有価証券報告書-第95期(平成30年1月1日-平成30年12月31日)
(1)業績等の概要
①業績
当期の日本経済は、輸出の回復や雇用所得環境の改善により、緩やかな回復基調となりましたが、「平成30年7月豪雨」や「北海道胆振東部地震」等の自然災害が大きな影響を与えました。世界経済においては、米中貿易摩擦や利上げ動向、各国の政情不安などが投資に影響を及ぼし、先行き不透明な経済環境となりました。
国内酒類業界では、消費者の根強い節約志向から低価格商品への需要シフトが顕著となりました。海外では、北米のビール市場は前期を下回ったものと推定されます。アジアのビール市場は各国で状況が異なりますが、ベトナムについては引き続き成長しています。国内飲料業界は、前期をやや上回ったものと考えられます。不動産業界では、首都圏オフィス賃貸市場において空室率が改善するとともに賃料水準も緩やかに上昇しています。
このような状況の下、当社グループでは、「サッポログループ長期経営ビジョン『SPEED150』」及び「第一次中期経営計画2020」に基づく成長戦略を加速させ、「世界に広がる『酒』『食』『飲』で個性かがやくブランドカンパニー」になることを目指し、2018年度の財務目標達成に向かい歩んできました。
国内酒類事業では、「続・ビール強化」を掲げ、基軸ブランドの強化に注力しました。特にビールの主力ブランド「サッポロ生ビール黒ラベル」では一貫したマーケティング戦略が功を奏し、ビールの総需要が減少する中で4年連続の売上アップを達成しました。ビール類以外の伸長分野では、ワイン、スピリッツ類において高付加価値の商品に注力し、多層化を推進しました。
国際事業では、北米のプレミアムビール市場において、カナダの「スリーマン社」が積極的な販売活動を実施しました。アメリカの「サッポロUSA社」及び「アンカー社」は、北米における成長を実現するため、シナジー創出に向けた体制づくりを進めました。アメリカの飲料市場においては、「カントリー ピュア フーズ社」及び「シルバー スプリングス シトラス社」の経営統合を実施し、経営改善に向けた取り組みを実施しました。ベトナムにおいては、様々な構造改革を推進したことで、黒字化を達成しました。
食品・飲料事業では、国内において、強みである素材にこだわった飲料や、レモン関連商品、スープを中心とした主力ブランドへ投資を集中しました。
外食事業では、国内において、基幹業態の「銀座ライオン」「ヱビスバー」を中心に出店や改装を行う一方、収益力改善に向けて不採算店舗の閉鎖・業態転換を進めました。
不動産事業では、「恵比寿ガーデンプレイス」をはじめ、保有する賃貸不動産物件が高稼働率で推移しました。物件ポートフォリオの戦略的な組替えを行い、恵比寿の街の魅力向上のためにまちづくりを推進しました。「発信と交流の拠点」をコンセプトにした複合商業施設「GINZA PLACE(銀座プレイス)」も業績向上に寄与しました。
以上の結果、当期における当社グループの連結業績は、以下のとおりです。
売上収益
国内酒類事業では、ブランド強化を図っている「サッポロ生ビール黒ラベル」や、積極投資を行った「サッポロチューハイ99.99<フォーナイン>」などが好調に推移しましたが、発泡酒や新ジャンルの売上数量が前期を下回ったことから、減収となりました。一方で、国際事業では、「スリーマン社」や「サッポロベトナム社」の売上が前期を上回った結果、増収となりました。食品・飲料事業では、国内のレモン飲料や食品などの売上数量が前期を上回りましたが、缶コーヒーの市場停滞による影響や、輸出の売上数量が減少したことなどから、減収となりました。外食事業では、国内の和食業態などが低調に推移し、減収となりました。
以上の結果、連結売上収益は5,219億円(前期比147億円、3%減)となりました。
営業利益
国内酒類事業では、売上収益の減少に伴い、営業利益は減益となりました。国際事業では、構造改革により「サッポロベトナム社」が増益となりましたが、「アンカー社」の主要顧客エリアである西海岸(特にサンフランシスコ)での需要の低迷から売上数量が減少し、同社の減損を計上した結果、減益となりました。食品・飲料事業では、缶コーヒーの売上減少などにより、減益となりました。不動産事業では、主力物件の賃料収入増加や稼働率の向上により、増益となりました。
以上の結果、連結営業利益は108億円(前期比20億円、15%減)となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益
親会社の所有者に帰属する当期利益は85億円(前期比13億円、19%増)となりました。
以下、事業セグメント別の概況は記載のとおりです。
以下、事業セグメント別の概況は記載のとおりです。また、当期より、前年同期に「国際事業」に区分していた「サッポロインターナショナル社」の輸出事業を、「国内酒類事業」に区分される「サッポロビール社」に移管しております。
これに伴い、前期比較につきましては、前年数値を変更後セグメント区分に組替えた数値で比較しています。
[国内酒類事業]
国内におけるビール類総需要は、ビールテイスト市場からRTD(※1)市場への流出や、業務用市場におけるリターナブル容器商品の価格改定、夏以降に各地で発生した自然災害などによる消費冷え込みの影響が大きく、前期比98%程度と推定されます。
このような中で、国内酒類事業は、経営ビジョン「オンリーワンを積み重ね、No.1へ」を継続し、当社グループならではの価値の提供を積み重ねるとともに、「続・ビール強化」を事業方針に掲げ、積極的な投資をすることで、更なる成長を目指しました。
ビールでは、「サッポロ生ビール黒ラベル」は好調に推移し、4年連続で売上成長を達成しました。一方で、発泡酒及び新ジャンルは、市場の競争激化やRTDへの需要のシフト等の影響を受けて苦戦し、ビール類合計の売上数量は前期比92%となりました。
RTDでは、8月に発売したストロング系の「サッポロチューハイ99.99<フォーナイン>」が年間販売目標の200万ケースを11月末に達成し、「男梅サワー」「愛のスコールホワイトサワー」「キレートレモンサワー」等のコラボRTDの主軸商品も順調に推移したことで、売上は前期を大幅に上回りました。
ワインでは、日本ワイン「グランポレール」、シャンパーニュ「テタンジェ」、輸入ワイン「ペンフォールズ」等のファインワイン(※2)の販売を強化しました。一方で、デイリーワイン(※2)が伸び悩んだこと等から、売上は前期を下回りました。
洋酒では、「バカルディ」「デュワーズ」等の主力ブランドが好調に推移したことで、売上は前期を上回りました。
和酒では、甲乙混和芋焼酎売上No.1(※3)の「こくいも」が堅調に推移したものの、売上は前期を下回りました。
以上の結果、国内酒類事業の売上収益は2,509億円(前期比106億円、4%減)となり、営業利益は67億円(前期比33億円、33%減)となりました。
※1 RTD : Ready To Drinkの略。栓を開けてそのまま飲める低アルコール飲料
※2 ファインワイン:中高級価格(1本1,500円以上のワイン)、デイリーワイン:低価格(1本1,500円未満のワイン)
※3 インテージSRI甲乙混和芋焼酎市場2017年4月~2018年11月累計販売金額全国SM/CVS/酒DSの合計
[国際事業]
北米におけるビール市場の総需要は、アメリカ、カナダともに前期を下回ったと推定されます。アジア経済は成長率が鈍化し、各国で物品課税を実施・検討する動きがより顕著となりました。
このような中で、国際事業は、北米及び東南アジアにおけるプレミアムビール市場を中心にブランド力の強化に取り組みました。
北米では、カナダにおいて、「スリーマン社」が主力のプレミアムブランドへのマーケティング投資を継続した結果、ビール売上数量(「サッポロ」ブランドを除く)は前期を上回り堅調に推移しました。アメリカでは、「サッポロUSA社」がアメリカ一般市場やアジア系市場への展開を進めましたが、同社の「サッポロ」ブランドのビール売上数量は前期を下回りました。2017年9月から連結子会社化した「アンカー社」は「サッポロUSA社」とのセールスシナジー強化に取り組みましたが、主戦場であるサンフランシスコにおける総需要の大幅な落ち込みにより、前期を大きく下回りました。アメリカの飲料市場においては、厳しい経営環境を背景に「カントリー ピュア フーズ社」「シルバー スプリングス シトラス社」両社合計の売上収益は前期を下回りましたが、業績改善に向け両社の経営統合を行いました。
東南アジアでは、ベトナムにおいて、「サッポロベトナム社」が高コスト体質脱却への改革、輸出の強化に取り組んだ結果、ビール売上数量は前期を大幅に上回り、単年度で営業利益は黒字となりました。
これらの結果として、国際事業全体の「サッポロ」ブランドのビール売上数量は前期比98%となりました。
以上の結果、国際事業の売上収益は795億円(前期比9億円、1%増)となり、営業損失は34億円(前期は27億円の損失)となりました。
[食品・飲料事業]
国内飲料の総需要は、前期比102%と推定されます。
このような中で、食品・飲料事業は各商品ブランドのラインナップ強化に注力し当社グループならではの価値提案を行ってきました。
国内飲料では、レモン飲料や「加賀棒ほうじ茶」などの国産素材無糖茶(※1)が好調に推移しました。一方で缶コーヒー市場の低迷を背景にコーヒー飲料の売上が減少し、加えて西日本の豪雨災害の影響により物流網に混乱が生じた影響もあり、国内飲料合計の売上数量は前期を下回りました。
レモン食品では、基幹商品「ポッカレモン100」や「レモン果汁を発酵させて作ったレモンの酢」が健康志向を捉え好調に推移し、売上数量は前期比113%となりました。また、12月には名古屋市の「東谷山フルーツパーク」内にて「ふるさとナゴヤレモン園」の共同運営を開始する等、レモンに関心を高める体験の場の創出に取り組みました。
スープ食品では、基幹商品「じっくりコトコトシリーズ」に加えて、「リゾランテ」や「辛王シリーズ」などの独自性のある商品においても話題喚起を図りましたが、暖冬の影響もあり売上数量は前期を下回りました。大豆・チルド事業では、豆乳ヨーグルトの新商品「SOYBIO(ソイビオ)」などが寄与し、前期比110%と成長しています。
