有価証券報告書-第82期(2022/04/01-2023/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症に対する行動制限が緩和され、感染症対策と経済活動の両立への取組みが進んだことにより企業収益の改善や個人消費の回復等の景気持ち直しの動きが見られました。一方で長期化する地政学リスクの影響によるエネルギー価格や資源価格の高騰、急激な円安進行や物価高騰など、依然として景気の先行きは不透明な状況が続きました。
建設業界におきましては、公共投資は堅調に推移し、民間住宅投資や民間設備投資では持ち直しの動きが継続したものの、建設資材の価格高騰や納期遅延等の影響により、経営環境は厳しい状況が続きました。
このような状況のもと、当社グループは持続的成長をしていくために、2030年度の目指す姿を「課題解決&価値創造型企業」と定め、この目指す姿を実現するための前半5年間を計画期間とする新たな中期経営計画(2021年度~2025年度)を策定し、その2年目として計画達成に向けた取組みを推進してまいりました。
この結果、当連結会計年度の業績は、受注高が98,520百万円(前期比6.3%増)、売上高は111,110百万円(前期比19.4%増)、営業利益は7,212百万円(前期比16.9%増)、経常利益は7,259百万円(前期比17.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,508百万円(前期比6.9%減)となりました。
また、当連結会計年度末の資産合計は129,987百万円(前期比11.7%増)、負債合計は69,556百万円(前期比18.1%増)、純資産合計は60,431百万円(前期比5.0%増)となりました。
受注高、売上高の部門別の内訳については、次のとおりであります。
[受注高]
[売上高]
(建設事業)
建築工事では、物流施設や商業施設など複数の大型工事を受注したことにより、受注高は64,034百万円(前期比6.6%増)となりました。また、売上高は、物流施設を中心に前期に受注した複数の大型工事の施工が順調に進捗したことから、64,329百万円(前期比27.9%増)となりました。
土木工事では、官庁工事を中心に概ね順調に受注したことにより、受注高は34,485百万円(前期比5.9%増)となりました。また、売上高も、高速道路関連工事などの官庁工事を中心に施工が順調に進捗したことから、29,936百万円(前期比4.3%増)となりました。
(不動産事業等)
不動産事業では、分譲マンション事業において、新規物件2件の販売が好調であったことなどから、売上高は16,845百万円(前期比19.5%増)となりました。
セグメントの業績(セグメント間の内部売上高等を含む)は次のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、22,721百万円(前期比829百万円増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、4,152百万円(前期は15,841百万円の資金の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益を計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、3,069百万円(前期は1,549百万円の資金の使用)となりました。これは主に、賃貸事業用の収益物件を取得したことなどから固定資産が増加したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、253百万円(前期は14,351百万円の資金の使用)となりました。これは主に、配当金の支払いを行ったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 受注実績
b. 売上実績
(注)1.当社グループでは、不動産セグメントは受注生産を行っておりません。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
3.当社グループでは、生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。
4.最近2連結会計年度の主な相手先別の売上実績及び当該売上実績の総売上実績に対する割合は次のとおりであります。
※ なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりであります。
④ 建設事業における受注工事高の状況
a. 受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高
(注)1.前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含めております。
2.次期繰越工事高は、(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)に一致しております。
3.前事業年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)については、経済情勢の変化等により事業計画が変更、中止となった工事(受注高1,180百万円)および会計基準の変更による影響額(575百万円)について、次期繰越高から控除しております。なお、()内は控除前の金額であります。
b. 受注工事高の受注方法別比率
工事受注方法は、特命と競争に大別されます。
(注)百分比は請負金額比であります。
