有価証券報告書-第182期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)
(4) 【役員の報酬等】
1) 役員報酬等の決定方針
当社の役員報酬等の決定方針は、独立社外取締役が過半数を占める指名・報酬諮問委員会において、毎期、その妥当性を審議した上で、取締役会にて決定しております。指名・報酬諮問委員会における審議においては、毎期の経営環境の変化や株主・投資家の要請を踏まえるとともに、必要に応じて外部の報酬コンサルティング会社の客観的・専門的意見を参考にしております。かかる審議を経て決定した当社の役員報酬等の決定方針の概要は以下のとおりです。
① 役員報酬等の基本方針
ⅰ) 業績及び中長期的な企業価値との連動を重視した報酬とし、株主と価値を共有するものとする
ⅱ) 当社グループ役員の役割及び職責に相応しい水準とする
ⅲ) 社外取締役が過半数を占める指名・報酬諮問委員会の審議を経ることで、客観性及び透明性を確保する
② 報酬構成と支給対象等
当社の役員報酬等は、固定報酬である「基本報酬」、業績連動報酬としての「賞与」及び「株式報酬」の3つで構成されます。報酬構成と支給対象等の概要は、以下のとおりです。
なお、社外取締役は客観的立場から当社及び当社グループ全体の経営に対して監督及び助言を行う役割を担うこと、監査役は客観的立場から取締役の職務の執行を監査する役割を担うことから、それぞれ基本報酬のみを支給します。
※1 三菱UFJ信託銀行の役員報酬BIP(Board Incentive Plan)信託
※2 信託型株式報酬制度の対象とならない国内非居住者に対しては、同等の評価の仕組みを有する業績連動型株価連動報酬(ファントム・ストック)制度が適用されます。ただし、同報酬の支給対象となることが現時点で予定されている役員はおりません。
※3 (4)[役員の報酬等]に記載する執行役員とは、取締役を兼務する者及び当社との間で雇用関係にある者を除きます。
③ 報酬水準の設定と業績連動報酬の比率
当社の役員報酬水準及び業績連動報酬(賞与及び信託型株式報酬)の比率は、外部調査機関の役員報酬調査データによる報酬水準・業績連動性の客観的な比較検証を行った上で、個人別の役割・職責等を基礎として指名・報酬諮問委員会の審議を経て、取締役会の決議によって決定いたします。比較対象は、主に国内における当社と同規模程度の企業又は国内の同業他社とし、業績目標達成時にそれらの比較対象と比較して遜色のない報酬水準となるように設計しています。業績連動報酬の報酬総額に占める比率は、原則として、業績目標達成時(基準額の場合)に概ね50%程度となるように設計しています。具体的には、代表取締役社長は、基本報酬:業績連動報酬の基準額=45:55(うち、賞与32、株式報酬23)の比率とし、他の取締役(社外取締役を除く)及び執行役員はこれに準じて役位及び職責を考慮して決定いたします。
イメージ図1 代表取締役社長の業績連動報酬の比率

④ 業績連動の仕組み
当社の業績連動報酬の算定方法の決定に関する方針は、以下のとおりとなっています。
かかる方針を踏まえて決定した2021年度に係る業績連動報酬の算定方法は、以下のとおりです。なお、業績指標の達成度評価にあたっては、在外子会社等の財務諸表項目の換算における各年度の為替変動による影響等を除くものとしております。
ⅰ) 賞与
賞与の評価指標は、会社業績評価指標(連結事業利益)及び個人業績評価指標とします。役位ごとに予め目標達成時の支給額(基準額)を定め、これを支給率100%とした場合に、目標達成度合いに応じて0%~200%の間で支給率を変動させるものとします。会社業績評価指標の毎期の目標等については、過年度実績や中計の内容、期初における業績見通し等を踏まえ、指名・報酬諮問委員会での審議を経て、取締役会において決定いたします。
なお、個人業績評価については、2021年度より、会社業績目標の達成に向けた戦略・方針の意思決定など、経営の最高責任者としてのパフォーマンスの発揮度を賞与に反映させるため、代表取締役社長の評価にも個人業績評価を導入します。また、代表取締役社長以外の取締役及び執行役員についても、職責に応じて、評価割合を決定しております。いずれについても、以下のとおり、指名・報酬諮問委員会において、具体的な評価指標及び目標を決定いたします。
それぞれにおける2021年度の目標、支給率の変動幅及び評価割合については、以下のとおりです。
※取締役を兼務しない副社長執行役員も同様とする。
イメージ図2 賞与の業績連動の仕組み

ⅱ) 株式報酬
当社の株式報酬は、信託型株式報酬制度です。当該制度は、当社が金員を拠出して設定する信託が、当該金員を原資として当社株式を取得し、原則として、当社の株式交付規程に従ってポイントの付与を受けた当社の取締役(社外取締役を除く)及び執行役員に対して、当社株式及び換価処分対象となる当社株式に係る換価処分金相当額の金銭の交付及び給付を行う制度です。当該信託型株式報酬制度は、当社の中期経営計画の対象となる事業年度を対象期間としています。当社は、当該対象期間に係る各事業年度の翌事業年度に、役位別の株式報酬基準額に基づきあらかじめ定められた基礎ポイントに、業績目標の達成度に基づき定められる業績連動係数(イメージ図4参照)を乗じて算出したポイントを付与します。原則として各業績評価期間の開始から3年が経過した後の一定の時期に所定の受益者確定手続きを経ることで、付与された業績評価期間に係るポイント(1ポイントは当社普通株式1株に換算されます。)の一定の割合に相当する数の当社株式(単元未満株式は切り上げ)が交付され、残りのポイントに相当する数の当社株式は、納税資金に充てることを目的として、信託内で換価された上、換価処分金相当額の金銭が給付されます。
毎期の目標については、過年度実績や中計の内容、期初における業績見通し等を踏まえ、指名・報酬諮問委員会での審議を経て、取締役会で決定いたします。
なお、2021年度の各業績評価指標等の目標等は以下の表に記載のとおりです。
※ 2021年度においては、評価指標をROIC、平準化EPS、非財務指標の3つとし、目標達成度合いに応じた業績連動係数を算出します。非財務指標はキリングループが目指すCSVパーパスの実現に向けたアクションプランであるCSVコミットメントの進捗及び達成状況、及びこうした会社方針に対する理解・共感・行動の視点での従業員エンゲージメントの状況を総合的に評価します。CSVコミットメントについては、4つの重点課題(「酒類メーカーとしての責任」、「健康」、「地域社会・コミュニティ」、「環境」)に応じた取組みを総合的に評価します。非財務指標の評価は、客観性及び透明性を担保するため、グループ経営戦略会議における評価を踏まえ、指名・報酬諮問委員会において審議し、取締役会において決定します。業績連動係数は、評価指標ごとに50%~150%の間で変動し、目標達成時に100%となります。なお、取締役による株式保有を促進する観点から、業績連動係数の下限は、50%とします。毎期の目標については、過年度実績や中計の内容、期初における業績見通しを踏まえ、指名・報酬諮問委員会での審議を経て取締役会で決定します。
