有価証券報告書-第188期(平成29年12月1日-平成30年11月30日)

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2019/02/27 13:05
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済環境は、猛暑・大型台風等の異常気象、多発した地震の影響が懸念されたものの、雇用環境や企業業績において改善が見られ、緩やかな回復基調が続きました。一方、海外に目を向けると、米中間の貿易摩擦や通商問題の動向が世界経済に与える影響や、海外経済の不確実性、金融資本市場の変動の影響など、不透明な経済状態が続いています。
このような情勢の中、当社グループは、今期を「ニッケグループRN(リニューアル・ニッケ)130第1次中期経営計画」の達成に向けて、第187期の結果とその要因を分析したうえで今後の戦略に反映させる大切な年と位置付け、各事業にて掲げた重点施策への取組みを進めてまいりました。
事業活動の内容として、衣料繊維事業においては原料費が高騰するなか魅力的な商品開発を展開し、産業機材事業では前期にM&Aを実施したグループ会社の持つグローバルネットワークを活用し海外事業の拡大を推進しました。また、人とみらい開発事業においては、介護・保育事業を中心にライフサポートビジネスの拡大を図り、生活流通事業においては、Eコマース事業のシナジー効果を狙ったM&Aを実施しました。
この結果、当連結会計年度の業績は、連結売上高110,538百万円(前年同期比6.8%増)、連結営業利益8,368百万円(前年同期比0.2%増)、連結経常利益9,128百万円(前年同期比0.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益5,274百万円(前年同期比0.1%増)となりました。
セグメントの概況は以下のとおりであります。
(衣料繊維事業)
「衣料繊維事業」は、ウール由来の先端素材やハイブリッド素材・製品の開発・提供を行っております。
売糸は、原料高騰による国内糸需要の減少により販売の苦戦が続きましたが、価格改定ならびに特殊糸の販売強化により前期並みとなりました。
学校制服用素材は、第3四半期までのアパレル向け販売時期後倒しの影響が解消され、前期並みとなりました。
官公庁制服用素材は、消防関係の販売が堅調であったものの、前期に比べてその他の諸官庁向けの大口案件が減少したため、減収となりました。
一般企業制服用素材は、大口の更改需要の減少を接客服の新規受注がカバーし、前期並みとなりました。
一般衣料用素材は、国内向けの販売は低調であったものの、欧州向け差別化商品の販売が好調に推移し、前期並みとなりました。
この結果、衣料繊維事業の当連結会計年度の売上高は35,806百万円(前年同期比0.4%減)、営業利益1,882百万円(前年同期比6.7%減)となりました。
(産業機材事業)
「産業機材事業」は、ウールから化合繊、糸から紐・フェルト・不織布など産業用資材・生活用資材の開発・製造・卸売、産業用機器の設計・製造・販売、および、環境・エネルギーシステムの設計・施工・メンテナンスを行っております。
産業用資材は、自動車生産が堅調に推移する中で、車両向け不織布や楽器用フェルトの受注が安定的に推移し、ほぼ前年同期並みとなりました。また、車両向けの縫製糸や結束紐の受注も前期並みの水準を維持しました。さらに、第2四半期より連結対象とした産業用資材および機器の貿易商社である株式会社エミー(大阪市中央区)により、タイヤ製造関連や半導体製造関連の資材販売も売上に寄与しました。この結果、産業用資材全体では増収となりました。
生活用資材は、スポーツ用品は堅調に推移したものの、釣具が新商品立上げの遅れにより低迷したため、減収となりました。
産業用機械・計測器は、車載電装品・安全部品製造ラインのファクトリーオートメーション装置の受注が堅調に推移し、昨年7月に増設した名古屋事業所も受注拡大に大きく貢献したため、増収となりました。
エネルギー事業は、ソーラー発電設備工事の受注が減少し、減収となりました。
この結果、産業機材事業の当連結会計年度の売上高は22,213百万円(前年同期比8.1%増)、営業利益1,562百万円(前年同期比5.8%減)となりました。
(人とみらい開発事業)
「人とみらい開発事業」は、「街づくり」を主眼とした地域共生型のサービスの提供および不動産開発を行っております。
商業施設運営事業は、「ニッケコルトンプラザ」(千葉県市川市)では2019年4月のリニューアルオープンを控え一部施設を閉鎖している影響はあるものの、「ニッケパークタウン」(兵庫県加古川市)では2017年7月に「ミーツテラス」を開業した効果等が継続していることにより、増収となりました。
不動産事業は、賃貸事業は前期並みに、ソーラー売電事業については、悪天候の影響があったものの、前年度末に「ニッケまちなか発電所 明石土山」(兵庫県加古郡稲美町)にてパネルを増設した効果等で、増収となりました。また、建設事業は新築工事の受注拡大により増収となりました。
ゴルフ事業は、2017年12月に「ニッケゴルフ倶楽部弥富コース」(愛知県弥富市)を閉鎖したことに加え、悪天候等の影響により、大幅な減収となりました。テニス事業は、新規入会者数が伸び悩み、減収となりました。
介護事業は、グループホーム「てとて本町」(大阪市中央区)、特定施設「あすも加古川」(兵庫県加古川市)と「あすも市川」(千葉県市川市)における入居が進んだことで、大幅な増収となり、また、訪問介護事業では職員の増員が奏功し、増収となりました。一方、福祉用具事業は販売が落ち込んだことで減収、居宅介護支援事業は船橋事業所の閉鎖等の影響により、減収となりました。
保育事業は、2017年10月に「ぽっかぽっかにっけ保育園」(兵庫県加古川市)、2018年4月に「ぽっかぽっかにっけ保育園北方」(千葉県市川市)を開園したことにより増収となりました。英語学童保育事業では、既存施設での会員増加に加え、2017年12月に「Kids Duo緑地公園」(大阪府吹田市)、2018年4月に「Kids Duo千里山田」(大阪府吹田市)を開校したことにより増収となりました。