国内外食では、カフェチェーン「カフェ・ド・クリエ」を展開する「ポッカクリエイト社」が、季節やトレンドに合わせた新メニューの発売等を行いましたが、売上は前期並みとなりました。
海外飲料では、緑茶で約70%のシェアを占め、お茶カテゴリーでNo.1のシェア(※2)を有するシンガポールでのポジションは維持しつつも、一部の国での新たな税制導入による影響もあり、シンガポールからの輸出については低調に推移しました。
以上の結果、食品・飲料事業の売上収益は1,272億円(前期比49億円、4%減)となり、営業利益は20億円(前期比4億円、17%減)となりました。
※1 当社実績:「加賀棒ほうじ茶」シリーズ4品合計・2018年1月1日~11月26日累計販売函数
※2 Nielsen Singapore MarketTrack October 2018 (Copyright c 2018, The Nielsen Company)
[外食事業]
国内外食市場は、業界全体として売上収益では前期を上回る回復基調が続いているものの、人手不足に伴う採用コスト増や原材料の仕入価格上昇に伴い、依然として厳しい経営環境にありました。
このような中、外食事業は、企業理念である「JOY OF LIVING~生きている喜び~」のもと、安全・安心な商品の提供を心がけ「お客様へ100%満足の提供」を目指す店舗づくりを進めました。
国内においては、相次ぐ台風の上陸・長雨や北海道の震災などの影響を大きく受け、非常に厳しい経営環境となりました。その中でも新規出店として「ヱビスバー」を3月に九州初となる博多、11月には兵庫・西宮に、「銀座ライオンビヤガーデン」を5月に千葉・柏に出店するとともに、基幹業態である「銀座ライオン」を8月に川崎、9月には広島に出店しました。店舗改装としては4月に東京・青山の「銀座ライオン」を全面改装・リニューアルオープンするとともに、和食業態「そばえもん」を新業態として開発し、4月に東京・大崎に、11月には東京・青山にオープンしました。いずれもお客様から高評価を得て順調に推移しています。一方で、不採算店など6店舗を閉鎖しました。また、関係会社の「マルシンカワムラ社」においては、8月に新業態「大衆天ぷら まねき屋」を、9月には「大衆居酒屋 まねき屋」をそれぞれ札幌に出店したことにより、12月末の国内店舗数は195店舗となりました。今後も店舗数の拡大を図るとともに、既存店の店舗改装・業態変更を積極的に行っていきます。
シンガポールにおいては、相次ぐ競合企業の参入により競争が激化する市場環境の中で、7月に和食レストラン等の事業を現地の飲食企業に譲渡しました。これによりシンガポールの店舗は「銀座ライオン」1店舗のみとなりましたが、ビヤホール業態に集中することで、ビヤホール文化を世界に発信すべく、取り組みを進めていきます。
以上の結果、外食事業の売上収益は276億円(前期比11億円、4%減)となり、営業損失は2億円(前期は5億円の損失)となりました。
[不動産事業]
不動産業界は、首都圏オフィス賃貸市場において、大量供給の影響による市況の悪化が懸念されていましたが、好調な企業業績などを背景に引き続きオフィス需要が堅調なことから、依然として空室率は低い水準で推移しています。それを受けて賃料水準も緩やかな上昇傾向が継続しています。
このような中で、不動産賃貸では、収益の柱となっている「恵比寿ガーデンプレイスタワー」をはじめ、首都圏を中心に保有する各物件で高稼働率を維持しています。また、既存テナントの賃料水準引き上げについても積極的に取り組みを進めています。
複合商業施設「恵比寿ガーデンプレイス」では、お洒落で洗練された街・恵比寿のランドマークとして、これまで以上にお客様に「豊かな時間」「豊かな空間」を感じていただける「大人の街」となるべく、ブランド力強化と利便性向上による資産価値向上に向けた取り組みを推進しています。
複合商業施設「GINZA PLACE(銀座プレイス)」は、施設コンセプトである「発信と交流の拠点」として更に情報発信力を高め、ブランド価値向上に取り組んでいくとともに、街の賑わい創出や集客向上に貢献していきます。
また、札幌市が都心まちづくり重点地区と位置付けて進めている「創成川以東地区」の再整備計画に合わせ、複合商業施設「サッポロファクトリー」の改装を引き続き進めており、その第一弾として、11月に3条館の一部がオープンしました。「サッポロファクトリー」では、今後も魅力ある都市空間づくりに努めていきます。
一方、不動産事業全体の価値向上を図るために、長期的な視点から、引き続き物件ポートフォリオの戦略的な組み替えを行っており、11月に「新宿スクエア」と「ストーリア白金台」を売却するとともに、恵比寿で建築中のビルを含むオフィスビル等3物件の取得を決定し、「まちづくり事業」を推進しています。
以上の結果、不動産事業の売上収益は245億円(前期比6億円、2%増)、営業利益は120億円(前期比18億円、17%増)となりました。
②財政状態の状況
当期末の資産合計は、その他の流動資産、有形固定資産の増加等があった一方、その他の金融資産(非流動)、営業債権及びその他の債権の減少等によって、前連結会計年度末と比較して250億円減少し、6,397億円となりました。
負債は、退職給付に係る負債、社債及び借入金(非流動)の増加等があった一方、社債及び借入金(流動)の減少等によって、前連結会計年度末と比較して141億円減少し、4,750億円となりました。
資本は、親会社の所有者に帰属する当期利益の増加があった一方、期末配当の実施、その他の包括利益を通して公正価値で測定する金融資産の減少等によって、前連結会計年度末と比較して110億円減少し、1,647億円となりました。
流動比率は、流動資産が112億円減少し、社債及び借入金(流動)の減少等の要因により、流動負債が142億円減少したことにより、前連結会計年度の72.0%から71.5%に0.5ポイント減少しました。
親会社所有者帰属持分比率は、親会社の所有者に帰属する当期利益の増加があった一方、期末配当の実施、その他の包括利益を通して公正価値で測定する金融資産の減少等によって親会社の所有者に帰属する持分が減少したことにより、前連結会計年度の25.9%から25.2%に減少しております。
親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)は、「①業績」に記載のとおり親会社の所有者に帰属する当期利益が前年同期比で増益となったことにより、前連結会計年度の4.4%から5.1%に増加しております。
D/Eレシオ(金融負債÷資本合計)は、資本合計が減少したことにより1.4倍となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期末に比べ25億円(20%)減少し、当連結会計年度末には100億円となりました。
当期における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、308億円(前期比30億円、9%減)となりました。これは主に、法人所得税等の支払額107億円があった一方、減価償却費及び償却費285億円、減損損失54億円、営業債権及びその他の債権の減少額42億円による増加要因があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、187億円(前期比9億円、5%増)となりました。これは主に、信託受益権(投資不動産)の売却による収入72億円があった一方、有形固定資産の取得による支出136億円、投資有価証券の取得による支出63億円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、145億円(前期比6億円、4%増)となりました。これは主に、社債の発行による収入200億円があった一方、長期借入金の返済による支出225億円、社債の償還による支出101億円があったことによるものです。
(2)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析は、以下のとおりです。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来に関する事項には不確実性を内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性があります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成されております。
連結財務諸表の作成においては、連結会計年度末日における資産・負債の金額及び偶発債務の開示、ならびに連結会計年度における収益・費用の適正な計上を行うため、見積りや前提が必要となります。当社グループは、過去の実績又は各状況下で最も合理的と判断される前提に基づき見積りを実施しています。
重要な会計方針及び見積りの詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載のとおりです。
②当連結会計年度の経営成績の分析
「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)業績等の概要 ① 業績」に記載のとおりです。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼすと思われる事項については、概ね「2.事業等のリスク」に記載のとおりです。
中でも、当社グループでは海外での事業展開を進めており、日本国内の景気動向のみではなく、事業活動を行っている国・地域の経済動向及びその他の要因により影響を受ける可能性があり、リスク管理体制を一層強化する取り組みを進めます。
経営環境が依然として不透明な状況が続く中、環境変化への対応力を一層高める取り組みを進めます。
④事業戦略と見通し
