四半期報告書-第99期第2四半期(令和4年4月1日-令和4年6月30日)
(1)業績の状況
①業績 (単位:百万円)
※事業利益は、売上収益から売上原価並びに販売費及び一般管理費を控除した、恒常的な事業の業績を測る当社グループ独自の利益指標です。
<売上収益>売上収益は、主に酒類事業の増収により、前年同期比7.1%増、141億円増収の2,138億円となりました。新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けたものの、3月にまん延防止等重点措置が解除され、営業時間・人数などの制限も緩和されたことで、主に業務用ビール売上、ビヤホールなどの外食店舗売上が、前年同期から増加しました。また、海外酒類ではアメリカのレストランの営業制限解除に伴い業務用市場が回復したこと等が寄与し、増収となりました。
<事業利益>事業利益は、国内酒類や外食における業務用ビールの売上の回復や、コスト構造改革による費用の減少等により、前年同期比13億円改善し、22億円の損失となりました。
<営業利益>営業利益は、事業利益が改善した一方で、前年の投資不動産の売却等により、前年同期比193億円の減益となり、2億円の損失となりました。
<親会社の所有者に帰属する四半期利益>親会社の所有者に帰属する四半期利益は、営業利益が減少し、前年同期比127億円の減益となり、4億円の損失となりました。また、基本的1株当たり利益は△4.96円(前年同期は158.42円)となり、親会社所有者帰属持分比率は28.0%(前年同期27.7%)となりました。
以下、事業セグメント別の概況は記載のとおりです。
(単位:百万円)
[季節性要因による影響について]
当社グループの業績は、酒類事業、食品飲料事業の需要に大きな季節変動があります。このため、第2四半期連結累計期間に含まれる第1四半期連結会計期間においては、売上収益が他の四半期と比較して低くなる傾向があります。
[酒類事業]
(国内酒類)
新型コロナウイルスの影響もあり、業務用市場の需要は引き続き不透明な状況が続いていますが、3月にまん延防止等重点措置が解除され、営業時間・人数などの制限も緩和されたことで、業務用市場の売上は緩やかながら回復に転じ、日本国内のビール類総需要は、前年同期比103%程度と推定されます。
そのような中、当社グループはビールの魅力化と新市場へのチャレンジを継続し、熱狂的なファンづくりを推進しています。誕生45周年を迎えた「サッポロ生ビール黒ラベル」は、「生のうまさ」へのこだわりをより一層進化させるべくリニューアル発売し、業務用の回復の影響もあり、前年同期比112%と好調に推移しました。「ヱビスブランド」では、「Color Your Time! YEBISU ビールの楽しさ、もっと多彩に。」のブランドコンセプトのもと、春夏にふさわしい味わいの「ヱビス プレミアムホワイト」を限定発売しました。新ジャンルでは、「サッポロ麦とホップ」が前年同期比81%と苦戦する一方で、「サッポロ GOLD STAR」が前年同期比105%と好調に推移しました。
これらの取り組みにより、家飲み需要の拡大による家庭用商品の売上数量の伸びが鈍化した一方で、業務用商品の売上数量が増加したことにより、ビール類合計の売上数量は前年同期比103%となりました。
また、微アルコールビールテイストでは、「サッポロ The DRAFTY」を前年9月に発売し、拡大するノンアルコール市場では、疲労感を軽減する機能性表示食品「サッポロ LEMON'S FREE」を3月に発売するなど、新しい市場の更なる開拓に挑戦しています。
RTD(※1)では、「サッポロ 濃いめのレモンサワー」が好調に推移し、売上収益は前年同期を上回りました。5月には、グレープフルーツ本来のおいしさを徹底的に追求したグレフルサワー専門ブランド「サッポロ 三ツ星グレフルサワー」の2商品を発売し、好評をいただいております。
国内製造ワインでは、「グランポレール」が堅調に推移しました。輸入ワインでは、「パラ・ヒメネス」がオーガニック需要拡大の波を捉え、好調に推移しました。また、世界的に評価の高いフランスのワインメーカーⅯ.シャプティエ社の「マリウス by ミシェル・シャプティエ」3アイテムを2月に発売し、手軽に楽しんで頂けるラインナップの拡充を行いました。
輸入洋酒では、スコッチウイスキー「デュワーズ」が家庭用市場での拡大もあり、好調に推移しました。
和酒では、甲乙混和芋焼酎売上No.1(※2)の「こくいも」、「濃いめのレモンサワーの素」が引き続き好調に推移し、売上数量は前年同期を上回りました。
