文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第1四半期連結累計期間の連結業績は、企業向けオフィスビルの賃貸を主とした安定した不動産賃貸収入に加え、平成26年2月7日付で東京証券取引所不動産投資信託市場に上場いたしましたヒューリックリート投資法人への販売用不動産の売却を主因として、営業収益は103,629百万円(前年同期比87,618百万円、547.2%増)、営業利益は11,319百万円(前年同期比4,596百万円、68.3%増)、経常利益は10,422百万円(前年同期比4,089百万円、64.5%増)、四半期純利益は6,943百万円(前年同期比2,112百万円、43.7%増)となりました。
各セグメントの業績は、次の通りであります。
(各セグメントの営業収益は、セグメント間の内部営業収益、振替高を含みます。)
(不動産事業)
当社グループの中核事業は、東京23区を中心に、約160件(販売用不動産除く)の賃貸物件・賃貸可能面積約69万㎡を活用した不動産賃貸業務であります。賃貸事業収益の更なる拡大の観点から、築年数の古い物件を中心に立地の特性に適した建替の着実な推進によるポートフォリオの質的改善に取り組んでおります。
当第1四半期連結累計期間におきましては、ヒューリックレジデンス千葉中央(平成26年3月竣工)、ヒューリックレジデンス調布柴崎(平成26年3月竣工)が竣工いたしました。
そのほか、石神井家庭寮(平成26年7月竣工予定)、柏木寮(平成26年7月竣工予定)、ヒューリック新宿ビル(平成26年10月竣工予定)、世田谷Fビル(平成26年11月竣工予定)、新大久保家庭寮(賃貸住宅棟 平成27年4月竣工予定、有料老人ホーム棟 平成27年7月竣工予定)、浅草橋富士ビル(平成27年8月竣工予定)及び志村家庭寮(商業施設棟 平成27年9月竣工予定、有料老人ホーム棟 平成28年1月竣工予定)の建替計画も順調に進行しております。
また、当社は、立地重視の投資の強化によるポートフォリオ拡充に取り組んでおり、当第1四半期連結累計期間におきましては、ツルミフーガ1(横浜市鶴見区)、ヒューリック銀座二丁目ビル(東京都中央区)を取得したほか、開発を前提として渋谷区東4丁目土地を取得いたしました。また、調布駅北第1A地区第一種市街地再開発事業(東京都調布市)、日本橋二丁目地区第一種市街地再開発事業(東京都中央区)についても順調に進行しております。
PPP(パブリック・プライベート・パートナーシップ)事業である東京都下水道局主催の「芝浦水再生センター再構築に伴う上部利用事業」(東京都港区)についても順調に進行しております。
販売用不動産につきましては、中野セントラルパーク サウス棟の持分等を取得し、一方、ヒューリックリート投資法人へのヒューリック神谷町ビルの一部等の売却を含め15物件を売却いたしました。また、虎ノ門開発計画(東京都港区)についても順調に進行しております。
このように、当セグメントにおける事業は順調に進行し、ヒューリックリート投資法人への販売用不動産の売却を主因として、販売用不動産の売上が大幅に増加したことに加え、竣工物件や取得物件により物件売却に伴う賃料収入の減少の影響を抑えたことなどから、当第1四半期連結累計期間の営業収益は99,866百万円(前年同期比86,425百万円、642.9%増)、営業利益は11,904百万円(前年同期比4,412百万円、58.9%増)となりました。
(保険事業)
保険事業におきましては、連結子会社であるヒューリック保険サービス株式会社が、国内・外資系の保険会社と代理店契約を結んでおり、法人から個人まで多彩な保険商品を販売しております。保険業界の事業環境は引き続き厳しい環境にありますが、既存損保代理店の営業権取得を重点業務として、法人取引を中心に拡充しております。
この結果、当セグメントにおける営業収益は774百万円(前年同期比55百万円、7.7%増)、営業利益は295百万円(前年同期比65百万円、28.2%増)となりました。
(その他)
その他におきましては、連結子会社であるヒューリックビルド株式会社による当社保有ビル等の営繕工事、テナント退去時の原状回復工事、新規入居時の内装工事を中心に受注実績を積み上げておりますほか、連結子会社であるヒューリックオフィスサービス株式会社による給食業務の受託事業等が寄与した結果、営業収益は3,219百万円(前年同期比1,094百万円、51.4%増)、営業利益は162百万円(前年同期比119百万円、283.8%増)となりました。
(2) 財政状態の分析
(資産)
当第1四半期連結会計期間末の資産合計は、694,179百万円となり、対前期末比で26,164百万円減少いたしました。当社グループにおいては、賃貸事業収益の更なる拡大の観点から、築年数の古い物件を中心に立地の特性に適した建替の着実な推進、立地重視の投資の強化によるポートフォリオ拡充等に取り組んでおります。
また、ヒューリックリート投資法人の中長期的な収益維持・向上と運用資産の着実な成長を実現するために、スポンサーとしてのサポートやバックアップに努めてまいります。
主な項目の増減は以下の通りであります。

①販売用不動産	63,545百万円減少(物件の取得及び売却)
②建物及び構築物	2,927百万円増加(物件の取得、建替物件の竣工等)
③土地	18,303百万円増加(物件の取得等)
④投資有価証券	8,520百万円増加(投資有価証券の取得等)
⑤差入保証金	4,066百万円増加(マスターリースに係る敷金の差入等)

(負債)
当第1四半期連結会計期間末の負債合計は、512,462百万円となり、対前期末比で30,600百万円減少いたしました。これは、主に、ヒューリックリート投資法人への物件売却に伴い、短期社債を償還したこと等によるものであります。
当社グループの借入金残高は396,051百万円となっておりますが、このうち特別目的会社(SPC)のノンリコースローンが4,350百万円含まれております。金融機関からの資金調達については、高い収益力を背景として安定的に低コストで調達をおこなっております。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末の純資産合計は、181,716百万円となり、対前期末比で4,435百万円増加いたしました。このうち株主資本合計は、161,363百万円となり、対前期末比で4,655百万円増加いたしました。これは四半期純利益による利益剰余金の増加及び配当金の支払による利益剰余金の減少によるものであります。
また、その他の包括利益累計額合計は、19,045百万円となり、対前期末比で253百万円減少いたしました。これは主に上場株式の含み益が1,140百万円減少したことによるその他有価証券評価差額金の減少によるものであります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。
(5) 生産、受注及び販売の実績
当第1四半期連結累計期間において、不動産事業の販売実績が著しく増加しております。
これは、ヒューリックリート投資法人への販売用不動産の売却などによるものであります。