有価証券報告書-第208期(2023/04/01-2024/03/31)

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2024/06/28 9:07
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168項目
業績等の概要
(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、コロナ禍を乗り越えて社会経済活動活発化とともに緩やかな回復基調にありますが、物価上昇や為替の変動、金融政策の動向に留意する必要があります。また、地政学的不安定要素、気候変動等の世界経済の景気下押し要因は引き続き注意が必要です。
建設業界におきましては、公共投資、民間設備投資とも堅調に推移しておりますが、建設物価の高騰や労働人口減少に伴う労働需給逼迫等の影響に注視する必要があります。
このような状況下で、当社グループは業績の向上に努めてまいりました。売上高につきましては主に前期と比較して建設事業の工事の進捗度が増加したことから949億円と前年と比べ13.0%の増加となりました。損益につきましては、DX投資・人的投資に伴う経費増加の影響がありましたものの、主に複数案件での設計変更契約により請負金額が増加し完成工事総利益が改善したことから営業利益69億円(前年同期比11.9%増加)、主に為替差益の増加により経常利益76億円(前年同期比17.6%増加)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、主に税金費用の増加により50億円(前年同期比6.4%減少)となりました。
事業の種類別セグメントごとの業績を示すと次のとおりであります(事業の種類別セグメントごとの業績については、セグメント間の内部売上高等を含めて記載しております)。
(建設事業)
建設事業を取り巻く環境は、公共投資、民間設備投資とも堅調に推移しておりますが、建設物価の高騰や労働人口減少に伴う労働需給逼迫等の影響に注視する必要があります。当社グループはそのような状況の中、努力を続けてまいりました。建設事業の売上高は、主に前期と比較して建設事業の工事の進捗度が増加したことから937億円と前連結会計年度に比べ110億円(前年同期比13.4%増加)の増収となりました。損益につきましては、DX投資・人的投資に伴う経費増加の影響がありましたものの、主に複数案件での設計変更契約により請負金額が増加し完成工事総利益が改善したことから営業利益89億円(前年同期比11.0%増加)となりました。
(不動産事業)
不動産事業を取り巻く環境は、全国的に引き続き地価の上昇傾向がみられるなど、底堅く推移しております。当社グループはこのような状況を考慮し、販売活動を行いましたが、当社グループの不動産事業の売上高は4億円と前連結会計年度に比べ1億円(前年同期比23.1%減少)の減収となりました。損益につきましても、営業利益1億円(前年同期比2.1%減少)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当社グループは、キャッシュ・フローの安定化を図りながら、財務体質の改善・資産の効率化に取り組んでおります。
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては、主に売上債権の増加により39億円の資金の減少(前年同期は151億円の増加)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、主に投資有価証券及び有形固定資産の取得により36億円の資金の減少(前年同期は13億円の減少)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、主に配当金の支払により13億円の資金の減少(前年同期は29億円の減少)となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物期末残高は、期首残高から84億円減少し、188億円となりました。
生産、受注及び売上の実績
(1)受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
前年同期比(%)
建設事業(百万円)101,6869.6
不動産事業(百万円)--
報告セグメント計(百万円)101,6869.6
その他(百万円)1,24183.7
合計(百万円)102,92710.1

(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)売上実績
当連結会計年度の売上実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
前年同期比(%)
建設事業(百万円)93,72313.4
不動産事業(百万円)472△23.1
報告セグメント計(百万円)94,19513.1
その他(百万円)721△0.3
合計(百万円)94,91713.0

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。
3.売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高等及びその割合は、次のとおりであります。
前連結会計年度国土交通省26,369百万円31.4%
当連結会計年度国土交通省35,064百万円36.9%

なお、参考として提出会社個別の事業の実績は次のとおりであります。
① 受注工事高、完成工事高、次期繰越工事高及び施工高
期別工事別前期繰越
工事高
(百万円)
当期受注
工事高
(百万円)

(百万円)
当期完成
工事高
(百万円)
次期繰越工事高当期
施工高
(百万円)
手持高
(百万円)
うち施工高
(百万円)
第207期
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
建設事業%
海上土木15,24538,09053,33628,61624,7200.921928,705
陸上土木37,18532,78269,96828,51741,4500.311328,519
建築31,72018,69850,41822,87727,5410.617822,952
合計84,15189,571173,72380,01193,7110.551080,177
第208期
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
建設事業%
海上土木24,72025,80650,52635,71614,8100.22635,523
陸上土木40,50032,76073,26132,30940,9520.210132,297
建築27,54141,09868,63923,06045,5780.16122,944
合計92,76199,665192,42791,086101,3410.218990,764