(海外酒類)
新型コロナウイルス感染症対策により経済再開が進み、業務用市場の需要は前年より回復傾向にあるものの、北米におけるビール類総需要は、アメリカ、カナダともに前年同期を下回ったと推定されます。
海外ブランドでは、スリーマン社による戦略的な商品改廃により、ビールの売上数量は前年同期を下回りましたが、注力しているRTDの売上数量は前年同期を上回りました。サッポロブランドビールでは、家庭用への取組の強化が奏功したとともに、アメリカのレストランの営業制限解除に伴い業務用市場が回復したことにより、アメリカにおける売上数量は好調に推移しました。
(外食)
新型コロナウイルス感染症の拡大により、パブレストラン・居酒屋業界全体が引き続き影響を受けていますが、当社グループの外食事業は、まん延防止等重点措置が3月に解除され、各種制限も緩和されたことで、緩やかながら回復に転じております。
そのような中、食事メニューやテイクアウト・デリバリー商品の強化、ローコストオペレーション業態へのシフト等に取り組み、前年同期と比較して増収となりました。
以上の結果、酒類事業は、原材料関連費用の増加により利益を押し下げられたものの、業務用市場の売上の回復や、外食事業における不採算店舗の削減等の構造改革の効果が顕在化したことで、売上収益は1,461億円(前年同期比156億円、12%増)となり、事業損失は5億円(前年同期は29億円の損失)、営業利益は12億円(前年同期は28億円の損失)となりました。
※1 RTD : Ready To Drinkの略。購入後そのまま飲める、缶チューハイなどのアルコール飲料
※2 インテージSRI甲乙混和芋焼酎市場2020年7月~2022年3月累計販売金額全国SM/CVS/酒DSの合計
[食品飲料事業]
引き続き新型コロナウイルス感染症の影響を受けてはいるものの、業務用市場や自動販売機における需要は、各種制限緩和により回復し、国内における飲料総需要は、前年同期比103%と推定されます。
国内飲料では、健康意識の高まりを背景にレモン飲料が好調に推移したものの、不採算自動販売機の削減による売上数量減少により、飲料合計の売上数量は前年をやや下回りました。
加工食品では、主力の「じっくりコトコト」シリーズが、箱タイプの好調に加え、缶の「やさいのじっくりコトコト」が伸長し、売上数量は前年同期比108%となりました。
レモン食品では、昨年のコロナ禍での巣ごもり需要の反動により、レモン食品全体の売上数量は前年同期を下回りました。よりお客様にレモンの持つ健康価値をお伝えするため啓発・食育活動に注力していきます。
プランツミルクでは、健康志向や地球環境への貢献の意識の高まりにより、豆乳ヨーグルトやアーモンドミルクが堅調に推移しましたが、商品改廃の影響で売上数量は前年同期を下回りました。
海外飲料では、主戦場であるシンガポールにおいて、新型コロナウイルス感染症の拡大による各種制限が緩和されたことで、シンガポール国内の売上は前年同期比105%となりました。シンガポール国外への輸出も好調に推移しました。
また、「食領域の拡大」に向け、伸長するレモン事業を中心とした成長分野へ経営資源を集中させるため、4月にカフェチェーン「カフェ・ド・クリエ」を展開するポッカクリエイト社の全株式を譲渡しました。
以上の結果、食品飲料事業は、不採算自動販売機の削減やカフェ事業の売却等の構造改革により売上収益が減少した一方で、利益改善の効果が寄与し、原材料関連費用の増加の影響を吸収したことで、売上収益は575億円(前年同期比5億円、1%減)となり、事業損失は8億円(前年同期は11億円の損失)、営業損失は3億円(前年同期は10億円の損失)となりました。
[不動産事業]
首都圏のオフィス賃貸市場では、稼働率及び平均賃料水準は年初から下降トレンドにあります。
そのような中、不動産事業では、昨年6月の「恵比寿ファーストスクエア」の売却等により、売上収益及び事業利益、営業利益は前年同期を下回りました。大型複合施設の「恵比寿ガーデンプレイス」では、本年秋のセンタープラザのリニューアル開業に向け改装工事を進めていますが、それに先駆け、地下2階の食品と生活雑貨のフロア「フーディーズガーデン」が4月に開業し好調に推移しています。
以上の結果、不動産事業は、昨年の賃貸物件の売却の影響等により売上収益や利益が減少し、売上収益は101億円(前年同期比10億円、9%減)、事業利益は26億円(前年同期比12億円、32%減)、営業利益は23億円(前年同期比238億円、91%減)となりました。