c. 完成工事高
(注)1.完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。
前事業年度
当事業年度
2.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりであります。
前事業年度
当事業年度
d. 次期繰越工事高(2023年3月31日現在)
(注)次期繰越工事のうち主なものは、次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。
a. 経営成績の分析
(売上高)
当社グループの当連結会計年度における売上高は、111,110百万円(前期比19.4%増)となりました。これは、建設事業において、鉄骨造の大型建築工事を中心に建築工事及び土木工事とも施工が順調に進捗したことに加え、不動産事業のうち分譲マンション事業において、新規物件2棟の販売が好調であったことなどによるものであります。
(売上総利益)
当社グループの当連結会計年度における売上総利益は、16,590百万円(前期比11.1%増)となりました。これは、建設事業は採算の厳しい一部大型工事の影響により小幅な増益に留まったものの、不動産事業において分譲マンションの増収に加え、産業用地の販売も進んだことなどによるものであります。
(営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益)
不動産事業の増益により、営業利益は7,212百万円(前期比16.9%増)、経常利益は7,259百万円(前期比17.6%増)となりました。一方、保有有価証券の評価損に伴う特別損失の計上などにより、親会社株主に帰属する当期純利益は4,508百万円(前期比6.9%減)と、前期実績を下回りました。
b. 各事業の概況
当社グループは、建設事業においては、限られた経営資源の中で利益を最大化すべく、生産性の高い大型の一般建築・土木工事への取り組みを強化してまいりました。
また不動産事業では、分譲マンション事業を中核とする総合不動産デベロッパーとして、分譲マンション事業のみならず、工業団地や商業施設などの開発事業や、不動産賃貸事業、仲介・販売代理などの流通事業、マンション及びビルの管理事業に注力してまいりました。
なお、各セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
(建築セグメント)
建築工事の受注高は、物流施設や商業施設など複数の大型工事を受注したことにより、前期実績を上回りました。また、売上高は、物流施設を中心に前期に受注した複数の大型工事の施工が順調に進捗したことから、前期実績を大きく上回りました。
(土木セグメント)
土木工事の受注高は、官庁工事を中心に概ね順調に受注したことにより、前期実績を上回りました。また、売上高も、高速道路関連工事などの官庁工事を中心に施工が順調に進捗したことから、前期実績を上回りました。
(不動産セグメント)
不動産事業では、分譲マンション事業において、新規物件2件の販売が好調であったことなどから、売上高は前期実績を大きく上回りました。
c. 財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は92,223百万円となり、前連結会計年度末に比べ11,788百万円増加しております。これは建設事業の施工高が伸長したことに伴い、受取手形・完成工事未収入金等が増加(32,351百万円から42,427百万円へ10,076百万円増)したことが主要因であります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は37,763百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,775百万円増加しております。これは賃貸物件の取得などにより有形固定資産が増加(27,272百万円から28,497百万円へ1,225百万円増)したことが主要因であります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は56,843百万円となり、前連結会計年度末に比べ11,695百万円増加しております。これは建設事業の施工高が伸長したことに伴い、支払手形・工事未払金等と電子記録債務が増加(合計で10,394百万円から18,697百万円へ8,302百万円増)したことが主要因であります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は12,712百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,030百万円減少しております。これは長期借入金が減少(5,000百万円から3,800百万円へ1,200百万円減)したことが主要因であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の合計は60,431百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,899百万円増加しております。これは親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加が主要因であります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」をご参照下さい。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、内部留保資金と金融機関からの借入などの調達手段により確保しております。当連結会計年度末のグループ全体の現金預金残高は約228億円、金融機関からの借入は約319億円となっており、緊急時の対応を含めて、必要な量を確保しております。来期以降につきましても、適時適切な資金調達によって、安定的な資金運営を実施してまいります。
