有価証券報告書-第82期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりである。
(1) 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、輸出や生産の一部に弱さがみられる一方で、堅調な企業収益を背景に設備投資が緩やかに増加し、個人消費についても持ち直しが続くなど、景気は緩やかな回復基調が続いた。
建設業界においては、公共投資、民間設備投資ともに高い水準を維持しており、経営環境は堅調に推移した。
このような状況下において、当社グループは経営理念である「最良の作品を世に遺し、社会に貢献する」を基軸とした品質経営と企業体質の強化を第一義とする健全経営に徹するとともに、抜本的生産性向上と働き方改革を推進しつつ、建設事業の高度化と開発事業の収益基盤拡大等により業績の向上に努めた。
当連結会計年度における当社グループの連結業績は、売上高が1兆3,520億円余(前連結会計年度比0.1%減)、損益面では、売上総利益は前連結会計年度並みとなったが、販売費及び一般管理費が増加したことにより、営業利益が802億円余(前連結会計年度比5.7%減)となった。経常利益は895億円余(前連結会計年度比4.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は固定資産売却益等を計上したことにより、689億円余(前連結会計年度比8.3%増)となった。
当社においては、売上高が1兆538億円余(前事業年度比1.0%増)、営業利益が664億円余(前事業年度比4.1%減)、経常利益が752億円余(前事業年度比3.1%減)、当期純利益は599億円余(前事業年度比16.1%増)となった。
セグメントの業績を示すと次のとおりである。(報告セグメント等の業績については、セグメント間の内部売上高または振替高を含めて記載している。)
(a) 建設事業
公共投資、民間設備投資が堅調に推移した中で、受注高は1兆3,079億円余(前連結会計年度比1.5%増)、売上高は1兆2,431億円余(前連結会計年度比0.0%減)、営業利益は667億円余(前連結会計年度比5.1%減)となった。
当社においては、受注高は1兆788億円余(前事業年度比0.6%増)、売上高は1兆257億円余(前事業年度比1.5%増)、営業利益は664億円余(前事業年度比4.1%減)となった。
(b) 開発事業
国内、海外とも不動産事業が堅調に推移したものの、分譲物件の完成引き渡しが一巡したことから、売上高は546億円余(前連結会計年度比7.8%減)、営業利益は101億円余(前連結会計年度比11.9%減)となった。
(c) その他
主として不動産管理業務を展開しており、売上高は582億円余(前連結会計年度比5.3%増)、営業利益は33億円余(前連結会計年度比2.1%増)となった。
(2) 財政状態
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については、当該会計基準を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っている。
当連結会計年度の資産の部は、受取手形・完成工事未収入金等の増加等により1兆5,197億円余となり、前連結会計年度末に比べ509億円余増加(3.5%増)した。当連結会計年度の負債の部は、支払手形・工事未払金等の減少等により7,571億円余となり、前連結会計年度末に比べ405億円余減少(5.1%減)した。当連結会計年度の純資産の部は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加等により7,626億円余となり、前連結会計年度末に比べ914億円余増加(13.6%増)した。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加等により、455億円余の支出超過(前連結会計年度は1,077億円余の収入超過)となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得等により、154億円余の支出超過(前連結会計年度は407億円余の支出超過)となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増減等により、145億円余の支出超過(前連結会計年度は326億円余の支出超過)となった。
これらにより、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末から759億円減少し、1,987億円余(前連結会計年度末は2,747億円余)となった。
(4) 生産、受注及び販売の状況
(a) 受注実績
(b) 売上実績
(注) 1 受注実績、売上実績においては、セグメント間の内部売上高または振替高を消去している。
2 当社グループでは、生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載していない。
(参考)提出会社単独の事業の状況は次のとおりである。
(a) 受注高、売上高及び繰越高
(注) 前期以前に受注したもので、契約の更新により請負金額に変更のあるものについては、当期受注高にその増減額を含む。従って当期売上高にもその増減額が含まれる。