(2)財政状態に関する説明
当第2四半期連結会計期間末における資産、負債、資本の状況とそれらの増減の要因は次のとおりです。
当第2四半期連結会計期間末における資産は、退職給付に係る資産、棚卸資産等が増加した一方、営業債権及びその他の債権、売却目的で保有する資産の減少等によって、前連結会計年度末と比較して31億円減少し、5,915億円となりました。
負債は、社債及び借入金(流動)、営業債務及びその他の債務の増加等があった一方、その他の流動負債、売却目的で保有する資産に直接関連する負債の減少等によって、前連結会計年度末と比較して61億円減少し、4,251億円となりました。
資本は、親会社の所有者に帰属する四半期損失の計上、期末配当の実施があった一方で、その他の資本の構成要素の増加により、前連結会計年度末と比較して31億円増加し、1,664億円となりました。
(3)キャッシュ・フローに関する説明
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ9億円(5%)増加し、182億円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減の要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、55億円(前年同期比73億円、57%減)となりました。これは主に、未払酒税の減少額111億円、法人所得税等の支払額75億円、退職給付に係る資産及び負債の増減額53億円の減少要因があった一方、営業債権及びその他の債権の減少額165億円、減価償却費及び償却費104億円による増加要因があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、105億円(前年同期は226億円の収入)となりました。これは主に、有形固定資産の売却による収入27億円があった一方、投資不動産の取得による支出66億円、有形固定資産の取得による支出45億円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、35億円(前年同期は438億円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出110億円、社債の償還による支出100億円があった一方、コマーシャル・ペーパーの増加額180億円、長期借入による収入65億円があったことによるものです。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費は、12億円です。当社グループの研究開発活動状況に重要な変更はありません。
(6)主要な設備
当第2四半期連結会計期間末において、継続中の重要な設備の新設の計画は、次のとおりであります。
※RTDは250ml×24本換算。完成後の増加能力については商品構成により変動することがあります。
(7)経営方針・経営戦略等
[経営方針・経営戦略等]
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等に重要な変更はありません。
[中期経営計画]
当社は「グループ経営計画2024(2020~2024年)」において「本業集中と強靭化」「グローバル展開の加速」「シンプルでコンパクトな企業構造の確立」「サステナビリティ経営」の4つの基本方針を掲げています。事業の選択と集中、成長戦略を推進する中、国内飲料やカフェ事業などの課題整理を進め、本年6月には米国のクラフトビールメーカーの子会社化を決定するなど、次なる成長ステージを目指し取り組みを重ねてきました。
しかしながら、新型コロナウイルスの感染拡大を始めとする様々な環境変化は激しさを増しており、当社の戦略遂行に一定の成果は見られるものの、スピード感、徹底度も十分なレベルには至っておらず、今後の見通しも楽観できるものではありません。
そこで、このような不確実性の高い環境に適応し、資本効率を一層重視しながらグローバル展開を始めとする成長戦略を確かなものにするために、2023年から2026年までの4ヶ年の新たな経営計画を策定中であり、詳細は本年中に発表する予定です。
①業績 (単位:百万円)
| 第2四半期 連結累計期間 | 売上収益 | 事業利益(※) | 営業利益 | 親会社の所有者に 帰属する四半期利益 |
| 2022年 | 213,788 | △2,155 | △241 | △386 |
