有価証券報告書-第101期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の世界経済は、米国の景気は着実に回復が続き、欧州の景気も緩やかに拡大しており、全体として堅調に推移しております。日本経済についても、緩やかな回復が続いております。
このような状況下における、当社グループの売上は、国内については、飲料が好調に推移し、食品も前期を上回り、しょうゆ、酒類が前期を下回ったものの、全体として前期を上回りました。海外については、しょうゆは北米、欧州、アジア・オセアニアともに売上を伸ばし、食料品卸売事業も好調に推移し、前期の売上を上回りました。
この結果、当連結会計年度の連結グループの売上高は4,306億2百万円(前期比107.1%)、営業利益は365億2百万円(前期比111.1%)、経常利益は359億8千5百万円(前期比112.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益は238億4千6百万円(前期比100.1%)となりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ143億2千7百万円減少し、3,469億2千1百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ231億7千9百万円減少の936億3千1百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ88億5千2百万円増加の2,532億8千9百万円となりました。
b.経営成績
<セグメントの業績の概要>セグメントの業績の概要は次のとおりであります。
国内における売上の概要は次のとおりであります。
(国内 食料品製造・販売事業)
当事業は、しょうゆ部門、つゆ・たれ・デルモンテ調味料等の食品部門、豆乳飲料・デルモンテ飲料等の飲料部門、みりん・ワイン等の酒類部門からなり、国内において当該商品の製造・販売を手がけております。各部門の売上の概要は次のとおりであります。
■しょうゆ部門
しょうゆは、家庭用分野では、「いつでも新鮮」シリーズが「新鮮な生しょうゆのおいしさ」、「鮮度維持」、「使いやすさ」という付加価値が市場に浸透し、店頭販促やテレビ広告も強化した結果、順調に売上を伸ばしました。一方、「特選丸大豆」、「こいくちしょうゆ」などのペットボトル品は前期を下回りました。加工・業務用分野では、中型容器は前期を下回りましたが、大型容器は順調に推移しました。この結果、部門全体としては前期の売上を下回りました。
■食品部門
つゆ類は、家庭用分野では、ストレートタイプつゆの「具麺シリーズ」が好調に推移し、濃縮つゆは前期にリニューアルした「濃いだし本つゆ」が売上を伸ばし、前期を上回りました。たれ類は、主力商品である「わが家は焼肉屋さん」シリーズが好調に推移し、「ステーキしょうゆ」、業務用分野も売上を伸ばしたことから、前期を上回りました。「うちのごはん」は、テレビ広告や販促キャンペーン活動の効果もあり、前期を上回りました。デルモンテ調味料は、「リコピンリッチ」などの高付加価値品が好調に推移しましたが、価格体系変更の影響により、全体としては前期を下回りました。この結果、部門全体としては前期の売上を上回りました。
■飲料部門
豆乳飲料は、健康志向の高まりを背景に、特定保健用食品の商品が伸長しました。また飲用だけでなく料理素材として豆乳を使う消費者も増えており、前期の売上を上回りました。
デルモンテ飲料は、トマトジュースが市場の拡大を背景に大きく売上を伸ばしたことに加え、新商品のリコピンリッチトマト飲料が好調に推移したことにより、前期の売上を上回りました。この結果、部門全体としても前期の売上を上回りました。
■酒類部門
本みりんは、新型容器の「米麹こだわり仕込み本みりん」は好調だったものの、「芳醇本みりん」が振るわず、前期を下回りました。国産ワインは、「甲州酵母の泡」等の日本ワインが順調に推移したものの、大型容器が振るわず、前期を下回りました。輸入ワインは前期を下回りました。この結果、部門全体としては前期の売上を下回りました。
以上の結果、国内 食料品製造・販売事業の売上高は1,724億3千7百万円(前期比103.0%)、営業利益は103億8千5百万円(前期比125.0%)と増収増益となりました。
(国内 その他事業)
当事業は、臨床診断薬・衛生検査薬・加工用酵素、ヒアルロン酸等の化成品等の製造・販売、不動産賃貸及び運送事業、グループ会社内への間接業務の提供等を行っております。
臨床診断薬、衛生検査薬は好調に推移しましたが、ヒアルロン酸等の化成品事業は振るいませんでした。運送事業は前期を上回りました。この結果、部門全体としては前期の売上を上回りました。
この結果、国内 その他事業の売上高は211億4千9百万円(前期比100.5%)、営業利益は14億6千5百万円(前期比101.5%)と、増収増益となりました。
海外における売上の概要は次のとおりであります。
(海外 食料品製造・販売事業)
当事業は、しょうゆ部門、デルモンテ部門、健康食品等のその他食料品部門からなり、海外において当該商品の製造・販売を手がけております。各部門の売上の概要は次のとおりであります。
■しょうゆ部門
北米市場においては、家庭用分野では、主力商品であるしょうゆに加え、しょうゆをベースとした調味料などの拡充に引き続き力を入れ、当社のブランド力を活かした事業展開を行ってまいりました。また、加工・業務用分野では顧客のニーズに合わせたきめ細かな対応を行い、両分野とも順調に推移いたしました。この結果、前期の売上を上回りました。
欧州市場においては、重点市場であるフランスなどで堅調に売上を伸ばし、前期の売上を上回りました。
アジア・オセアニア市場においては、インドネシア、フィリピンなどで売上を伸ばしました。また、中国の製造会社の実績が前年第4四半期より加わり、全体として前期を大きく上回りました。この結果、部門全体では前期の売上を上回りました。