次期は、「サッポログループ長期経営ビジョン『SPEED150』」及び「第一次中期経営計画2020」の3年目として、引き続きコア事業と位置付けた『酒』『食』『飲』分野で特長ある商品・サービスをグローバルに展開し、お客様との接点拡大を図ることで、力強い成長を目指します。
なお、グループの持つブランドを育成・強化しながら、確実な成長を目指して、事業軸による国際事業の推進と事業の組替えを実行することにより、これまでの5報告セグメントを3報告セグメントヘ変更し、マネジメントアプローチによる管理を一層強化していきます。
[酒類事業]
(日本・アジア)
日本では、飲酒人口の減少とRTD(※1)などへの流出に加え、2019年10月に予定されている消費増税も個人消費に影響を与える可能性があり、総需要が当期を下回る厳しい市場環境が続くと予想されます。
このような中で、「サッポロビール社」はビジョンとして「オンリーワンを積み重ね、No.1へ」を継続し、独自の新価値の提供を積み重ねることで、成長を目指します。
ビール類では、「ビール再強化宣言」を事業方針に掲げ、ビールブランド強化を継続します。4年連続で売上増を達成した「サッポロ生ビール黒ラベル」は、家庭用、業務用ともに、「大人の★生」の独自な世界観訴求を強化し、お客様に「完璧な生ビールを実感・体験」していただくことで、継続的な売上増を目指します。「ヱビス」は、「ヱビス プレミアムエール」を発売し、「ヱビスビール」と並ぶ新しい味わいを提案するなど、2020年の発売130周年に向け、日本を代表するビールとして、ブランドプレゼンスの向上を図ります。
また、当期増強したミニブルワリー等も活用して、「高付加価値」を基本とし、ビール文化創造へと結びつくような個性的な商品提案を行っていきます。
RTDでは、「驚きをカタチに」をスローガンに、新たな切り口の商品を展開し、新鮮で驚きのあるオンリーワン商品を創出します。「男梅サワー」などのコラボレーションによる独自価値商品と主力ブランドの「サッポロチューハイ99.99<フォーナイン>」をさらに強化し、成長を加速させます。
ワインでは、引き続きファインワイン(※2)の提案強化を行います。日本ワイン「グランポレール」、シャンパーニュ「テタンジェ」、輸入ワイン「ペンフォールズ」を中心に、ブランドイメージの構築と販売拡大を行います。また、デイリーワインは、業務用限定商品の発売などを通じて、認知とユーザーの裾野拡大を図ります。
洋酒では、世界販売量・販売金額No.1ラム「バカルディ」(※3)をはじめとして、「デュワーズ」「ボンベイサファイア」「マルティーニ」に注力します。
和酒では、好調な甲乙混和芋焼酎「こくいも」の拡販に注力し、本格焼酎では香りを活かした新たな飲み方を提案し、情報発信を継続して話題喚起を図ります。
アジアでは、ビール市場は引き続き成長すると見込まれますが、一部の国では経済成長の鈍化やアルコールに対する規制強化を背景に、成長の鈍化が見られます。
このような中で、「サッポロベトナム社」は引き続き利益が創出できる販売体制の確立を目指します。
(北米)
カナダでは、個人消費、設備投資が経済成長率を押し上げることが想定されますが、ビール市場の総需要は酒類における嗜好の多様化を背景に、ほぼ横ばい圏に留まるものと見込まれます。
このような中で、「スリーマン社」は継続的な成長を可能とする戦略ブランドの強化やポートフォリオの最適化を行い、プレミアムブランドへの経営資源投入を継続するとともに、RTDへの取り組みを強化します。
アメリカでは、通商政策の不確実性の高まり、大型減税の効果が薄れることなどが、消費者や企業マインドに影響を及ぼすと考えられますが、カナダ同様、ビール市場の総需要は前期並みと見込まれます。
このような中で、「サッポロUSA社」と「アンカー社」は、製造・販売両面においてシナジー効果を最大限発揮するため、2019年4月1日に経営統合する予定です。今回の統合により飛躍的成長を実現するためのプラットフォームを構築します。両社の重点エリアを明確にして経営リソースの最大化を図るとともに、収益性の低いコスト構造の改善を図ります。
(外食)
国内外食業界では、労働力不足に伴う採用コストや原材料仕入価格等の継続的な上昇に加え、業界を超えた競争の激化により、今後も厳しい経営環境が継続するものと想定されます。
このような中で、「サッポロライオン社」は引き続き「お客様へ100%満足の提供」を軸に、基本となる商品・サービス・店舗環境等の「営業品質」の向上を図るとともに、安全・安心な商品の提供に向けた取り組みを進めます。
次期の新規出店においては、基幹業態である「銀座ライオン」や「ヱビスバー」の他、新たに開発した「そばえもん」等の展開エリアの拡大を図るとともに、新たな業態開発にも注力し、将来に亘る収益力の維持・向上に向けて既存店舗の改装・業態変更に積極的に取り組みます。
海外においては、ビヤホール文化を世界に発信すべく、シンガポール国内での「銀座ライオン」ブランドの再構築に向けた取り組みを進めるとともに、収益向上に向けたコスト構造改革を推進していきます。
※1 RTD : Ready To Drinkの略。栓を開けてそのまま飲める低アルコール飲料
※2 ファインワイン:1本1,500円以上の中高級価格ワイン(デイリーワイン:1本1,500円未満のワイン)
※3 2017年 インターナショナル・ワイン&スピリッツ・リサーチ調べ
[食品飲料事業]
(日本・アジア)
日本では、お客様の嗜好の多様化、飲料メーカー各社との競争激化に加え、物流費や人件費の高騰などによるコスト増加が見込まれ、依然として厳しい経営環境が予想されます。
このような中で、「ポッカサッポロ社」は、「毎日の生活に彩りと輝きをくわえる、新しい『おいしい』を次々と生み出し続けます」というビジョンの下、お客様視点を徹底し、お客様に喜ばれるようなものづくりで新たな価値を提案していきます。
国内飲料では、「キレートレモン」・「素材系」・「食感系」など強みにさらに磨きをかけ、独自のポジションを確立していきます。
国内食品のスープにおいては、「サッポロビール社」仙台工場内に、「ポッカサッポロ社」仙台工場を新設し、カップ入りスープの製造設備及び粉末スープ顆粒原料の造粒設備を新たに設置することで、堅調に成長するインスタントスープにおけるさらなる積極展開を図ります。レモン食品においては、レモンそのものの健康価値発信を行うなど、「ポッカレモン100」やレモン酢商品の需要を広げる活動をしていきます。業務用ルートでは、当社グループのシナジーを活かしながら、レモン原料、粉末スープ、粉末茶等の売上拡大を図ります。「食」分野のさらなる拡大加速に欠かせない豆乳事業においては、強みである豆乳ヨーグルトの新たな商品展開を図るため、群馬工場内に原料豆乳の搾汁設備を含む、豆乳ヨーグルトの製造設備を2019年3月に竣工予定です。
国内外食では、「カフェ・ド・クリエ」においてきめ細かいマーケティングを行い、既存店の活性化を図ります。また、新規出店を加速させ、クリエブランドの価値向上を進めていきます。
海外飲料では、主力のシンガポール市場での茶系飲料や果汁飲料での優位性を維持しつつ、売上拡大と効率化を進めていきます。また、各国の市場ニーズに合わせた商品を展開しプレゼンスを高めていきます。
(北米)
「カントリー ピュア フーズ社」及び「シルバー スプリングス シトラス社」の経営統合完了により、経営資源を迅速に最大限活用します。
[不動産事業]
不動産業界は、首都圏オフィス賃貸市場において、前期に比べ大型ビルの供給面積は減少するものの、過去10年の平均は上回る予定です。しかし、人材確保や働き方改革の流れによるオフィス環境整備など、旺盛な需要を背景に空室率は引き続き低い水準で推移するものと予測しています。また、賃料水準も、それを受けて緩やかな上昇傾向が継続するものと予測しています。一方で、経済環境の変化や、新築ビルと既存ビルとの競争激化による二次空室が顕在化するなど、市況が変わる可能性もあると予測しています。
このような中で、不動産賃貸は、ハード・ソフト両面における競争力強化に引き続き努め、保有物件の稼働率及び賃料水準の維持向上に取り組んでいきます。
中核施設である「恵比寿ガーデンプレイス」では、商業区画をはじめとする各エリアにおいて、利便性向上を図るとともに、新たな付加価値を提供することで街全体のブランド価値向上を目指します。
複合商業施設「GINZA PLACE(銀座プレイス)」は施設コンセプトである「発信と交流の拠点」として更に情報発信力を高め、ブランド価値向上に取り組んでいくとともに、街の賑わい創出や集客向上に貢献していきます。
また、札幌市が都心まちづくり重点地区と位置付けて進める「創成川以東地区」の再整備計画に合わせ、複合商業施設「サッポロファクトリー」の改装を引き続き進め、魅力ある都市空間づくりに努めていきます。
今後も不動産事業全体の価値向上を図るために、保有物件ポートフォリオの戦略的な組替えを進めるとともに、不動産証券化による資金調達手段の多様化や事業機能の拡大、新規事業開発等に取り組み、恵比寿・札幌での「まちづくり事業」を推進していきます。
⑤当連結会計年度末の連結財政状態の分析
「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)業績等の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりです。
⑥資本の財源及び資金の流動性についての分析
ⅰ)キャッシュ・フローの分析
「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)業績等の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
また、キャッシュ・フロー関連指標の推移は、以下のとおりです。
親会社所有者帰属持分比率:親会社の所有者に帰属する持分/資産合計
時価ベースの親会社所有者帰属持分比率:株式時価総額/資産合計
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれもIFRS基準での連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