イメージ図3 業績評価と株式の交付時期

イメージ図4 信託型株式報酬の業績連動係数の算定式

ⅲ) 業績連動型株価連動報酬(ファントム・ストック)
国内非居住者に対しては、業績連動型株価連動報酬制度が適用されます。当該制度では、当社の株式交付規程に従い、信託型株式報酬制度と同一の計算式によりポイントを付与し、付与されたポイントに応じて、信託型株式報酬制度において交付されるべき当社株式(信託型株式報酬制度において換価処分対象となる当社株式を含みます。)の額に相当する額の金銭が給付されます。
⑤ 役員報酬等の決定の方法
役員報酬等の決定については、当社は上記①~④の基本方針に従って、公正かつ合理的な制度運用が担保されるよう、独立社外取締役が過半数を占め、かつ独立社外取締役が委員長である指名・報酬諮問委員会において審議し、取締役会に答申した上で、あらかじめ株主総会で決議された報酬限度額の範囲内で、取締役報酬については取締役会で、監査役報酬については監査役の協議により、それぞれ決定することとしております。
ただし、代表取締役社長を含む各取締役(社外取締役を除く)及び各執行役員の賞与の個人業績評価(評価指標及び目標の設定を含む)、ならびにそれらの達成度等に応じた評価結果及び個人業績評価に係る個人別支給率の決定は、指名・報酬諮問委員会に委任することとしております。具体的には、代表取締役社長については、評価の客観性・透明性を担保するため、指名・報酬諮問委員会の委員のうち利害関係人を除いた委員長または委員である社外取締役が、期初及び期末に代表取締役社長との面談を実施し、具体的な評価指標及び目標、ならびにそれらの達成度等に応じた個人業績評価結果及び当該評価結果に係る個人別支給率を決定します。また、代表取締役社長以外の取締役(社外取締役を除く。以下同様)及び執行役員については、代表取締役社長が各取締役及び各執行役員との期初・期末の面談を通じて、具体的な評価指標及び目標、ならびにそれらの達成度等に応じた個人業績評価結果及び当該評価結果に係る個人別支給率の原案を作成し、指名・報酬諮問委員会が、その原案を審議した上で、具体的な評価指標及び目標、ならびに個人業績評価及び個人業績評価に係る個人別支給率を決定します。
指名・報酬諮問委員会は、代表取締役社長を含む各取締役及び各執行役員の賞与について、個人業績評価結果及び個人業績評価に係る個人別支給率を決定した上で、適時・適切に取締役会に報告します。
指名・報酬諮問委員会の構成・権限等は以下のとおりです。
ⅰ) 指名・報酬諮問委員会の委員構成
指名・報酬諮問委員会は5名の委員で構成されます。(社外取締役3名、社内取締役2名)
委員長:松田 千恵子(社外取締役)
委員:柳 弘之(社外取締役)
委員:塩野 紀子(社外取締役)
委員:磯崎 功典
委員:三好 敏也
ⅱ) 指名・報酬諮問委員会における審議事項及び決定事項
役員報酬等に関する指名・報酬諮問委員会における審議事項及び決定事項は以下のとおりです。
(審議事項)
〈1〉取締役の報酬制度、報酬水準並びに個人別の報酬に関する決定方針及び個人別の報酬等の額または数
〈2〉監査役の報酬制度、報酬水準並びに個人別の報酬に関する決定方針及び個人別の報酬等の額または数
〈3〉執行役員の報酬制度、報酬水準並びに個人別の報酬に関する決定方針及び個人別の報酬等の額または数 ※
〈4〉国内外の主要グループ会社の社長の報酬制度、報酬水準並びに個人別の報酬(一部取締役を含む)に関する決定方針
(決定事項)
〈5〉取締役及び執行役員の賞与の個人業績評価及び個人業績評価に係る個人別支給率の決定
指名・報酬諮問委員会は、主に上記〈1〉~〈4〉の審議及び〈5〉の決定を目的として定期的に開催される他、役員報酬に関する法規制等の環境変化に応じて開催されます。また、必要に応じて外部のアドバイザーが陪席する場合があります。
※ 〈3〉についても、上記①~④の基本方針に従って、取締役会にて決定しております。
⑥ その他重要な事項
当社は、取締役(社外取締役を含む)及び執行役員の報酬等の決定に際して、事前に予期せぬ特殊要因(天変地異、急激な為替の変動、不祥事、組織再編等、ただし、必ずしもこれらに限定されない)が発生した場合には、必要に応じて臨時に指名・報酬諮問委員会の審議を経て、取締役会の決議において裁量的な判断を加える場合があります。
2)役員報酬等の決定方針の決定プロセス
上記の役員報酬の決定に関する方針は、指名・報酬諮問委員会において審議し、取締役会に答申した上で、取締役会において決定することとしております。
3) 2020年度(当年度)の報酬等
① 当年度に係る役員報酬等の概要
当年度に係る役員報酬等は、当社と業態・規模の近い企業との比較検証結果を踏まえて報酬水準・報酬構成を設定し、当該事業年度の業績や環境変化に対する各役員の貢献等を考慮して、取締役会の決議により業績連動報酬の支給額等を決定しました。また、決定に際しては、外部専門機関(報酬コンサルタント等)の客観的・専門的な助言を参考にするとともに、指名・報酬諮問委員会の審議を経ております。
なお、新型コロナウイルスを含む当年度の環境変化の状況に鑑み、指名・報酬諮問委員会が、当年度の業績評価指標の適用方法等について期中に改めて審議した結果、当年度を特殊な経営環境であると捉え、かかる特殊な状況下での当社取締役の経営努力及び実績を正しく評価すべきと判断しました。
これを踏まえて、当年度は、会社業績評価について、以下の3点を総合的に考慮し、賞与に反映することを取締役会の決議により決定しました。
● 財務業績の下支え:当社取締役は、環境変化に伴い売上収益が減少するなかで、固定費削減などの施策を講じることによって、フリーキャッシュ・フローを確保するとともに、各事業への影響を最小化するための取組みを講じました。これにより、連結事業利益は、第3四半期決算発表時点での予測値1,500億円を上回る1,621億円を達成しました。また、その結果、年間配当金は期初の予定どおり一株につき65円としました。