■デルモンテ部門
当部門は、アジア・オセアニア地域で、フルーツ缶詰・コーン製品、トマトケチャップ等を製造・販売しております。
トロピカルフルーツ缶詰が、主要市場である韓国、香港、シンガポールで前期の売上を下回りました。この結果、前期の売上げを下回りました。
■その他食料品部門
当部門は、主に北米地域において、健康食品を製造・販売しております。
医師ルート向けは堅調に推移いたしましたが、一般店舗ルートは振るわず、前期の売上を下回りました。
以上の結果、海外 食料品製造・販売事業の売上高は894億5千3百万円(前期比109.4%)、営業利益は177億9千1百万円(前期比109.5%)と、増収増益となりました。
(海外 食料品卸売事業)
当事業は、国内外において、東洋食品等を仕入れ、販売しております。
北米では、アジア系マーケットにとどまらず、ローカルマーケットへのさらなる浸透を進め、売上を伸ばしました。また、欧州、アジア・オセアニアでは引き続き市場が拡大しており、各地域で売上は順調に推移いたしました。この結果、前期の売上を上回りました。
この結果、海外 食料品卸売事業の売上高は1,744億5千7百万円(前期比111.2%)、営業利益は81億6千6百万円(前期比106.8%)と、増収増益となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前期末に比べ214億1千9百万円減少し、227億8千5百万円となりました。
当連結会計年度における活動ごとのキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、376億4千5百万円の収入となり、前連結会計年度に比べ115億9百万円収入増でありました。これは主に、法人税等の支払が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、146億4千万円の支出となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、439億6千8百万円の支出となりました。これは主に、社債の償還による支出、配当金の支払、自己株式の取得による支出があったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。なお、本項に記載の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成30年6月26日)現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)経営成績等
(a)経営成績の分析
(業績概要)
当連結会計年度の当社グループの業績は、国内においては、しょうゆ、酒類が前期を下回ったものの、飲料が好調に推移し、食品も前期を上回ったことから、全体として増収増益となりました。海外においては、しょうゆは北米、欧州、アジア・オセアニアともに売上を伸ばし、食料品卸売事業も好調に推移したことにより、増収増益となりました。この結果、売上高は前期に比べ28,428百万円増収の430,602百万円(前期比107.1%)、営業利益は前期に比べ3,659百万円増益の36,502百万円(前期比111.1%)、経常利益は前期に比べ3,948百万円増益の35,985百万円(前期比112.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に比べ35百万円増益の23,846百万円(前期比100.1%)となりました。
(売上高)
当連結会計年度の当社グループの売上高は、前期に比べ28,428百万円増収の430,602百万円(前期比107.1%)となりました。
ⅰ.国内 食料品製造・販売事業
しょうゆ部門は、家庭用分野では「いつでも新鮮」シリーズが順調に売上を伸ばしましたが、「特選丸大豆」、「こいくちしょうゆ」などのペットボトル品は前期を下回りました。加工・業務用分野では、大型容器は順調に推移したものの、中型容器は前期を下回りました。この結果、部門全体としては前期の売上を下回りました。一方、食品部門は、つゆ類は家庭用分野では、ストレートタイプつゆの「具麺シリーズ」が好調に推移し、濃縮つゆは前期にリニューアルした「濃いだし本つゆ」が売上を伸ばし、前期を上回りました。たれ類は、主力商品である「わが家は焼肉屋さん」シリーズが好調に推移し、「ステーキしょうゆ」、業務用分野も売上を伸ばしたことから、前期を上回りました。「うちのごはん」は、テレビ広告や販促キャンペーン活動の効果もあり、前期を上回りました。デルモンテ調味料は、「リコピンリッチ」などの高付加価値品が好調に推移しましたが、価格体系変更の影響により、全体としては前期を下回りました。この結果、部門全体としては前期の売上を上回りました。飲料部門では、豆乳飲料は、健康志向の高まりを背景に、特定保健用食品の商品が伸張し、また飲用だけでなく料理素材として豆乳を使う消費者も増えており、前期の売上を上回りました。デルモンテ飲料は、トマトジューズが市場の拡大を背景に大きく売上を伸ばしたことに加え、新商品のリコピンリッチトマト飲料が好調に推移したことにより、前期の売上を上回りました。この結果、部門全体としては前期の売上を上回りました。酒類部門では、本みりんは新型容器の「米麹こだわり仕込み本みりん」は好調だったものの、「芳醇本みりん」が振るわず、前期を下回りました。国産ワインは、「甲州酵母の泡」等の日本ワインが順調に推移したものの、大型容器が振るわず、前期を下回りました。輸入ワインは前期を下回しました。この結果、部門全体としては前期の売上を下回りました。この結果、前期に比べ5,099百万円増収の172,437百万円(前期比103.0%)となりました。
ⅱ.国内 その他事業
臨床診断薬、衛生検査薬は好調に推移しましたが、ヒアルロン酸等の化成品事業は振るいませんでした。運送事業は前期を上回りました。この結果、部門全体としては前期の売上を上回りました。この結果、前期に比べ114百万円増収の21,149百万円(前期比100.5%)となりました。
