有価証券報告書-第110期(平成30年1月1日-平成30年12月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
1.経営方針
(1)中長期的な会社の経営戦略
①新連結中期経営計画「The TOP 2021」 平成30年(2018年)12月発表
当社グループは、2019年より新連結中期経営計画「The TOP 2021」を始動させた。「The TOP 2021」では長期的な事業の成長に大きく舵を切り、当社グループの将来に向けた成長の基盤を確立させる。
当社グループが持続的に発展し、社会から信頼・評価されるためには、株主様をはじめ、お客様、お取引先、地域関係者、社員など、全てのステークホルダーの皆様にご満足いただけるよう、建設的な対話を進めながら企業価値の向上を図ることが重要である。当社はこれをグループ経営理念として明確にした上、株主価値・顧客価値・社会価値の最大化に向けた経営を推進していく。
②「The TOP 2021」の基本戦略
グループ経営理念を実現するため、当社グループとしてのMission/Vision/Valueを定めた。
| Mission | (使命・存在意義) | すべてのステークホルダーを満足させる |
| Vision | (目指す姿) | 個性派企業 個性派企業は個性派事業の集団。 個性派事業とは、適正な市場規模でトップシェアを獲得した事業。 (営業利益率10%以上、営業利益額数十億円以上、環境変化による収益変動が少ない。) |
| Value | (Vision実現の手段) | CUSTOMER Experience(顧客体験価値)の最大化 |
当社グループの各事業が競争すべき領域と事業に求める成果、事業の目指す方向性から、当社グループの事業ポートフォリオを再定義した。
1)現行事業の飛躍(高める/伸ばす/変わる)
高める
継続的に利益率を改善する事業と位置づけ、成熟する市場においてビジネスモデルを進化させ、提供価値を向上させる。
石油化学、産業ガス、基礎化学品の各事業において、特定地域・領域でのNo.1を目指す。
HD、黒鉛電極の両事業については、技術・品質面での優位性を元に国内外のお客様との関係をより深め、グローバルでのNo.1を目指す。
伸ばす
高い成長率と利益率を両立する事業と位置づけ、成長市場において海外を含めた事業成長を加速させる。
情報電子化学品事業においてはシェア、成長率、収益のグローバルNo.1を、先端電池材料、電子機能材、パワー半導体SiCの各事業では対象市場でのトップクラスのプレゼンス(高成長・高収益基盤確立)を目指す。
変わる
利益率を維持しながら売上高を成長させる事業と位置づけ、川下への拡大も視野に、ビジネスモデルを変革する。
アルミ缶、アルミ圧延品の両事業では海外における事業拡大を、アルミ機能部材、機能性化学品、セラミックスの各事業ではソリューション型ビジネスへシフトし高付加価値化を進める。
2)新規事業の創出(創る)
新規事業の創出に向け、研究開発による有機的な成長に加え、M&Aや事業連携等の戦略的な非連続施策を実施する。
3)事業間連携
当社グループは、無機化学・有機化学・アルミといった幅広い事業・素材に関する技術と、プロセス設計・解析等の要素技術を有している。これら既存事業と技術の組み合わせにより、成長市場における新たな付加価値、ソリューションの提供を目指す。
その一環として、2019年1月から自動車複合材料に関するプロジェクト組織を立ち上げた。同プロジェクトでは自動車産業の将来変化を見据え、軽量・高剛性、放熱・蓄熱、電気絶縁性、異素材接着など、素材に対するニーズの変化を生かしたソリューションを提供していく。
4)戦略の基盤強化
当社グループがグローバルに事業を展開し、持続的な発展を目指すためには、企業の社会的責任を果たすと共に、持続可能な開発目標(SDGs)に掲げられる社会課題の解決に向け、将来の市場環境や技術の変化も意識した取り組みが重要である。
そのためには、研究開発の強化に加え、マーケティング機能の強化、AI/IoT導入の推進など、2022年以降の次期連結中期経営計画期間に向けた取り組みも進めていく。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、新連結中期経営計画「The TOP 2021」において、事業活動の成果を示す下記の指標を重要な経営指標としている。
| 2019-2021年 3年累計 | |
| 売上高 | 34,000億円 |
| 営業利益 | 4,800億円 |
| 売上高営業利益率 | 14.1 % |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 3,300億円 |
| ROA | 12.6 % |
| ROE | 19.5 % |
(注) 1 ROAは営業利益ベース。期間中の単純平均。
2 ROEは期間中の単純平均。
2.経営環境及び当社グループの対処すべき課題
新興国において急速な経済成長により生活水準が向上する一方で、地球環境への負荷増大を抑制するための取り組みが世界全域で求められている。社会動向を市場性の観点から見た場合、電子産業分野の一層の高品位化・高速化・高容量化・小型化の進展による利便性・快適性の向上、地球温暖化対策・環境保全の推進による健康で安全な社会の実現、化石エネルギー依存度低下・省エネルギー推進によるエネルギー供給保障等の人類共通の諸課題に対応するための新技術の開発と事業化が求められている。
当社グループは、平成28年より平成30年まで推進した連結中期経営計画「Project 2020+」において、当社グループの持続的成長に向け、事業構造の変革を進め収益基盤の強靭化を推進し、企業価値の向上を図った。そして、平成31年より始動させた3ヵ年計画である新連結中期経営計画「The TOP 2021」に基づき、当社グループは長期的な事業の成長に大きく舵を切り、将来に向けた成長基盤を確立させ、株主価値・顧客価値・社会価値の最大化に向けた経営を今後も推進していく。
また、当社グループは、経営の健全性、実効性及び透明性を確保し、企業価値の持続的な向上により社会から信頼・評価される「社会貢献企業」を実現するために、平成27年、「コーポレート・ガバナンス基本方針」を定め、その充実に取り組んでいく。
特に、グループ全体のリスク管理機能強化を重要課題として捉え、多面的な施策を適時実施していく。
「コーポレート・ガバナンス基本方針」については当社ホームページを参照。
http://www.sdk.co.jp/ir/governance.html