(注)1.前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注高にその増減額を含んでおります。
2.次期繰越工事高の施工高は未成工事支出金により手持高の施工高を推定したものであります。
3.当期施工高は(当期完成工事高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致します。
4.第207期前期繰越高のうち、事業の中止により陸上土木工事の受注額2,500百万円を前期において減額修正しております。第208期前期繰越高のうち、事業の中止により陸上土木工事の受注額950百万円を当期において減額修正しております。
② 受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は、特命と競争に大別されます。
期別区分特命(%)競争(%)計(%)
第207期
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
海上土木工事51.648.4100
陸上土木工事59.540.5100
建築工事47.852.2100
第208期
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
海上土木工事29.670.4100
陸上土木工事30.969.1100
建築工事34.365.7100

(注) 百分率は請負金額比であります。
③ 完成工事高
期別区分官公庁(百万円)民間(百万円)計(百万円)
第207期
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
海上土木工事17,68210,93428,616
陸上土木工事20,7747,74328,517
建築工事5,72617,15122,877
44,18335,82880,011
第208期
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
海上土木工事28,9846,73135,716
陸上土木工事22,9329,37632,309
建築工事6,64816,41223,060
58,56532,52091,086

(注)1.完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。
第207期
国土交通省令和3年度 東京国際空港A誘導路地盤改良工事
独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構北陸新幹線、坂井丸岡高架橋
宮城県気仙沼漁港港町地区外防潮堤外工事(その2)
三菱地所レジデンス株式会社目黒区八雲5丁目有料老人ホーム計画新築工事
合同会社唐津バイオマスエナジー唐津バイオマス発電所 造成工事

第208期
国土交通省令和4年度馬毛島仮設桟橋築造工事(その3)
国土交通省R3圏央道上郷高架橋下部その1工事
農林水産省吉野川下流域農地防災事業 旧吉野川揚水機場他建設工事
北九州市金山川調節池整備工事(2-1)
学校法人福岡大学福岡大学自修寮(仮称)新築工事

2.売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高等及びその割合は、次のとおりであります。
第207期国土交通省26,369百万円32.5%
第208期国土交通省35,064百万円38.1%

④ 手持工事高(2024年3月31日現在)
区分官公庁(百万円)民間(百万円)計(百万円)
海上土木工事12,9781,83114,810
陸上土木工事30,40310,54840,952
建築工事19,88725,69145,578
63,27038,070101,341

手持工事のうち主なものは、次のとおりであります。
防衛省馬毛島(R5)格納庫等新設建築工事2025年4月竣工予定
西日本高速道路株式会社松山自動車道 東温スマートインターチェンジ工事2024年5月竣工予定
東洋・日鉄特定建設工事共同企業体唐津バイオマス発電所建設工事 土木・建築工事2024年10月竣工予定
国土交通省名瀬第2合同庁舎(R4)建築その他工事2024年9月竣工予定
防衛省横須賀海軍施設(5)浚渫工事2024年12月竣工予定

経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループに関する財政状態及び経営成績の分析・検討内容は原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2024年6月28日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績の分析
当社グループの経営成績は、「第2事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要(1)業績」に記載しているとおりであります。以下、連結損益計算書に重要な影響を与えた要因について分析しております。なお、各セグメントの業績は、セグメント間の内部売上高等を含んで表示しております。
①売上高の分析
当連結会計年度の連結売上高は949億円でありますが、これをセグメントごとに分析すると、建設事業は売上高が前連結会計年度に比べ13.4%増加の937億円となり、不動産事業は、売上高は前連結会計年度に比べ23.1%減少の4億円となりました。
建設事業売上高の増加は、主に前期と比較して工事の進捗度が進んだことによるものです。今後も工事生産性の向上に取り組むとともに民間取り組み案件の多様化を図り、風力発電・バイオマス発電・太陽光発電等の再生可能エネルギー関連工事及び維持・修繕工事等の分野において顧客の拡大を図ってまいります。
官公庁・民間別受注工事高実績(提出会社)
区分官公庁
(百万円)
民間
(百万円)

(百万円)
官公庁比率
(%)
民間比率
(%)
2019年度49,98045,43795,41752.447.6
2020年度50,04137,65287,69457.142.9
2021年度47,40544,17491,58051.848.2
2022年度60,36529,20689,57167.432.6
2023年度67,10832,55699,66567.332.7

官公庁・民間別完成工事高実績(提出会社)
区分官公庁
(百万円)
民間
(百万円)

(百万円)
官公庁比率
(%)
民間比率
(%)
2019年度51,59552,592104,18749.550.5
2020年度48,47337,49885,97256.443.6
2021年度48,70736,38585,09357.242.8
2022年度44,18335,82880,01155.244.8
2023年度58,56532,52091,08664.335.7

