071百万円(前年同期比81.2%増)となりました。主な要因としては経常利益が803百万円増加したこと等によります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の当社グループのキャッシュ・フローを前連結会計年度と比較すると以下のとおりとなりました。
営業活動による
キャッシュ・フロー
投資活動による
キャッシュ・フロー
財務活動による
キャッシュ・フロー
現金及び現金同等物
の期末残高
百万円百万円百万円百万円
2026年3月期1,944△3,7591,4612,159
2025年3月期1,671△2,495△2931,626

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は2,159百万円となり、前連結会計年度末と比較して533百万円増加いたしました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは税金等調整前当期純利益1,614百万円や減価償却費1,367百万円等を源泉とした収入等により、1,944百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、新規連結子会社株式取得に伴う収入185百万円等があったものの、有形固定資産の取得による支出3,887百万円等により3,759百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金返済による支出2,224百万円があったものの、長期借入れによる収入3,950百万円等により、1,461百万円の収入となりました。
(4) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当社グループは「環境関連事業」の単一セグメントであります。当連結会計年度における生産実績は以下のとおりであります。
区分金額(百万円)前年同期比(%)
環境関連事業10,250101.4
合計10,250101.4

(注) 金額は、製造原価によっております。
② 仕入実績
当社グループは「環境関連事業」の単一セグメントであります。当連結会計年度における仕入実績は以下のとおりであります。
区分金額(百万円)前年同期比(%)
環境関連事業9,656145.9
合計9,656145.9

(注) 金額は、仕入価格によっております。
③ 受注実績
当社グループは、需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。
④ 販売実績
当社グループは「環境関連事業」の単一セグメントでありますが、主な事業は「リユース事業」「リサイクル事業」「化学品事業」「自動車事業」「エンジニアリング事業」の5つに区分されます。また、売上高の性質の違いを踏まえ、産業廃棄物処理などの役務提供に係る売上を「処理費売上」、製品・商品等の販売に係る売上を「一般売上」として区分することができます。これらの区分での当連結会計年度における販売実績は以下のとおりであります。
事業区分処理費売上
(百万円)
前期比
(%)
一般売上
(百万円)
前期比
(%)
リユース事業18177.47,058188.8
リサイクル事業4,649105.71,255108.4
化学品事業0-3,206101.0
自動車事業093.32,35298.7
エンジニアリング事業692100.1866332.3
合計5,524103.814,739137.5

(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため記載を省略しております。
(5) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、本書提出日現在において、工場6ヶ所(愛知県3ヶ所、茨城県1ヶ所、和歌山県1ヶ所、大阪府1ヶ所)を保有し、営業所4ヶ所(東京都、大阪府、香川県、福岡県)を展開しております。
グループ会社の増加に伴い人員も増加し、本書提出日現在において469名体制まで拡大しました。
今後におきましても、事業地域の拡大を成長戦略の1つとして捉え、営業エリアの更なる拡大を目指していく方針であります。
一方で、環境関連事業を営む当社グループは、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」を始めとした環境関連法規制の遵守は経営上最も重要な課題と位置付けており、法令遵守に対する一層の意識向上と体制強化を図るため、社内教育や継続的な施策の実施を図り、社会的信用をより一層得ることに努めてまいります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
財政状態及び経営成績の状況につきましては、「(2)財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フロー状況の分析につきましては、「(3)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループは、営業活動から得られる自己資金、金融機関からの借入などを資金の源泉としております。また、当社及び連結子会社間でCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しており、各社の余剰資金を当社へ集中して一元管理を行うことで、資金の流動性の確保と資金効率の最適化に努めております。
設備資金に関しては、手許資金、長期借入金による調達を基本としております。ただし、設備資金の不足が生じる期間が短期間である場合には、短期借入金による調達で賄っております。長期資金の調達に際しては、金利動向等の調達コストを総合的に検討しております。
資金の流動性については、総務部経理課が適時に資金繰り計画を作成・更新するとともに流動性の維持等により流動性リスクを管理しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表を作成するにあたって、重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
連結財務諸表の作成にあたっては、固定資産の減損、繰延税金資産の計上等の重要な会計方針に関する見積り及び判断を行っております。これらの見積りは、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる方法に基づき行っていますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑤ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は売上高営業利益率及び取扱数量(産業廃棄物の引取数量と商品・製品の販売数量の合計であり、商品・材料の仕入数量等は含まない。)を重要な経営指標として取扱っております。最近2連結会計年度の推移は以下のとおりであります。
経営指標第56期連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
第57期連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
売上高営業利益率(%)5.27.6
取扱数量(t)389,076409,736

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