有価証券報告書-第64期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/16 15:00
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(1) 経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は25,577百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,594百万円の増加となりました。これは主に「現金及び預金」が1,924百万円、「商品及び製品」が397百万円それぞれ増加した一方、「受取手形及び売掛金」が709百万円減少したことによるものであります。固定資産は67,311百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,468百万円の増加となりました。これは主に「建物及び構築物」が725百万円、「機械装置及び運搬具」が1,307百万円、「のれん」が348百万円、「投資有価証券」が646百万円、「退職給付に係る資産」が3,034百万円それぞれ増加した一方、「繰延税金資産」が761百万円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は92,888百万円となり、前連結会計年度末に比べ7,063百万円増加となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は22,646百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,550百万円の減少となりました。これは主に「未払法人税等」が337百万円増加した一方、「支払手形及び買掛金」が364百万円、「電子記録債務」が137百万円、「短期借入金」が981百万円、「工場閉鎖損失引当金」が114百万円、「その他」が288百万円それぞれ減少したことによるものであります。固定負債は10,346百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,620百万円の増加となりました。これは主に「長期借入金」が2,556百万円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は32,992百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,069百万円増加となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は59,895百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,993百万円の増加となりました。これは主に「親会社株主に帰属する当期純利益」4,757百万円及び「剰余金の配当」1,096百万円により「利益剰余金」が3,660百万円増加したことや、「退職給付に係る調整累計額」が1,644百万円、「非支配株主持分」が665百万円それぞれ増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は62.7%(前連結会計年度末は61.6%)となりました。
b.経営成績
前連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前連結会計年度比
(%)
(百万円)(百万円)
売上高103,808103,30599.5
営業利益5,8135,62096.7
経常利益6,9096,88999.7
親会社株主に帰属する当期純利益4,4634,757106.6

当連結会計年度におけるわが国経済は、未だ新型コロナウイルス感染症の収束時期が見通せない中での経済活動を余儀なくされ、先行き不透明な状況が続いたまま推移しました。
世界経済においては、経済活動の段階的な再開や景気対策の効果による持ち直しの動きが見られるものの、感染拡大を巡る不確実性によって経済活動の停滞が懸念されています。
食品業界においては、底堅い需要に支えられているものの、各種コストは上昇基調にあり、お客様の節約志向とも相まって厳しい収益環境が続きました。
このような環境下、当グループは、中期経営計画において、食品業界を取り巻く環境変化を踏まえ、 “美味しく からだに良いものを選び、食べ、楽しむ、健やかなライフスタイルへの貢献”を示す“Better For You”の観点からお客様価値を提供し、長期ビジョン「グローバル・フード・カンパニー」の実現を通じて持続的な成長と企業価値向上に向けた取り組みを進めております。2030年度には“あられ、おせんべいの製菓業”から“Better For Youの食品業”へと進化することを目指してまいります。
2023年度までの中期経営計画期間において、国内米菓事業、海外事業、食品事業の3本柱でしっかりと立ち、特長あるグローバル企業としてビジョンの実現を目指すとともに、新型コロナウイルス感染症拡大に伴うお客様の生活様式の変化など、環境変化に対する打ち手を講じることによって、中長期視点での構造改革を実行し、持続的な成長と企業価値の向上に取り組んでまいります。
予てより、将来の成長を見据えた政策を中心に取り組むこととしておりますが、2020年度は、足元の環境変化を踏まえ、短期、中長期の両にらみでの臨機応変な対応を図ってまいりました。国内米菓事業は圧倒的№1の地位を強固にするために収益基盤をより強化すること、海外事業は北米子会社の安定的な利益確保とセグメント全体の黒字化に向けた道筋をつけること、食品事業はプラントベースドフードの拡大を通じて売上成長することを重点施策として取り組みを進めてまいりました。