当社は財務の健全性確保と資本の有効活用のバランスを最優先に、安定的な株主価値の向上に努めることを資本政策の基本方針としておりますが、今後も収益基盤の確立に向けた成長投資を適切に行っていく考えです。
当期も継続的に開発案件への投資などを進め、その資金につきましては、当期の営業活動によって獲得した資金と財務活動による借入にて賄っております。
また、経営基盤の強化と企業価値の向上に向けて、長期的な視点に立って株主資本の充実に努めるとともに、企業収益の配分については、株主への安定的な配当を継続実施することを基本方針としております。
③ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続的成長を実現していくために2030年度の目指す姿を「課題解決&価値創造型企業」と定め、この目指す姿を実現するための前半5年間を計画期間とする新たな中期経営計画(2021年度~2025年度)を策定し、その数値目標(最終年度)を売上高1,300億円、営業利益100億円、配当性向30%以上としております。
本中期経営計画期間においては、2030年度の目指す姿の実現に向けて建設生産プロセスの改革、新規技術・サービスの開発、事業エリアの拡大、様々なパートナーとの価値共創等に取り組むとともに、安全・品質レベルの向上、魅力的で働き甲斐のある職場環境の整備、SDGsへの積極的な取組みなど成長を支える経営基盤の確立に取組み、顧客・地域、そして社会の持続的発展に貢献する会社を目指してまいります。
a. 数値目標

b. 配当方針

c. 投資計画

④ 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。これらの財務諸表の作成にあたっては、当社グループは重要な見積りや仮定を行う必要があります。会計方針の適用にあたり、特に重要な判断を要する項目は以下のとおりであります。
a. 収益及び原価の処理
当社の主要な事業である建築事業、土木事業において、一定の期間にわたり履行義務が充足される工事契約の収益認識については、工事原価総額を基礎として期末までの実際発生原価額に応じた進捗度に工事収益総額を乗じて完成工事高を算定しています。
一定の期間にわたり履行義務が充足される工事契約の収益認識については、以下の理由により、収益及び原価が変動する場合があるため、適時適切な見積りを実施する必要があります。
Ⅰ.工事収益総額・・・施工中の工法変更あるいは施工範囲の変更に伴う契約変更や対価の変動などにより、請負金の変動が発生する可能性があること
Ⅱ.工事原価総額・・・施工条件や資材、労務費、外注費等に係る価格変動などにより、工事原価総額の変動が発生する可能性があること
Ⅲ.工事進捗度・・・・工事原価総額を基礎として算定されるため、工事原価総額の変動により工事の進捗度の変動が発生する可能性があること
b. 退職給付
当社グループでは、確定給付型の制度として、退職一時金制度及び企業年金基金制度を採用しております。
従業員に対する確定給付費用及び確定給付制度債務は、
・債務の割引率
・企業年金の期待収益率
・退職率及び死亡率などの数理計算上の基礎率
などにより見積られており、実績と見積りとの差異は「その他の包括利益」として認識され、包括利益及び純資産へ影響を及ぼします。
したがって、これらの変数(見積り)については適時適切に見直しを実施しておりますが、実績との差異や仮定の変動は確定給付費用や債務に影響を与えます。
なお、これらに関する見積りや前提条件については、「第5 経理の状況 1. 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(退職給付関係)」を参照願います。
c. 販売用不動産の評価
当社グループは、建設事業に加えてマンション販売や開発事業など不動産事業も手掛けており、これに係る資産を「販売用不動産」として連結貸借対照表に計上しております。
個々の販売用不動産の評価に係る会計方針としては、原価法(収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)を採用しており、毎期行う収益性の評価の結果、評価額が帳簿価額を下回る場合は、評価損を計上することとなります。
販売用不動産の評価に際しては、個々の特性に応じて一定の評価手法で評価額を算定しておりますが、予測を超えた市場変化などが発生した場合、販売用不動産の評価に影響を及ぼす可能性があります。
d. 繰延税金資産の評価
当社グループにおいて繰延税金資産の計上に当たっては、個々の発生原因ごとにその解消時期の予測及びこれらを考慮した将来の課税所得予測に基づき、その回収可能性が確実でない場合については「評価性引当」を計上し減額しております。
繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りや発生原因の解消時期の予測に依存するため、その前提とした条件や仮定に変化が生じた場合には、繰延税金資産の回収可能性に影響を及ぼし評価性引当額の増減が発生します。
当社グループの繰延税金資産及び評価性引当額については、「第5 経理の状況 1. 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(税効果会計関係)」を参照願います。