ⅲ.海外 食料品製造・販売事業
しょうゆ部門は、北米市場では、加工・業務用分野で順調に推移し、前期の売上を上回りました。欧州市場においては、重点市場であるフランスなどで堅調に売上を伸ばし、前期の売上を上回りました。アジア・オセアニア市場においては、インドネシア、フィリピンなどで売上を伸ばし、また、中国の製造会社の実績が前年第4四半期より加わり、全体として前期を大きく上回りました。この結果、部門全体では前期の売上を上回りました。
デルモンテ部門は、トロピカルフルーツ缶詰が、主要市場である韓国、香港、シンガポールで前期の売上を下回りました。この結果、前期の売上を下回りました。その他食料品部門は、医師ルート向けは堅調に推移いたしましたが、一般店舗ルートは振るわず、前期の売上を下回りました。この結果、前期に比べ7,669百万円増収の89,453百万円(前期比109.4%)となりました。
ⅳ.海外 食料品卸売事業
北米では、アジア系マーケットにとどまらず、ローカルマーケットへのさらなる浸透を進め、売上を伸ばしました。また、欧州、アジア・オセアニアでは引き続き市場が拡大しており、各地域で売上は順調に推移いたしました。この結果、前期に比べ17,589百万円増収の174,457百万円(前期比111.2%)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の当社グループの営業利益は、前期に比べ3,659百万円増益の36,502百万円(前期比111.1%)となりました。
ⅰ.国内 食料品製造・販売事業
好調に推移した飲料の増益効果や原材料等の下落などの影響により増益となりました。この結果、国内 食料品製造・販売事業の営業利益は、前期に比べ2,079百万円増益の10,385百万円(前期比125.0%)となりました。
ⅱ.国内 その他事業
間接業務の提供に伴う売上の増加等の影響により、国内 その他事業の営業利益は、前期に比べ22百万円増益の1,465百万円(前期比101.5%)となりました。
ⅲ.海外 食料品製造・販売事業
しょうゆ部門は、北米、欧州、アジア・オセアニアの各市場において堅調に推移しました。デルモンテ部門、その他食品部門は前期を下回りました。この結果、海外 食料品製造・販売事業の営業利益は、前期に比べ1,539百万円増益の17,791百万円(前期比109.5%)となりました。
ⅳ.海外 食料品卸売事業
アジア・オセアニア市場で販売費の増加に伴う影響があったものの、北米、欧州市場において堅調に推移しました。この結果、海外 食料品卸売事業の営業利益は、前期に比べ518百万円増益の8,166百万円(前期比106.8%)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の営業外損益は、為替差益の増加等により前期に比べ288百万円の増益要因となりました。この結果、当連結会計年度の経常利益は、前期に比べ3,948百万円増益の35,985百万円(前期比112.3%)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の特別利益は、当期の投資有価証券売却益の計上が大きかったことにより、前期に比べ3,767百万円の増加となりました。特別損失は、前期ののれん償却額の計上等が大きかったことにより、前期に比べ1,203百万円の減少となりました。この結果、税金等調整前当期純利益は、前期に比べ8,919百万円増益の35,999百万円(前期比132.9%)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に比べ35百万円増益の23,846百万円(前期比100.1%)となりました。また、1株当たり当期純利益は、前期に比べ0.43円増加の123.71円となりました。
(b)財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は、前期末に比べ18,617百万円減少しております。これは主に、現金及び預金が減少したことによるものであります。固定資産は、前期末に比べ4,290百万円増加しました。これは主に、建設仮勘定が増加したことによるものであります。この結果、当連結会計年度末の総資産は、前期末に比べ14,327百万円減少の346,921百万円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は、前期末に比べ5,657百万円増加しております。これは主に、その他流動負債、未払法人税等、未払金が増加したことによるものであります。固定負債は、前期末に比べ28,836百万円減少しました。これは主に、社債が減少したことによるものであります。この結果、負債の部は、前期末に比べ23,179百万円減少の93,631百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の部は、主に、自己株式の取得を行った一方、利益剰余金が増加しました。この結果、純資産の部は253,289百万円となり、自己資本比率は、前期に比べ5.1%増加の71.5%となり、1株当たり純資産額は、前期末に比べ49.47円増加の1,292.18円となりました。
(c)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
2)経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては、市場環境の変化、原材料市況の変動、為替レートの変動、食の安全性に関わる問題等があります。