| 2021年 | 199,706 | △3,461 | 19,102 | 12,341 |
| 増減率(%) | 7.1 | - | - | - |
※事業利益は、売上収益から売上原価並びに販売費及び一般管理費を控除した、恒常的な事業の業績を測る当社グループ独自の利益指標です。
<売上収益>売上収益は、主に酒類事業の増収により、前年同期比7.1%増、141億円増収の2,138億円となりました。新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けたものの、3月にまん延防止等重点措置が解除され、営業時間・人数などの制限も緩和されたことで、主に業務用ビール売上、ビヤホールなどの外食店舗売上が、前年同期から増加しました。また、海外酒類ではアメリカのレストランの営業制限解除に伴い業務用市場が回復したこと等が寄与し、増収となりました。
<事業利益>事業利益は、国内酒類や外食における業務用ビールの売上の回復や、コスト構造改革による費用の減少等により、前年同期比13億円改善し、22億円の損失となりました。
<営業利益>営業利益は、事業利益が改善した一方で、前年の投資不動産の売却等により、前年同期比193億円の減益となり、2億円の損失となりました。
<親会社の所有者に帰属する四半期利益>親会社の所有者に帰属する四半期利益は、営業利益が減少し、前年同期比127億円の減益となり、4億円の損失となりました。また、基本的1株当たり利益は△4.96円(前年同期は158.42円)となり、親会社所有者帰属持分比率は28.0%(前年同期27.7%)となりました。
以下、事業セグメント別の概況は記載のとおりです。
(単位:百万円)
| 第2四半期 連結累計期間 | 売上収益 | 事業利益 | 営業利益 | ||||||
| 2021年 | 2022年 | 増減率(%) | 2021年 | 2022年 | 増減率(%) | 2021年 | 2022年 | 増減率(%) | |
| 酒類事業 | 130,548 | 146,149 | 12.0 | △2,940 | △487 | - | △2,777 | 1,190 | - |
| 食品飲料事業 | 57,957 | 57,504 | △0.8 | △1,122 | △779 | - | △964 | △292 | - |
| 不動産事業 | 11,116 | 10,069 | △9.4 | 3,791 | 2,572 | △32.2 | 26,027 | 2,253 | △91.3 |
| その他・調整額 | 85 | 67 | △21.6 | △3,191 | △3,462 | - | △3,184 | △3,392 | - |
| 合計 | 199,706 | 213,788 | 7.1 | △3,461 | △2,155 | - | 19,102 | △241 | - |
[季節性要因による影響について]
当社グループの業績は、酒類事業、食品飲料事業の需要に大きな季節変動があります。このため、第2四半期連結累計期間に含まれる第1四半期連結会計期間においては、売上収益が他の四半期と比較して低くなる傾向があります。
[酒類事業]
(国内酒類)
新型コロナウイルスの影響もあり、業務用市場の需要は引き続き不透明な状況が続いていますが、3月にまん延防止等重点措置が解除され、営業時間・人数などの制限も緩和されたことで、業務用市場の売上は緩やかながら回復に転じ、日本国内のビール類総需要は、前年同期比103%程度と推定されます。
そのような中、当社グループはビールの魅力化と新市場へのチャレンジを継続し、熱狂的なファンづくりを推進しています。誕生45周年を迎えた「サッポロ生ビール黒ラベル」は、「生のうまさ」へのこだわりをより一層進化させるべくリニューアル発売し、業務用の回復の影響もあり、前年同期比112%と好調に推移しました。「ヱビスブランド」では、「Color Your Time! YEBISU ビールの楽しさ、もっと多彩に。」のブランドコンセプトのもと、春夏にふさわしい味わいの「ヱビス プレミアムホワイト」を限定発売しました。新ジャンルでは、「サッポロ麦とホップ」が前年同期比81%と苦戦する一方で、「サッポロ GOLD STAR」が前年同期比105%と好調に推移しました。
これらの取り組みにより、家飲み需要の拡大による家庭用商品の売上数量の伸びが鈍化した一方で、業務用商品の売上数量が増加したことにより、ビール類合計の売上数量は前年同期比103%となりました。