e. 減損損失
当社グループは、固定資産の減損損失の判定に際しては原則として継続的に損益の把握を実施している建築、土木、不動産の3つの報告セグメント区分をベースに、資産のグルーピングを行っております。また、賃貸用不動産と遊休資産については個々の物件ごとにグルーピングを行い、本社・福利厚生施設等については、独立したキャッシュ・フローを生み出さないことから共用資産としております。
これらのうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産または資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
なお、減損を認識した当該資産の回収可能価額は、主として正味売却価額(不動産鑑定評価に基づく鑑定価額)により測定しております。
f. 投資有価証券の評価
当社グループが保有する有価証券については、投資その他の資産に「投資有価証券」として計上しておりますが、個々の有価証券の実質価値が帳簿価額を著しく下回り、その低下が一時的でないと判断される場合には、評価損を計上しております。
評価損の計上に際しては、下落の期間や下落の程度など一定の基準により四半期ごとに計上の判断をしておりますが、予測を超えた市場変化などが発生した場合、有価証券の評価に影響を及ぼすおそれがあります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症に対する行動制限が緩和され、感染症対策と経済活動の両立への取組みが進んだことにより企業収益の改善や個人消費の回復等の景気持ち直しの動きが見られました。一方で長期化する地政学リスクの影響によるエネルギー価格や資源価格の高騰、急激な円安進行や物価高騰など、依然として景気の先行きは不透明な状況が続きました。
建設業界におきましては、公共投資は堅調に推移し、民間住宅投資や民間設備投資では持ち直しの動きが継続したものの、建設資材の価格高騰や納期遅延等の影響により、経営環境は厳しい状況が続きました。
このような状況のもと、当社グループは持続的成長をしていくために、2030年度の目指す姿を「課題解決&価値創造型企業」と定め、この目指す姿を実現するための前半5年間を計画期間とする新たな中期経営計画(2021年度~2025年度)を策定し、その2年目として計画達成に向けた取組みを推進してまいりました。
この結果、当連結会計年度の業績は、受注高が98,520百万円(前期比6.3%増)、売上高は111,110百万円(前期比19.4%増)、営業利益は7,212百万円(前期比16.9%増)、経常利益は7,259百万円(前期比17.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,508百万円(前期比6.9%減)となりました。
また、当連結会計年度末の資産合計は129,987百万円(前期比11.7%増)、負債合計は69,556百万円(前期比18.1%増)、純資産合計は60,431百万円(前期比5.0%増)となりました。
受注高、売上高の部門別の内訳については、次のとおりであります。
[受注高]
| 区分 | 受注高 | 構成比 | 前期比増減率 | |
| 建設事業 | 建築工事 | 64,034百万円 | 65.0% | 6.6% |
| 土木工事 | 34,485百万円 | 35.0% | 5.9% | |
| 計 | 98,520百万円 | 100.0% | 6.3% | |
[売上高]
| 区分 | 売上高 | 構成比 | 前期比増減率 | |
| 建設事業 | 建築工事 | 64,329百万円 | 57.9% | 27.9% |
| 土木工事 | 29,936百万円 | 26.9% | 4.3% | |
| 小計 | 94,265百万円 | 84.8% | 19.3% | |
| 不動産事業等 | 16,845百万円 | 15.2% | 19.5% | |
| 計 | 111,110百万円 | 100.0% | 19.4% | |
(建設事業)
建築工事では、物流施設や商業施設など複数の大型工事を受注したことにより、受注高は64,034百万円(前期比6.6%増)となりました。また、売上高は、物流施設を中心に前期に受注した複数の大型工事の施工が順調に進捗したことから、64,329百万円(前期比27.9%増)となりました。
土木工事では、官庁工事を中心に概ね順調に受注したことにより、受注高は34,485百万円(前期比5.9%増)となりました。また、売上高も、高速道路関連工事などの官庁工事を中心に施工が順調に進捗したことから、29,936百万円(前期比4.3%増)となりました。
(不動産事業等)
不動産事業では、分譲マンション事業において、新規物件2件の販売が好調であったことなどから、売上高は16,845百万円(前期比19.5%増)となりました。
セグメントの業績(セグメント間の内部売上高等を含む)は次のとおりであります。
| (建築セグメント) | 耐震補強工事を含む建築工事全般及び建設用資材販売事業等から構成され、セグメント売上高は69,751百万円(前期比26.2%増)となり、セグメント利益は4,016百万円(前期比8.7%増)となりました。 |
| (土木セグメント) | 土木・鉄道工事全般及びゴルフ場の経営・コース維持管理に関する事業から構成され、セグメント売上高は30,877百万円(前期比4.8%増)となり、セグメント利益は4,527百万円(前期比0.6%増)となりました。 |