(注4)有利子負債は連結財政状態計算書に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
ⅱ)資金の流動性及び資金の調達について
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、生産・販売活動のための製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資として酒類事業及び食品飲料事業における工場整備への投資、不動産事業による投資不動産への投資、また海外事業や新規事業等の成長分野に対するM&Aへの投資等によるものであります。
当社グループは、主要な連結子会社にキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を導入し、日本国内のグループ内資金を当社が一元管理しています。各グループ会社において創出したキャッシュ・フローを当社に集中することで資金の流動性を確保し、また、機動的かつ効率的にグループ内で配分することにより、金融負債の極小化を図っています。
現在そして将来の営業活動及び債務の返済などの資金需要に備え十分な資金を確保するために、資金調達及び流動性の確保に努めています。必要な資金は、主に営業活動によって得られるキャッシュ・フロー、金融機関などからの借り入れによって調達しています。
⑦経営者の問題認識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針につきましては、概ね「3.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。
特に今後の方針につきましては、「サッポログループ長期ビジョン『SPEED150』」のもと、取り組みを推進します。
(3)生産、受注及び販売の状況
①生産実績
当連結会計年度における生産実績を示すと、次のとおりであります。
②受注実績
当社グループでは、ほとんど受注生産を行っておりません。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(4)並行開示情報
連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した要約連結財務諸表は、以下のとおりであります。
なお、日本基準により作成した当連結会計年度の要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。
① 要約連結貸借対照表(日本基準)
② 要約連結損益計算書及び要約連結包括利益計算書(日本基準)
要約連結損益計算書
要約連結包括利益計算書
③ 要約連結株主資本等変動計算書(日本基準)
前連結会計年度(自 2017年1月1日 至 2017年12月31日)
当連結会計年度(自 2018年1月1日 至 2018年12月31日)
④ 要約連結キャッシュ・フロー計算書(日本基準)
⑤ 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更(日本基準)
前連結会計年度(自 2017年1月1日 至 2017年12月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2018年1月1日 至 2018年12月31日)
(収益認識に関する会計基準の適用)
「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2018年3月30日。以下「収益認識会計基準」という。)及び「収益認識に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第30号 2018年3月30日)が2018年12月31日に終了する連結会計年度から2019年3月30日に終了する連結会計年度までにおける年度末に係る連結財務諸表から適用できることになったことに伴い、当連結会計年度末に係る連結財務諸表から収益認識会計基準等を適用し、約束した財又はサービスの支配が顧客に移転した時点で、当該財又はサービスと交換に受け取ると見込まれる金額で収益を認識することといたしました。
これにより、顧客に対して支払う対価である販売促進費などの一部について販売費及び一般管理費の区分に費用計上する方法から売上高から控除する方法へ変更しております。
この結果、当連結会計年度における連結損益計算書は、売上高が25,661百万円減少し、販売費及び一般管理費が25,661百万円減少しております。また、当連結会計年度の営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益に与える影響は軽微であります。
(経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報)
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2017年1月1日 至 2017年12月31日)
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 43.初度適用」をご参照ください。
当連結会計年度(自 2018年1月1日 至 2018年12月31日)
のれんに対する調整
日本基準ではのれんはその効果の及ぶ期間で定額償却し、のれん償却費4,090百万円を販売費及び一般管理費に計上しておりましたが、IFRSでは償却を行っておりません。
①業績
| 売上収益 | 営業利益 | 税引前利益 | 親会社の所有者に 帰属する当期利益 | |
| 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | |
| 2018年12月期 | 521,856 | 10,828 | 9,492 | 8,521 |
| 2017年12月期 | 536,585 | 12,806 | 11,538 | 7,187 |
| 増減率(%) | △2.7 | △15.4 | △17.7 | 18.6 |
当期の日本経済は、輸出の回復や雇用所得環境の改善により、緩やかな回復基調となりましたが、「平成30年7月豪雨」や「北海道胆振東部地震」等の自然災害が大きな影響を与えました。世界経済においては、米中貿易摩擦や利上げ動向、各国の政情不安などが投資に影響を及ぼし、先行き不透明な経済環境となりました。
国内酒類業界では、消費者の根強い節約志向から低価格商品への需要シフトが顕著となりました。海外では、北米のビール市場は前期を下回ったものと推定されます。アジアのビール市場は各国で状況が異なりますが、ベトナムについては引き続き成長しています。国内飲料業界は、前期をやや上回ったものと考えられます。不動産業界では、首都圏オフィス賃貸市場において空室率が改善するとともに賃料水準も緩やかに上昇しています。
このような状況の下、当社グループでは、「サッポログループ長期経営ビジョン『SPEED150』」及び「第一次中期経営計画2020」に基づく成長戦略を加速させ、「世界に広がる『酒』『食』『飲』で個性かがやくブランドカンパニー」になることを目指し、2018年度の財務目標達成に向かい歩んできました。
国内酒類事業では、「続・ビール強化」を掲げ、基軸ブランドの強化に注力しました。特にビールの主力ブランド「サッポロ生ビール黒ラベル」では一貫したマーケティング戦略が功を奏し、ビールの総需要が減少する中で4年連続の売上アップを達成しました。ビール類以外の伸長分野では、ワイン、スピリッツ類において高付加価値の商品に注力し、多層化を推進しました。
国際事業では、北米のプレミアムビール市場において、カナダの「スリーマン社」が積極的な販売活動を実施しました。アメリカの「サッポロUSA社」及び「アンカー社」は、北米における成長を実現するため、シナジー創出に向けた体制づくりを進めました。アメリカの飲料市場においては、「カントリー ピュア フーズ社」及び「シルバー スプリングス シトラス社」の経営統合を実施し、経営改善に向けた取り組みを実施しました。ベトナムにおいては、様々な構造改革を推進したことで、黒字化を達成しました。
食品・飲料事業では、国内において、強みである素材にこだわった飲料や、レモン関連商品、スープを中心とした主力ブランドへ投資を集中しました。
外食事業では、国内において、基幹業態の「銀座ライオン」「ヱビスバー」を中心に出店や改装を行う一方、収益力改善に向けて不採算店舗の閉鎖・業態転換を進めました。
不動産事業では、「恵比寿ガーデンプレイス」をはじめ、保有する賃貸不動産物件が高稼働率で推移しました。物件ポートフォリオの戦略的な組替えを行い、恵比寿の街の魅力向上のためにまちづくりを推進しました。「発信と交流の拠点」をコンセプトにした複合商業施設「GINZA PLACE(銀座プレイス)」も業績向上に寄与しました。
以上の結果、当期における当社グループの連結業績は、以下のとおりです。
売上収益
国内酒類事業では、ブランド強化を図っている「サッポロ生ビール黒ラベル」や、積極投資を行った「サッポロチューハイ99.99<フォーナイン>」などが好調に推移しましたが、発泡酒や新ジャンルの売上数量が前期を下回ったことから、減収となりました。一方で、国際事業では、「スリーマン社」や「サッポロベトナム社」の売上が前期を上回った結果、増収となりました。食品・飲料事業では、国内のレモン飲料や食品などの売上数量が前期を上回りましたが、缶コーヒーの市場停滞による影響や、輸出の売上数量が減少したことなどから、減収となりました。外食事業では、国内の和食業態などが低調に推移し、減収となりました。
以上の結果、連結売上収益は5,219億円(前期比147億円、3%減)となりました。
営業利益
国内酒類事業では、売上収益の減少に伴い、営業利益は減益となりました。国際事業では、構造改革により「サッポロベトナム社」が増益となりましたが、「アンカー社」の主要顧客エリアである西海岸(特にサンフランシスコ)での需要の低迷から売上数量が減少し、同社の減損を計上した結果、減益となりました。食品・飲料事業では、缶コーヒーの売上減少などにより、減益となりました。不動産事業では、主力物件の賃料収入増加や稼働率の向上により、増益となりました。
