有価証券報告書-第112期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/22 13:11
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【項目】
185項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は、次のとおりである。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、米国の通商政策による影響が一部見られたものの、好調な企業業績や底堅い個人消費などに支えられ引き続き緩やかな景気回復軌道を歩んだ。
このような情勢下にあって、民間建設投資はサプライチェーンの安定化に向けた工場建設や都心部におけるオフィスビルの新築・更新需要などを背景に高水準で推移した。また、電力設備投資については、送配電設備のレジリエンス維持・向上に資する高経年化対策工事を中心として計画的に実施された。
このため当社グループは、AI・半導体、再生可能エネルギーなど成長ポテンシャルの高い分野への営業活動を積極的に展開するとともに、お客様のエネルギー課題解決に貢献するリニューアル提案に注力した。併せて、バックオフィス機能拡充による業務の分業化や現場情報の一元化による収支・工程管理の徹底を図るなど、受注の獲得と利益の創出に努めた。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、以下のとおりとなった。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ323億9千7百万円増加し、6,356億1千8百万円となった。
(資産の部)
流動資産は、主に現金預金が169億4千6百万円増加したことから、流動資産合計で前連結会計年度末に比べ126億1千万円増加した。
固定資産は、投資有価証券が99億6千8百万円、有形固定資産が78億8千9百万円増加したことなどから、固定資産合計で前連結会計年度末に比べ197億8千7百万円増加した。
(負債の部)
負債の部は、主に未成工事受入金が170億4千9百万円増加したことから、負債合計で前連結会計年度末に比べ76億5千9百万円増加し、2,299億3千1百万円となった。
(純資産の部)
純資産の部は、利益剰余金が430億1千3百万円、自己株式が299億9千6百万円増加(純資産の減少)したことなどから、純資産合計で前連結会計年度末に比べ247億3千7百万円増加し、4,056億8千7百万円となった。
b.経営成績
当連結会計年度の業績は、売上高7,420億2千2百万円(前連結会計年度比701億3千4百万円増)、経常利益849億8千1百万円(前連結会計年度比254億8千3百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益635億1千6百万円(前連結会計年度比211億3千6百万円増)となった。
セグメントごとの業績は、次のとおりである。
(設備工事業)
当社グループの主たる事業である設備工事業の業績は、新規受注高8,277億6百万円(前連結会計年度比941億1千8百万円増)、完成工事高7,316億4千7百万円(前連結会計年度比708億4千5百万円増)、営業利益806億8千7百万円(前連結会計年度比243億1千6百万円増)となった。
(その他の事業)
その他の事業の業績は、売上高103億7千4百万円(前連結会計年度比7億1千万円減)、営業利益24億4千6百万円(前連結会計年度比4億9千万円増)となった。
当社グループの売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は、次のとおりである。
前連結会計年度
東京電力グループ167,477百万円24.9%

当連結会計年度
東京電力グループ181,094百万円24.4%

② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による資金が増加したことから、投資活動及び財務活動による資金の減少があったものの、前連結会計年度末から193億1千5百万円増加し、771億5千1百万円となった。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度では、営業活動によって894億5千1百万円の資金が増加した(前連結会計年度比711億8千8百万円増)。これは、税金等調整前当期純利益917億3千1百万円、未成工事受入金の増加額170億4千9百万円などの資金増加要因が、法人税等の支払額247億3千4百万円、仕入債務の減少額189億4千5百万円などの資金減少要因を上回ったことによるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度では、投資活動によって48億3千5百万円の資金が減少した(前連結会計年度比53億3千2百万円増)。これは、投資有価証券の売却112億3千5百万円の収入があったものの、有形固定資産の取得に157億8千1百万円を支出したことなどによるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度では、財務活動によって656億3千6百万円の資金が減少した(前連結会計年度比530億1千万円減)。これは、自己株式の取得に300億1百万円、配当金の支払に206億4千4百万円を支出したことなどによるものである。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループが営んでいる事業においては、生産実績について定義することが困難であるため、「生産の実績」は記載していない。
事業の大部分を占めている設備工事業においては、請負形態をとっているため、販売実績という定義が実態にそぐわないことや、設備工事業以外の事業では受注生産形態をとっていないことから、「受注及び販売の実績」については「① 財政状態及び経営成績の状況」におけるセグメントごとの業績に関連付けて記載している。
なお、当社グループにおける受注及び販売の実績の大部分を提出会社が占めているため、提出会社個別の実績を参考のため記載すると、次のとおりである。
(提出会社の受注工事高及び完成工事高の実績)
a.受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高
期別区分前期繰越
工事高
(百万円)
当期受注
工事高
(百万円)