国内米菓事業については、コロナ禍、巣ごもりの定着に伴う家飲み需要の増加に対して、主力商品の製造販売に集中化した結果、当社の主力商品である「亀田の柿の種」や「つまみ種」等のおつまみ系商品が大きく伸長しました。中でも、季節限定の「つまみ種」、新商品の「無限エビ」はお客様からの高い支持を頂いております。
また、中長期のブランド価値向上の観点から「亀田の柿の種」については、昨年度実施した国民投票を通じて頂いたお客様の声を商品に反映させるために約40年振りに柿の種とピーナッツの配合比率を変更しました。加えて、多様化するお客様ニーズを捕捉する目的から当社商品を応援していただくお客様と直接繋がるキャンペーンなどを通じて、更なる商品の進化に取り組みました。一方で、百貨店向け商品や土産物商品を扱う子会社については、最悪期は脱したものの外出自粛や移動制限の影響は根強く、感染再拡大の懸念から依然として厳しい状況が続いております。
これらの取り組みの結果、主力ブランドの売上高は「亀田の柿の種」「つまみ種」「ぽたぽた焼」「揚一番」「ソフトサラダ」が前年同期を上回った一方で、「ハッピーターン」「亀田のまがりせんべい」「手塩屋」「うす焼」「技のこだ割り」「堅ぶつ」「ハイハイン」は積極的な販売促進活動等が一巡した結果、前年同期を下回りました。
海外事業については、世界的な新型コロナウイルス感染症拡大により、一部オペレーションへの制約はあったものの、重要拠点と位置付ける北米のMary's Gone Crackers, Inc.については、工場の操業を継続することで安定した業績を確保しています。また、健康志向の高まりを背景にこれまで講じてきた新規取引先および販売エリアの拡大が奏功し、家庭内消費と備蓄需要も相まって、売上高は前年同期を上回りました。
アジアにおいては、LYLY KAMEDA CO., LTD.が豪州における巣ごもり需要を享受するなど総じて安定した業績を確保しました。更には世界的に広がる米菓需要を捕捉する目的から、クロスボーダービジネスの新たな拠点としてSingha Corporation Co., Ltd.と共同で輸出向け米菓製造販売の合弁事業を開始し、第2四半期から操業を開始しております。両社の強みを融合させることで、高品質かつコスト競争力を兼ね備えた、グローバルな製造拠点として強化を図り、海外事業を拡大しております。
食品事業については、個人消費を中心に備蓄需要が拡大し、長期保存できるアルファ米やロングライフのグルテンフリー米粉パンが堅調に推移した結果、売上高は前年同期を上回りました。
以上の結果、売上高は103,305百万円(前期比0.5%減)となりました。
営業利益については、単体米菓においてスーパーマーケットやドラッグストアを中心としたコロナ禍の巣ごもり需要による増収効果に加え、生活スタイルの変化によって家飲み需要が定着した結果、おつまみ系商品が好調に推移し、プロダクトミックスが改善しました。また、コロナ禍に伴い従業員の安全を最優先としたオペレーションを徹底し、供給責任を果たす目的から商品アイテム数の抑制などにも取り組みました。
海外事業については、新型コロナウイルス感染症の影響はあるものの、予てより進めてきたMary's Gone Crackers, Inc.の構造改革効果や増収に伴う生産ラインの安定稼働、更にはLYLY KAMEDA CO., LTD.の事業黒字化によってセグメント利益の赤字幅を抑制しました。加えて、食品事業においても長期保存食の備蓄需要等が拡大し、中期経営計画に掲げる事業の3本柱が形成されつつあります。一方で、百貨店向け商品や土産物商品を扱う子会社は、新規販路開拓や新商品アイテム投入、固定費抑制により最悪期を脱したものの、外出自粛の動きは根強く、販売が低迷した結果、グループ全体の営業利益は5,620百万円(前期比3.3%減)となりました。
また、TH FOODS,INC.において新型コロナウイルス感染症拡大に伴い一時的な人員不足から供給能力が低下した影響やDaawat KAMEDA (India) Private Limitedの工場稼働に伴う固定費の増加などにより持分法による投資利益が減少した結果、経常利益は6,889百万円(前期比0.3%減)となり、前年におけるタイの事業再編等による特別損失が減少した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は4,757百万円(前期比6.6%増)となりました。
なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりです。
②キャッシュ・フローの状況
前連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
増減
(百万円)(百万円)(百万円)
営業活動によるキャッシュ・フロー8,0488,671622
投資活動によるキャッシュ・フロー△7,631△6,3371,293
財務活動によるキャッシュ・フロー△161△257△96
現金及び現金同等物に係る換算差額△2△151△148
現金及び現金同等物の期末残高4,5816,5051,924

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,924百万円増加し、6,505百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は8,671百万円(前期比622百万円の増加)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益や減価償却費による資金の増加の一方、法人税等の支払額による資金の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は6,337百万円(前期比1,293百万円の支出減少)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は257百万円(前期比96百万円の支出増加)となりました。
