有価証券報告書-第40期(2025/07/01-2026/06/30)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、景気に緩やかな回復基調が見られました。一方で、ウクライナ情勢の緊迫化が長期にわたり、中東情勢の動向も不安定となる中、世界的な資源価格の値上がりや物流コストの高騰などが大幅な物価上昇を招くなど、先行きが不透明な状況が続いております。
このような状況の中、当社グループにおきましては、自社品種「夏瑞/なつみずき」(品種登録名「ペチカほのか」)の生食用販売、業務用販売を中心に、いちご果実及びその他青果物の販売に注力してまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ28,267千円増加し、1,097,957千円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ94,366千円増加し、407,848千円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ66,099千円減少し、690,108千円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の業績は、売上高は2,372,498千円(前期比1.7%減少)、営業損失は22,339千円(前期は営業利益38,066千円)、経常損失は18,370千円(前期は経常利益39,466千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は27,958千円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益24,712千円)となりました。
当連結会計年度の当社グループが営む事業は、いちご果実・青果事業、種苗事業、馬鈴薯事業、運送事業の4事業となっております。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(いちご果実・青果事業)
いちご果実・青果事業の主力商品は業務用いちご果実であります。当連結会計年度においては、夏秋期は「コア」(品種登録名「ペチカエバー」)、「夏瑞/なつみずき」(品種登録名「ペチカほのか」)などの自社開発品種と輸入いちごを、その後は国産促成いちご(とちあいか、とちおとめ、紅ほっぺなど)を主に販売しております。
自社品種については、主力産地である北海道の夏(6~8月)の気温が過去最高となるなど、長期間にわたり高温の影響を受けることとなりました。国産他品種も同様の傾向で、高温によりいちご果実の出荷量が急にピークを迎えたほか、品質の低下も招く結果となりました。また、出荷ピークを終えてからは大幅に出荷量が減少し、8月から9月下旬までは十分な販売量を確保することができませんでした。出荷ピークを終えた後に早めに栽培株を休ませて成り疲れからの回復を促すなど、猛暑を想定した自社品種の栽培管理により9月下旬から出荷数量が増加したものの、それまでの減少分をカバーするには至りませんでした。
12月のクリスマス時期にかけては、本州の厳しい残暑の影響で促成いちごの定植が遅れ、定植後の10月に曇天が続いたことでさらに生育に遅れが生じました。また、主力産地である栃木での大果系品種への切り替わりも重なり、11月からクリスマス時期にかけて業務用サイズの果実は全国的に品薄の状況が続きました。これにより十分な販売数量を確保することができず、クリスマス時期の販売数量は前年同時期を若干下回りました。
年明け以降の1~6月については、原材料価格の上昇や消費者の節約志向などを背景に、大手取引先を中心にいちご果実の取扱数量が前年同時期に比べ減少することとなりました。また、業務用サイズを中心に市場相場価格が例年に比べ高値で推移したことで、事前に販売価格を設定していた取引先に対しては利益が圧縮されることとなりました。
その他の青果物におきましては、コンビニエンスストアをはじめとした既存取引先において、フルーツの使用量が減少したことで、売上高、利益ともに前期を下回りました。
この結果、当連結会計年度におけるいちご果実・青果事業の売上高は2,083,962千円(前期比3.3%減少)、営業利益は106,335千円(前期比32.8%減少)となりました。
(種苗事業)
種苗事業は、自社いちご品種の「ペチカほのか」(商品名「夏瑞/なつみずき」)と「ペチカエバー」(商品名「コア」)を生産販売しております。自社いちご品種苗の販売先となる生産者は、一部を除き、栽培契約に基づいて、生産するいちご果実を当社に出荷しております。
当連結会計年度におきましては、契約産地において栽培面積が拡大し種苗の販売本数が増加したことに加え、栽培指導業務の受託による収益もあり、売上高、利益ともに増加いたしました。
この結果、当連結会計年度における種苗事業の売上高は58,017千円(前期比11.3%増加)、営業利益は24,463千円(前期比57.9%増加)となりました。
(馬鈴薯事業)