以上の結果、連結営業利益は108億円(前期比20億円、15%減)となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益
親会社の所有者に帰属する当期利益は85億円(前期比13億円、19%増)となりました。
以下、事業セグメント別の概況は記載のとおりです。
| 売上収益(百万円) | 営業利益(百万円) | |||||
| 2017年 12月期 | 2018年 12月期 | 増減率(%) | 2017年 12月期 | 2018年 12月期 | 増減率(%) | |
| 国内酒類事業 | 261,489 | 250,867 | △4.1 | 10,038 | 6,711 | △33.1 |
| 国際事業 | 78,626 | 79,521 | 1.1 | △2,728 | △3,397 | - |
| 食品・飲料事業 | 132,092 | 127,219 | △3.7 | 2,430 | 2,027 | △16.6 |
| 外食事業 | 28,639 | 27,569 | △3.7 | △515 | △169 | - |
| 不動産事業 | 23,893 | 24,483 | 2.5 | 10,271 | 12,047 | 17.3 |
以下、事業セグメント別の概況は記載のとおりです。また、当期より、前年同期に「国際事業」に区分していた「サッポロインターナショナル社」の輸出事業を、「国内酒類事業」に区分される「サッポロビール社」に移管しております。
これに伴い、前期比較につきましては、前年数値を変更後セグメント区分に組替えた数値で比較しています。
[国内酒類事業]
国内におけるビール類総需要は、ビールテイスト市場からRTD(※1)市場への流出や、業務用市場におけるリターナブル容器商品の価格改定、夏以降に各地で発生した自然災害などによる消費冷え込みの影響が大きく、前期比98%程度と推定されます。
このような中で、国内酒類事業は、経営ビジョン「オンリーワンを積み重ね、No.1へ」を継続し、当社グループならではの価値の提供を積み重ねるとともに、「続・ビール強化」を事業方針に掲げ、積極的な投資をすることで、更なる成長を目指しました。
ビールでは、「サッポロ生ビール黒ラベル」は好調に推移し、4年連続で売上成長を達成しました。一方で、発泡酒及び新ジャンルは、市場の競争激化やRTDへの需要のシフト等の影響を受けて苦戦し、ビール類合計の売上数量は前期比92%となりました。
RTDでは、8月に発売したストロング系の「サッポロチューハイ99.99<フォーナイン>」が年間販売目標の200万ケースを11月末に達成し、「男梅サワー」「愛のスコールホワイトサワー」「キレートレモンサワー」等のコラボRTDの主軸商品も順調に推移したことで、売上は前期を大幅に上回りました。
ワインでは、日本ワイン「グランポレール」、シャンパーニュ「テタンジェ」、輸入ワイン「ペンフォールズ」等のファインワイン(※2)の販売を強化しました。一方で、デイリーワイン(※2)が伸び悩んだこと等から、売上は前期を下回りました。
洋酒では、「バカルディ」「デュワーズ」等の主力ブランドが好調に推移したことで、売上は前期を上回りました。
和酒では、甲乙混和芋焼酎売上No.1(※3)の「こくいも」が堅調に推移したものの、売上は前期を下回りました。
以上の結果、国内酒類事業の売上収益は2,509億円(前期比106億円、4%減)となり、営業利益は67億円(前期比33億円、33%減)となりました。
※1 RTD : Ready To Drinkの略。栓を開けてそのまま飲める低アルコール飲料
※2 ファインワイン:中高級価格(1本1,500円以上のワイン)、デイリーワイン:低価格(1本1,500円未満のワイン)
※3 インテージSRI甲乙混和芋焼酎市場2017年4月~2018年11月累計販売金額全国SM/CVS/酒DSの合計
[国際事業]
北米におけるビール市場の総需要は、アメリカ、カナダともに前期を下回ったと推定されます。アジア経済は成長率が鈍化し、各国で物品課税を実施・検討する動きがより顕著となりました。
このような中で、国際事業は、北米及び東南アジアにおけるプレミアムビール市場を中心にブランド力の強化に取り組みました。
北米では、カナダにおいて、「スリーマン社」が主力のプレミアムブランドへのマーケティング投資を継続した結果、ビール売上数量(「サッポロ」ブランドを除く)は前期を上回り堅調に推移しました。アメリカでは、「サッポロUSA社」がアメリカ一般市場やアジア系市場への展開を進めましたが、同社の「サッポロ」ブランドのビール売上数量は前期を下回りました。2017年9月から連結子会社化した「アンカー社」は「サッポロUSA社」とのセールスシナジー強化に取り組みましたが、主戦場であるサンフランシスコにおける総需要の大幅な落ち込みにより、前期を大きく下回りました。アメリカの飲料市場においては、厳しい経営環境を背景に「カントリー ピュア フーズ社」「シルバー スプリングス シトラス社」両社合計の売上収益は前期を下回りましたが、業績改善に向け両社の経営統合を行いました。
東南アジアでは、ベトナムにおいて、「サッポロベトナム社」が高コスト体質脱却への改革、輸出の強化に取り組んだ結果、ビール売上数量は前期を大幅に上回り、単年度で営業利益は黒字となりました。
これらの結果として、国際事業全体の「サッポロ」ブランドのビール売上数量は前期比98%となりました。
以上の結果、国際事業の売上収益は795億円(前期比9億円、1%増)となり、営業損失は34億円(前期は27億円の損失)となりました。
[食品・飲料事業]
国内飲料の総需要は、前期比102%と推定されます。
このような中で、食品・飲料事業は各商品ブランドのラインナップ強化に注力し当社グループならではの価値提案を行ってきました。
国内飲料では、レモン飲料や「加賀棒ほうじ茶」などの国産素材無糖茶(※1)が好調に推移しました。一方で缶コーヒー市場の低迷を背景にコーヒー飲料の売上が減少し、加えて西日本の豪雨災害の影響により物流網に混乱が生じた影響もあり、国内飲料合計の売上数量は前期を下回りました。
レモン食品では、基幹商品「ポッカレモン100」や「レモン果汁を発酵させて作ったレモンの酢」が健康志向を捉え好調に推移し、売上数量は前期比113%となりました。また、12月には名古屋市の「東谷山フルーツパーク」内にて「ふるさとナゴヤレモン園」の共同運営を開始する等、レモンに関心を高める体験の場の創出に取り組みました。
スープ食品では、基幹商品「じっくりコトコトシリーズ」に加えて、「リゾランテ」や「辛王シリーズ」などの独自性のある商品においても話題喚起を図りましたが、暖冬の影響もあり売上数量は前期を下回りました。大豆・チルド事業では、豆乳ヨーグルトの新商品「SOYBIO(ソイビオ)」などが寄与し、前期比110%と成長しています。
国内外食では、カフェチェーン「カフェ・ド・クリエ」を展開する「ポッカクリエイト社」が、季節やトレンドに合わせた新メニューの発売等を行いましたが、売上は前期並みとなりました。
海外飲料では、緑茶で約70%のシェアを占め、お茶カテゴリーでNo.1のシェア(※2)を有するシンガポールでのポジションは維持しつつも、一部の国での新たな税制導入による影響もあり、シンガポールからの輸出については低調に推移しました。
以上の結果、食品・飲料事業の売上収益は1,272億円(前期比49億円、4%減)となり、営業利益は20億円(前期比4億円、17%減)となりました。
※1 当社実績:「加賀棒ほうじ茶」シリーズ4品合計・2018年1月1日~11月26日累計販売函数
※2 Nielsen Singapore MarketTrack October 2018 (Copyright c 2018, The Nielsen Company)
[外食事業]
国内外食市場は、業界全体として売上収益では前期を上回る回復基調が続いているものの、人手不足に伴う採用コスト増や原材料の仕入価格上昇に伴い、依然として厳しい経営環境にありました。
このような中、外食事業は、企業理念である「JOY OF LIVING~生きている喜び~」のもと、安全・安心な商品の提供を心がけ「お客様へ100%満足の提供」を目指す店舗づくりを進めました。
国内においては、相次ぐ台風の上陸・長雨や北海道の震災などの影響を大きく受け、非常に厳しい経営環境となりました。その中でも新規出店として「ヱビスバー」を3月に九州初となる博多、11月には兵庫・西宮に、「銀座ライオンビヤガーデン」を5月に千葉・柏に出店するとともに、基幹業態である「銀座ライオン」を8月に川崎、9月には広島に出店しました。店舗改装としては4月に東京・青山の「銀座ライオン」を全面改装・リニューアルオープンするとともに、和食業態「そばえもん」を新業態として開発し、4月に東京・大崎に、11月には東京・青山にオープンしました。いずれもお客様から高評価を得て順調に推移しています。一方で、不採算店など6店舗を閉鎖しました。また、関係会社の「マルシンカワムラ社」においては、8月に新業態「大衆天ぷら まねき屋」を、9月には「大衆居酒屋 まねき屋」をそれぞれ札幌に出店したことにより、12月末の国内店舗数は195店舗となりました。今後も店舗数の拡大を図るとともに、既存店の店舗改装・業態変更を積極的に行っていきます。
シンガポールにおいては、相次ぐ競合企業の参入により競争が激化する市場環境の中で、7月に和食レストラン等の事業を現地の飲食企業に譲渡しました。これによりシンガポールの店舗は「銀座ライオン」1店舗のみとなりましたが、ビヤホール業態に集中することで、ビヤホール文化を世界に発信すべく、取り組みを進めていきます。
以上の結果、外食事業の売上収益は276億円(前期比11億円、4%減)となり、営業損失は2億円(前期は5億円の損失)となりました。
[不動産事業]