● 従業員の雇用・安全と意欲の確保:当社取締役は、新型コロナウイルスの影響が生じ始めた時期より、国内グループ従業員の雇用確保を前提としつつ、感染リスク軽減・感染拡大防止策を講じ、従業員が安心して勤務できる環境を整備しました。このような取組みが従業員の効率的な業務遂行と意欲の喚起につながり、困難な状況下ありながら、当社製品の供給責任を果たし、事業の安定的な運営を可能としました。
● 中長期的な成長に向けた事業基盤の構築:ライオン飲料事業の売却など、事業ポートフォリオの最適化に向けた取組みに加え、社会と価値を共創し持続的に成長するための指針である「キリングループCSVパーパス」の実現に向けた取組みを、途切れることなく継続しました。
また、これらの取組みや成果の実現に向けた経営の最高責任者としてのパフォーマンスを賞与に反映させるため、当年度において、代表取締役社長の評価にも個人業績評価を加味することとし、代表取締役社長以外の取締役(社外取締役を除く)と同様に、会社業績評価60%、個人業績評価40%とすることとしました。なお、代表取締役社長の個人業績評価にあたっては、指名・報酬諮問委員会の委員のうち利害関係人を除いた同委員長及び委員である社外取締役3名(委員長:荒川 詔四、委員:柳 弘之、委員:松田 千恵子。本段落において同様)が、社外の独立した客観的な視点から評価を行うべく、代表取締役社長の個人業績評価及び個人業績評価に係る支給率について取締役会から委任を受けて決定しております。更に、指名・報酬諮問委員会は、代表取締役社長を除く取締役の最終的な賞与の個人業績評価及び個人業績評価に係る支給率について、代表取締役社長からそれらの原案の報告を受け、これを審議し、個人業績評価及び個人業績評価に係る個人別支給率を決定し、速やかに、代表取締役社長を除く取締役の最終的な賞与の支給総額を取締役会に報告し、取締役会でその決議をしております。
なお、当年度において、指名・報酬諮問委員会は計13回開催され、報酬水準の設定と業績連動報酬の比率、業績連動の仕組み等に関する定期的な審議のほか、当年度の業績連動報酬に係る目標等の修正の是非、及び具体的な修正内容、並びに2021年度の業績連動報酬の個人評価のあり方等に関して審議を行いました。なお、このうち3回は外部のアドバイザーが同席し、客観的かつ独立的な立場からの助言及び情報提供を受けております。審議内容は定期的に取締役会に答申し、取締役会にて決定しております。当年度開催の指名・報酬諮問委員会及び取締役会における、役員報酬に係る主な議題は以下のとおりです。
【2019年度にかかる役員報酬】
・2019年度実績を踏まえた賞与の支給額及び譲渡制限付株式報酬(業績条件付)の解除割合
【当年度にかかる役員報酬】
・グローバル及び日本国内における最新の役員報酬環境の確認
・役員報酬水準・業績連動性の妥当性の検証(外部の報酬コンサルティング会社による客観的な役員報酬調査データを参照)
・当年度業績連動報酬の変動幅並びに業績評価指標の目標業績、下限値及び上限値の設定
・当年度の業績連動報酬に係る目標等の修正の是非、及び具体的な修正内容(当年度の環境変化に鑑みた業績連動報酬の適用方法を含む)
【2021年度にかかる役員報酬】
・2021年度の業績連動報酬における役位別の基準額の妥当性の検証、会社業績評価及び個人業績評価の在り方
指名・報酬諮問委員会におけるかかる審議結果の答申等を受け、当社取締役会は、当該事業年度に係る取締役の個人別の報酬等は、報酬等の決定方針に沿ったものであり、妥当であるものと判断しております。
当年度に係る役員区分ごとの報酬等の総額等及び役員ごとの連結報酬等の総額等、並びに、業績連動報酬の目標及び実績等は以下②~④に記載のとおりです。
② 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別総額及び対象となる役員の員数
(注) 1 当年度末日時点における在籍人員は、取締役12名、監査役5名でありますが、上記報酬額には、2020年3月27日付をもって退任した取締役1名分及び監査役1名分を含んでおります。
2 取締役松田千恵子氏は、2020年3月27日付をもって監査役を退任した後、取締役に就任したため、対象員数及び総額については、監査役在任期間は社外監査役に、取締役在任期間は社外取締役に、それぞれ含めております。
3 上記の賞与の総額は、支給予定の額であります。当該賞与の算定方法の概要及び業績評価指標の実績等は、上記①及び以下④をご参照ください。
4 上記の業績連動型株価連動報酬(ファントム・ストック)について、対象となった役員はおりません。
5 上記の非金銭報酬である信託型株式報酬の総額は、現時点で金額が確定しておりませんので、当年度計上した引当金額を記載しております。
6 信託型株式報酬の内容については、上記1)④ii)をご参照ください。
③ 役員ごとの連結報酬等の総額等
(注) 1 報酬等の総額が1億円以上である者を記載しています。
2 百万円未満を四捨五入して記載しております。
④ 業績連動報酬の評価指標に係る目標等及び実績
当年度の業績連動報酬の評価指標に係る目標等及び実績は以下のとおりです。賞与における会社業績評価に係る評価指標は、既存事業の利益成長と将来に向けた投資を重視して、指名・報酬諮問委員会での審議を経て、取締役会の決議によって選定しています。信託型株式報酬における評価指標は、「キリングループ2019年-2021年中期経営計画」のもと、株主価値向上と成長投資によるキャッシュ・フローの最大化、及び社会的価値創出のためのCSVパーパスの実現を目指し、重要成果指標より、指名・報酬諮問委員会での審議を経て、取締役会の決議によって選定しています。なお、賞与における会社業績評価指標の達成度評価にあたっては、上記①をご参照ください。
ⅰ) 賞与(当年度を業績評価期間とするもの)
1 会社業績評価の達成度評価にあたっては、在外子会社等の財務諸表項目の換算における各年度の為替変動による影響等を除いております。
2 代表取締役社長 磯崎 功典の個人業績評価については、指名・報酬諮問委員会のうち利害関係人を除く同委員長及び同委員である社外取締役3名(委員長:荒川 詔四、委員:柳 弘之、委員:松田 千恵子)が代表取締役社長 磯崎 功典と面談の上、以下の点を考慮して評価を行い、決定しました。
● 新型コロナウイルスの影響下で、当社の最高経営責任者として強力なリーダーシップを発揮し、大胆な資源再配分やコスト削減による収益の回復を実現したこと
● 長期経営構想KV2027の実現に向けた既存事業の強化、及び将来の成長を支える新規事業の創造・育成を推進したこと
● 多様なステークホルダーを重視した経営を推進したこと(配当予定の維持、従業員の雇用確保・エンゲージメントの向上、ESG・SDGs領域における外部評価獲得)
ⅱ) 信託型株式報酬(当年度を業績評価期間とするもの)