馬鈴薯事業は、主に種馬鈴薯の生産販売、仕入販売と、青果馬鈴薯の仕入販売からなり、主要売上品である種馬鈴薯には、秋から春にかけて販売する春作と夏に販売する秋作の2体系がありますが、そのメインは春作種馬鈴薯です。
秋作向けにおいては種馬鈴薯の生産面積が減少したことに伴い、種馬鈴薯の供給が不足することとなり、販売数量が減少いたしました。春作向けにおいても、種馬鈴薯産地の高温や干ばつの影響で生産量が減少し、販売数量は前期を下回りました。仕入単価の上昇に伴い、販売単価を上げたことで売上高は前期を上回りました。しかしながら、仕入単価上昇分を十分に販売単価に転嫁することができず、利益を確保することができませんでした。
この結果、当連結会計年度における馬鈴薯事業の売上高は75,699千円(前期比1.4%増加)、営業損失は244千円(前期は営業利益4,212千円)となりました。
(運送事業)
運送事業は、連結子会社「株式会社エス・ロジスティックス」が行っております。関東圏を中心とした事業展開で当社の商品配送を中核としつつ、一般荷主からの配送業務受託も行っております。
当連結会計年度におきましては、受託業務の見直しを進めたことで、売上高は前期を上回りました。利益につきましては、外注費及び人件費の増加に加え、車両の入替による減価償却費の増加の影響で、前期を下回りました。
この結果、当連結会計年度における運送事業の売上高は154,819千円(前期比17.3%増加)、営業利益は18,266千円(前期比15.1%減少)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、期首残高から99,446千円増加し、当連結会計年度末現在において405,552千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果取得した資金は155,208千円(前期は16,111千円の取得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失17,344千円の計上があったものの、仕入債務の増加88,090千円、売上債権の減少62,011千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果使用した資金は13,802千円(前期は19,533千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出14,551千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は41,958千円(前期は41,989千円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払額37,942千円があったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 金額は当期製品製造原価によっております。
2 全社の記載額は、新品種の開発及び栽培方法の研究のため研究圃場を有しており、研究開発段階で生産されたいちご果実を販売しているための製品製造原価であります。
b.仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)セグメント間取引については、相殺消去しております。
c.受注実績
当社は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
(流動資産)
流動資産は、前連結会計年度末と比較し40,008千円増加し、当連結会計年度末976,574千円となりました。これは主に売掛金が減少したものの現金及び預金が増加したことによるものであります。
(固定資産)
固定資産は、前連結会計年度末と比較し11,741千円減少し、当連結会計年度末で121,382千円となりました。これは主に繰延税金資産が減少したことによるものであります。
(流動負債)
流動負債は、前連結会計年度末と比較して85,760千円増加し、当連結会計年度末で244,276千円となりました。これは主に買掛金が増加したことによるものであります。
(固定負債)
固定負債は、前連結会計年度末と比較して8,605千円増加し、当連結会計年度末で163,571千円となりました。これは主に退職給付に係る負債、役員退職慰労引当金が増加したことによるものであります。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末と比較し66,099千円減少し、当連結会計年度末で690,108千円となりました。この結果、自己資本比率は62.9%になっております。
b.経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、2,372,498千円となりました。
いちご果実・青果事業の主力商品は業務用いちご果実であります。当連結会計年度においては、夏秋期は「コア」(品種登録名「ペチカエバー」)、「夏瑞/なつみずき」(品種登録名「ペチカほのか」)などの自社開発品種と輸入いちごを、その後は国産促成いちご(とちあいか、とちおとめ、紅ほっぺなど)を主に販売しております。