また、微アルコールビールテイストでは、「サッポロ The DRAFTY」を前年9月に発売し、拡大するノンアルコール市場では、疲労感を軽減する機能性表示食品「サッポロ LEMON'S FREE」を3月に発売するなど、新しい市場の更なる開拓に挑戦しています。
RTD(※1)では、「サッポロ 濃いめのレモンサワー」が好調に推移し、売上収益は前年同期を上回りました。5月には、グレープフルーツ本来のおいしさを徹底的に追求したグレフルサワー専門ブランド「サッポロ 三ツ星グレフルサワー」の2商品を発売し、好評をいただいております。
国内製造ワインでは、「グランポレール」が堅調に推移しました。輸入ワインでは、「パラ・ヒメネス」がオーガニック需要拡大の波を捉え、好調に推移しました。また、世界的に評価の高いフランスのワインメーカーⅯ.シャプティエ社の「マリウス by ミシェル・シャプティエ」3アイテムを2月に発売し、手軽に楽しんで頂けるラインナップの拡充を行いました。
輸入洋酒では、スコッチウイスキー「デュワーズ」が家庭用市場での拡大もあり、好調に推移しました。
和酒では、甲乙混和芋焼酎売上No.1(※2)の「こくいも」、「濃いめのレモンサワーの素」が引き続き好調に推移し、売上数量は前年同期を上回りました。
(海外酒類)
新型コロナウイルス感染症対策により経済再開が進み、業務用市場の需要は前年より回復傾向にあるものの、北米におけるビール類総需要は、アメリカ、カナダともに前年同期を下回ったと推定されます。
海外ブランドでは、スリーマン社による戦略的な商品改廃により、ビールの売上数量は前年同期を下回りましたが、注力しているRTDの売上数量は前年同期を上回りました。サッポロブランドビールでは、家庭用への取組の強化が奏功したとともに、アメリカのレストランの営業制限解除に伴い業務用市場が回復したことにより、アメリカにおける売上数量は好調に推移しました。
(外食)
新型コロナウイルス感染症の拡大により、パブレストラン・居酒屋業界全体が引き続き影響を受けていますが、当社グループの外食事業は、まん延防止等重点措置が3月に解除され、各種制限も緩和されたことで、緩やかながら回復に転じております。
そのような中、食事メニューやテイクアウト・デリバリー商品の強化、ローコストオペレーション業態へのシフト等に取り組み、前年同期と比較して増収となりました。
以上の結果、酒類事業は、原材料関連費用の増加により利益を押し下げられたものの、業務用市場の売上の回復や、外食事業における不採算店舗の削減等の構造改革の効果が顕在化したことで、売上収益は1,461億円(前年同期比156億円、12%増)となり、事業損失は5億円(前年同期は29億円の損失)、営業利益は12億円(前年同期は28億円の損失)となりました。
※1 RTD : Ready To Drinkの略。購入後そのまま飲める、缶チューハイなどのアルコール飲料
※2 インテージSRI甲乙混和芋焼酎市場2020年7月~2022年3月累計販売金額全国SM/CVS/酒DSの合計
[食品飲料事業]
引き続き新型コロナウイルス感染症の影響を受けてはいるものの、業務用市場や自動販売機における需要は、各種制限緩和により回復し、国内における飲料総需要は、前年同期比103%と推定されます。
国内飲料では、健康意識の高まりを背景にレモン飲料が好調に推移したものの、不採算自動販売機の削減による売上数量減少により、飲料合計の売上数量は前年をやや下回りました。
加工食品では、主力の「じっくりコトコト」シリーズが、箱タイプの好調に加え、缶の「やさいのじっくりコトコト」が伸長し、売上数量は前年同期比108%となりました。
レモン食品では、昨年のコロナ禍での巣ごもり需要の反動により、レモン食品全体の売上数量は前年同期を下回りました。よりお客様にレモンの持つ健康価値をお伝えするため啓発・食育活動に注力していきます。
プランツミルクでは、健康志向や地球環境への貢献の意識の高まりにより、豆乳ヨーグルトやアーモンドミルクが堅調に推移しましたが、商品改廃の影響で売上数量は前年同期を下回りました。
海外飲料では、主戦場であるシンガポールにおいて、新型コロナウイルス感染症の拡大による各種制限が緩和されたことで、シンガポール国内の売上は前年同期比105%となりました。シンガポール国外への輸出も好調に推移しました。
また、「食領域の拡大」に向け、伸長するレモン事業を中心とした成長分野へ経営資源を集中させるため、4月にカフェチェーン「カフェ・ド・クリエ」を展開するポッカクリエイト社の全株式を譲渡しました。