市場環境の変化については、景気動向の悪化や消費者の嗜好・価値観の変化、新たな競争相手の出現等によって、当社グループの提供する商品及びサービスに対する需要が低下した場合には、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。こうした中、当社グループは、グローバル企業である強みを生かし、事業及び展開地域を多様化することによって、特定地域及び特定事業の変動が全体に及ぼす影響を限定的にできるような体制を強化しております。また、当社グループ各社の業績を月次で把握しており、業績に大きな変化があった場合には原因を分析し、迅速に対応ができるような体制も構築しております。
原材料市況の変動については、主力製品のしょうゆに使用される大豆、小麦等は国際商品市況の影響を受け、また原油価格の変動は包装資材であるペットボトル等や商品の製造経費、運送費に影響を与えることから、原材料市況の変動が経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。こうした中、当社グループは、業績の把握及び予算の立案時等において、原材料費変動の影響についての分析及び検討を行い、必要な対応策を講じる体制を構築しております。また、大豆、小麦に関しては、グループ間で情報交換を行い、相場変動による影響を低減しております。
為替レートの変動については、当社グループは連結財務諸表作成のために在外子会社等の財務諸表を円価に換算しており、また商品・サービスの提供及び原材料・仕入商品の調達を外貨建てで行っていることなどから、為替レートの変動が経営成績等に影響及ぼす可能性があります。こうした中、当社グループは、業績の把握及び予算立案時等において、為替レートの分析及び検討を行い、必要な対応策を講じる体制を構築しております。また、特に影響の大きい主要原材料等については、為替予約を利用してリスクヘッジすることにより、その影響を低減するための対策を講じております。
食の安全性に関わる問題については、当社グループでは、安全で高品質の商品を安定的に供給することを基本的な使命と考え、品質保証体制及び品質管理体制の強化に取り組んでおりますが、偶発的な事由によるものを含めて製品事故が発生した場合や当社グループの取り組みの範囲を超えた事象が発生した場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。こうした中、当社グループでは、キッコーマングループ品質方針を定め、グループ主要製造会社に品質保証担当部門を設置するとともに、グループ横断の委員で構成される品質保証委員会を開催し、国内外の安全性、法令の順守、社会的公平性の確保を図る体制を構築しております。
3)資本の財源及び資金の流動性
(a)資金需要
当社グループの資金需要の主なものは、事業活動における運転資金及び設備資金等であります。運転資金需要のうち主なものは、製品の生産に必要な原材料等の仕入や商品の仕入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また設備資金需要としては、生産設備への投資に加え、情報処理の為の無形固定資産投資等があります。
(b)財政政策
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用及び金融機関からの借入と社債の発行により資金調達を行っており、運転資金及び設備資金につきましては、国内、主要な海外子会社のものを含め当社において一元管理し、当社グループ全体の有利子負債の削減を図っております。また、当社グループは国内1社の格付機関から格付を取得し、本報告書提出時点において、格付投資情報センター:「A+」となっており、また金融機関には十分な借入枠を所有していることから、当社グループの事業の維持拡大、運営に必要な運転資金、設備資金の調達は今後も可能であると考えております。
4)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2015年度を初年度とし、当年度を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を定めておりました。当該中期経営計画の達成状況につきまして、売上高は目標を下回ったものの、為替換算の影響を除いた実質ベースでは目標を上回りました。また営業利益、営業利益率、ROEにつきましては目標を達成いたしました。事業別の結果につきましては、国内は、売上高はほぼ目標どおりとなり、営業利益、営業利益率については、成長カテゴリーの強化、体質改善による収益力向上に加え、原材料のコストの減少もあり、目標を達成いたしました。海外は、為替換算による影響を除き、売上高、営業利益ともに目標を達成いたしました。詳細は下記のとおりであります。
(a)連結業績結果
(b)事業別結果・差異分析 (億円)
5)経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
6)経営者の問題認識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の世界経済は、米国の景気は着実に回復が続き、欧州の景気も緩やかに拡大しており、全体として堅調に推移しております。日本経済についても、緩やかな回復が続いております。
このような状況下における、当社グループの売上は、国内については、飲料が好調に推移し、食品も前期を上回り、しょうゆ、酒類が前期を下回ったものの、全体として前期を上回りました。海外については、しょうゆは北米、欧州、アジア・オセアニアともに売上を伸ばし、食料品卸売事業も好調に推移し、前期の売上を上回りました。
この結果、当連結会計年度の連結グループの売上高は4,306億2百万円(前期比107.1%)、営業利益は365億2百万円(前期比111.1%)、経常利益は359億8千5百万円(前期比112.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益は238億4千6百万円(前期比100.1%)となりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ143億2千7百万円減少し、3,469億2千1百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ231億7千9百万円減少の936億3千1百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ88億5千2百万円増加の2,532億8千9百万円となりました。
