四半期報告書-第64期第2四半期(平成29年7月1日-平成29年9月30日)

【提出】
2017/11/06 15:21
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【項目】
33項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間(2017年4月1日~2017年9月30日)におけるわが国経済は、政府や日銀による経済・金融政策を背景に企業収益や雇用・所得環境の改善など緩やかな回復基調が続いているものの、米国政権による経済政策運営や欧州の政治情勢に加え地政学リスクの高まりなど、景気の下振れリスクを内包しながら、先行き不透明な状況で推移しました。
情報通信分野におきましては、光アクセス等の固定通信関連工事は減少傾向が続くものの、「光コラボレーションモデル」など付加価値をつけた新たなサービスの普及が期待されております。移動通信関連工事はLTE-Advancedが本格化するなど、スマートフォンやタブレット等スマートデバイスの利活用拡大によるモバイルトラフィックの増加に伴いネットワーク環境の増強・整備等が進みました。
また、公共・民間分野におきましては、国や行政が主導する国土強靭化、地方創生計画や2020年東京オリンピック・パラリンピック開催等により、自治体等の各種投資や再開発事業が積極的に展開されるとともに、本格的なIoT時代の到来に伴う情報ネットワークのセキュリティ強化やクラウドサービスの拡大など、ICT投資も益々活況を呈してまいりました。
このような事業環境において、当社グループは中期経営計画(2016~2020年度)の中期ビジョン「グループ総力を結集し、トータルソリューションで新たな成長ステージへ」のもと、コア事業である通信インフラ構築関連事業においては、徹底した効率化による収益力強化を図るとともに、グループ一体で既存の技術とサービスを融合させシステムソリューション事業を第2の柱へ育成するなどの事業ポートフォリオの再構築を推進してまいりました。
事業拡大への取り組みとして、「新エネルギー」「ジオソリューション」「クラウド・セキュリティ」「グローバル」の各分野で積極的な営業活動を推進する中で、BluetoothSIGプレスイベントにて屋内測位・センサーネットワークにおける「EXBeacon(エックスビーコン)」を活用した先進事例を発表しました。
また、2017年10月よりセカンドサイト株式会社とAIやビックデータ分野におけるアナリティクス・ソリューションにおいて協業を開始しました。これは、当社の持つBPM(Business Process Management)を主軸とした業務変革ソリューションなどと同社の持つAIサービス「SkyFox」を組み合わせることにより、ビックデータを経営効率向上に直結させる統計モデル・AIなどを構築するものであり、お客様に対してさらに付加価値の高いソリューションを提案してまいります。
なお、生産性向上を目的に神奈川県南西部エリアの技術センタを集約し、「湘南総合技術センタ(神奈川県藤沢市)」を建設しました。同センタは、首都圏での大規模災害発生時には、BCP(事業継続計画)の拠点としての役割も担います。
加えて、2017年10月にアラブ首長国連邦・アブダビで開催された「第44回技能五輪国際大会」の情報ネットワーク施工職種において当社の清水義晃選手が金メダルを獲得しました。今後も優秀な技術者の育成を図り、高い施工技術で社会に貢献してまいります。
当第2四半期連結累計期間の経営成績につきましては、受注高は 1,611億7千5百万円(前年同期比 104.2%)、完成工事高は 1,249億6千4百万円(前年同期比 107.5%)となりました。損益面につきましては、営業利益は 89億1百万円(前年同期比 148.6%)、経常利益は97億6百万円(前年同期比 168.0%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は 63億6千4百万円(前年同期比 262.9%)となりました。
当第2四半期連結累計期間におけるセグメント別の概況は、次のとおりであります。
① エンジニアリングソリューション
受注高につきましては、NCC事業及び都市インフラ事業が前年同期と比べ増加しました。完成工事高につきましては、前年度からの豊富な繰越工事の完成及び順調な受注を背景に前年同期と比べ増加しました。
② システムソリューション
受注高につきましては、システムインテグレーション(SI)事業、ネットワークインテグレーション(NI)事業ともに前年同期と比べ増加しました。完成工事高につきましては、前年度からの豊富な繰越工事の完成等により前年同期と比べ増加しました。
(2)財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比べ 137億1千5百万円減少し、2,297億2千2百万円となりました。これは主に受取手形・完成工事未収入金の減少によるものであります。
負債は、前連結会計年度末と比べ 197億4千7百万円減少し、654億1千1百万円となりました。これは主に支払手形・工事未払金の減少によるものであります。
純資産は、前連結会計年度末と比べ 60億3千1百万円増加し、1,643億1千1百万円となりました。これは主に利益剰余金の増加によるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前年同期に比べ94億6千9百万円増加し、287億7千6百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は 173億2千2百万円(前年同期は 179億6千1百万円の獲得)となりました。これは主に売上債権の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は 14億2千4百万円(前年同期は 20億2千4百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産・無形固定資産の取得によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は 23億3千1百万円(前年同期は 125億8千3百万円の使用)となりました。これは主に配当金の支払いによるものであります。
(4)経営方針、経営環境及び対処すべき課題等
当第2四半期連結累計期間において、有価証券報告書(2017年6月23日提出)に記載した経営方針、経営環境及び対処すべき課題等について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、5千1百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。