| (不動産セグメント) | マンション分譲事業を中心とした不動産の売買、賃貸等に関する事業から構成され、セグメント売上高は16,500百万円(前期比19.5%増)となり、セグメント利益は2,885百万円(前期比41.3%増)となりました。 |
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、22,721百万円(前期比829百万円増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、4,152百万円(前期は15,841百万円の資金の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益を計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、3,069百万円(前期は1,549百万円の資金の使用)となりました。これは主に、賃貸事業用の収益物件を取得したことなどから固定資産が増加したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、253百万円(前期は14,351百万円の資金の使用)となりました。これは主に、配当金の支払いを行ったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 受注実績
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) (百万円) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) (百万円)(増減率) |
| 建築セグメント | 60,072 | 64,034( 6.6%) |
| 土木セグメント | 32,567 | 34,485( 5.9%) |
| 合計 | 92,639 | 98,520( 6.3%) |
b. 売上実績
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) (百万円) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) (百万円)(増減率) |
| 建築セグメント | 50,256 | 64,333( 28.0%) |
| 土木セグメント | 29,310 | 30,545( 4.2%) |
| 不動産セグメント | 13,524 | 16,231( 20.0%) |
| 合計 | 93,090 | 111,110( 19.4%) |
(注)1.当社グループでは、不動産セグメントは受注生産を行っておりません。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
3.当社グループでは、生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。
4.最近2連結会計年度の主な相手先別の売上実績及び当該売上実績の総売上実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | |||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | ||
| 建築セグメント | DH弥富開発特定目的会社 | 18,045 | 19.4 | 1,346 | 1.2 |
※ なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりであります。
④ 建設事業における受注工事高の状況
a. 受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高
| 期別 | 区 分 | 前期繰越 工事高 (百万円) | 当期受注 工事高 (百万円) | 計 (百万円) | 当期完成 工事高 (百万円) | 次期繰越 工事高 (百万円) |
| 前事業年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 建 築 工 事 | 55,255 | 65,627 | 120,882 | 53,549 | (67,332) 67,155 |
| 土 木 工 事 | 23,617 | 23,573 | 47,191 | 20,676 | (26,514) 24,936 | |
| 計 | 78,872 | 89,200 | 168,073 | 74,226 | (93,847) 92,091 | |
| 当事業年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 建 築 工 事 | 67,155 | 64,049 | 131,204 | 67,485 | 63,718 |
| 土 木 工 事 | 24,936 | 26,787 | 51,723 | 22,652 | 29,071 | |
| 計 | 92,091 | 90,836 | 182,927 | 90,137 | 92,790 |
(注)1.前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含めております。
2.次期繰越工事高は、(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)に一致しております。