b.経営成績
<セグメントの業績の概要>セグメントの業績の概要は次のとおりであります。
国内における売上の概要は次のとおりであります。
(国内 食料品製造・販売事業)
当事業は、しょうゆ部門、つゆ・たれ・デルモンテ調味料等の食品部門、豆乳飲料・デルモンテ飲料等の飲料部門、みりん・ワイン等の酒類部門からなり、国内において当該商品の製造・販売を手がけております。各部門の売上の概要は次のとおりであります。
■しょうゆ部門
しょうゆは、家庭用分野では、「いつでも新鮮」シリーズが「新鮮な生しょうゆのおいしさ」、「鮮度維持」、「使いやすさ」という付加価値が市場に浸透し、店頭販促やテレビ広告も強化した結果、順調に売上を伸ばしました。一方、「特選丸大豆」、「こいくちしょうゆ」などのペットボトル品は前期を下回りました。加工・業務用分野では、中型容器は前期を下回りましたが、大型容器は順調に推移しました。この結果、部門全体としては前期の売上を下回りました。
■食品部門
つゆ類は、家庭用分野では、ストレートタイプつゆの「具麺シリーズ」が好調に推移し、濃縮つゆは前期にリニューアルした「濃いだし本つゆ」が売上を伸ばし、前期を上回りました。たれ類は、主力商品である「わが家は焼肉屋さん」シリーズが好調に推移し、「ステーキしょうゆ」、業務用分野も売上を伸ばしたことから、前期を上回りました。「うちのごはん」は、テレビ広告や販促キャンペーン活動の効果もあり、前期を上回りました。デルモンテ調味料は、「リコピンリッチ」などの高付加価値品が好調に推移しましたが、価格体系変更の影響により、全体としては前期を下回りました。この結果、部門全体としては前期の売上を上回りました。
■飲料部門
豆乳飲料は、健康志向の高まりを背景に、特定保健用食品の商品が伸長しました。また飲用だけでなく料理素材として豆乳を使う消費者も増えており、前期の売上を上回りました。
デルモンテ飲料は、トマトジュースが市場の拡大を背景に大きく売上を伸ばしたことに加え、新商品のリコピンリッチトマト飲料が好調に推移したことにより、前期の売上を上回りました。この結果、部門全体としても前期の売上を上回りました。
■酒類部門
本みりんは、新型容器の「米麹こだわり仕込み本みりん」は好調だったものの、「芳醇本みりん」が振るわず、前期を下回りました。国産ワインは、「甲州酵母の泡」等の日本ワインが順調に推移したものの、大型容器が振るわず、前期を下回りました。輸入ワインは前期を下回りました。この結果、部門全体としては前期の売上を下回りました。
以上の結果、国内 食料品製造・販売事業の売上高は1,724億3千7百万円(前期比103.0%)、営業利益は103億8千5百万円(前期比125.0%)と増収増益となりました。
(国内 その他事業)
当事業は、臨床診断薬・衛生検査薬・加工用酵素、ヒアルロン酸等の化成品等の製造・販売、不動産賃貸及び運送事業、グループ会社内への間接業務の提供等を行っております。
臨床診断薬、衛生検査薬は好調に推移しましたが、ヒアルロン酸等の化成品事業は振るいませんでした。運送事業は前期を上回りました。この結果、部門全体としては前期の売上を上回りました。
この結果、国内 その他事業の売上高は211億4千9百万円(前期比100.5%)、営業利益は14億6千5百万円(前期比101.5%)と、増収増益となりました。
海外における売上の概要は次のとおりであります。
(海外 食料品製造・販売事業)
当事業は、しょうゆ部門、デルモンテ部門、健康食品等のその他食料品部門からなり、海外において当該商品の製造・販売を手がけております。各部門の売上の概要は次のとおりであります。
■しょうゆ部門
北米市場においては、家庭用分野では、主力商品であるしょうゆに加え、しょうゆをベースとした調味料などの拡充に引き続き力を入れ、当社のブランド力を活かした事業展開を行ってまいりました。また、加工・業務用分野では顧客のニーズに合わせたきめ細かな対応を行い、両分野とも順調に推移いたしました。この結果、前期の売上を上回りました。
欧州市場においては、重点市場であるフランスなどで堅調に売上を伸ばし、前期の売上を上回りました。
アジア・オセアニア市場においては、インドネシア、フィリピンなどで売上を伸ばしました。また、中国の製造会社の実績が前年第4四半期より加わり、全体として前期を大きく上回りました。この結果、部門全体では前期の売上を上回りました。
■デルモンテ部門
当部門は、アジア・オセアニア地域で、フルーツ缶詰・コーン製品、トマトケチャップ等を製造・販売しております。
トロピカルフルーツ缶詰が、主要市場である韓国、香港、シンガポールで前期の売上を下回りました。この結果、前期の売上げを下回りました。
■その他食料品部門
当部門は、主に北米地域において、健康食品を製造・販売しております。
医師ルート向けは堅調に推移いたしましたが、一般店舗ルートは振るわず、前期の売上を下回りました。
以上の結果、海外 食料品製造・販売事業の売上高は894億5千3百万円(前期比109.4%)、営業利益は177億9千1百万円(前期比109.5%)と、増収増益となりました。
(海外 食料品卸売事業)
当事業は、国内外において、東洋食品等を仕入れ、販売しております。
北米では、アジア系マーケットにとどまらず、ローカルマーケットへのさらなる浸透を進め、売上を伸ばしました。また、欧州、アジア・オセアニアでは引き続き市場が拡大しており、各地域で売上は順調に推移いたしました。この結果、前期の売上を上回りました。
この結果、海外 食料品卸売事業の売上高は1,744億5千7百万円(前期比111.2%)、営業利益は81億6千6百万円(前期比106.8%)と、増収増益となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前期末に比べ214億1千9百万円減少し、227億8千5百万円となりました。