以上の結果、食品飲料事業は、不採算自動販売機の削減やカフェ事業の売却等の構造改革により売上収益が減少した一方で、利益改善の効果が寄与し、原材料関連費用の増加の影響を吸収したことで、売上収益は575億円(前年同期比5億円、1%減)となり、事業損失は8億円(前年同期は11億円の損失)、営業損失は3億円(前年同期は10億円の損失)となりました。
[不動産事業]
首都圏のオフィス賃貸市場では、稼働率及び平均賃料水準は年初から下降トレンドにあります。
そのような中、不動産事業では、昨年6月の「恵比寿ファーストスクエア」の売却等により、売上収益及び事業利益、営業利益は前年同期を下回りました。大型複合施設の「恵比寿ガーデンプレイス」では、本年秋のセンタープラザのリニューアル開業に向け改装工事を進めていますが、それに先駆け、地下2階の食品と生活雑貨のフロア「フーディーズガーデン」が4月に開業し好調に推移しています。
以上の結果、不動産事業は、昨年の賃貸物件の売却の影響等により売上収益や利益が減少し、売上収益は101億円(前年同期比10億円、9%減)、事業利益は26億円(前年同期比12億円、32%減)、営業利益は23億円(前年同期比238億円、91%減)となりました。
(2)財政状態に関する説明
当第2四半期連結会計期間末における資産、負債、資本の状況とそれらの増減の要因は次のとおりです。
| (単位:百万円) | |||
| 区分 | 2021年12月期 | 2022年6月期 | 増減額 |
| 流動資産 | 167,806 | 155,414 | △12,392 |
| 非流動資産 | 426,745 | 436,080 | 9,335 |
| 資産合計 | 594,551 | 591,493 | △3,058 |
| 流動負債 | 210,535 | 196,030 | △14,506 |
| 非流動負債 | 220,688 | 229,067 | 8,379 |
| 負債合計 | 431,224 | 425,097 | △6,127 |
| 資本合計 | 163,327 | 166,397 | 3,069 |
| 負債及び資本合計 | 594,551 | 591,493 | △3,058 |
当第2四半期連結会計期間末における資産は、退職給付に係る資産、棚卸資産等が増加した一方、営業債権及びその他の債権、売却目的で保有する資産の減少等によって、前連結会計年度末と比較して31億円減少し、5,915億円となりました。
負債は、社債及び借入金(流動)、営業債務及びその他の債務の増加等があった一方、その他の流動負債、売却目的で保有する資産に直接関連する負債の減少等によって、前連結会計年度末と比較して61億円減少し、4,251億円となりました。
資本は、親会社の所有者に帰属する四半期損失の計上、期末配当の実施があった一方で、その他の資本の構成要素の増加により、前連結会計年度末と比較して31億円増加し、1,664億円となりました。
(3)キャッシュ・フローに関する説明
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ9億円(5%)増加し、182億円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減の要因は次のとおりであります。
| (単位:百万円) | |||
| 区分 | 2021年6月期 | 2022年6月期 | 増減額 |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 12,834 | 5,499 | △7,334 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | 22,637 | △10,501 | △33,137 |
| フリー・キャッシュ・フロー | 35,470 | △5,001 | △40,471 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △43,850 | 3,462 | 47,312 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | 1,282 | 2,393 | 1,111 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△減少) | △7,098 | 854 | 7,952 |