3.前事業年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)については、経済情勢の変化等により事業計画が変更、中止となった工事(受注高1,180百万円)および会計基準の変更による影響額(575百万円)について、次期繰越高から控除しております。なお、()内は控除前の金額であります。
b. 受注工事高の受注方法別比率
工事受注方法は、特命と競争に大別されます。
| 期別 | 区分 | 特命(%) | 競争(%) | 計(%) |
| 前事業年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 建築工事 | 68.8 | 31.2 | 100.0 |
| 土木工事 | 24.4 | 75.6 | 100.0 | |
| 当事業年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 建築工事 | 60.8 | 39.2 | 100.0 |
| 土木工事 | 31.7 | 68.3 | 100.0 |
(注)百分比は請負金額比であります。
c. 完成工事高
| 期別 | 区分 | 官公庁(百万円) | 民間(百万円) | 計(百万円) |
| 前事業年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 建築工事 | 0 | 53,549 | 53,549 |
| 土木工事 | 5,356 | 15,320 | 20,676 | |
| 計 | 5,356 | 68,869 | 74,226 | |
| 当事業年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 建築工事 | - | 67,485 | 67,485 |
| 土木工事 | 7,980 | 14,671 | 22,652 | |
| 計 | 7,980 | 82,156 | 90,137 |
(注)1.完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。
前事業年度
| 北本ロジスティック特定目的会社 | GLP北本プロジェクト | |
| 積水ハウス株式会社 | 「読売新聞中部支社跡地」有効活用計画 | |
| JR春日井駅南東地区市街地再開発組合 | JR春日井駅南東地区第一種市街地再開発事業に係る施設建築物新築工事 | |
| 矢作地所株式会社・トヨタホーム株式会社 | (仮称)安城市桜町プロジェクト新築工事 | |
| 名古屋鉄道株式会社 | 犬山線 布袋駅付近鉄道高架化事業に伴う本線土木(その4)工事 |
当事業年度
| DH弥富開発特定目的会社 | DPL名港弥富新築工事 | |
| 三菱地所レジデンス株式会社・三菱商事都市開発株式会社・野村不動産株式会社 | 名古屋市西区則武新町3丁目計画新築工事 | |
| 野村不動産株式会社・アイシン開発株式会社 | (仮称)豊橋駅西口駅前再開発プロジェクト新築工事 | |
| 独立行政法人 鉄道建設・運輸施設整備支援機構 | 北陸新幹線、福井橋りょう他 | |
| 名古屋高速道路公社 | 令和元年度高速3号大高線橋梁修繕工事(白金工区) |
2.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりであります。
前事業年度
| DH弥富開発特定目的会社 名古屋鉄道株式会社 | 18,045 9,094 | 百万円 百万円 | 24 12 | % % |
当事業年度
| 合同会社はまぐりONE | 9,666 | 百万円 | 11 | % |
d. 次期繰越工事高(2023年3月31日現在)
| 区分 | 官公庁(百万円) | 民間(百万円) | 計(百万円) |
| 建築工事 | 28 | 63,690 | 63,718 |
| 土木工事 | 10,437 | 18,634 | 29,071 |
| 計 | 10,465 | 82,324 | 92,790 |
(注)次期繰越工事のうち主なものは、次のとおりであります。
| イケア・ジャパン株式会社 | (仮称)イケア前橋プロジェクト | 2023年10月完成予定 | |
| 東急不動産株式会社 | (仮称)埼玉県白岡市篠津計画新築工事 | 2024年3月完成予定 | |
| 東洋エンジニアリング株式会社 | 田原グリーンバイオマス発電所建設工事 | 2025年3月完成予定 | |
| 野村不動産株式会社 | (仮称)四谷三丁目計画新築工事 | 2025年9月完成予定 | |
| 名古屋鉄道株式会社 | 河和線 高横須賀~南加木屋駅間(都)養父森岡線立体交差及び新駅設置事業に伴う本線土木(その1)工事 | 2024年12月完成予定 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。
a. 経営成績の分析
(売上高)
当社グループの当連結会計年度における売上高は、111,110百万円(前期比19.4%増)となりました。これは、建設事業において、鉄骨造の大型建築工事を中心に建築工事及び土木工事とも施工が順調に進捗したことに加え、不動産事業のうち分譲マンション事業において、新規物件2棟の販売が好調であったことなどによるものであります。
(売上総利益)
当社グループの当連結会計年度における売上総利益は、16,590百万円(前期比11.1%増)となりました。これは、建設事業は採算の厳しい一部大型工事の影響により小幅な増益に留まったものの、不動産事業において分譲マンションの増収に加え、産業用地の販売も進んだことなどによるものであります。
(営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益)