当連結会計年度における活動ごとのキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、376億4千5百万円の収入となり、前連結会計年度に比べ115億9百万円収入増でありました。これは主に、法人税等の支払が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、146億4千万円の支出となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、439億6千8百万円の支出となりました。これは主に、社債の償還による支出、配当金の支払、自己株式の取得による支出があったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 国内 食料品製造・販売 | 153,541 | 101.9 |
| 国内 その他 | 4,420 | 102.9 |
| 海外 食料品製造・販売 | 76,638 | 110.8 |
| 合計 | 234,599 | 104.6 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) | |
| 国内 食料品製造・販売 | 170,907 | 103.0 | |
| 国内 その他 | 7,579 | 97.7 | |
| 海外 食料品製造・販売 | 78,043 | 108.5 | |
| 海外 食料品卸売 | 174,072 | 111.2 | |
| 合計 | 430,602 | 107.1 | |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。なお、本項に記載の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成30年6月26日)現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)経営成績等
(a)経営成績の分析
(業績概要)
当連結会計年度の当社グループの業績は、国内においては、しょうゆ、酒類が前期を下回ったものの、飲料が好調に推移し、食品も前期を上回ったことから、全体として増収増益となりました。海外においては、しょうゆは北米、欧州、アジア・オセアニアともに売上を伸ばし、食料品卸売事業も好調に推移したことにより、増収増益となりました。この結果、売上高は前期に比べ28,428百万円増収の430,602百万円(前期比107.1%)、営業利益は前期に比べ3,659百万円増益の36,502百万円(前期比111.1%)、経常利益は前期に比べ3,948百万円増益の35,985百万円(前期比112.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に比べ35百万円増益の23,846百万円(前期比100.1%)となりました。
(売上高)
当連結会計年度の当社グループの売上高は、前期に比べ28,428百万円増収の430,602百万円(前期比107.1%)となりました。
ⅰ.国内 食料品製造・販売事業
しょうゆ部門は、家庭用分野では「いつでも新鮮」シリーズが順調に売上を伸ばしましたが、「特選丸大豆」、「こいくちしょうゆ」などのペットボトル品は前期を下回りました。加工・業務用分野では、大型容器は順調に推移したものの、中型容器は前期を下回りました。この結果、部門全体としては前期の売上を下回りました。一方、食品部門は、つゆ類は家庭用分野では、ストレートタイプつゆの「具麺シリーズ」が好調に推移し、濃縮つゆは前期にリニューアルした「濃いだし本つゆ」が売上を伸ばし、前期を上回りました。たれ類は、主力商品である「わが家は焼肉屋さん」シリーズが好調に推移し、「ステーキしょうゆ」、業務用分野も売上を伸ばしたことから、前期を上回りました。「うちのごはん」は、テレビ広告や販促キャンペーン活動の効果もあり、前期を上回りました。デルモンテ調味料は、「リコピンリッチ」などの高付加価値品が好調に推移しましたが、価格体系変更の影響により、全体としては前期を下回りました。この結果、部門全体としては前期の売上を上回りました。飲料部門では、豆乳飲料は、健康志向の高まりを背景に、特定保健用食品の商品が伸張し、また飲用だけでなく料理素材として豆乳を使う消費者も増えており、前期の売上を上回りました。デルモンテ飲料は、トマトジューズが市場の拡大を背景に大きく売上を伸ばしたことに加え、新商品のリコピンリッチトマト飲料が好調に推移したことにより、前期の売上を上回りました。この結果、部門全体としては前期の売上を上回りました。酒類部門では、本みりんは新型容器の「米麹こだわり仕込み本みりん」は好調だったものの、「芳醇本みりん」が振るわず、前期を下回りました。国産ワインは、「甲州酵母の泡」等の日本ワインが順調に推移したものの、大型容器が振るわず、前期を下回りました。輸入ワインは前期を下回しました。この結果、部門全体としては前期の売上を下回りました。この結果、前期に比べ5,099百万円増収の172,437百万円(前期比103.0%)となりました。
ⅱ.国内 その他事業
臨床診断薬、衛生検査薬は好調に推移しましたが、ヒアルロン酸等の化成品事業は振るいませんでした。運送事業は前期を上回りました。この結果、部門全体としては前期の売上を上回りました。この結果、前期に比べ114百万円増収の21,149百万円(前期比100.5%)となりました。
ⅲ.海外 食料品製造・販売事業
しょうゆ部門は、北米市場では、加工・業務用分野で順調に推移し、前期の売上を上回りました。欧州市場においては、重点市場であるフランスなどで堅調に売上を伸ばし、前期の売上を上回りました。アジア・オセアニア市場においては、インドネシア、フィリピンなどで売上を伸ばし、また、中国の製造会社の実績が前年第4四半期より加わり、全体として前期を大きく上回りました。この結果、部門全体では前期の売上を上回りました。