これは主に、長期借入れによる収入の一方、長期借入金の返済による支出、短期借入金の純増減額、配当金の支払額によるものであります。
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを差し引いたフリ
ー・キャッシュ・フローは2,333百万円となりました。
キャッシュ・フロー関連指標の推移は、次のとおりであります。
2017年3月期2018年3月期2019年3月期2020年3月期2021年3月期
自己資本比率(%)60.862.061.361.662.7
時価ベースの
自己資本比率(%)
141.7140.6134.5121.5109.4
キャッシュ・フロー対
有利子負債比率(年)
1.11.41.91.81.8
インタレスト・
カバレッジ・レシオ(倍)
175.671.856.259.891.6

自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。
3.キャッシュ・フローは営業キャッシュ・フローを利用しております。有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
③生産、受注及び販売の実績
当グループは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおり、報告セグメントは菓子の製造販売事業の単一セグメントとしておりましたが、当連結会計年度において中期経営計画のアップデートを行っており、中期事業戦略の方向性として、「国内米菓事業」、「海外事業」及び「食品事業」の3本柱による自律的事業運営を行い、関連会社を含むグループ経営を推進していくことをより明確化いたしました。
このような状況を踏まえ、当グループの事業展開、経営資源の配分、経営管理体制の実態等の観点から事業セグメントについて再考した結果、報告セグメントを3区分に変更しております。
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
数量(屯)金額(百万円)
国内米菓78,47081,333100.2
海外8,7837,516105.9
食品3,9245,177113.8
報告セグメント計91,17894,027101.3
その他---
合計91,17894,027101.3

(注) 1.セグメント間の取引については、相殺消去前の金額を記載しております。
2.記載金額は販売価格で表示しており、消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度より、セグメント区分の変更を行っており、「前年同期比(%)」は、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組替えて算出しております。
b.受注実績
当グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
金額(百万円)
国内米菓81,67598.1
海外8,503107.7
食品6,222116.4
報告セグメント計96,40199.9
その他6,90394.6
合計103,30599.5

(注) 1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.当連結会計年度より、セグメント区分の変更を行っており、「前年同期比(%)」は、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組替えて算出しております。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
三菱食品株式会社12,60312.112,06611.7
株式会社髙山10,2509.911,49611.1
株式会社山星屋9,3479.010,95010.6

4.記載金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
①財政状態の分析
財政状態の分析については、「3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 a.財政状態」に記載しております。
②経営成績の分析
経営成績の分析については、「3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」に記載しております。
③キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析については、「3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
④資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a 財務戦略の基本的な考え方
当グループは、盤石な財務基盤を維持しつつ、「グローバル・フード・カンパニー」の実現に向け国内外での投資と株主に対する利益還元のバランスを重視しております。
盤石な財務基盤の維持に関しては、自己資本比率の水準を60%程度に保っているほか、国内金融機関におけるコミットメントライン等の資金枠を確保しており、機動的な資金調達ができる体制を構築しております。