※ 非財務指標について、CSVパーパスの実現に向けた4つの重点課題に対する当年度の取り組み状況は、当社の独自素材であるプラズマ乳酸菌を使用した「iMUSE(イミューズ)」ブランドが国内で初めて免疫機能で機能性表示食品として認められたことや、2020年度CDP(注)気候変動及び水セキュリティにおいて最高位となる「Aリスト」を獲得するなど、特に、健康領域及び環境領域において顕著な進捗があり、全体としても目標を上回ったと評価し、評価記号S(支給率125%)とすることを、指名・報酬諮問委員会の審議を経て、取締役会の決議により決定しました。
(注) CDPは、環境問題に高い関心を持つ世界の機関投資家や主要購買企業の要請に基づき、企業や自治体に、気候変動対策、水資源保護、森林保全などの環境問題対策に関して情報開示を求め、また、それを通じてその対策を促すことを主たる活動としている非営利組織です。
4) 株主総会決議による定め
取締役及び監査役の1事業年度あたりの報酬限度額等は以下のとおりです。
(注) 1 2017年3月30日第178回定時株主総会決議において以上のとおり取締役の金銭報酬の限度額をご承認いただいております(当該決議がされた時点において対象となる役員の員数は9名)。このうち、社外取締役の報酬額については、2020年3月27日第181回定時株主総会において、以上のとおりご承認いただいています。なお、当該決議がされた時点において対象となる役員の員数は12名(うち社外取締役7名)となります。社外取締役には、基本報酬のみを支給することとしております。
2 2020年3月27日第181回定時株主総会において、国内非居住者の取締役に対する業績連動型株価連動報酬の給付に関して費用計上される額を取締役の金銭報酬の限度額である950百万円の範囲内とすることをご承認頂いておりますが、同報酬の支給対象となることが現時点で予定されている役員はおりません。
3 監査役の報酬限度額は、2017年3月30日第178回定時株主総会において、以上のとおりご承認いただいています(当該決議がされた時点において対象となる役員の員数は5名)。監査役には、基本報酬のみを支給することとしております。
4 取締役(社外取締役は除く)及び執行役員のうち国内居住者を対象とする信託型株式報酬制度に関し、当社が拠出する金員の1事業年度あたりの上限及び1事業年度あたりに取締役及び執行役員に交付される当社株式の数の上限は、2020年3月27日第181回定時株主総会において、以上のとおりご承認いただいています。(当該決議がされた時点において対象となる取締役の員数は5名、執行役員の員数は8名です。)。
1) 役員報酬等の決定方針
当社の役員報酬等の決定方針は、独立社外取締役が過半数を占める指名・報酬諮問委員会において、毎期、その妥当性を審議した上で、取締役会にて決定しております。指名・報酬諮問委員会における審議においては、毎期の経営環境の変化や株主・投資家の要請を踏まえるとともに、必要に応じて外部の報酬コンサルティング会社の客観的・専門的意見を参考にしております。かかる審議を経て決定した当社の役員報酬等の決定方針の概要は以下のとおりです。
① 役員報酬等の基本方針
ⅰ) 業績及び中長期的な企業価値との連動を重視した報酬とし、株主と価値を共有するものとする
ⅱ) 当社グループ役員の役割及び職責に相応しい水準とする
ⅲ) 社外取締役が過半数を占める指名・報酬諮問委員会の審議を経ることで、客観性及び透明性を確保する
② 報酬構成と支給対象等
当社の役員報酬等は、固定報酬である「基本報酬」、業績連動報酬としての「賞与」及び「株式報酬」の3つで構成されます。報酬構成と支給対象等の概要は、以下のとおりです。
なお、社外取締役は客観的立場から当社及び当社グループ全体の経営に対して監督及び助言を行う役割を担うこと、監査役は客観的立場から取締役の職務の執行を監査する役割を担うことから、それぞれ基本報酬のみを支給します。
| 報酬等の種類 | 概要 | 評価指標、評価の割合、及び当該指標を採用した理由 | 支給対象 | ||
| 取締役(社外取締役を除く)及び執行役員 ※3 | 社外取締役及び監査役 | ||||
| 基本報酬 (固定報酬) | ● 役位及び職責に基づいた固定報酬 ● 年額を12等分して毎月支給 ● 社外取締役が取締役会議長を担う場合は議長手当を加算 | ― | ○ | ○ | |
| 業績連動 報酬 | 賞与 | ● 年度の業績目標達成、及び将来の成長に向けた取組みを動機付ける業績連動報酬 ● 役位ごとに予め定められた目標達成時の支給額(基準額)を100%とした場合、業績目標の達成度等に応じて0%~200%の範囲内で変動 ● 事業年度終了後に一括支給 | 既存事業の利益成長と将来に向けた投資を重視して、指名・報酬諮問委員会での審議を経て、取締役会の決議によって選定する。なお、2021年度は、以下の2つの指標を選定。 ● 会社業績評価指標(連結事業利益) ● 個人業績評価指標 ※各指標の具体的内容は「④業績連動の仕組み」に記載 | ○ | ― |
| 信託型 株式報酬 ※1、2 | ● 中長期的な企業価値の向上を動機付ける業績連動報酬 ● 原則として、役位ごとに予め定められた基準額を毎年4月1日の株価終値で除して基礎ポイントを算出し、毎事業年度の業績目標の達成度等に応じた業績連動係数(50%~150%)を乗じたポイントを事業年度終了後に付与 ● 原則として、業績評価期間の開始から3年が経過した後の一定の時期に、ポイント数に応じた数の株式を交付(ただし、50%相当は換価処分し、金銭で支給) | 「キリングループ中期経営計画」のもと、株主価値向上と成長投資によるキャッシュ・フローの最大化、及び社会的価値創出のためのCSVパーパスの実現を目指し、重要成果指標より、指名・報酬諮問委員会での審議を経て、取締役会の決議によって選定する。なお、2021年度は、「キリングループ2019年-2021年中長期経営計画」のもと、以下を選定。 ● ROIC ● 平準化EPS ● 非財務評価 ※各指標の具体的内容は「④業績連動の仕組み」に記載 | ○ | ― | |
※1 三菱UFJ信託銀行の役員報酬BIP(Board Incentive Plan)信託
※2 信託型株式報酬制度の対象とならない国内非居住者に対しては、同等の評価の仕組みを有する業績連動型株価連動報酬(ファントム・ストック)制度が適用されます。ただし、同報酬の支給対象となることが現時点で予定されている役員はおりません。
※3 (4)[役員の報酬等]に記載する執行役員とは、取締役を兼務する者及び当社との間で雇用関係にある者を除きます。