デルモンテ部門は、トロピカルフルーツ缶詰が、主要市場である韓国、香港、シンガポールで前期の売上を下回りました。この結果、前期の売上を下回りました。その他食料品部門は、医師ルート向けは堅調に推移いたしましたが、一般店舗ルートは振るわず、前期の売上を下回りました。この結果、前期に比べ7,669百万円増収の89,453百万円(前期比109.4%)となりました。
ⅳ.海外 食料品卸売事業
北米では、アジア系マーケットにとどまらず、ローカルマーケットへのさらなる浸透を進め、売上を伸ばしました。また、欧州、アジア・オセアニアでは引き続き市場が拡大しており、各地域で売上は順調に推移いたしました。この結果、前期に比べ17,589百万円増収の174,457百万円(前期比111.2%)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の当社グループの営業利益は、前期に比べ3,659百万円増益の36,502百万円(前期比111.1%)となりました。
ⅰ.国内 食料品製造・販売事業
好調に推移した飲料の増益効果や原材料等の下落などの影響により増益となりました。この結果、国内 食料品製造・販売事業の営業利益は、前期に比べ2,079百万円増益の10,385百万円(前期比125.0%)となりました。
ⅱ.国内 その他事業
間接業務の提供に伴う売上の増加等の影響により、国内 その他事業の営業利益は、前期に比べ22百万円増益の1,465百万円(前期比101.5%)となりました。
ⅲ.海外 食料品製造・販売事業
しょうゆ部門は、北米、欧州、アジア・オセアニアの各市場において堅調に推移しました。デルモンテ部門、その他食品部門は前期を下回りました。この結果、海外 食料品製造・販売事業の営業利益は、前期に比べ1,539百万円増益の17,791百万円(前期比109.5%)となりました。
ⅳ.海外 食料品卸売事業
アジア・オセアニア市場で販売費の増加に伴う影響があったものの、北米、欧州市場において堅調に推移しました。この結果、海外 食料品卸売事業の営業利益は、前期に比べ518百万円増益の8,166百万円(前期比106.8%)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の営業外損益は、為替差益の増加等により前期に比べ288百万円の増益要因となりました。この結果、当連結会計年度の経常利益は、前期に比べ3,948百万円増益の35,985百万円(前期比112.3%)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の特別利益は、当期の投資有価証券売却益の計上が大きかったことにより、前期に比べ3,767百万円の増加となりました。特別損失は、前期ののれん償却額の計上等が大きかったことにより、前期に比べ1,203百万円の減少となりました。この結果、税金等調整前当期純利益は、前期に比べ8,919百万円増益の35,999百万円(前期比132.9%)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に比べ35百万円増益の23,846百万円(前期比100.1%)となりました。また、1株当たり当期純利益は、前期に比べ0.43円増加の123.71円となりました。
(b)財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は、前期末に比べ18,617百万円減少しております。これは主に、現金及び預金が減少したことによるものであります。固定資産は、前期末に比べ4,290百万円増加しました。これは主に、建設仮勘定が増加したことによるものであります。この結果、当連結会計年度末の総資産は、前期末に比べ14,327百万円減少の346,921百万円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は、前期末に比べ5,657百万円増加しております。これは主に、その他流動負債、未払法人税等、未払金が増加したことによるものであります。固定負債は、前期末に比べ28,836百万円減少しました。これは主に、社債が減少したことによるものであります。この結果、負債の部は、前期末に比べ23,179百万円減少の93,631百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の部は、主に、自己株式の取得を行った一方、利益剰余金が増加しました。この結果、純資産の部は253,289百万円となり、自己資本比率は、前期に比べ5.1%増加の71.5%となり、1株当たり純資産額は、前期末に比べ49.47円増加の1,292.18円となりました。
(c)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
2)経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては、市場環境の変化、原材料市況の変動、為替レートの変動、食の安全性に関わる問題等があります。
市場環境の変化については、景気動向の悪化や消費者の嗜好・価値観の変化、新たな競争相手の出現等によって、当社グループの提供する商品及びサービスに対する需要が低下した場合には、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。こうした中、当社グループは、グローバル企業である強みを生かし、事業及び展開地域を多様化することによって、特定地域及び特定事業の変動が全体に及ぼす影響を限定的にできるような体制を強化しております。また、当社グループ各社の業績を月次で把握しており、業績に大きな変化があった場合には原因を分析し、迅速に対応ができるような体制も構築しております。