自社品種については、主力産地である北海道の夏(6~8月)の気温が過去最高となるなど、長期間にわたり高温の影響を受けることとなりました。国産他品種も同様の傾向で、高温によりいちご果実の出荷量が急にピークを迎えたほか、品質の低下も招く結果となりました。また、出荷ピークを終えてからは大幅に出荷量が減少し、8月から9月下旬までは十分な販売量を確保することができませんでした。出荷ピークを終えた後に早めに栽培株を休ませて成り疲れからの回復を促すなど、猛暑を想定した自社品種の栽培管理により9月下旬から出荷数量が増加したものの、それまでの減少分をカバーするには至りませんでした。12月のクリスマス時期にかけては、本州の厳しい残暑の影響で促成いちごの定植が遅れ、定植後の10月に曇天が続いたことでさらに生育に遅れが生じました。また、主力産地である栃木での大果系品種への切り替わりも重なり、11月からクリスマス時期にかけて業務用サイズの果実は全国的に品薄の状況が続きました。これにより十分な販売数量を確保することができず、クリスマス時期の販売数量は前年同時期を若干下回りました。年明け以降の1~6月については、原材料価格の上昇や消費者の節約志向などを背景に、大手取引先を中心にいちご果実の取扱数量が前年同時期に比べ減少することとなりました。その他の青果物におきましては、コンビニエンスストアをはじめとした既存取引先において、フルーツの使用量が減少いたしました。この結果、当連結会計年度におけるいちご果実・青果事業の売上高は2,083,962千円(前期比3.3%減少)となりました。
種苗事業は、自社いちご品種の「ペチカほのか」(商品名「夏瑞/なつみずき」)と「ペチカエバー」(商品名「コア」)を生産販売しております。自社いちご品種苗の販売先となる生産者は、一部を除き、栽培契約に基づいて、生産するいちご果実を当社に出荷しております。当連結会計年度におきましては、契約産地において栽培面積が拡大し種苗の販売本数が増加したことに加え、栽培指導業務の受託による収益も発生いたしました。この結果、当連結会計年度における種苗事業の売上高は58,017千円(前期比11.3%増加)となりました。
馬鈴薯事業は、主に種馬鈴薯の生産販売、仕入販売と、青果馬鈴薯の仕入販売からなり、主要売上品である種馬鈴薯には、秋から春にかけて販売する春作と夏に販売する秋作の2体系がありますが、そのメインは春作種馬鈴薯です。秋作向けにおいては種馬鈴薯の生産面積が減少したことに伴い、種馬鈴薯の供給が不足することとなり、販売数量が減少いたしました。春作向けにおいても、種馬鈴薯産地の高温や干ばつの影響で生産量が減少し、販売数量は前期を下回りました。仕入単価の上昇に伴い、販売単価を上げたことで売上高は前期を上回りました。この結果、当連結会計年度における馬鈴薯事業の売上高は75,699千円(前期比1.4%増加)となりました。
運送事業は、連結子会社「株式会社エス・ロジスティックス」が行っております。関東圏を中心とした事業展開で当社の商品配送を中核としつつ、一般荷主からの配送業務受託も行っております。当連結会計年度におきましては、受託業務の見直しを進めたことで、売上高は前期を上回りました。この結果、当連結会計年度における運送事業の売上高は154,819千円(前期比17.3%増加)となりました。
(売上原価)
売上原価は、当連結会計年度において1,853,299千円となりました。また、売上原価率は78.1%となり、この結果、売上総利益は519,198千円となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、当連結会計年度において541,538千円となりました。これは、運搬費165,627千円、給料及び手当103,321千円などによるものであります。この結果、営業損失は22,339円となりました。
(営業外収益および営業外費用)
営業外収益は、当連結会計年度において4,489千円となり、営業外費用は、当連結会計年度において520千円となりました。この結果、経常損失は18,370千円となりました。
②キャッシュ・フローの分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報の分析・検討内容
a.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※営業キャッシュ・フローはキャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いにつきましては、キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
※2024年6月期の債務償還年数とインタレスト・カバレッジ・レシオは営業キャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。また、2026年6月期の債務償還年数は有利子負債がないため、記載しておりません。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループが営む事業における資金需要の主なものは、仕入活動、生産活動に必要となる運転資金、販売費及び一般管理費等の営業活動費用、研究開発費によるものの他、生産・配送設備等に係る設備資金であります。