(百万円)
当期完成
工事高
(百万円)
次期繰越
工事高
(百万円)
前事業年度
(自 2024年
4月1日
至 2025年
3月31日)
屋内線・
環境設備工事
356,473381,742738,216350,618387,597
情報通信工事16,13645,30461,44044,11217,328
配電線工事35,561128,226163,787126,75137,036
工務関係工事107,58592,033199,61961,646137,972
515,756647,3071,163,063583,128579,935
当事業年度
(自 2025年
4月1日
至 2026年
3月31日)
屋内線・
環境設備工事
387,597455,584843,182371,446471,735
情報通信工事17,32846,25963,58843,15720,430
配電線工事37,036134,576171,613131,17840,435
工務関係工事137,97295,093233,06691,985141,080
579,935731,5141,311,450637,768673,681

(注)1 前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれる。
2 次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)である。
3 提出会社は設備工事業、不動産事業及び発電事業を営んでいるが、不動産事業及び発電事業については僅少であることから含めて記載している。
b.受注工事高
期別区分官公庁
(百万円)
民間
(百万円)
東京電力
グループ
(百万円)
その他
(百万円)
前事業年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
屋内線・環境設備工事35,1163,796342,829381,742
情報通信工事14,0155,54225,74545,304
配電線工事655111,90615,664128,226
工務関係工事23138,22753,57492,033
50,019159,473437,814647,307
当事業年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
屋内線・環境設備工事43,2984,502407,783455,584
情報通信工事6,5226,73533,00246,259
配電線工事985115,68117,910134,576
工務関係工事88123,85570,35695,093
51,687150,774529,052731,514

c.完成工事高
期別区分官公庁
(百万円)
民間
(百万円)
東京電力
グループ
(百万円)
その他
(百万円)
前事業年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
屋内線・環境設備工事15,5363,485331,596350,618
情報通信工事10,2815,48028,35044,112
配電線工事309111,44714,994126,751
工務関係工事1,92221,37638,34761,646
28,049141,789413,288583,128
当事業年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
屋内線・環境設備工事13,8793,960353,606371,446
情報通信工事8,1996,45328,50443,157
配電線工事864115,06815,245131,178
工務関係工事1,40327,62662,95591,985
24,346153,110460,312637,768

(注)1 完成工事のうち主なものは、次のとおりである。
前事業年度
国立大学法人大阪大学・大阪大学(吹田)医学部附属病院統合診療棟等新営その他電気設備工事
千葉県香取市・香取市280MHz帯デジタル防災無線システム整備工事
清水建設㈱・BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S(電気設備工事)
キオクシア㈱・キオクシア岩手第2製造棟工事(電気設備工事)
福島送電㈱・66kV都路葛尾線ほか新設工事

当事業年度
東日本高速道路㈱・NEXCO東日本 東北支社管内 路側無線設備工事
清水建設㈱・東京ドリームパーク新築工事(電気設備工事)
五洋建設㈱・公立東濃中部医療センター新築工事(電気設備工事)
PaxOcean・PaxOcean Jalan Samulun Shipyard新築工事(電気設備工事)
ヴィーナ・エナジー・
エンジニアリング㈱
・アマテラス白石ソーラーファーム特高受変電設備工事

2 完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりである。
前事業年度
東京電力グループ141,789百万円24.3%

当事業年度
東京電力グループ153,110百万円24.0%

d.次期繰越工事高
2026年3月31日現在

区分官公庁
(百万円)
民間
(百万円)
東京電力
グループ
(百万円)
その他
(百万円)
屋内線・環境設備工事85,5702,373383,791471,735
情報通信工事10,1805149,73620,430
配電線工事63423,80215,99840,435
工務関係工事28436,184104,611141,080
96,66962,875514,137673,681

(注)次期繰越工事のうち主なものは、次のとおりである。
東京都財務局・都庁第一本庁舎(7)特別高圧・高圧電気設備その他改修工事
兵庫県神戸市・神戸市道路公社CCTV設備改良工事
大成建設㈱・(仮称)品川駅西口地区A地区新築計画(電気設備工事)
東京海上日動火災保険㈱・(仮称)東京海上ビルディング計画 電気設備工事
㈱ユーラスエナジー
ホールディングス
・ユーラス野辺地ウインドファーム建設工事