原材料市況の変動については、主力製品のしょうゆに使用される大豆、小麦等は国際商品市況の影響を受け、また原油価格の変動は包装資材であるペットボトル等や商品の製造経費、運送費に影響を与えることから、原材料市況の変動が経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。こうした中、当社グループは、業績の把握及び予算の立案時等において、原材料費変動の影響についての分析及び検討を行い、必要な対応策を講じる体制を構築しております。また、大豆、小麦に関しては、グループ間で情報交換を行い、相場変動による影響を低減しております。
為替レートの変動については、当社グループは連結財務諸表作成のために在外子会社等の財務諸表を円価に換算しており、また商品・サービスの提供及び原材料・仕入商品の調達を外貨建てで行っていることなどから、為替レートの変動が経営成績等に影響及ぼす可能性があります。こうした中、当社グループは、業績の把握及び予算立案時等において、為替レートの分析及び検討を行い、必要な対応策を講じる体制を構築しております。また、特に影響の大きい主要原材料等については、為替予約を利用してリスクヘッジすることにより、その影響を低減するための対策を講じております。
食の安全性に関わる問題については、当社グループでは、安全で高品質の商品を安定的に供給することを基本的な使命と考え、品質保証体制及び品質管理体制の強化に取り組んでおりますが、偶発的な事由によるものを含めて製品事故が発生した場合や当社グループの取り組みの範囲を超えた事象が発生した場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。こうした中、当社グループでは、キッコーマングループ品質方針を定め、グループ主要製造会社に品質保証担当部門を設置するとともに、グループ横断の委員で構成される品質保証委員会を開催し、国内外の安全性、法令の順守、社会的公平性の確保を図る体制を構築しております。
3)資本の財源及び資金の流動性
(a)資金需要
当社グループの資金需要の主なものは、事業活動における運転資金及び設備資金等であります。運転資金需要のうち主なものは、製品の生産に必要な原材料等の仕入や商品の仕入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また設備資金需要としては、生産設備への投資に加え、情報処理の為の無形固定資産投資等があります。
(b)財政政策
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用及び金融機関からの借入と社債の発行により資金調達を行っており、運転資金及び設備資金につきましては、国内、主要な海外子会社のものを含め当社において一元管理し、当社グループ全体の有利子負債の削減を図っております。また、当社グループは国内1社の格付機関から格付を取得し、本報告書提出時点において、格付投資情報センター:「A+」となっており、また金融機関には十分な借入枠を所有していることから、当社グループの事業の維持拡大、運営に必要な運転資金、設備資金の調達は今後も可能であると考えております。
4)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2015年度を初年度とし、当年度を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を定めておりました。当該中期経営計画の達成状況につきまして、売上高は目標を下回ったものの、為替換算の影響を除いた実質ベースでは目標を上回りました。また営業利益、営業利益率、ROEにつきましては目標を達成いたしました。事業別の結果につきましては、国内は、売上高はほぼ目標どおりとなり、営業利益、営業利益率については、成長カテゴリーの強化、体質改善による収益力向上に加え、原材料のコストの減少もあり、目標を達成いたしました。海外は、為替換算による影響を除き、売上高、営業利益ともに目標を達成いたしました。詳細は下記のとおりであります。
(a)連結業績結果
| 2017年度 実績 | 2017年度 目標 | ||
| 売上高 | 4,306億円 | 4,400億円 | |
| 営業利益 | 365億円 | 360億円 | |
| 営業利益率 | 8.5% | 8.2% | |
| ROE | 9.8% | 9%以上 | |
| 為替 | ドル | 110.8円 | 115.0円 |
| ユーロ | 129.5円 | 125.0円 | |
(b)事業別結果・差異分析 (億円)
| 2017年度 実績 | 2017年度 目標 | 差異 | 為替差 | 実質差異 (為替差除) | |||
| 連結 | 売上高 | 4,306 | 4,400 | △94 | △131 | 37 | |
| 営業利益 | 365 | 360 | 5 | △8 | 13 | ||
| 営業利益率(%) | 8.5 | 8.2 | 0.3 | - | - | ||
| 国内 | 売上高 | 1,814 | 1,838 | △24 | - | △24 | |
| 営業利益 | 119 | 91 | 28 | - | 28 | ||
| 営業利益率(%) | 6.5 | 5.0 | 1.5 | - | - | ||
| 海外 | 売上高 | 2,521 | 2,584 | △63 | △131 | 69 | |
| 営業利益 | 258 | 264 | △6 | △7 | 1 | ||
| 営業利益率(%) | 10.2 | 10.2 | 0.0 | - | - | ||
| ※為替 | ドル | 110.8円 | 115.0円 | △4.2円 | |||
| ユーロ | 129.5円 | 125.0円 | 4.5円 | ||||
5)経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
6)経営者の問題認識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。