携帯電話販売事業は、新型スマートフォンの発売ならびに新規出店と増床移転の効果により、大幅な増収となりました。
菓子類販売事業は、「シャトレーゼ福山南蔵王店」(広島県福山市)、「サーティワンアイスクリームイオンモール神戸南店」(神戸市兵庫区)が売上に寄与し、増収となりました。
キッズ事業は、「ピュアハートキッズランド フレスポしんかな」(堺市北区)、「ピュアハートキッズランド パークタウン加古川ミーツテラス」(兵庫県加古川市)、2018年4月にオープンした「ピュアハートキッズランド コロワ甲子園」(兵庫県西宮市)が売上に寄与し、増収となりました。
ビデオレンタル・書籍販売事業は、「TSUTAYA BOOK STORE パークタウン加古川ミーツテラス」(兵庫県加古川市)、2018年4月に出店した「TSUTAYA三軒茶屋店」(東京都世田谷区)が売上に寄与し、増収となりました。
この結果、人とみらい開発事業の当連結会計年度の売上高は38,688百万円(前年同期比12.2%増)、営業利益5,770百万円(前年同期比5.2%増)となりました。
(生活流通事業)
「生活流通事業」は、商社機能を活かしたグループ内外に対する販売・物流サービスの提供を行っております。
寝装事業は、トランスポート用ひざ掛けなどの業務用寝装品の大口受注がなく、減収となりました。
馬具・乗馬用品事業は、国内・海外販売とも前期並みとなりました。また、コンテナ事業は、商品開発が遅れたことにより、減収となりました。
100円ショップ向けを中心とする生活資材の製造・卸売事業は、新商品の開発による重点顧客への販売が好調で、増収となりました。
ホビークラフト用事業は、海外向け販売が好調で増収となりました。
寝具・寝装品やインテリア用品の製造・販売を主としたEコマース事業は、軽寝具やOEM商品の販売が好調だったことに加え、家電やインテリアの通販サイトを運営する株式会社AQUA(横浜市戸塚区)が第3四半期より連結対象となったことで、大幅な増収となりました。
保険事業は、主力のがん保険の販売が堅調に推移し、前期並みとなりました。
この結果、生活流通事業の当連結会計年度の売上高は13,830百万円(前年同期比10.4%増)、営業利益715百万円(前年同期比9.0%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動による資金の収入は、前連結会計年度に比べ、売上債権の増加等により、3,393百万円減少して5,812百万円となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動による資金の支出は、前連結会計年度に比べ、投資有価証券の売却による収入等により3,761百万円減少して2,933百万円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動による資金の支出は、前連結会計年度に比べ、自己株式の取得による支出等により、739百万円増加して1,483百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末比1,473百万円増加して17,425百万円となりました。
(キャッシュ・フロー関連指標の推移)
当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は以下のとおりであります。
2016年度期末2017年度期末2018年度期末
自己資本比率(%)61.862.461.9
時価ベースの自己資本比率(%)44.951.846.9
キャッシュ・フロー対有利子負債比率1.61.83.1
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)78.4101.365.4

(注1)各指標は、いずれも連結ベースの財務諸表数値を用いて、以下の計算式により計算しております。
自己資本比率 :自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 :株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ :営業キャッシュ・フロー/利払い
(注2)株式時価総額は、期末株価終値×自己株式控除後の期末発行済株式数により算出しております。
(注3)有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
(注4)営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いております。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その形態・単位等は必ずしも一様でなく、また受注生産をとらない製品もあり、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため生産、受注及び販売の状況については「①財政状態及び経営成績の状況」における、各セグメント業績に関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計方針に関する事項」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a) 財政状態の分析
当連結会計年度における総資産は142,460百万円(前連結会計年度比0.9%増)となりました。
当連結会計年度における自己資本比率は61.9%となり、当連結会計年度における1株当たり純資産は1,212円69銭となりました。また、自己資本当期純利益率(ROE)は、6.0%(前連結会計年度比0.2%減)となりました。
(流動資産)
当連結会計年度における流動資産は71,825百万円(前連結会計年度比9.1%増)となりました。その主な内容は、現金及び預金の増加1,964百万円や売上債権の増加3,775百万円等であります。
