有価証券報告書-第56期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/29 10:28
【資料】
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【項目】
85項目

事業等のリスク

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 建設工事の安全衛生・品質管理について
当社は、主にオフィスビル、商業ビル等の建築現場で計装工事の設計、監理及び施工を行っております。
施工作業に関しましては「施工業務標準」等に則って行うよう工事管理部が指導を徹底しており、また安全パトロールを実施する等工事の安全衛生や品質の管理の充実を図るとともに賠償責任保険に加入する等、万全を期しておりますが、事業の特性から人的、物的事故や労働災害、竣工後のクレームに伴う多額の補修費の負担請求が発生する可能性があり、また、これに伴う相応の損害賠償義務を負う可能性があります。
このため、当社が加入する賠償責任保険により填補される金額を上回る損害賠償義務を負うこととなった場合、直接的には多額のコストが発生し、また間接的には当社に対するお客様の品質評価に重大な影響を与え、業績及び財政状況に影響が出る可能性があります。
(2) メンテナンスの品質管理について
当社は既設市場において、メンテナンスを行っておりますが、作業現場は工場、病院、ショッピングセンター、研究所等多岐に亘ることで、作業現場に応じた広範な保守・点検技術を必要とします。
作業に関しましては「メンテナンス業務標準」に則って行うよう工事管理部が指導を徹底しており、また賠償責任保険に加入する等十分に配慮しておりますが、サービスの瑕疵等により不測の事故等が発生した場合は多額の補修費の負担請求が発生し、またこれ以外にも相応の損害賠償義務を負う可能性があります。
このため、当社が加入する賠償責任保険により填補される金額を上回る損害賠償義務を負うこととなった場合、直接的には多額のコストが発生し、また間接的には当社に対するお客様の品質評価に重大な影響を与え、業績及び財政状況に影響が出る可能性があります。
(3) 特定の仕入先への依存度が高いことについて
当社は、アズビル㈱と空調自動制御機器等の仕入れに関する特約店契約を結んでおります。
この契約に基づく取引は、当社創業時(昭和34年)以来、長年に亘り継続して行われてまいりましたことから、アズビル㈱とは深い信頼関係があり継続性について問題は無いと思われますが、この仕入れが滞る事態となった場合は、当社業績に多大な影響を及ぼすこととなります。
アズビル㈱に対する仕入高が当社総仕入高に占める割合は次のとおりであり、高い依存度となっております。
項目前事業年度
(自 平成25年4月1日
至 平成26年3月31日)
当事業年度
(自 平成26年4月1日
至 平成27年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
アズビル㈱3,743,23965.04,260,03366.8
総仕入高5,758,950100.06,377,206100.0

(4) 不採算工事の発生
工事は工事内容の打ち合わせ及び見積りに基づき取り交わした請負契約に従って施工し、工事完了後にお客様による竣工検査等を受けて引渡しが完了しますが、工事途中での設計変更や手直し工事による予測が困難な追加原価等により不採算工事が発生する可能性があり、これにより業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 建設資材価格の変動リスク
当社の取り扱う電設資材等の価格が素材の相場の変動等により高騰し、それを請負金額に反映させることが困難な場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 取引先に関するリスク
建設工事の受注に際しては、お客様の与信管理等を実施するほか可能な限り工事代金を先行して受領する等回収遅延が発生しないように対処しておりますが、当社のお客様の信用状況に悪化が生じた場合、売上債権の貸倒れが生じることとなり、業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 業績の下期偏重について
当社の完成工事計上時期は、通常の事業の形態として事業年度末である3月に集中することにより、下期に売上高及び利益が偏重する傾向にあります。
(8) 技術者や外注先の確保及び育成について
当社は、計装工事の設計、監理及び施工を行っております。このため、計装エンジニアリング技術を実践的に適用できる技術者や外注先の確保及び育成が極めて重要であります。当社は高い技術を持った技術者や外注先の確保及び育成に努めておりますが、必要とする技術者や外注先の確保及び育成ができなかった場合、受注機会の減少等当社業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。