②販売費及び一般管理費の分析
販売費及び一般管理費については、前連結会計年度に比べ9.8%増加の71億円となりました。これは主にDX投資・人的投資に伴う経費の増加によるものです。
③営業利益の分析
営業利益については、主に完成工事高の増加と土木工事における複数の高採算工事の影響により前連結会計年度に比べ11.9%増加の69億円となりました。
当社は2021年度を初年度とする「中期経営計画(2021年度-2023年度)」を策定し、中期経営計画の目標数値として最終年度での単体営業利益を50億円としておりました。2023年度は単体営業利益65億円となり、計画初年度である2021年度から3期連続で最終年度目標を上回る結果となりました。
④経常利益の分析
経常利益については、前連結会計年度に比べ17.6%増加の76億円となりました。これは主に③営業利益の分析の原因及び為替差益6億円の計上によるものであります。
⑤親会社株主に帰属する当期純利益の分析
親会社株主に帰属する当期純利益については、前連結会計年度に比べ6.4%減少の50億円となりました。これは主に③営業利益の分析の原因、④経常利益の分析の原因及び税金費用の増加によるものであります。
(2)財政状態、資本の財源及び資金の流動性についての分析
①資産、負債及び純資産の状況に関する分析
(資産)
流動資産は、主に現金預金が84億円減少、受取手形・完成工事未収入金等が50億円増加、未収入金が35億円増加、流動資産その他が4億円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ11億円減少し、703億円となりました。
固定資産は、主に投資有価証券が21億円増加、退職給付に係る資産が10億円増加、有形固定資産が6億円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ36億円増加し、204億円となりました。
主に上記の影響により、資産合計は前連結会計年度末に比べ24億円増加し、907億円となりました。
(負債)
流動負債は、主に支払手形・工事未払金等が41億円減少、預り金が16億円増加、短期借入金が13億円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ8億円減少し、382億円となりました。
固定負債は、主に長期借入金が13億円減少したことにより前連結会計年度末に比べ13億円減少し、51億円となりました。
以上の結果、負債合計は前連結会計年度末に比べ22億円減少し、433億円となりました。
(純資産)
純資産は、主に親会社株主に帰属する当期純利益を計上したこと等により前連結会計年度末より46億円増加し、473億円となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループのキャッシュ・フローの状況は、「第2事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しているとおりであります。
資金需要の動向と株主還元への支出
当社の資金需要の動向につきましては、資本効率性の観点から、獲得した資金を今後の当社グループの成長に向けた投資と株主還元に振り分けることを目標としております。成長に向けた投資につきましては、施工能力拡大を図るための設備投資、競争力強化に繋がる研究・開発費用の支出、基幹システムの連携強化を図る等のDX投資、人員の確保・育成、活力の向上のための社員教育の充実等を想定しております。株主還元への支出につきましては、中期経営計画(2021年度-2023年度)では、配当性向30%以上を目標とし達成いたしました。2024年度は中期経営計画(2024年度-2026年度)に記載の通り、純資産配当率(DOE)3.6%を下限とする配当性向40%以上(単体)を目標としております。
財務政策
当社グループの運転資金需要の主なものは、工事施工に伴う材料費・外注費等の営業費用であり、当該支出は、工事代金及び長期借入、短期借入で賄っております。また、設備投資資金等については、工事代金及び長期借入等により調達することにしております。なお、重要な設備投資として、建設事業において作業船等の建設機材への投資、不動産事業において賃貸資産の取得、従業員研修施設等、人的資本経営に資するための投資を計画しております。
2024年3月31日現在の主な有利子負債は、短期借入金29億円、長期借入金14億円となっており、前連結会計年度末とほぼ同額となりました。今後は財務体質の改善・資産の効率化を推し進め、有利子負債の圧縮を図る方針であります。
(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し総合的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下の通りであります。なお、販売用不動産の評価基準、工事損失引当金の計上基準に関する見積については「第5経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。
①一定の期間にわたり認識された収益にかかる工事原価総額の見積り
当社グループの完成工事高の計上は進捗度を合理的に見積ることができる場合には、当該進捗度に応じて一定の期間にわたり収益を認識しております。一定の期間にわたり収益を認識する際の主要な見積りである工事原価総額については、過去の工事の施工実績を踏まえ、個々の案件に特有の状況を織り込んだ実行予算を基礎とするとともに、様々な状況変化を適時適切に見積りに反映しておりますが、市況の変動や気象条件等の外的要因によりその見積り額が変動した場合は工事損益に影響を及ぼす可能性があります。
②固定資産の減損処理
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候のある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、固定資産の帳簿価額を回収可能額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候把握、減損損失の認識や測定にあたっては慎重に検討しておりますが、市場価格の著しい下落、経営環境の変化による企業収益の大幅な低下等の要因により、固定資産の減損処理が必要となる可能性があります。
③繰延税金資産の回収可能性の評価
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積り額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。

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