これらの資金需要に対し、内部資金の活用を基本としつつ、一部設備資金については金融機関からの借入により資金調達を行っております。また、最需要期となるクリスマス期を含めた運転資金の効率的な調達のために金融機関と当座貸越契約を締結するなど、必要な資金枠を確保しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。また、この連結財務諸表の作成にあたり必要と思われる会計上の見積りについては、合理的な基準に基づいて実施しております。当社グループの連結財務諸表及び財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5「経理の状況」の1.連結財務諸表等「注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」及び2.財務諸表等「注記事項(重要な会計方針)」にそれぞれ記載しております。また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5「経理の状況」の1.連結財務諸表等 「注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、景気に緩やかな回復基調が見られました。一方で、ウクライナ情勢の緊迫化が長期にわたり、中東情勢の動向も不安定となる中、世界的な資源価格の値上がりや物流コストの高騰などが大幅な物価上昇を招くなど、先行きが不透明な状況が続いております。
このような状況の中、当社グループにおきましては、自社品種「夏瑞/なつみずき」(品種登録名「ペチカほのか」)の生食用販売、業務用販売を中心に、いちご果実及びその他青果物の販売に注力してまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ28,267千円増加し、1,097,957千円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ94,366千円増加し、407,848千円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ66,099千円減少し、690,108千円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の業績は、売上高は2,372,498千円(前期比1.7%減少)、営業損失は22,339千円(前期は営業利益38,066千円)、経常損失は18,370千円(前期は経常利益39,466千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は27,958千円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益24,712千円)となりました。
当連結会計年度の当社グループが営む事業は、いちご果実・青果事業、種苗事業、馬鈴薯事業、運送事業の4事業となっております。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(いちご果実・青果事業)
いちご果実・青果事業の主力商品は業務用いちご果実であります。当連結会計年度においては、夏秋期は「コア」(品種登録名「ペチカエバー」)、「夏瑞/なつみずき」(品種登録名「ペチカほのか」)などの自社開発品種と輸入いちごを、その後は国産促成いちご(とちあいか、とちおとめ、紅ほっぺなど)を主に販売しております。
自社品種については、主力産地である北海道の夏(6~8月)の気温が過去最高となるなど、長期間にわたり高温の影響を受けることとなりました。国産他品種も同様の傾向で、高温によりいちご果実の出荷量が急にピークを迎えたほか、品質の低下も招く結果となりました。また、出荷ピークを終えてからは大幅に出荷量が減少し、8月から9月下旬までは十分な販売量を確保することができませんでした。出荷ピークを終えた後に早めに栽培株を休ませて成り疲れからの回復を促すなど、猛暑を想定した自社品種の栽培管理により9月下旬から出荷数量が増加したものの、それまでの減少分をカバーするには至りませんでした。
12月のクリスマス時期にかけては、本州の厳しい残暑の影響で促成いちごの定植が遅れ、定植後の10月に曇天が続いたことでさらに生育に遅れが生じました。また、主力産地である栃木での大果系品種への切り替わりも重なり、11月からクリスマス時期にかけて業務用サイズの果実は全国的に品薄の状況が続きました。これにより十分な販売数量を確保することができず、クリスマス時期の販売数量は前年同時期を若干下回りました。
年明け以降の1~6月については、原材料価格の上昇や消費者の節約志向などを背景に、大手取引先を中心にいちご果実の取扱数量が前年同時期に比べ減少することとなりました。また、業務用サイズを中心に市場相場価格が例年に比べ高値で推移したことで、事前に販売価格を設定していた取引先に対しては利益が圧縮されることとなりました。