(b) 受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は、特命と競争に大別される。
(注) 百分比は請負金額比である。
(c) 完成工事高
(注) 1 完成工事のうち主なものは、次のとおりである。
第81期完成工事の主なもの
第82期完成工事の主なもの
2 第81期及び第82期ともに完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はない。
(d) 手持工事高(2019年12月31日現在)
(注) 手持工事の主なものは次のとおりである。
(5) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの連結業績は、売上高は海外子会社の売上高が減少したことにより、前連結会計年度と比較し減収となった。損益面では、売上総利益は前連結会計年度並みとなったが、販売費及び一般管理費が増加したことにより、営業利益は前連結会計年度と比較し減益となった。
経営成績に重要な影響を与える主な要因としては、建設事業における環境の変化が挙げられる。今後、首都圏を中心に大型工事が更に集中することなどにより、建設資機材価格や労務単価など建設コストが高騰する懸念があり、経営成績に影響を及ぼす可能性がある。また、公共投資や民間設備投資などの建設市場が急激に縮小した場合も、同様に経営成績に影響を及ぼす可能性がある。
(6) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要のうち主なものは、国内外の建設事業に係る支出金、販売費及び一般管理費等の営業費用、開発事業における賃貸事業用不動産の取得などの設備投資に係る支出金等である。当社グループは、これらの資金需要に備えるため、自己資金に加え、金融機関からの借入金及びコマーシャル・ペーパーの発行による資金調達を基本としている。
当社グループは、現時点での財政状態、受注実績、キャッシュ・フローの状況により、当社グループを安定的に運営するために十分な資金調達が可能と考えている。
(注)「第3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」における各事項の記載については、消費税抜きの金額を表示している。
(1) 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、輸出や生産の一部に弱さがみられる一方で、堅調な企業収益を背景に設備投資が緩やかに増加し、個人消費についても持ち直しが続くなど、景気は緩やかな回復基調が続いた。
建設業界においては、公共投資、民間設備投資ともに高い水準を維持しており、経営環境は堅調に推移した。
このような状況下において、当社グループは経営理念である「最良の作品を世に遺し、社会に貢献する」を基軸とした品質経営と企業体質の強化を第一義とする健全経営に徹するとともに、抜本的生産性向上と働き方改革を推進しつつ、建設事業の高度化と開発事業の収益基盤拡大等により業績の向上に努めた。
当連結会計年度における当社グループの連結業績は、売上高が1兆3,520億円余(前連結会計年度比0.1%減)、損益面では、売上総利益は前連結会計年度並みとなったが、販売費及び一般管理費が増加したことにより、営業利益が802億円余(前連結会計年度比5.7%減)となった。経常利益は895億円余(前連結会計年度比4.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は固定資産売却益等を計上したことにより、689億円余(前連結会計年度比8.3%増)となった。
当社においては、売上高が1兆538億円余(前事業年度比1.0%増)、営業利益が664億円余(前事業年度比4.1%減)、経常利益が752億円余(前事業年度比3.1%減)、当期純利益は599億円余(前事業年度比16.1%増)となった。
セグメントの業績を示すと次のとおりである。(報告セグメント等の業績については、セグメント間の内部売上高または振替高を含めて記載している。)
(a) 建設事業
公共投資、民間設備投資が堅調に推移した中で、受注高は1兆3,079億円余(前連結会計年度比1.5%増)、売上高は1兆2,431億円余(前連結会計年度比0.0%減)、営業利益は667億円余(前連結会計年度比5.1%減)となった。
当社においては、受注高は1兆788億円余(前事業年度比0.6%増)、売上高は1兆257億円余(前事業年度比1.5%増)、営業利益は664億円余(前事業年度比4.1%減)となった。
(b) 開発事業
国内、海外とも不動産事業が堅調に推移したものの、分譲物件の完成引き渡しが一巡したことから、売上高は546億円余(前連結会計年度比7.8%減)、営業利益は101億円余(前連結会計年度比11.9%減)となった。
(c) その他
主として不動産管理業務を展開しており、売上高は582億円余(前連結会計年度比5.3%増)、営業利益は33億円余(前連結会計年度比2.1%増)となった。
(2) 財政状態