(固定資産)
当連結会計年度における固定資産は70,635百万円(前連結会計年度比6.2%減)となりました。その主な内容は、機械装置及び運搬具の減少1,078百万円や投資有価証券の減少4,990百万円等であります。
(流動負債)
当連結会計年度における流動負債は38,356百万円(前連結会計年度比10.2%増)となりました。その主な内容は、仕入債務の増加1,028百万円、短期借入金の増加2,594百万円等であります。
(固定負債)
当連結会計年度における固定負債は14,908百万円(前連結会計年度比13.5%減)となりました。その主な内容は、長期借入金の減少1,187百万円や繰延税金負債の減少1,248百万円等であります。
(純資産)
当連結会計年度における純資産は89,195百万円(前連結会計年度比0.1%増)となりました。その主な内容は、利益剰余金の増加3,901百万円、自己株式の増加1,095百万円、その他有価証券評価差額金の減少2,436百万円等であります。
(b) 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は110,538百万円(前連結会計年度比6.8%増)となりました。
セグメント別の売上高につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(売上総利益)
衣料繊維事業につきましては、羊毛原料価格高騰の影響を強く受けましたが、利益率の高い商品への販売絞り込みや製造経費削減等により、売上原価は減少いたしました。
産業機材事業につきましては、前連結会計年度に子会社化した㈱エミー及びその子会社1社を連結対象にしたこと等により、売上原価は増加いたしました。
人とみらい開発事業につきましては、保育・介護施設等の増加等により、売上原価は増加いたしました。
生活流通事業につきましては、当連結会計年度に子会社化した㈱AQUAを連結対象にしたこと等により、売上原価は増加いたしました。
以上の結果、当連結会計年度における売上原価は82,522百万円(前連結会計年度比7.5%増)となり、売上総利益は28,015百万円(前連結会計年度比4.8%増)となりました。また、売上総利益率は、前連結会計年度に比べ0.5ポイント減少し、25.3%となりました。
(営業利益)
衣料繊維事業につきましては、費用削減等により、販売費及び一般管理費は減少いたしました。
産業機材事業につきましては、前連結会計年度に子会社化した㈱エミー及びその子会社1社を連結対象にしたこと等により、販売費及び一般管理費は増加いたしました。
人とみらい開発事業につきましては、保育・介護施設等の増加等により、販売費及び一般管理費は増加いたしました。
生活流通事業につきましては、当連結会計年度に子会社化した㈱AQUAを連結対象にしたこと等により、販売費及び一般管理費は増加いたしました。
以上の結果、当連結会計年度における販売費及び一般管理費は19,647百万円(前連結会計年度比6.9%増)となり、営業利益は8,368百万円(前連結会計年度比0.2%増)となりました。
(経常利益)
営業外損益は、受取配当金の増加や持分法による投資利益の増加等により、収益増加となりました。
以上の結果、当連結会計年度における経常利益は9,128百万円(前連結会計年度比0.4%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別損益は、減損損失や事業構造改善費用の増加等がありましたが、投資有価証券売却益の増加等により、収益増加となりました。
以上の結果、当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は8,432百万円(前連結会計年度比4.7%増)となり、法人税等の増加等により、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は5,274百万円(前連結会計年度比0.1%増)となりました。
(c) キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社グループの運転資金需要は、主に衣料繊維事業における原材料の仕入や製造経費、販売費及び一般管理費等であり、投資を目的とした資金需要は、主に保有する不動産への設備投資等によるものであります。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は18,264百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は17,425百万円となっております。
(3)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、「売上高」、「営業利益」、「自己資本当期純利益率(ROE)」を重要な指標として位置付けております。当連結会計年度における「売上高」は110,538百万円(前連結会計年度比6.8%増)、「営業利益」は8,368百万円(前連結会計年度比0.2%増)、「自己資本当期純利益率(ROE)」は6.0%(前連結会計年度比0.2ポイント減)となりました。
なお、2016年11月11日公表の当社中期経営計画「ニッケグループRN(リニューアル・ニッケ)130第1次中期経営計画」において、最終年度となる2019年度の目標として、連結売上高1,200億円、連結営業利益90億円、ROE7%以上を掲げております。これらの目標の達成に向け、収益基盤の強化及び資本効率の改善に取り組んでまいります。
なお、今後の見通しにつきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
また、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

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