その他の青果物におきましては、コンビニエンスストアをはじめとした既存取引先において、フルーツの使用量が減少したことで、売上高、利益ともに前期を下回りました。
この結果、当連結会計年度におけるいちご果実・青果事業の売上高は2,083,962千円(前期比3.3%減少)、営業利益は106,335千円(前期比32.8%減少)となりました。
(種苗事業)
種苗事業は、自社いちご品種の「ペチカほのか」(商品名「夏瑞/なつみずき」)と「ペチカエバー」(商品名「コア」)を生産販売しております。自社いちご品種苗の販売先となる生産者は、一部を除き、栽培契約に基づいて、生産するいちご果実を当社に出荷しております。
当連結会計年度におきましては、契約産地において栽培面積が拡大し種苗の販売本数が増加したことに加え、栽培指導業務の受託による収益もあり、売上高、利益ともに増加いたしました。
この結果、当連結会計年度における種苗事業の売上高は58,017千円(前期比11.3%増加)、営業利益は24,463千円(前期比57.9%増加)となりました。
(馬鈴薯事業)
馬鈴薯事業は、主に種馬鈴薯の生産販売、仕入販売と、青果馬鈴薯の仕入販売からなり、主要売上品である種馬鈴薯には、秋から春にかけて販売する春作と夏に販売する秋作の2体系がありますが、そのメインは春作種馬鈴薯です。
秋作向けにおいては種馬鈴薯の生産面積が減少したことに伴い、種馬鈴薯の供給が不足することとなり、販売数量が減少いたしました。春作向けにおいても、種馬鈴薯産地の高温や干ばつの影響で生産量が減少し、販売数量は前期を下回りました。仕入単価の上昇に伴い、販売単価を上げたことで売上高は前期を上回りました。しかしながら、仕入単価上昇分を十分に販売単価に転嫁することができず、利益を確保することができませんでした。
この結果、当連結会計年度における馬鈴薯事業の売上高は75,699千円(前期比1.4%増加)、営業損失は244千円(前期は営業利益4,212千円)となりました。
(運送事業)
運送事業は、連結子会社「株式会社エス・ロジスティックス」が行っております。関東圏を中心とした事業展開で当社の商品配送を中核としつつ、一般荷主からの配送業務受託も行っております。
当連結会計年度におきましては、受託業務の見直しを進めたことで、売上高は前期を上回りました。利益につきましては、外注費及び人件費の増加に加え、車両の入替による減価償却費の増加の影響で、前期を下回りました。
この結果、当連結会計年度における運送事業の売上高は154,819千円(前期比17.3%増加)、営業利益は18,266千円(前期比15.1%減少)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、期首残高から99,446千円増加し、当連結会計年度末現在において405,552千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果取得した資金は155,208千円(前期は16,111千円の取得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失17,344千円の計上があったものの、仕入債務の増加88,090千円、売上債権の減少62,011千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果使用した資金は13,802千円(前期は19,533千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出14,551千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は41,958千円(前期は41,989千円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払額37,942千円があったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年7月1日 至 2026年6月30日) | 前年同期比(%) |
| 種苗事業(千円) | 25,242 | 91.7 |
| 馬鈴薯事業(千円) | 5,730 | 151.0 |
| 全社(千円) | 9,177 | 93.4 |
| 合計(千円) | 40,149 | 97.6 |
(注)1 金額は当期製品製造原価によっております。
2 全社の記載額は、新品種の開発及び栽培方法の研究のため研究圃場を有しており、研究開発段階で生産されたいちご果実を販売しているための製品製造原価であります。
b.仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年7月1日 至 2026年6月30日) | 前年同期比(%) |
| いちご果実・青果事業(千円) | 1,634,327 | 97.5 |
| 馬鈴薯事業(千円) | 57,036 | 106.6 |
| 合計(千円) | 1,691,364 | 97.8 |
(注)セグメント間取引については、相殺消去しております。
c.受注実績