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については、当該会計基準を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っている。
当連結会計年度の資産の部は、受取手形・完成工事未収入金等の増加等により1兆5,197億円余となり、前連結会計年度末に比べ509億円余増加(3.5%増)した。当連結会計年度の負債の部は、支払手形・工事未払金等の減少等により7,571億円余となり、前連結会計年度末に比べ405億円余減少(5.1%減)した。当連結会計年度の純資産の部は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加等により7,626億円余となり、前連結会計年度末に比べ914億円余増加(13.6%増)した。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加等により、455億円余の支出超過(前連結会計年度は1,077億円余の収入超過)となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得等により、154億円余の支出超過(前連結会計年度は407億円余の支出超過)となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増減等により、145億円余の支出超過(前連結会計年度は326億円余の支出超過)となった。
これらにより、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末から759億円減少し、1,987億円余(前連結会計年度末は2,747億円余)となった。
(4) 生産、受注及び販売の状況
(a) 受注実績
| 区分 | 前連結会計年度(百万円) | 当連結会計年度(百万円) |
| 建設事業 | 1,288,890 | 1,307,936 |
| 開発事業 | 56,008 | 56,213 |
| その他 | 52,918 | 54,971 |
| 合計 | 1,397,818 | 1,419,121 |
(b) 売上実績
| 区分 | 前連結会計年度(百万円) | 当連結会計年度(百万円) |
| 建設事業 | 1,241,868 | 1,241,923 |
| 開発事業 | 59,045 | 54,448 |
| その他 | 52,713 | 55,692 |
| 合計 | 1,353,627 | 1,352,064 |
(注) 1 受注実績、売上実績においては、セグメント間の内部売上高または振替高を消去している。
2 当社グループでは、生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載していない。
(参考)提出会社単独の事業の状況は次のとおりである。
(a) 受注高、売上高及び繰越高
| 期別 | 種類別 | 前期 繰越高 (百万円) | 当期 受注高 (百万円) | 計 (百万円) | 当期 売上高 (百万円) | 次期繰越高 (百万円) | |
| 第81期 (自 2018年1月1日 至 2018年12月31日) | 建設 事業 | 建築 | 1,147,457 | 1,040,040 | 2,187,497 | 981,702 | 1,205,795 |
| 土木 | 26,461 | 32,881 | 59,342 | 28,432 | 30,909 | ||
| 計 | 1,173,918 | 1,072,921 | 2,246,840 | 1,010,135 | 1,236,704 | ||
| 開発事業等 | 8,751 | 30,016 | 38,768 | 32,852 | 5,915 | ||
| 合計 | 1,182,670 | 1,102,937 | 2,285,608 | 1,042,987 | 1,242,620 | ||
| 第82期 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) | 建設 事業 | 建築 | 1,205,795 | 1,056,932 | 2,262,727 | 1,002,006 | 1,260,721 |
| 土木 | 30,909 | 21,904 | 52,814 | 23,717 | 29,097 | ||
| 計 | 1,236,704 | 1,078,837 | 2,315,542 | 1,025,723 | 1,289,818 | ||
| 開発事業等 | 5,915 | 29,217 | 35,133 | 28,173 | 6,959 | ||
| 合計 | 1,242,620 | 1,108,055 | 2,350,675 | 1,053,897 | 1,296,778 | ||
(注) 前期以前に受注したもので、契約の更新により請負金額に変更のあるものについては、当期受注高にその増減額を含む。従って当期売上高にもその増減額が含まれる。
(b) 受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は、特命と競争に大別される。
| 期別 | 区分 | 特命(%) | 競争(%) | 計(%) |