不動産業界は、首都圏オフィス賃貸市場において、大量供給の影響による市況の悪化が懸念されていましたが、好調な企業業績などを背景に引き続きオフィス需要が堅調なことから、依然として空室率は低い水準で推移しています。それを受けて賃料水準も緩やかな上昇傾向が継続しています。
このような中で、不動産賃貸では、収益の柱となっている「恵比寿ガーデンプレイスタワー」をはじめ、首都圏を中心に保有する各物件で高稼働率を維持しています。また、既存テナントの賃料水準引き上げについても積極的に取り組みを進めています。
複合商業施設「恵比寿ガーデンプレイス」では、お洒落で洗練された街・恵比寿のランドマークとして、これまで以上にお客様に「豊かな時間」「豊かな空間」を感じていただける「大人の街」となるべく、ブランド力強化と利便性向上による資産価値向上に向けた取り組みを推進しています。
複合商業施設「GINZA PLACE(銀座プレイス)」は、施設コンセプトである「発信と交流の拠点」として更に情報発信力を高め、ブランド価値向上に取り組んでいくとともに、街の賑わい創出や集客向上に貢献していきます。
また、札幌市が都心まちづくり重点地区と位置付けて進めている「創成川以東地区」の再整備計画に合わせ、複合商業施設「サッポロファクトリー」の改装を引き続き進めており、その第一弾として、11月に3条館の一部がオープンしました。「サッポロファクトリー」では、今後も魅力ある都市空間づくりに努めていきます。
一方、不動産事業全体の価値向上を図るために、長期的な視点から、引き続き物件ポートフォリオの戦略的な組み替えを行っており、11月に「新宿スクエア」と「ストーリア白金台」を売却するとともに、恵比寿で建築中のビルを含むオフィスビル等3物件の取得を決定し、「まちづくり事業」を推進しています。
以上の結果、不動産事業の売上収益は245億円(前期比6億円、2%増)、営業利益は120億円(前期比18億円、17%増)となりました。
②財政状態の状況
当期末の資産合計は、その他の流動資産、有形固定資産の増加等があった一方、その他の金融資産(非流動)、営業債権及びその他の債権の減少等によって、前連結会計年度末と比較して250億円減少し、6,397億円となりました。
負債は、退職給付に係る負債、社債及び借入金(非流動)の増加等があった一方、社債及び借入金(流動)の減少等によって、前連結会計年度末と比較して141億円減少し、4,750億円となりました。
資本は、親会社の所有者に帰属する当期利益の増加があった一方、期末配当の実施、その他の包括利益を通して公正価値で測定する金融資産の減少等によって、前連結会計年度末と比較して110億円減少し、1,647億円となりました。
流動比率は、流動資産が112億円減少し、社債及び借入金(流動)の減少等の要因により、流動負債が142億円減少したことにより、前連結会計年度の72.0%から71.5%に0.5ポイント減少しました。
親会社所有者帰属持分比率は、親会社の所有者に帰属する当期利益の増加があった一方、期末配当の実施、その他の包括利益を通して公正価値で測定する金融資産の減少等によって親会社の所有者に帰属する持分が減少したことにより、前連結会計年度の25.9%から25.2%に減少しております。
親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)は、「①業績」に記載のとおり親会社の所有者に帰属する当期利益が前年同期比で増益となったことにより、前連結会計年度の4.4%から5.1%に増加しております。
D/Eレシオ(金融負債÷資本合計)は、資本合計が減少したことにより1.4倍となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期末に比べ25億円(20%)減少し、当連結会計年度末には100億円となりました。
当期における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、308億円(前期比30億円、9%減)となりました。これは主に、法人所得税等の支払額107億円があった一方、減価償却費及び償却費285億円、減損損失54億円、営業債権及びその他の債権の減少額42億円による増加要因があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、187億円(前期比9億円、5%増)となりました。これは主に、信託受益権(投資不動産)の売却による収入72億円があった一方、有形固定資産の取得による支出136億円、投資有価証券の取得による支出63億円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、145億円(前期比6億円、4%増)となりました。これは主に、社債の発行による収入200億円があった一方、長期借入金の返済による支出225億円、社債の償還による支出101億円があったことによるものです。
(2)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析は、以下のとおりです。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来に関する事項には不確実性を内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性があります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成されております。
連結財務諸表の作成においては、連結会計年度末日における資産・負債の金額及び偶発債務の開示、ならびに連結会計年度における収益・費用の適正な計上を行うため、見積りや前提が必要となります。当社グループは、過去の実績又は各状況下で最も合理的と判断される前提に基づき見積りを実施しています。
重要な会計方針及び見積りの詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載のとおりです。
②当連結会計年度の経営成績の分析
「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)業績等の概要 ① 業績」に記載のとおりです。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼすと思われる事項については、概ね「2.事業等のリスク」に記載のとおりです。
中でも、当社グループでは海外での事業展開を進めており、日本国内の景気動向のみではなく、事業活動を行っている国・地域の経済動向及びその他の要因により影響を受ける可能性があり、リスク管理体制を一層強化する取り組みを進めます。
経営環境が依然として不透明な状況が続く中、環境変化への対応力を一層高める取り組みを進めます。
④事業戦略と見通し
次期は、「サッポログループ長期経営ビジョン『SPEED150』」及び「第一次中期経営計画2020」の3年目として、引き続きコア事業と位置付けた『酒』『食』『飲』分野で特長ある商品・サービスをグローバルに展開し、お客様との接点拡大を図ることで、力強い成長を目指します。
なお、グループの持つブランドを育成・強化しながら、確実な成長を目指して、事業軸による国際事業の推進と事業の組替えを実行することにより、これまでの5報告セグメントを3報告セグメントヘ変更し、マネジメントアプローチによる管理を一層強化していきます。
[酒類事業]
(日本・アジア)
日本では、飲酒人口の減少とRTD(※1)などへの流出に加え、2019年10月に予定されている消費増税も個人消費に影響を与える可能性があり、総需要が当期を下回る厳しい市場環境が続くと予想されます。
このような中で、「サッポロビール社」はビジョンとして「オンリーワンを積み重ね、No.1へ」を継続し、独自の新価値の提供を積み重ねることで、成長を目指します。
ビール類では、「ビール再強化宣言」を事業方針に掲げ、ビールブランド強化を継続します。4年連続で売上増を達成した「サッポロ生ビール黒ラベル」は、家庭用、業務用ともに、「大人の★生」の独自な世界観訴求を強化し、お客様に「完璧な生ビールを実感・体験」していただくことで、継続的な売上増を目指します。「ヱビス」は、「ヱビス プレミアムエール」を発売し、「ヱビスビール」と並ぶ新しい味わいを提案するなど、2020年の発売130周年に向け、日本を代表するビールとして、ブランドプレゼンスの向上を図ります。
また、当期増強したミニブルワリー等も活用して、「高付加価値」を基本とし、ビール文化創造へと結びつくような個性的な商品提案を行っていきます。
RTDでは、「驚きをカタチに」をスローガンに、新たな切り口の商品を展開し、新鮮で驚きのあるオンリーワン商品を創出します。「男梅サワー」などのコラボレーションによる独自価値商品と主力ブランドの「サッポロチューハイ99.99<フォーナイン>」をさらに強化し、成長を加速させます。
ワインでは、引き続きファインワイン(※2)の提案強化を行います。日本ワイン「グランポレール」、シャンパーニュ「テタンジェ」、輸入ワイン「ペンフォールズ」を中心に、ブランドイメージの構築と販売拡大を行います。また、デイリーワインは、業務用限定商品の発売などを通じて、認知とユーザーの裾野拡大を図ります。
洋酒では、世界販売量・販売金額No.1ラム「バカルディ」(※3)をはじめとして、「デュワーズ」「ボンベイサファイア」「マルティーニ」に注力します。
和酒では、好調な甲乙混和芋焼酎「こくいも」の拡販に注力し、本格焼酎では香りを活かした新たな飲み方を提案し、情報発信を継続して話題喚起を図ります。
アジアでは、ビール市場は引き続き成長すると見込まれますが、一部の国では経済成長の鈍化やアルコールに対する規制強化を背景に、成長の鈍化が見られます。
このような中で、「サッポロベトナム社」は引き続き利益が創出できる販売体制の確立を目指します。
(北米)
カナダでは、個人消費、設備投資が経済成長率を押し上げることが想定されますが、ビール市場の総需要は酒類における嗜好の多様化を背景に、ほぼ横ばい圏に留まるものと見込まれます。