当社は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年7月1日 至 2026年6月30日) | 前年同期比(%) |
| いちご果実・青果事業(千円) | 2,083,962 | 96.7 |
| 種苗事業(千円) | 58,017 | 111.3 |
| 馬鈴薯事業(千円) | 75,699 | 101.4 |
| 運送事業(千円) | 154,819 | 117.3 |
| 合計(千円) | 2,372,498 | 98.3 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 2025年6月期 | 当連結会計年度 2026年6月期 | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 株式会社シャトレーゼ | 436,280 | 18.1 | 473,214 | 19.9 |
| 三井物産流通グループ株式会社 | 293,270 | 12.2 | 264,034 | 11.1 |
| トーワ物産株式会社 | 264,669 | 11.0 | 249,019 | 10.5 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
(流動資産)
流動資産は、前連結会計年度末と比較し40,008千円増加し、当連結会計年度末976,574千円となりました。これは主に売掛金が減少したものの現金及び預金が増加したことによるものであります。
(固定資産)
固定資産は、前連結会計年度末と比較し11,741千円減少し、当連結会計年度末で121,382千円となりました。これは主に繰延税金資産が減少したことによるものであります。
(流動負債)
流動負債は、前連結会計年度末と比較して85,760千円増加し、当連結会計年度末で244,276千円となりました。これは主に買掛金が増加したことによるものであります。
(固定負債)
固定負債は、前連結会計年度末と比較して8,605千円増加し、当連結会計年度末で163,571千円となりました。これは主に退職給付に係る負債、役員退職慰労引当金が増加したことによるものであります。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末と比較し66,099千円減少し、当連結会計年度末で690,108千円となりました。この結果、自己資本比率は62.9%になっております。
b.経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、2,372,498千円となりました。
いちご果実・青果事業の主力商品は業務用いちご果実であります。当連結会計年度においては、夏秋期は「コア」(品種登録名「ペチカエバー」)、「夏瑞/なつみずき」(品種登録名「ペチカほのか」)などの自社開発品種と輸入いちごを、その後は国産促成いちご(とちあいか、とちおとめ、紅ほっぺなど)を主に販売しております。
自社品種については、主力産地である北海道の夏(6~8月)の気温が過去最高となるなど、長期間にわたり高温の影響を受けることとなりました。国産他品種も同様の傾向で、高温によりいちご果実の出荷量が急にピークを迎えたほか、品質の低下も招く結果となりました。また、出荷ピークを終えてからは大幅に出荷量が減少し、8月から9月下旬までは十分な販売量を確保することができませんでした。出荷ピークを終えた後に早めに栽培株を休ませて成り疲れからの回復を促すなど、猛暑を想定した自社品種の栽培管理により9月下旬から出荷数量が増加したものの、それまでの減少分をカバーするには至りませんでした。12月のクリスマス時期にかけては、本州の厳しい残暑の影響で促成いちごの定植が遅れ、定植後の10月に曇天が続いたことでさらに生育に遅れが生じました。また、主力産地である栃木での大果系品種への切り替わりも重なり、11月からクリスマス時期にかけて業務用サイズの果実は全国的に品薄の状況が続きました。これにより十分な販売数量を確保することができず、クリスマス時期の販売数量は前年同時期を若干下回りました。年明け以降の1~6月については、原材料価格の上昇や消費者の節約志向などを背景に、大手取引先を中心にいちご果実の取扱数量が前年同時期に比べ減少することとなりました。その他の青果物におきましては、コンビニエンスストアをはじめとした既存取引先において、フルーツの使用量が減少いたしました。この結果、当連結会計年度におけるいちご果実・青果事業の売上高は2,083,962千円(前期比3.3%減少)となりました。
種苗事業は、自社いちご品種の「ペチカほのか」(商品名「夏瑞/なつみずき」)と「ペチカエバー」(商品名「コア」)を生産販売しております。自社いちご品種苗の販売先となる生産者は、一部を除き、栽培契約に基づいて、生産するいちご果実を当社に出荷しております。当連結会計年度におきましては、契約産地において栽培面積が拡大し種苗の販売本数が増加したことに加え、栽培指導業務の受託による収益も発生いたしました。この結果、当連結会計年度における種苗事業の売上高は58,017千円(前期比11.3%増加)となりました。