③ 報酬水準の設定と業績連動報酬の比率
当社の役員報酬水準及び業績連動報酬(賞与及び信託型株式報酬)の比率は、外部調査機関の役員報酬調査データによる報酬水準・業績連動性の客観的な比較検証を行った上で、個人別の役割・職責等を基礎として指名・報酬諮問委員会の審議を経て、取締役会の決議によって決定いたします。比較対象は、主に国内における当社と同規模程度の企業又は国内の同業他社とし、業績目標達成時にそれらの比較対象と比較して遜色のない報酬水準となるように設計しています。業績連動報酬の報酬総額に占める比率は、原則として、業績目標達成時(基準額の場合)に概ね50%程度となるように設計しています。具体的には、代表取締役社長は、基本報酬:業績連動報酬の基準額=45:55(うち、賞与32、株式報酬23)の比率とし、他の取締役(社外取締役を除く)及び執行役員はこれに準じて役位及び職責を考慮して決定いたします。
イメージ図1 代表取締役社長の業績連動報酬の比率

④ 業績連動の仕組み
当社の業績連動報酬の算定方法の決定に関する方針は、以下のとおりとなっています。
| 報酬等の種類 | 対象となる取締役 | |||
| 代表取締役社長 | それ以外の取締役(社外取締役を除く)及び執行役員 | |||
| 賞与 | 目標設定 | 会社業績 評価指標 (連結事業利益) | ● 過年度実績や中計の内容、期初における業績見通し等を踏まえ、指名・報酬諮問委員会での審議を経て取締役会にて決定する | |
| 個人業績 評価指標 | ● 代表取締役社長と指名・報酬諮問委員会の委員長または委員である社外取締役との期初の面談を経て、指名・報酬諮問委員会が具体的な評価指標及び目標を決定する | ● 個別に担う重点課題・担当部門業績について、期初に各役員と代表取締役社長との面談を経たうえで、代表取締役社長が具体的な評価指標及び目標の原案を作成し、指名・報酬諮問委員会が決定する | ||
| 信託型 株式報酬 | 評価指標の目標設定 | ● 過年度実績や中計の内容、期初における業績見通し等を踏まえ、指名・報酬諮問委員会での審議を経て取締役会にて決定する | ||
かかる方針を踏まえて決定した2021年度に係る業績連動報酬の算定方法は、以下のとおりです。なお、業績指標の達成度評価にあたっては、在外子会社等の財務諸表項目の換算における各年度の為替変動による影響等を除くものとしております。
ⅰ) 賞与
賞与の評価指標は、会社業績評価指標(連結事業利益)及び個人業績評価指標とします。役位ごとに予め目標達成時の支給額(基準額)を定め、これを支給率100%とした場合に、目標達成度合いに応じて0%~200%の間で支給率を変動させるものとします。会社業績評価指標の毎期の目標等については、過年度実績や中計の内容、期初における業績見通し等を踏まえ、指名・報酬諮問委員会での審議を経て、取締役会において決定いたします。
なお、個人業績評価については、2021年度より、会社業績目標の達成に向けた戦略・方針の意思決定など、経営の最高責任者としてのパフォーマンスの発揮度を賞与に反映させるため、代表取締役社長の評価にも個人業績評価を導入します。また、代表取締役社長以外の取締役及び執行役員についても、職責に応じて、評価割合を決定しております。いずれについても、以下のとおり、指名・報酬諮問委員会において、具体的な評価指標及び目標を決定いたします。
それぞれにおける2021年度の目標、支給率の変動幅及び評価割合については、以下のとおりです。
| 業績評価指標 | 評価割合 | 支給率の 変動幅 | 目標等 | |||
| 代表取締役社長 | 代表取締役副社長 ※ | その他の 取締役及び 執行役員 | ||||
| 会社業績評価 (連結事業利益) (A) | 70% | 60% | 50% | 0%~200% | 上限値 | 目標業績+20% |
| 目標業績 | 1,800億円 | |||||
| 下限値 | 目標業績-20% | |||||
| 個人業績評価 (B) | 30% | 40% | 50% | 0%~200% | ● 代表取締役社長:代表取締役社長と指名・報酬諮問委員会の委員長または委員である社外取締役との期初の面談を経て、指名・報酬諮問委員会が具体的な評価指標及び目標を決定します。 ● 代表取締役社長以外の取締役及び執行役員:個別に担う重点課題、担当部門業績について、代表取締役社長が、期初に各取締役及び各執行役員との面談を経たうえで、具体的な評価指標及び目標の原案を作成し、指名・報酬諮問委員会が決定します。 | |
※取締役を兼務しない副社長執行役員も同様とする。
イメージ図2 賞与の業績連動の仕組み

ⅱ) 株式報酬
当社の株式報酬は、信託型株式報酬制度です。当該制度は、当社が金員を拠出して設定する信託が、当該金員を原資として当社株式を取得し、原則として、当社の株式交付規程に従ってポイントの付与を受けた当社の取締役(社外取締役を除く)及び執行役員に対して、当社株式及び換価処分対象となる当社株式に係る換価処分金相当額の金銭の交付及び給付を行う制度です。当該信託型株式報酬制度は、当社の中期経営計画の対象となる事業年度を対象期間としています。当社は、当該対象期間に係る各事業年度の翌事業年度に、役位別の株式報酬基準額に基づきあらかじめ定められた基礎ポイントに、業績目標の達成度に基づき定められる業績連動係数(イメージ図4参照)を乗じて算出したポイントを付与します。原則として各業績評価期間の開始から3年が経過した後の一定の時期に所定の受益者確定手続きを経ることで、付与された業績評価期間に係るポイント(1ポイントは当社普通株式1株に換算されます。)の一定の割合に相当する数の当社株式(単元未満株式は切り上げ)が交付され、残りのポイントに相当する数の当社株式は、納税資金に充てることを目的として、信託内で換価された上、換価処分金相当額の金銭が給付されます。
毎期の目標については、過年度実績や中計の内容、期初における業績見通し等を踏まえ、指名・報酬諮問委員会での審議を経て、取締役会で決定いたします。
なお、2021年度の各業績評価指標等の目標等は以下の表に記載のとおりです。