不動産事業の増益により、営業利益は7,212百万円(前期比16.9%増)、経常利益は7,259百万円(前期比17.6%増)となりました。一方、保有有価証券の評価損に伴う特別損失の計上などにより、親会社株主に帰属する当期純利益は4,508百万円(前期比6.9%減)と、前期実績を下回りました。
b. 各事業の概況
当社グループは、建設事業においては、限られた経営資源の中で利益を最大化すべく、生産性の高い大型の一般建築・土木工事への取り組みを強化してまいりました。
また不動産事業では、分譲マンション事業を中核とする総合不動産デベロッパーとして、分譲マンション事業のみならず、工業団地や商業施設などの開発事業や、不動産賃貸事業、仲介・販売代理などの流通事業、マンション及びビルの管理事業に注力してまいりました。
なお、各セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
(建築セグメント)
建築工事の受注高は、物流施設や商業施設など複数の大型工事を受注したことにより、前期実績を上回りました。また、売上高は、物流施設を中心に前期に受注した複数の大型工事の施工が順調に進捗したことから、前期実績を大きく上回りました。
(土木セグメント)
土木工事の受注高は、官庁工事を中心に概ね順調に受注したことにより、前期実績を上回りました。また、売上高も、高速道路関連工事などの官庁工事を中心に施工が順調に進捗したことから、前期実績を上回りました。
(不動産セグメント)
不動産事業では、分譲マンション事業において、新規物件2件の販売が好調であったことなどから、売上高は前期実績を大きく上回りました。
c. 財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は92,223百万円となり、前連結会計年度末に比べ11,788百万円増加しております。これは建設事業の施工高が伸長したことに伴い、受取手形・完成工事未収入金等が増加(32,351百万円から42,427百万円へ10,076百万円増)したことが主要因であります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は37,763百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,775百万円増加しております。これは賃貸物件の取得などにより有形固定資産が増加(27,272百万円から28,497百万円へ1,225百万円増)したことが主要因であります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は56,843百万円となり、前連結会計年度末に比べ11,695百万円増加しております。これは建設事業の施工高が伸長したことに伴い、支払手形・工事未払金等と電子記録債務が増加(合計で10,394百万円から18,697百万円へ8,302百万円増)したことが主要因であります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は12,712百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,030百万円減少しております。これは長期借入金が減少(5,000百万円から3,800百万円へ1,200百万円減)したことが主要因であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の合計は60,431百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,899百万円増加しております。これは親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加が主要因であります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」をご参照下さい。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、内部留保資金と金融機関からの借入などの調達手段により確保しております。当連結会計年度末のグループ全体の現金預金残高は約228億円、金融機関からの借入は約319億円となっており、緊急時の対応を含めて、必要な量を確保しております。来期以降につきましても、適時適切な資金調達によって、安定的な資金運営を実施してまいります。
当社は財務の健全性確保と資本の有効活用のバランスを最優先に、安定的な株主価値の向上に努めることを資本政策の基本方針としておりますが、今後も収益基盤の確立に向けた成長投資を適切に行っていく考えです。
当期も継続的に開発案件への投資などを進め、その資金につきましては、当期の営業活動によって獲得した資金と財務活動による借入にて賄っております。
また、経営基盤の強化と企業価値の向上に向けて、長期的な視点に立って株主資本の充実に努めるとともに、企業収益の配分については、株主への安定的な配当を継続実施することを基本方針としております。
③ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続的成長を実現していくために2030年度の目指す姿を「課題解決&価値創造型企業」と定め、この目指す姿を実現するための前半5年間を計画期間とする新たな中期経営計画(2021年度~2025年度)を策定し、その数値目標(最終年度)を売上高1,300億円、営業利益100億円、配当性向30%以上としております。