| 現金及び現金同等物の期首残高 | 19,734 | 17,368 | △2,366 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 12,636 | 18,222 | 5,586 |
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、55億円(前年同期比73億円、57%減)となりました。これは主に、未払酒税の減少額111億円、法人所得税等の支払額75億円、退職給付に係る資産及び負債の増減額53億円の減少要因があった一方、営業債権及びその他の債権の減少額165億円、減価償却費及び償却費104億円による増加要因があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、105億円(前年同期は226億円の収入)となりました。これは主に、有形固定資産の売却による収入27億円があった一方、投資不動産の取得による支出66億円、有形固定資産の取得による支出45億円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、35億円(前年同期は438億円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出110億円、社債の償還による支出100億円があった一方、コマーシャル・ペーパーの増加額180億円、長期借入による収入65億円があったことによるものです。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費は、12億円です。当社グループの研究開発活動状況に重要な変更はありません。
(6)主要な設備
当第2四半期連結会計期間末において、継続中の重要な設備の新設の計画は、次のとおりであります。
| 会社名 | 事業所名 | セグメントの名称 | 設備の 内容 | 投資予定額 | 資金調達 方法 | 着手年月 | 完成予定年月 | 完成後の 増加能力 | |
| 総額 | 既支払額 | ||||||||
| サッポロビール㈱ | 仙台工場(宮城県 名取市) | 酒類 | RTD生産設備 | 3,488 (百万円) | - | 自己資金 及び借入金 | 2022年 8月 | 2023年 10月 | ※年間 約1,100万函 |
| サッポロ不動産開発㈱ | 投資不動産(東京都 渋谷区) | 不動産 | 投資不動産 | 4,015 (百万円) | 2,796 (百万円) | 自己資金 及び借入金 | 2020年 9月 | 2022年 8月 | - |
| サッポロ不動産開発㈱ | 投資不動産(北海道 札幌市) | 不動産 | 投資不動産 | 5,625 (百万円) | 59 (百万円) | 自己資金 及び借入金 | 2022年 11月 | 2024年 5月 | - |
| POKKA PTE.LTD. | 事務所兼 倉庫 (シンガポール) | 食品飲料 | 研究開発・営業兼 物流拠点 | 100 (百万シンガポールドル) | - | リース | 2022年 3月 | 2024年 3月 | - |
※RTDは250ml×24本換算。完成後の増加能力については商品構成により変動することがあります。
(7)経営方針・経営戦略等
[経営方針・経営戦略等]
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等に重要な変更はありません。
[中期経営計画]
当社は「グループ経営計画2024(2020~2024年)」において「本業集中と強靭化」「グローバル展開の加速」「シンプルでコンパクトな企業構造の確立」「サステナビリティ経営」の4つの基本方針を掲げています。事業の選択と集中、成長戦略を推進する中、国内飲料やカフェ事業などの課題整理を進め、本年6月には米国のクラフトビールメーカーの子会社化を決定するなど、次なる成長ステージを目指し取り組みを重ねてきました。
しかしながら、新型コロナウイルスの感染拡大を始めとする様々な環境変化は激しさを増しており、当社の戦略遂行に一定の成果は見られるものの、スピード感、徹底度も十分なレベルには至っておらず、今後の見通しも楽観できるものではありません。
そこで、このような不確実性の高い環境に適応し、資本効率を一層重視しながらグローバル展開を始めとする成長戦略を確かなものにするために、2023年から2026年までの4ヶ年の新たな経営計画を策定中であり、詳細は本年中に発表する予定です。