※ 2021年度においては、評価指標をROIC、平準化EPS、非財務指標の3つとし、目標達成度合いに応じた業績連動係数を算出します。非財務指標はキリングループが目指すCSVパーパスの実現に向けたアクションプランであるCSVコミットメントの進捗及び達成状況、及びこうした会社方針に対する理解・共感・行動の視点での従業員エンゲージメントの状況を総合的に評価します。CSVコミットメントについては、4つの重点課題(「酒類メーカーとしての責任」、「健康」、「地域社会・コミュニティ」、「環境」)に応じた取組みを総合的に評価します。非財務指標の評価は、客観性及び透明性を担保するため、グループ経営戦略会議における評価を踏まえ、指名・報酬諮問委員会において審議し、取締役会において決定します。業績連動係数は、評価指標ごとに50%~150%の間で変動し、目標達成時に100%となります。なお、取締役による株式保有を促進する観点から、業績連動係数の下限は、50%とします。毎期の目標については、過年度実績や中計の内容、期初における業績見通しを踏まえ、指名・報酬諮問委員会での審議を経て取締役会で決定します。
| 業績評価指標 | 評価 割合 | 支給率の変動幅 | 目標等 | |
| ROIC | 40% | 50%~150% | 上限値 | 11.9% |
| 目標業績 | 7.6% | |||
| 下限値 | 3.3% | |||
| 平準化EPS | 40% | 50%~150% | 上限値 | 167.1円 |
| 目標業績 | 147円 | |||
| 下限値 | 125円 | |||
| 非財務指標 | 20% | 50%~150% | ● CSVコミットメントの進捗及び達成状況、及び従業員エンゲージメントの状況を総合的に評価 ● 支給率は、SS=150%、S=125%、A=100%、B=75%、C=50%とする。 | |
イメージ図3 業績評価と株式の交付時期

イメージ図4 信託型株式報酬の業績連動係数の算定式

ⅲ) 業績連動型株価連動報酬(ファントム・ストック)
国内非居住者に対しては、業績連動型株価連動報酬制度が適用されます。当該制度では、当社の株式交付規程に従い、信託型株式報酬制度と同一の計算式によりポイントを付与し、付与されたポイントに応じて、信託型株式報酬制度において交付されるべき当社株式(信託型株式報酬制度において換価処分対象となる当社株式を含みます。)の額に相当する額の金銭が給付されます。
⑤ 役員報酬等の決定の方法
役員報酬等の決定については、当社は上記①~④の基本方針に従って、公正かつ合理的な制度運用が担保されるよう、独立社外取締役が過半数を占め、かつ独立社外取締役が委員長である指名・報酬諮問委員会において審議し、取締役会に答申した上で、あらかじめ株主総会で決議された報酬限度額の範囲内で、取締役報酬については取締役会で、監査役報酬については監査役の協議により、それぞれ決定することとしております。
ただし、代表取締役社長を含む各取締役(社外取締役を除く)及び各執行役員の賞与の個人業績評価(評価指標及び目標の設定を含む)、ならびにそれらの達成度等に応じた評価結果及び個人業績評価に係る個人別支給率の決定は、指名・報酬諮問委員会に委任することとしております。具体的には、代表取締役社長については、評価の客観性・透明性を担保するため、指名・報酬諮問委員会の委員のうち利害関係人を除いた委員長または委員である社外取締役が、期初及び期末に代表取締役社長との面談を実施し、具体的な評価指標及び目標、ならびにそれらの達成度等に応じた個人業績評価結果及び当該評価結果に係る個人別支給率を決定します。また、代表取締役社長以外の取締役(社外取締役を除く。以下同様)及び執行役員については、代表取締役社長が各取締役及び各執行役員との期初・期末の面談を通じて、具体的な評価指標及び目標、ならびにそれらの達成度等に応じた個人業績評価結果及び当該評価結果に係る個人別支給率の原案を作成し、指名・報酬諮問委員会が、その原案を審議した上で、具体的な評価指標及び目標、ならびに個人業績評価及び個人業績評価に係る個人別支給率を決定します。
指名・報酬諮問委員会は、代表取締役社長を含む各取締役及び各執行役員の賞与について、個人業績評価結果及び個人業績評価に係る個人別支給率を決定した上で、適時・適切に取締役会に報告します。
指名・報酬諮問委員会の構成・権限等は以下のとおりです。
ⅰ) 指名・報酬諮問委員会の委員構成
指名・報酬諮問委員会は5名の委員で構成されます。(社外取締役3名、社内取締役2名)
委員長:松田 千恵子(社外取締役)
委員:柳 弘之(社外取締役)
委員:塩野 紀子(社外取締役)
委員:磯崎 功典
委員:三好 敏也
ⅱ) 指名・報酬諮問委員会における審議事項及び決定事項
役員報酬等に関する指名・報酬諮問委員会における審議事項及び決定事項は以下のとおりです。
(審議事項)
〈1〉取締役の報酬制度、報酬水準並びに個人別の報酬に関する決定方針及び個人別の報酬等の額または数
〈2〉監査役の報酬制度、報酬水準並びに個人別の報酬に関する決定方針及び個人別の報酬等の額または数
〈3〉執行役員の報酬制度、報酬水準並びに個人別の報酬に関する決定方針及び個人別の報酬等の額または数 ※
〈4〉国内外の主要グループ会社の社長の報酬制度、報酬水準並びに個人別の報酬(一部取締役を含む)に関する決定方針
(決定事項)
〈5〉取締役及び執行役員の賞与の個人業績評価及び個人業績評価に係る個人別支給率の決定
指名・報酬諮問委員会は、主に上記〈1〉~〈4〉の審議及び〈5〉の決定を目的として定期的に開催される他、役員報酬に関する法規制等の環境変化に応じて開催されます。また、必要に応じて外部のアドバイザーが陪席する場合があります。
※ 〈3〉についても、上記①~④の基本方針に従って、取締役会にて決定しております。
⑥ その他重要な事項
当社は、取締役(社外取締役を含む)及び執行役員の報酬等の決定に際して、事前に予期せぬ特殊要因(天変地異、急激な為替の変動、不祥事、組織再編等、ただし、必ずしもこれらに限定されない)が発生した場合には、必要に応じて臨時に指名・報酬諮問委員会の審議を経て、取締役会の決議において裁量的な判断を加える場合があります。
2)役員報酬等の決定方針の決定プロセス
上記の役員報酬の決定に関する方針は、指名・報酬諮問委員会において審議し、取締役会に答申した上で、取締役会において決定することとしております。
3) 2020年度(当年度)の報酬等
① 当年度に係る役員報酬等の概要
当年度に係る役員報酬等は、当社と業態・規模の近い企業との比較検証結果を踏まえて報酬水準・報酬構成を設定し、当該事業年度の業績や環境変化に対する各役員の貢献等を考慮して、取締役会の決議により業績連動報酬の支給額等を決定しました。また、決定に際しては、外部専門機関(報酬コンサルタント等)の客観的・専門的な助言を参考にするとともに、指名・報酬諮問委員会の審議を経ております。
なお、新型コロナウイルスを含む当年度の環境変化の状況に鑑み、指名・報酬諮問委員会が、当年度の業績評価指標の適用方法等について期中に改めて審議した結果、当年度を特殊な経営環境であると捉え、かかる特殊な状況下での当社取締役の経営努力及び実績を正しく評価すべきと判断しました。