本中期経営計画期間においては、2030年度の目指す姿の実現に向けて建設生産プロセスの改革、新規技術・サービスの開発、事業エリアの拡大、様々なパートナーとの価値共創等に取り組むとともに、安全・品質レベルの向上、魅力的で働き甲斐のある職場環境の整備、SDGsへの積極的な取組みなど成長を支える経営基盤の確立に取組み、顧客・地域、そして社会の持続的発展に貢献する会社を目指してまいります。
a. 数値目標

b. 配当方針

c. 投資計画

④ 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。これらの財務諸表の作成にあたっては、当社グループは重要な見積りや仮定を行う必要があります。会計方針の適用にあたり、特に重要な判断を要する項目は以下のとおりであります。
a. 収益及び原価の処理
当社の主要な事業である建築事業、土木事業において、一定の期間にわたり履行義務が充足される工事契約の収益認識については、工事原価総額を基礎として期末までの実際発生原価額に応じた進捗度に工事収益総額を乗じて完成工事高を算定しています。
一定の期間にわたり履行義務が充足される工事契約の収益認識については、以下の理由により、収益及び原価が変動する場合があるため、適時適切な見積りを実施する必要があります。
Ⅰ.工事収益総額・・・施工中の工法変更あるいは施工範囲の変更に伴う契約変更や対価の変動などにより、請負金の変動が発生する可能性があること
Ⅱ.工事原価総額・・・施工条件や資材、労務費、外注費等に係る価格変動などにより、工事原価総額の変動が発生する可能性があること
Ⅲ.工事進捗度・・・・工事原価総額を基礎として算定されるため、工事原価総額の変動により工事の進捗度の変動が発生する可能性があること
b. 退職給付
当社グループでは、確定給付型の制度として、退職一時金制度及び企業年金基金制度を採用しております。
従業員に対する確定給付費用及び確定給付制度債務は、
・債務の割引率
・企業年金の期待収益率
・退職率及び死亡率などの数理計算上の基礎率
などにより見積られており、実績と見積りとの差異は「その他の包括利益」として認識され、包括利益及び純資産へ影響を及ぼします。
したがって、これらの変数(見積り)については適時適切に見直しを実施しておりますが、実績との差異や仮定の変動は確定給付費用や債務に影響を与えます。
なお、これらに関する見積りや前提条件については、「第5 経理の状況 1. 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(退職給付関係)」を参照願います。
c. 販売用不動産の評価
当社グループは、建設事業に加えてマンション販売や開発事業など不動産事業も手掛けており、これに係る資産を「販売用不動産」として連結貸借対照表に計上しております。
個々の販売用不動産の評価に係る会計方針としては、原価法(収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)を採用しており、毎期行う収益性の評価の結果、評価額が帳簿価額を下回る場合は、評価損を計上することとなります。
販売用不動産の評価に際しては、個々の特性に応じて一定の評価手法で評価額を算定しておりますが、予測を超えた市場変化などが発生した場合、販売用不動産の評価に影響を及ぼす可能性があります。
d. 繰延税金資産の評価
当社グループにおいて繰延税金資産の計上に当たっては、個々の発生原因ごとにその解消時期の予測及びこれらを考慮した将来の課税所得予測に基づき、その回収可能性が確実でない場合については「評価性引当」を計上し減額しております。
繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りや発生原因の解消時期の予測に依存するため、その前提とした条件や仮定に変化が生じた場合には、繰延税金資産の回収可能性に影響を及ぼし評価性引当額の増減が発生します。
当社グループの繰延税金資産及び評価性引当額については、「第5 経理の状況 1. 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(税効果会計関係)」を参照願います。
e. 減損損失
当社グループは、固定資産の減損損失の判定に際しては原則として継続的に損益の把握を実施している建築、土木、不動産の3つの報告セグメント区分をベースに、資産のグルーピングを行っております。また、賃貸用不動産と遊休資産については個々の物件ごとにグルーピングを行い、本社・福利厚生施設等については、独立したキャッシュ・フローを生み出さないことから共用資産としております。
これらのうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産または資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
なお、減損を認識した当該資産の回収可能価額は、主として正味売却価額(不動産鑑定評価に基づく鑑定価額)により測定しております。
f. 投資有価証券の評価
当社グループが保有する有価証券については、投資その他の資産に「投資有価証券」として計上しておりますが、個々の有価証券の実質価値が帳簿価額を著しく下回り、その低下が一時的でないと判断される場合には、評価損を計上しております。
評価損の計上に際しては、下落の期間や下落の程度など一定の基準により四半期ごとに計上の判断をしておりますが、予測を超えた市場変化などが発生した場合、有価証券の評価に影響を及ぼすおそれがあります。