| 第81期 (自 2018年1月1日 至 2018年12月31日) | 建築工事 | 41.6 | 58.4 | 100 |
| 土木工事 | 32.1 | 67.9 | 100 | |
| 第82期 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) | 建築工事 | 41.6 | 58.4 | 100 |
| 土木工事 | 26.7 | 73.3 | 100 |
(注) 百分比は請負金額比である。
(c) 完成工事高
| 期別 | 区分 | 官公庁 (百万円) | 民間 (百万円) | 合計 (百万円) |
| 第81期 (自 2018年1月1日 至 2018年12月31日) | 建築工事 | 121,629 | 860,072 | 981,702 |
| 土木工事 | 2,256 | 26,176 | 28,432 | |
| 計 | 123,885 | 886,249 | 1,010,135 | |
| 第82期 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) | 建築工事 | 116,197 | 885,808 | 1,002,006 |
| 土木工事 | 1,718 | 21,998 | 23,717 | |
| 計 | 117,915 | 907,807 | 1,025,723 |
(注) 1 完成工事のうち主なものは、次のとおりである。
第81期完成工事の主なもの
| ・エヌ・ティ・ティ都市開発㈱ | 大手町二丁目地区再開発施設建築物A棟工区建設等工事 |
| ・住友不動産㈱ | (仮称)国分寺駅北口再開発計画本体新築工事 |
| ・武田薬品不動産㈱ 武田薬品工業㈱ | (仮称)新東京武田ビル新築工事 |
| ・三井不動産㈱ | (仮称)港明用地開発事業 商業施設計画 新築工事 |
| ・三菱地所レジデンス㈱ 住友商事㈱ 京阪電鉄不動産㈱ ㈱アサヒプロパティズ | 大阪市北区中之島6丁目計画 新築工事 |
第82期完成工事の主なもの
| ・国立研究開発法人国立循環器病研究センター | 国立循環器病研究センター移転建替整備事業にかかる設計及び建設工事 |
| ・三井不動産レジデンシャル㈱ JX不動産㈱ | (仮称)小杉町二丁目計画 |
| ・㈱パルコ | 宇田川町14・15番地区第一種市街地再開発事業施設建築物工事 |
| ・愛知県 | 愛知県大規模展示場建設工事 |
| ・チャンギエアポートグループ | チャンギ国際空港第1ターミナル拡張工事 |
2 第81期及び第82期ともに完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はない。
(d) 手持工事高(2019年12月31日現在)
| 区分 | 官公庁 (百万円) | 民間 (百万円) | 合計 (百万円) |
| 建築工事 | 133,486 | 1,127,234 | 1,260,721 |
| 土木工事 | 373 | 28,723 | 29,097 |
| 計 | 133,860 | 1,155,957 | 1,289,818 |
(注) 手持工事の主なものは次のとおりである。
| ・八重洲二丁目北地区市街地再開発組合 | 八重洲二丁目北地区第一種市街地再開発事業 新築工事 |
| ・阪神電気鉄道㈱ 阪急電鉄㈱ | 梅田1丁目1番地計画ビル(仮称)新築並びに関連工事 |
| ・森ビル㈱ | (仮称)愛宕山周辺地区(Ⅰ地区)新築工事 |
| ・東日本旅客鉄道㈱ | 横浜駅西口開発ビル(仮称)新築他 |
| ・住友不動産㈱ | 有明北3-1地区B-1街区 |
(5) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの連結業績は、売上高は海外子会社の売上高が減少したことにより、前連結会計年度と比較し減収となった。損益面では、売上総利益は前連結会計年度並みとなったが、販売費及び一般管理費が増加したことにより、営業利益は前連結会計年度と比較し減益となった。
経営成績に重要な影響を与える主な要因としては、建設事業における環境の変化が挙げられる。今後、首都圏を中心に大型工事が更に集中することなどにより、建設資機材価格や労務単価など建設コストが高騰する懸念があり、経営成績に影響を及ぼす可能性がある。また、公共投資や民間設備投資などの建設市場が急激に縮小した場合も、同様に経営成績に影響を及ぼす可能性がある。
(6) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要のうち主なものは、国内外の建設事業に係る支出金、販売費及び一般管理費等の営業費用、開発事業における賃貸事業用不動産の取得などの設備投資に係る支出金等である。当社グループは、これらの資金需要に備えるため、自己資金に加え、金融機関からの借入金及びコマーシャル・ペーパーの発行による資金調達を基本としている。
当社グループは、現時点での財政状態、受注実績、キャッシュ・フローの状況により、当社グループを安定的に運営するために十分な資金調達が可能と考えている。
(注)「第3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」における各事項の記載については、消費税抜きの金額を表示している。