これを踏まえて、当年度は、会社業績評価について、以下の3点を総合的に考慮し、賞与に反映することを取締役会の決議により決定しました。
● 財務業績の下支え:当社取締役は、環境変化に伴い売上収益が減少するなかで、固定費削減などの施策を講じることによって、フリーキャッシュ・フローを確保するとともに、各事業への影響を最小化するための取組みを講じました。これにより、連結事業利益は、第3四半期決算発表時点での予測値1,500億円を上回る1,621億円を達成しました。また、その結果、年間配当金は期初の予定どおり一株につき65円としました。
● 従業員の雇用・安全と意欲の確保:当社取締役は、新型コロナウイルスの影響が生じ始めた時期より、国内グループ従業員の雇用確保を前提としつつ、感染リスク軽減・感染拡大防止策を講じ、従業員が安心して勤務できる環境を整備しました。このような取組みが従業員の効率的な業務遂行と意欲の喚起につながり、困難な状況下ありながら、当社製品の供給責任を果たし、事業の安定的な運営を可能としました。
● 中長期的な成長に向けた事業基盤の構築:ライオン飲料事業の売却など、事業ポートフォリオの最適化に向けた取組みに加え、社会と価値を共創し持続的に成長するための指針である「キリングループCSVパーパス」の実現に向けた取組みを、途切れることなく継続しました。
また、これらの取組みや成果の実現に向けた経営の最高責任者としてのパフォーマンスを賞与に反映させるため、当年度において、代表取締役社長の評価にも個人業績評価を加味することとし、代表取締役社長以外の取締役(社外取締役を除く)と同様に、会社業績評価60%、個人業績評価40%とすることとしました。なお、代表取締役社長の個人業績評価にあたっては、指名・報酬諮問委員会の委員のうち利害関係人を除いた同委員長及び委員である社外取締役3名(委員長:荒川 詔四、委員:柳 弘之、委員:松田 千恵子。本段落において同様)が、社外の独立した客観的な視点から評価を行うべく、代表取締役社長の個人業績評価及び個人業績評価に係る支給率について取締役会から委任を受けて決定しております。更に、指名・報酬諮問委員会は、代表取締役社長を除く取締役の最終的な賞与の個人業績評価及び個人業績評価に係る支給率について、代表取締役社長からそれらの原案の報告を受け、これを審議し、個人業績評価及び個人業績評価に係る個人別支給率を決定し、速やかに、代表取締役社長を除く取締役の最終的な賞与の支給総額を取締役会に報告し、取締役会でその決議をしております。
なお、当年度において、指名・報酬諮問委員会は計13回開催され、報酬水準の設定と業績連動報酬の比率、業績連動の仕組み等に関する定期的な審議のほか、当年度の業績連動報酬に係る目標等の修正の是非、及び具体的な修正内容、並びに2021年度の業績連動報酬の個人評価のあり方等に関して審議を行いました。なお、このうち3回は外部のアドバイザーが同席し、客観的かつ独立的な立場からの助言及び情報提供を受けております。審議内容は定期的に取締役会に答申し、取締役会にて決定しております。当年度開催の指名・報酬諮問委員会及び取締役会における、役員報酬に係る主な議題は以下のとおりです。
【2019年度にかかる役員報酬】
・2019年度実績を踏まえた賞与の支給額及び譲渡制限付株式報酬(業績条件付)の解除割合
【当年度にかかる役員報酬】
・グローバル及び日本国内における最新の役員報酬環境の確認
・役員報酬水準・業績連動性の妥当性の検証(外部の報酬コンサルティング会社による客観的な役員報酬調査データを参照)
・当年度業績連動報酬の変動幅並びに業績評価指標の目標業績、下限値及び上限値の設定
・当年度の業績連動報酬に係る目標等の修正の是非、及び具体的な修正内容(当年度の環境変化に鑑みた業績連動報酬の適用方法を含む)
【2021年度にかかる役員報酬】
・2021年度の業績連動報酬における役位別の基準額の妥当性の検証、会社業績評価及び個人業績評価の在り方
指名・報酬諮問委員会におけるかかる審議結果の答申等を受け、当社取締役会は、当該事業年度に係る取締役の個人別の報酬等は、報酬等の決定方針に沿ったものであり、妥当であるものと判断しております。
当年度に係る役員区分ごとの報酬等の総額等及び役員ごとの連結報酬等の総額等、並びに、業績連動報酬の目標及び実績等は以下②~④に記載のとおりです。
② 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別総額及び対象となる役員の員数
| 役員区分 | 報酬等の 総額 (百万円) | 報酬等の種類別の総額(百万円)及び対象員数(名) | ||||||||
| 固定報酬 | 業績連動報酬 | |||||||||
| 金銭報酬 | 非金銭報酬 | |||||||||
| 基本報酬 | 賞与 | 業績連動型株価連動報酬(ファントム・ ストック) | 信託型株式報酬 | |||||||
| 総額 | 対象員数 | 総額 | 対象員数 | 総額 | 対象員数 | 総額 | 対象員数 | |||
| 取締役 (社外取締役を除く) | 389 | 265 | 5 | 107 | 5 | - | - | 17 | 5 | |
| 監査役 (社外監査役を除く) | 71 | 71 | 2 | - | - | - | - | - | - | |
| 社外 役員 | 社外取締役 | 110 | 110 | 8 | - | - | - | - | - | - |
| 社外監査役 | 51 | 51 | 4 | - | - | - | - | - | - | |
| 計 | 622 | 498 | 19 | 107 | 5 | - | - | 17 | 5 | |
(注) 1 当年度末日時点における在籍人員は、取締役12名、監査役5名でありますが、上記報酬額には、2020年3月27日付をもって退任した取締役1名分及び監査役1名分を含んでおります。
2 取締役松田千恵子氏は、2020年3月27日付をもって監査役を退任した後、取締役に就任したため、対象員数及び総額については、監査役在任期間は社外監査役に、取締役在任期間は社外取締役に、それぞれ含めております。
3 上記の賞与の総額は、支給予定の額であります。当該賞与の算定方法の概要及び業績評価指標の実績等は、上記①及び以下④をご参照ください。
4 上記の業績連動型株価連動報酬(ファントム・ストック)について、対象となった役員はおりません。
5 上記の非金銭報酬である信託型株式報酬の総額は、現時点で金額が確定しておりませんので、当年度計上した引当金額を記載しております。
6 信託型株式報酬の内容については、上記1)④ii)をご参照ください。