このような中で、「スリーマン社」は継続的な成長を可能とする戦略ブランドの強化やポートフォリオの最適化を行い、プレミアムブランドへの経営資源投入を継続するとともに、RTDへの取り組みを強化します。
アメリカでは、通商政策の不確実性の高まり、大型減税の効果が薄れることなどが、消費者や企業マインドに影響を及ぼすと考えられますが、カナダ同様、ビール市場の総需要は前期並みと見込まれます。
このような中で、「サッポロUSA社」と「アンカー社」は、製造・販売両面においてシナジー効果を最大限発揮するため、2019年4月1日に経営統合する予定です。今回の統合により飛躍的成長を実現するためのプラットフォームを構築します。両社の重点エリアを明確にして経営リソースの最大化を図るとともに、収益性の低いコスト構造の改善を図ります。
(外食)
国内外食業界では、労働力不足に伴う採用コストや原材料仕入価格等の継続的な上昇に加え、業界を超えた競争の激化により、今後も厳しい経営環境が継続するものと想定されます。
このような中で、「サッポロライオン社」は引き続き「お客様へ100%満足の提供」を軸に、基本となる商品・サービス・店舗環境等の「営業品質」の向上を図るとともに、安全・安心な商品の提供に向けた取り組みを進めます。
次期の新規出店においては、基幹業態である「銀座ライオン」や「ヱビスバー」の他、新たに開発した「そばえもん」等の展開エリアの拡大を図るとともに、新たな業態開発にも注力し、将来に亘る収益力の維持・向上に向けて既存店舗の改装・業態変更に積極的に取り組みます。
海外においては、ビヤホール文化を世界に発信すべく、シンガポール国内での「銀座ライオン」ブランドの再構築に向けた取り組みを進めるとともに、収益向上に向けたコスト構造改革を推進していきます。
※1 RTD : Ready To Drinkの略。栓を開けてそのまま飲める低アルコール飲料
※2 ファインワイン:1本1,500円以上の中高級価格ワイン(デイリーワイン:1本1,500円未満のワイン)
※3 2017年 インターナショナル・ワイン&スピリッツ・リサーチ調べ
[食品飲料事業]
(日本・アジア)
日本では、お客様の嗜好の多様化、飲料メーカー各社との競争激化に加え、物流費や人件費の高騰などによるコスト増加が見込まれ、依然として厳しい経営環境が予想されます。
このような中で、「ポッカサッポロ社」は、「毎日の生活に彩りと輝きをくわえる、新しい『おいしい』を次々と生み出し続けます」というビジョンの下、お客様視点を徹底し、お客様に喜ばれるようなものづくりで新たな価値を提案していきます。
国内飲料では、「キレートレモン」・「素材系」・「食感系」など強みにさらに磨きをかけ、独自のポジションを確立していきます。
国内食品のスープにおいては、「サッポロビール社」仙台工場内に、「ポッカサッポロ社」仙台工場を新設し、カップ入りスープの製造設備及び粉末スープ顆粒原料の造粒設備を新たに設置することで、堅調に成長するインスタントスープにおけるさらなる積極展開を図ります。レモン食品においては、レモンそのものの健康価値発信を行うなど、「ポッカレモン100」やレモン酢商品の需要を広げる活動をしていきます。業務用ルートでは、当社グループのシナジーを活かしながら、レモン原料、粉末スープ、粉末茶等の売上拡大を図ります。「食」分野のさらなる拡大加速に欠かせない豆乳事業においては、強みである豆乳ヨーグルトの新たな商品展開を図るため、群馬工場内に原料豆乳の搾汁設備を含む、豆乳ヨーグルトの製造設備を2019年3月に竣工予定です。
国内外食では、「カフェ・ド・クリエ」においてきめ細かいマーケティングを行い、既存店の活性化を図ります。また、新規出店を加速させ、クリエブランドの価値向上を進めていきます。
海外飲料では、主力のシンガポール市場での茶系飲料や果汁飲料での優位性を維持しつつ、売上拡大と効率化を進めていきます。また、各国の市場ニーズに合わせた商品を展開しプレゼンスを高めていきます。
(北米)
「カントリー ピュア フーズ社」及び「シルバー スプリングス シトラス社」の経営統合完了により、経営資源を迅速に最大限活用します。
[不動産事業]
不動産業界は、首都圏オフィス賃貸市場において、前期に比べ大型ビルの供給面積は減少するものの、過去10年の平均は上回る予定です。しかし、人材確保や働き方改革の流れによるオフィス環境整備など、旺盛な需要を背景に空室率は引き続き低い水準で推移するものと予測しています。また、賃料水準も、それを受けて緩やかな上昇傾向が継続するものと予測しています。一方で、経済環境の変化や、新築ビルと既存ビルとの競争激化による二次空室が顕在化するなど、市況が変わる可能性もあると予測しています。
このような中で、不動産賃貸は、ハード・ソフト両面における競争力強化に引き続き努め、保有物件の稼働率及び賃料水準の維持向上に取り組んでいきます。
中核施設である「恵比寿ガーデンプレイス」では、商業区画をはじめとする各エリアにおいて、利便性向上を図るとともに、新たな付加価値を提供することで街全体のブランド価値向上を目指します。
複合商業施設「GINZA PLACE(銀座プレイス)」は施設コンセプトである「発信と交流の拠点」として更に情報発信力を高め、ブランド価値向上に取り組んでいくとともに、街の賑わい創出や集客向上に貢献していきます。
また、札幌市が都心まちづくり重点地区と位置付けて進める「創成川以東地区」の再整備計画に合わせ、複合商業施設「サッポロファクトリー」の改装を引き続き進め、魅力ある都市空間づくりに努めていきます。
今後も不動産事業全体の価値向上を図るために、保有物件ポートフォリオの戦略的な組替えを進めるとともに、不動産証券化による資金調達手段の多様化や事業機能の拡大、新規事業開発等に取り組み、恵比寿・札幌での「まちづくり事業」を推進していきます。
⑤当連結会計年度末の連結財政状態の分析
「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)業績等の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりです。
⑥資本の財源及び資金の流動性についての分析
ⅰ)キャッシュ・フローの分析
「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)業績等の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
また、キャッシュ・フロー関連指標の推移は、以下のとおりです。
| 2017年12月期 | 2018年12月期 | |
| 親会社所有者帰属持分比率(%) | 25.9 | 25.2 |
| 時価ベースの親会社所有者帰属持分比率(%) | 40.4 | 27.9 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 8.8 | 9.4 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 14.6 | 14.0 |
親会社所有者帰属持分比率:親会社の所有者に帰属する持分/資産合計
時価ベースの親会社所有者帰属持分比率:株式時価総額/資産合計
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれもIFRS基準での連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
(注4)有利子負債は連結財政状態計算書に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
ⅱ)資金の流動性及び資金の調達について
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、生産・販売活動のための製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資として酒類事業及び食品飲料事業における工場整備への投資、不動産事業による投資不動産への投資、また海外事業や新規事業等の成長分野に対するM&Aへの投資等によるものであります。
当社グループは、主要な連結子会社にキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を導入し、日本国内のグループ内資金を当社が一元管理しています。各グループ会社において創出したキャッシュ・フローを当社に集中することで資金の流動性を確保し、また、機動的かつ効率的にグループ内で配分することにより、金融負債の極小化を図っています。
現在そして将来の営業活動及び債務の返済などの資金需要に備え十分な資金を確保するために、資金調達及び流動性の確保に努めています。必要な資金は、主に営業活動によって得られるキャッシュ・フロー、金融機関などからの借り入れによって調達しています。
⑦経営者の問題認識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針につきましては、概ね「3.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。
特に今後の方針につきましては、「サッポログループ長期ビジョン『SPEED150』」のもと、取り組みを推進します。
(3)生産、受注及び販売の状況
①生産実績
当連結会計年度における生産実績を示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(kl) | |
| 前期比(%) | ||
| 国内酒類事業(ビール・発泡酒・新ジャンル等) | 645,552 | △5.2 |
| 国内酒類事業(ワイン・焼酎等) | 43,973 | △12.3 |
| 国際事業(ビール等) | 226,849 | 10.6 |
| 国際事業(飲料水等) | 356,825 | △14.7 |
| 食品・飲料事業(飲料水等) | 361,382 | △2.7 |
②受注実績
当社グループでは、ほとんど受注生産を行っておりません。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | |
| 前期比(%) | ||
| 国内酒類事業 | 250,867 | △4.1 |
| 国際事業 | 79,521 | 1.1 |
| 食品・飲料事業 | 127,219 | △3.7 |
| 外食事業 | 27,569 | △3.7 |
| 不動産事業 | 24,483 | 2.5 |
| 報告セグメント計 | 509,658 | △2.9 |
| その他 | 12,198 | 3.0 |
| 合計 | 521,856 | △2.7 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
| 国分グループ本社㈱ | 72,127 | 13.4 | 61,682 | 11.8 |
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(4)並行開示情報
連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した要約連結財務諸表は、以下のとおりであります。
なお、日本基準により作成した当連結会計年度の要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。
① 要約連結貸借対照表(日本基準)
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 (2017年12月31日) | 当連結会計年度 (2018年12月31日) | |
| 資産の部 | ||
| 流動資産 | 168,852 | 155,968 |
| 固定資産 | ||
| 有形固定資産 | 343,763 | 337,125 |
| 無形固定資産 | 40,523 | 35,632 |
| 投資その他の資産 | 77,492 | 66,655 |
| 固定資産合計 | 461,779 | 439,411 |
| 資産合計 | 630,631 | 595,380 |
| 負債の部 | ||
| 流動負債 | 220,173 | 205,006 |
| 固定負債 | 232,795 | 221,069 |
| 負債合計 | 452,968 | 426,075 |
| 純資産の部 | ||
| 株主資本 | 148,193 | 151,791 |
| その他の包括利益累計額 | 25,274 | 14,636 |
| 非支配株主持分 | 4,195 | 2,877 |
| 純資産合計 | 177,663 | 169,305 |
| 負債純資産合計 | 630,631 | 595,380 |
② 要約連結損益計算書及び要約連結包括利益計算書(日本基準)
要約連結損益計算書
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 (自 2017年1月1日 至 2017年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年1月1日 至 2018年12月31日) | |
| 売上高 | 551,549 | 510,569 |
| 売上原価 | 358,573 | 349,837 |
| 売上総利益 | 192,976 | 160,732 |
| 販売費及び一般管理費 | 175,944 | 148,322 |
| 営業利益 | 17,033 | 12,410 |
| 営業外収益 | 2,093 | 1,906 |
| 営業外費用 | 2,715 | 2,780 |
| 経常利益 | 16,411 | 11,536 |
| 特別利益 | 6,814 | 3,221 |
| 特別損失 | 5,423 | 8,520 |
| 税金等調整前当期純利益 | 17,802 | 6,236 |
| 法人税等合計 | 8,182 | 1,981 |
| 当期純利益 | 9,619 | 4,255 |
| 非支配株主に帰属する当期純損失 | △1,359 | △1,094 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 10,978 | 5,349 |
要約連結包括利益計算書
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 (自 2017年1月1日 至 2017年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年1月1日 至 2018年12月31日) | |
| 当期純利益 | 9,619 | 4,255 |
| その他の包括利益合計 | 4,565 | △10,854 |
| 包括利益 | 14,184 | △6,598 |
| (内訳) | ||
| 親会社株主に係る包括利益 | 15,678 | △5,289 |
| 非支配株主に係る包括利益 | △1,494 | △1,309 |
③ 要約連結株主資本等変動計算書(日本基準)
前連結会計年度(自 2017年1月1日 至 2017年12月31日)
| (単位:百万円) |
| 株主資本 | その他の包括利益累計額 | 非支配株主持分 | 純資産合計 | |
| 当期首残高 | 140,113 | 20,574 | 5,694 | 166,381 |
| 当期変動額合計 | 8,080 | 4,700 | △1,499 | 11,282 |
| 当期末残高 | 148,193 | 25,274 | 4,195 | 177,663 |
当連結会計年度(自 2018年1月1日 至 2018年12月31日)
| (単位:百万円) |
| 株主資本 | その他の包括利益累計額 | 非支配株主持分 | 純資産合計 | |
| 当期首残高 | 148,193 | 25,274 | 4,195 | 177,663 |
| 当期変動額合計 | 3,598 | △10,638 | △1,318 | △8,357 |
| 当期末残高 | 151,791 | 14,636 | 2,877 | 169,305 |
④ 要約連結キャッシュ・フロー計算書(日本基準)
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 (自 2017年1月1日 至 2017年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年1月1日 至 2018年12月31日) | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 30,005 | 26,383 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △17,823 | △18,699 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △10,172 | △10,102 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | 51 | △130 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | 2,061 | △2,548 |
| 現金及び現金同等物の期首残高 | 10,476 | 12,537 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 12,537 | 9,989 |
⑤ 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更(日本基準)
前連結会計年度(自 2017年1月1日 至 2017年12月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2018年1月1日 至 2018年12月31日)
(収益認識に関する会計基準の適用)
「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2018年3月30日。以下「収益認識会計基準」という。)及び「収益認識に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第30号 2018年3月30日)が2018年12月31日に終了する連結会計年度から2019年3月30日に終了する連結会計年度までにおける年度末に係る連結財務諸表から適用できることになったことに伴い、当連結会計年度末に係る連結財務諸表から収益認識会計基準等を適用し、約束した財又はサービスの支配が顧客に移転した時点で、当該財又はサービスと交換に受け取ると見込まれる金額で収益を認識することといたしました。
これにより、顧客に対して支払う対価である販売促進費などの一部について販売費及び一般管理費の区分に費用計上する方法から売上高から控除する方法へ変更しております。
この結果、当連結会計年度における連結損益計算書は、売上高が25,661百万円減少し、販売費及び一般管理費が25,661百万円減少しております。また、当連結会計年度の営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益に与える影響は軽微であります。
(経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報)
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2017年1月1日 至 2017年12月31日)
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 43.初度適用」をご参照ください。
当連結会計年度(自 2018年1月1日 至 2018年12月31日)
のれんに対する調整
日本基準ではのれんはその効果の及ぶ期間で定額償却し、のれん償却費4,090百万円を販売費及び一般管理費に計上しておりましたが、IFRSでは償却を行っておりません。