同時に、適切な情報開示・IR活動を通じて株主資本コストの低減に努めるとともに、営業キャッシュ・フローによる十分な債務償還能力を前提に、資金調達には負債の活用も進めることにより、資本コストの低減および資本効率の向上にも努めてまいります。
設備投資に関しては、企業価値の向上に資する成長のための投資を積極的に推進してまいります。2020年度から2023年度の4年間累計では総額300億円の投資枠を設定しております。なお、各年度の設備投資額は営業キャッシュ・フローの範囲内とすることを原則とし、盤石な財務基盤を維持し、十分な水準の手元流動性を確保してまいります。
また、上記投資枠とは別に、海外事業における欧米版Better For Youの候補探索、アジア出資検討、食品事業における国内食品分野の開拓に向けた成長投資として、300億円の成長投資枠を設定しております。
b 経営資源の配分に関する考え方
当グループは、「グローバル・フード・カンパニー」の実現に向け、国内外での投資と株主に対する利益還元のバランスを重視しております。
投資については、各年度の営業キャッシュ・フローの範囲を原則とし、菓子の製造販売事業で創出した資金を、事業領域の拡大を目指す海外事業、食品事業へ配分し、M&A等の機動的投資を除き、D/Eレシオ30%以下を目安としております。
株主に対する利益還元については、中期経営計画を実行し収益の拡大を図ることで、株主還元の安定的拡大を目指し、配当性向は、当面20%程度を目安としながら将来的に30%の水準を目指しております。
c 資金需要の主な内容
当グループの資金需要は、営業活動に係る資金支出では、主に米菓の製造に関わる原材料費、運賃、製造費用(生産に関わる償却費、賃借料、保険料など)、販売費(販売業者へ支払うリベートや、販売促進費用)、人件費などがあります。
また、投資活動に係る資金支出は、食品の安全、安心のために不可欠な設備や施設への投資、製造原価低減のための構造改革投資などの設備投資のほか、海外における事業領域の拡大に向けた生産能力の増強や新規製販拠点の設立などがあります。
d 資金調達
当グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金および外部資金を有効に活用しております。
資金需要の主な内容に記載している運転資金および投資資金などの調達に当たっては、主に国内金融機関からの借入を活用しております。
また、安定的な外部資金調達能力の維持向上は重要な経営課題と認識しており、主要な取引先金融機関とは良好な取引関係を維持しております。加えて盤石な財務基盤を有していることから、当グループの事業の維持拡大、運営に必要な運転資金、投資資金の調達に関しては問題なく実施可能と認識しています。
機動的な資金枠を確保するため、国内金融機関において100億円のコミットメントラインを設定しているほか、一部の海外子会社が利用できる総額25億円のグローバルコミットメントラインを設定し、機動的な資金調達ができる仕組みを確保しております。
⑤経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、2[事業等のリスク]に記載しております。
⑥経営戦略の現状と見通し
当グループは、2023年度までの中期経営計画期間において、国内米菓事業、海外事業、食品事業の3本柱でしっかりと立ち、特長あるグローバル企業としてビジョンの実現を目指すとともに、新型コロナウイルス感染症拡大に伴うお客様の生活様式の変化など、環境変化に対する打ち手を講じることによって、中長期視点での構造改革を実行し、持続的な成長と企業価値の向上に取り組んでまいります。
予てより、将来の成長を見据えた政策を中心に取り組むこととしておりますが、2020年度は、足元の環境変化を踏まえ、短期、中長期の両にらみでの臨機応変な対応を図ってまいりました。国内米菓事業は圧倒的№1の地位を強固にするために収益基盤をより強化すること、海外事業は北米子会社の安定的な利益確保とセグメント全体の黒字化に向けた道筋をつけること、食品事業はプラントベースドフードの拡大を通じて売上成長することを重点施策として取り組みを進めてまいりました。
また、単体米菓事業においてスーパーマーケットやドラッグストアを中心としたコロナ禍の巣ごもり需要による増収効果に加え、生活スタイルの変化によって家飲み需要が定着した結果、おつまみ系商品が好調に推移し、プロダクトミックスが改善し、海外事業は予てより進めてきたMary's Gone Crackers, Inc.の構造改革効果や増収に伴う生産ラインの安定稼働、更にはLYLY KAMEDA CO., LTD.の事業黒字化によってセグメント利益の赤字幅を抑制し、加えて、食品事業においても長期保存食の備蓄需要等が拡大し、中期経営計画に掲げる事業の3本柱が形成されつつあります。
上記の施策を通じた結果は以下の通りとなりました。
2020年度
(予想)
2020年度
(実績)
差異
売上高1,060億円1,033億円△26億円
営業利益60億円56億円△3億円
売上高営業利益率5.7%5.4%△0.3%
EBITDA111億円103億円△7億円
EBITDAマージン10.5%10.0%△0.5%
ROE8.5%8.6%0.1%
海外売上高比率*27.4%26.1%△1.3%

*海外売上高比率は、持分法適用会社を含む海外の総事業規模ベースであります。
先行き不透明感が強まる中ではありますが、中期経営計画に則り、環境変化への柔軟な対応の中で、引き続き、中長期視点での構造改革を実行し、スピードを上げて持続的な成長と企業価値の向上に取り組んでまいります。
⑦重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するに当たって、資産、負債、収益および費用の報告額に影響を及ぼす見積りおよび仮定を用いておりますが、これらの見積りおよび仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