馬鈴薯事業は、主に種馬鈴薯の生産販売、仕入販売と、青果馬鈴薯の仕入販売からなり、主要売上品である種馬鈴薯には、秋から春にかけて販売する春作と夏に販売する秋作の2体系がありますが、そのメインは春作種馬鈴薯です。秋作向けにおいては種馬鈴薯の生産面積が減少したことに伴い、種馬鈴薯の供給が不足することとなり、販売数量が減少いたしました。春作向けにおいても、種馬鈴薯産地の高温や干ばつの影響で生産量が減少し、販売数量は前期を下回りました。仕入単価の上昇に伴い、販売単価を上げたことで売上高は前期を上回りました。この結果、当連結会計年度における馬鈴薯事業の売上高は75,699千円(前期比1.4%増加)となりました。
運送事業は、連結子会社「株式会社エス・ロジスティックス」が行っております。関東圏を中心とした事業展開で当社の商品配送を中核としつつ、一般荷主からの配送業務受託も行っております。当連結会計年度におきましては、受託業務の見直しを進めたことで、売上高は前期を上回りました。この結果、当連結会計年度における運送事業の売上高は154,819千円(前期比17.3%増加)となりました。
(売上原価)
売上原価は、当連結会計年度において1,853,299千円となりました。また、売上原価率は78.1%となり、この結果、売上総利益は519,198千円となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、当連結会計年度において541,538千円となりました。これは、運搬費165,627千円、給料及び手当103,321千円などによるものであります。この結果、営業損失は22,339円となりました。
(営業外収益および営業外費用)
営業外収益は、当連結会計年度において4,489千円となり、営業外費用は、当連結会計年度において520千円となりました。この結果、経常損失は18,370千円となりました。
②キャッシュ・フローの分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報の分析・検討内容
a.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。
| 項目 | 2024年6月期 | 2025年6月期 | 2026年6月期 |
| 自己資本比率(%) | 68.5 | 70.7 | 62.9 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 152.6 | 144.5 | 95.8 |
| 債務償還年数(年) | - | 0.2 | - |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | - | 90.0 | 413.7 |
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※営業キャッシュ・フローはキャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いにつきましては、キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
※2024年6月期の債務償還年数とインタレスト・カバレッジ・レシオは営業キャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。また、2026年6月期の債務償還年数は有利子負債がないため、記載しておりません。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループが営む事業における資金需要の主なものは、仕入活動、生産活動に必要となる運転資金、販売費及び一般管理費等の営業活動費用、研究開発費によるものの他、生産・配送設備等に係る設備資金であります。
これらの資金需要に対し、内部資金の活用を基本としつつ、一部設備資金については金融機関からの借入により資金調達を行っております。また、最需要期となるクリスマス期を含めた運転資金の効率的な調達のために金融機関と当座貸越契約を締結するなど、必要な資金枠を確保しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。また、この連結財務諸表の作成にあたり必要と思われる会計上の見積りについては、合理的な基準に基づいて実施しております。当社グループの連結財務諸表及び財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5「経理の状況」の1.連結財務諸表等「注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」及び2.財務諸表等「注記事項(重要な会計方針)」にそれぞれ記載しております。また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5「経理の状況」の1.連結財務諸表等 「注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。