③ 役員ごとの連結報酬等の総額等
| 氏名 | 役員区分 | 報酬等の総額 (百万円) | 報酬額の種類別の額(百万円) | ||
| 固定報酬 | 業績連動報酬 | ||||
| 基本報酬 | 賞与 | 株式報酬 | |||
| 磯崎 功典 | 代表取締役社長 | 154 | 96 | 50 | 7 |
(注) 1 報酬等の総額が1億円以上である者を記載しています。
2 百万円未満を四捨五入して記載しております。
④ 業績連動報酬の評価指標に係る目標等及び実績
当年度の業績連動報酬の評価指標に係る目標等及び実績は以下のとおりです。賞与における会社業績評価に係る評価指標は、既存事業の利益成長と将来に向けた投資を重視して、指名・報酬諮問委員会での審議を経て、取締役会の決議によって選定しています。信託型株式報酬における評価指標は、「キリングループ2019年-2021年中期経営計画」のもと、株主価値向上と成長投資によるキャッシュ・フローの最大化、及び社会的価値創出のためのCSVパーパスの実現を目指し、重要成果指標より、指名・報酬諮問委員会での審議を経て、取締役会の決議によって選定しています。なお、賞与における会社業績評価指標の達成度評価にあたっては、上記①をご参照ください。
ⅰ) 賞与(当年度を業績評価期間とするもの)
| 業績評価指標 | 評価 割合 | 支給率の 変動幅 | 支給率の基準値 | 実績 | 各業績 支給率 の実績 | 最終 支給率 |
| 会社業績評価 (連結事業利益) | 60% | 0%~200% | 1,910億円 | 1,596億円 | 25%※ 詳細は上記2)①をご参照ください。 | 55%~75% |
| 個人業績評価 | 40% | 0%~200% | 個人ごとの委嘱業務等の評価指標に基づくため、個人ごとに業績評価指標、目標等及び実績は異なります。 | 100%~150% | ||
1 会社業績評価の達成度評価にあたっては、在外子会社等の財務諸表項目の換算における各年度の為替変動による影響等を除いております。
2 代表取締役社長 磯崎 功典の個人業績評価については、指名・報酬諮問委員会のうち利害関係人を除く同委員長及び同委員である社外取締役3名(委員長:荒川 詔四、委員:柳 弘之、委員:松田 千恵子)が代表取締役社長 磯崎 功典と面談の上、以下の点を考慮して評価を行い、決定しました。
● 新型コロナウイルスの影響下で、当社の最高経営責任者として強力なリーダーシップを発揮し、大胆な資源再配分やコスト削減による収益の回復を実現したこと
● 長期経営構想KV2027の実現に向けた既存事業の強化、及び将来の成長を支える新規事業の創造・育成を推進したこと
● 多様なステークホルダーを重視した経営を推進したこと(配当予定の維持、従業員の雇用確保・エンゲージメントの向上、ESG・SDGs領域における外部評価獲得)
ⅱ) 信託型株式報酬(当年度を業績評価期間とするもの)
| 業績評価指標 | 評価割合 | 目標等 | 実績(各指標 ごとの支給率) | 最終支給率 (業績連動係数) | |
| ROIC | 45% | 上限値 | 12.9% | 5.9%(62.5%) | 63.1% |
| 目標業績 | 8.9% | ||||
| 下限値 | 4.9% | ||||
| 平準化EPS | 45% | 上限値 | 186.3円 | 134円(50.0%) | |
| 目標業績 | 162円 | ||||
| 下限値 | 137.7円 | ||||
| 非財務指標 | 10% | CSVコミットメントの4つの重点課題に応じたロードマップ、アクションプランを設定し、進捗及び達成度を総合的に総合評価 | S(125.0%) | ||
※ 非財務指標について、CSVパーパスの実現に向けた4つの重点課題に対する当年度の取り組み状況は、当社の独自素材であるプラズマ乳酸菌を使用した「iMUSE(イミューズ)」ブランドが国内で初めて免疫機能で機能性表示食品として認められたことや、2020年度CDP(注)気候変動及び水セキュリティにおいて最高位となる「Aリスト」を獲得するなど、特に、健康領域及び環境領域において顕著な進捗があり、全体としても目標を上回ったと評価し、評価記号S(支給率125%)とすることを、指名・報酬諮問委員会の審議を経て、取締役会の決議により決定しました。
(注) CDPは、環境問題に高い関心を持つ世界の機関投資家や主要購買企業の要請に基づき、企業や自治体に、気候変動対策、水資源保護、森林保全などの環境問題対策に関して情報開示を求め、また、それを通じてその対策を促すことを主たる活動としている非営利組織です。
4) 株主総会決議による定め
取締役及び監査役の1事業年度あたりの報酬限度額等は以下のとおりです。
| 基本報酬及び賞与 | 株式報酬 | ||
| 報酬限度額(百万円) | 報酬限度額(百万円) | 上限株数 | |
| 取締役 | 950(うち、社外取締役150)(注1,2) | 600(注4) | 60万株(注4) |
| 監査役 | 130(注3) | ― | ― |
(注) 1 2017年3月30日第178回定時株主総会決議において以上のとおり取締役の金銭報酬の限度額をご承認いただいております(当該決議がされた時点において対象となる役員の員数は9名)。このうち、社外取締役の報酬額については、2020年3月27日第181回定時株主総会において、以上のとおりご承認いただいています。なお、当該決議がされた時点において対象となる役員の員数は12名(うち社外取締役7名)となります。社外取締役には、基本報酬のみを支給することとしております。
2 2020年3月27日第181回定時株主総会において、国内非居住者の取締役に対する業績連動型株価連動報酬の給付に関して費用計上される額を取締役の金銭報酬の限度額である950百万円の範囲内とすることをご承認頂いておりますが、同報酬の支給対象となることが現時点で予定されている役員はおりません。
3 監査役の報酬限度額は、2017年3月30日第178回定時株主総会において、以上のとおりご承認いただいています(当該決議がされた時点において対象となる役員の員数は5名)。監査役には、基本報酬のみを支給することとしております。
4 取締役(社外取締役は除く)及び執行役員のうち国内居住者を対象とする信託型株式報酬制度に関し、当社が拠出する金員の1事業年度あたりの上限及び1事業年度あたりに取締役及び執行役員に交付される当社株式の数の上限は、2020年3月27日第181回定時株主総会において、以上のとおりご承認いただいています。(当該決議がされた時点において対象となる取締役の員数は5名、執行役員の員数は8名です。)。