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、経営会議等で合理的な検討を行っている。
① 当連結会計年度の財政状態の分析
当連結会計年度の財政状態の概要については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載している。
連結決算と個別決算の差額は、資産合計が790億9千6百万円であり、連単倍率は1.14倍である。セグメントでは、設備工事業の資産合計が前連結会計年度末に比べ335億4千4百万円増加し5,825億3千6百万円、その他の事業が50億7千8百万円減少し874億6千3百万円となり、設備工事業が86.9%を占めている。
なお、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の1,799.74円から1,961.02円となり、自己資本比率は、前連結会計年度末の60.98%から61.40%となった。
② 当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度は、AI・半導体、再生可能エネルギーなど成長ポテンシャルの高い分野への営業活動を積極的に展開するとともに、お客様のエネルギー課題解決に貢献するリニューアル提案に注力した。併せて、バックオフィス機能拡充による業務の分業化や現場情報の一元化による収支・工程管理の徹底を図るなど、受注の獲得と利益の創出に努めた。この結果、当連結会計年度の業績は、売上高及び利益いずれも前連結会計年度を大幅に上回った。
売上高は、当社及び連結子会社で増加したことにより、前連結会計年度に比べ701億3千4百万円増加し、7,420億2千2百万円となった。連結決算と個別決算の差額は1,042億5千4百万円であり、連単倍率は1.16倍である。セグメントでは、設備工事業が7,316億4千7百万円、その他の事業が103億7千4百万円となり、設備工事業が売上高の98.6%を占め、また東京電力グループからの売上高は1,810億9千4百万円となった。
利益は、主に当社で増加したことにより、営業利益が248億1千4百万円増加し、831億4千万円となった。セグメントでは、設備工事業が806億8千7百万円、その他の事業が24億4千6百万円となった。また、経常利益が254億8千3百万円増加し849億8千1百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は211億3千6百万円増加し635億1千6百万円となった。連単倍率は、営業利益1.19倍、経常利益1.18倍、親会社株主に帰属する当期純利益1.12倍である。
なお、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の207.35円から311.77円となり、自己資本利益率(ROE)は、前連結会計年度の12.08%から16.76%となった。
また、当連結会計年度の連結業績見通しに対する達成状況は、以下のとおりである。
業績見通し 実績 達成率
完成工事高 735,000百万円 742,022百万円 101.0%
営業利益 80,000百万円 83,140百万円 103.9%
経常利益 82,000百万円 84,981百万円 103.6%
親会社株主に帰属する当期純利益 61,000百万円 63,516百万円 104.1%
③ 経営成績等に重要な影響を与える要因
当社グループを取り巻く経営環境は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであり、また、「3 事業等のリスク」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載している各要因が、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している。
④ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載している。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、設備工事業における材料費・外注費等の工事費のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用である。投資を目的とした資金需要は、施工力強化、生産性・安全性向上並びに脱炭素社会実現等に資する設備投資である。
当社グループは、事業運営上必要な資金を安定的に確保することを基本方針としている。
運転資金及び設備投資資金については、自己資金及び金融機関からの借入により資金調達を行っている。短期借入金は主に運転資金に係る資金調達であり、長期借入金は主に設備投資に係る資金調達である。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は771億5千1百万円であり、複数の金融機関に十分な未使用の借入枠を有している。
⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。当社グループの連結財務諸表における重要な会計上の見積りは、詳細を「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載している。当該見積りは、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づく合理的な仮定を用いて、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っているが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果と異なる場合がある。なお、会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えられる項目は以下のとおりであり、当該見積りの詳細を「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載している。
・一定の期間にわたり履行義務を充足するにつれて収益を認識する方法による完成工事高の計上
工事契約については、履行義務の充足に向けての進捗度を見積り、当該進捗度に基づき一定の期間にわたり完成工事高を計上している。進捗度の見積りは発生したコストに基づいたインプット法によっており、当該見積りに用いた仮定は、工事収益総額と工事原価総額を合理的に見積もった実行予算である。
・工事損失引当金
受注工事に係る将来の損失に備えるため、当連結会計年度末手持工事のうち損失の発生が見込まれ、かつ、そ
の金額を合理的に見積もることができる工事について、損失見込額を工事損失引当金として計上している。当該見積りに用いた仮定は、工事契約ごとに合理的に見積もった実行予算である。
・減損損失
減損の兆候がある資産又は資産グループについて、回収可能価額が減損損失判定時点の帳簿価額の合計を下回る場合、減損損失判定時点の帳簿価額の合計と回収可能価額との差額を減損損失として計上している。当該計上に用いた仮定は、正味売却価額及び使用価値である。

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