有価証券報告書-第4期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/29 14:32
【資料】
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【項目】
132項目

研究開発活動

当社グループは、土木・建築・環境分野を柱に、さらなる品質の安定と十分な顧客満足を確保するべく積極的に技術・研究開発活動を推進し、その成果の展開に取り組んでいる。
当連結会計年度における研究開発への投資総額は約27億円(消費税等抜き)である。
セグメントごとの内訳は、土木事業約8億円、建築事業約12億円及びその他社外からの受託研究約5億円であり、主な研究成果等は次のとおりである。
(土木事業)
地盤中の見えない施工情報を正確かつリアルタイムに管理
-杭・地盤改良施工情報可視化システム「3Dパイルビューアー」-
当社は、地盤改良や杭工事で施工中に得られるさまざまな情報を三次元で可視化、蓄積、活用することが可能な「3Dパイルビューアー」を開発し、現場適用を開始した。本システムは、地盤改良などの地盤中の出来形や支持層の変化をリアルタイムにわかりやすく確認でき、施工時の評価や判断を正確かつ迅速に行うことができる。これにより、出来形・品質管理の確実性や信頼性の向上、施工管理のさらなる効率化を目指す。
ICTを活用した盛土の締固め管理技術の開発
-土の締固め状態をリアルタイムにモニタリングするシステム-
盛土の施工に用いる振動ローラにGPSと加速度計を取り付けて、土の締固め状態(密度や飽和度)をリアルタイムにモニタリングできる品質管理システムを開発した。本システムにより、従来は施工完了後に評価していた土の締固め状態をリアルタイムに評価できるため、締固め不足を未然に防ぎ、高品質な盛土の構築が可能である。今後は、本技術を盛土の施工に展開し、自然災害に負けない強い社会資本の整備に貢献していく。
(建築事業)
AIで再エネ・蓄エネの最適運用を実現
-人工知能を活用したスマートエネルギーシステム-
1棟の建物からひとつの地域までを対象とするエネルギーマネジメントシステム「AHSES(Adjusting to Human Smart Energy System)」を開発した。このシステムは、人工知能(AI)により電力需要を予測し、再生可能エネルギー・蓄電池を組み合わせることで、エネルギーの運用を最適化するとともに、大規模災害時等には、非常用電源として機能する。
(グループ事業)
当連結会計年度は、研究開発活動は特段行われていない。
(その他)
当社が保有する高度技術ならびに研究所施設を活用し、社外からの受託研究業務を行っている。