a 固定資産の減損
当グループが減損損失を認識するかどうかの判定および使用価値の算定において用いられる将来キャッシュ・フローは、中期経営計画の前提となった数値を、経営環境などの外部要因に関する情報や当グループが用いている内部の情報(予算など)と整合的に修正し、資産グループの現在の使用状況や合理的な使用計画等を考慮し見積っております。当該見積りには、売上高に影響する米菓に関連する市場成長率の見込などの仮定を用いております。中期経営計画の見積期間を超える期間の将来キャッシュ・フローは、中期経営計画の前提となった数値に、それまでの計画に基づく趨勢を踏まえて見積っております。
当グループは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結損益計算書関係) ※6 減損損失」に記載のとおり、当連結会計年度において減損損失(385百万円)を計上いたしました。回収可能価額は正味売却価額又は使用価値により算定しております。
当該見積りおよび当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において追加の減損損失(特別損失)が発生する可能性があります。
なお、Singha Kameda (Thailand) Co., Ltd.グループに帰属するのれんの評価方法に関する詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
b 繰延税金資産の回収可能性
当グループは、繰延税金資産の回収可能性については、将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかで判断しております。当該判断は、収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性、タックス・プランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性および将来加算一時差異の十分性のいずれかを満たしているかどうかにより判断しております。
収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性を判断するに当たっては、一時差異等の解消見込年度および繰戻・繰越期間における課税所得を見積っております。課税所得は、中期経営計画の前提となった数値を、経営環境等の外部要因に関する情報や当グループが用いている内部の情報(過去における中期経営計画の達成状況、予算など)と整合的に修正し見積っております。当該見積りには、売上高に影響する米菓に関連する市場成長率の見込などの仮定を用いております。
当該見積りおよび当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産および法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
c 退職給付債務および費用の算定
当グループには、確定給付制度を採用している会社が存在します。確定給付制度の退職給付債務および関連する勤務費用は、数理計算上の仮定を用いて退職給付見込額を見積り、割り引くことにより算定しております。数理計算上の仮定には、割引率、将来の給与水準、退職率、死亡率および年金資産の長期期待運用収益率等が含まれます。当社および国内子会社の年金制度においては、割引率は国債の利回りに基づき、長期期待運用収益率は、現在および予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する多様な資産からの現在および将来期待される長期の収益率を考慮して決定しております。
当該見積りおよび当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する退職給付に係る資産(負債)および退職給付費用の金額に重要な影響を与える可能性があります。
なお、当連結会計年度末の退職給付債務の算定に用いた主要な数理計算上の仮定は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (退職給付関係) (9)数理計算上の計算基礎に関する事項」に記載のとおりであります。
d 販売促進引当金の算定
当グループは、販売促進引当金の算定に際して、販売額に対する販売促進費計上額の割合は過去の実績と概ね整合するとの仮定のもと、過去の実績率に基づき、将来発生見込額を見積っております。
当該見積りおよび当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する販売促進引当金および販売促進引当金繰入額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
なお、食品業界においては、生活様式の変化に伴う家庭内消費の増加は、今後も一定程度継続するものと見込んでおりますが、一方、商業施設の臨時休業や営業時間短縮等に伴う外出自粛により、土産用等の食品需要の落ち込みは、今後も一定程度継続するものと見込んでおります。
当グループは、土産用等の食品需要の落ち込みを、家庭内での食品消費の増加により補完できるものと見込んでおり、新型コロナウイルスの収束時期が当グループの販売および生産に与える影響は限定的であるとの仮定のもとに、固定資産の減損や繰延税金資産の回収可能性の評価等の会計上の見積りを行っております。

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