四半期報告書-第151期第1四半期(平成26年4月1日-平成26年6月30日)

【提出】
2014/08/11 9:19
【資料】
PDFをみる
【項目】
34項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1)財政状態の分析
(資産、負債及び純資産の状況)
当第1四半期連結会計期間末の総資産は5,804億61百万円となり、前連結会計年度末に比べ41億46百万円増加
しました。
主な要因は、マレーシアでの多結晶シリコン製造設備建設等による有形固定資産の増加によるものです。
負債は3,417億62百万円となり、前連結会計年度末に比べ19億円増加しました。
純資産は2,386億98百万円となり、前連結会計年度末に比べ22億45百万円増加しました。
(2)経営成績の分析
当第1四半期連結累計期間の業績につきましては、以下のとおりとなりました。
(単位:百万円)
売上高営業利益経常利益四半期純利益
平成27年3月期
第1四半期連結累計期間
71,2155,5794,5533,575
平成26年3月期
第1四半期連結累計期間
64,3623,1012,5002,026
増 減 率10.6%79.9%82.1%76.5%

(売上高)
セメントや苛性ソーダの販売数量の増加、石油化学製品や苛性ソーダの販売価格の是正に加え、医薬品原薬
などの販売が好調だったことにより、前年同期より68億52百万円増加し、712億15百万円(前年同期比10.6%
増)となりました。
(売上原価)
販売数量の増加、国産ナフサ価格の上昇による原料コストの増加等により、前年同期より34億36百万円増加
し、501億70百万円(前年同期比7.4%増)となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売数量の伸びに伴う物流コストの増加等により、前年同期より9億39百万円増加し、154億64百万円(前年
同期比6.5%増)となりました。
(営業利益)
販売数量の増加、石油化学製品の損益改善等により、前年同期より24億77百万円増加し、55億79百万円(前
年同期比79.9%増)となりました。
(営業外損益・経常利益)
営業外損益は、休止部門費の減少があったものの、支払利息の増加、前年同期に計上した為替差益が為替差
損に転じたこと等により、前年同期より4億24百万円悪化しました。
以上の結果、経常利益は、20億52百万円の増加にとどまり、45億53百万円(前年同期比82.1%増)となりま
した。
(特別損益・税金等調整前四半期純利益・少数株主損益調整前四半期純利益・四半期純利益)
特別損益は、前年同期より15百万円改善しました。
以上の結果、税金等調整前四半期純利益は、前年同期より20億67百万円増加し、45億45百万円(前年同期比
83.5%増)となりました。
少数株主損益調整前四半期純利益は、前年同期より17億59百万円増加し、37億28百万円(前年同期比89.4%
増)となりました。少数株主損益調整後の四半期純利益は、前年同期より15億49百万円増加し、35億75百万円
(前年同期比76.5%増)となりました。
(セグメント別の状況)
売上高(単位:百万円)

報告セグメントその他合計調整額四半期連結損益計算書計上額
化成品特殊品セメントライフ
アメニティー
平成27年3月期
第1四半期
連結累計期間
22,69411,14919,39614,01912,85380,114△8,89971,215
平成26年3月期
第1四半期
連結累計期間
21,12510,29717,31112,58611,17472,495△8,13364,362
増 減 率7.4%8.3%12.0%11.4%15.0%10.5%-10.6%

営業利益(単位:百万円)

報告セグメントその他合計調整額四半期連結損益計算書計上額
化成品特殊品セメントライフ
アメニティー
平成27年3月期
第1四半期
連結累計期間
1,2789921,4771,1921,5676,508△9285,579
平成26年3月期
第1四半期
連結累計期間
3625421,3317328583,827△7263,101
増 減 率253.0%83.0%10.9%62.8%82.5%70.0%-79.9%

(注)各セグメントの売上高、営業利益にはセグメント間取引を含めております。
(化成品セグメント)
苛性ソーダは、国内、海外向けの販売が堅調に推移する一方で、原料価格の上昇に対応するため販売価格の
是正に努めた結果、増収となりました。
塩化ビニルモノマーは、国産ナフサ価格の上昇による原料コストの増加はありましたが、アジア市況の改善
により、輸出価格が高値で推移したため、損益が改善しました。
塩化ビニル樹脂は、一部用途で需要の鈍化がみられるものの、販売は堅調に推移しました。また、原料価格
の上昇に対応するため販売価格を是正し、増収となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は226億94百万円(前年同期比7.4%増)、営業利益は12億78百万円(前
年同期比253.0%増)で増収増益となりました。
(特殊品セグメント)
多結晶シリコンは、半導体向けについては、スマートフォンをはじめとする携帯端末の需要が好調に推移し
たことなどから、販売数量が増加しました。一方、太陽電池向けについては、太陽光パネルの需要が伸長し市
況は回復基調にあるものの、利益重視の販売戦略により出荷を抑制したため、減収となりました。
乾式シリカは、半導体用研磨材向けを中心に販売が堅調に推移しました。
窒化アルミニウムは、産業機器用パワーデバイスやLEDの放熱材用途で販売数量が増加し、増収となりま
した。
電子工業用高純度薬品は、半導体及び液晶製造用途で販売が好調に推移し、増収となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は111億49百万円(前年同期比8.3%増)、営業利益は9億92百万円(前
年同期比83.0%増)で増収増益となりました。
(セメントセグメント)
セメント事業は、回復基調の続く国内需要などを背景に、セメント及び生コンクリートの販売が堅調に推移
し、増収となりました。
資源環境事業は、セメント生産量の増加に伴い、廃棄物受入数量が増加し、増収となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は193億96百万円(前年同期比12.0%増)、営業利益は14億77百万円
(前年同期比10.9%増)で増収増益となりました。
(ライフアメニティーセグメント)
医薬品原薬は、ジェネリック医薬品向けを中心に販売数量が増加し、増収となりました。
微多孔質フィルムは、紙おむつなどのサニタリー用品向けの販売が堅調に推移しました。
ポリオレフィンフィルムは、原料価格の上昇に対応するため販売価格を是正し、増収となりました。
ガスセンサは、ガス警報器や空気清浄機用途で海外向けの販売が好調に推移し、増収となりました。
医療診断システムは、血液検査向けの販売が堅調に推移する一方で、コストダウンに取り組み、利益率が向
上しました。
以上の結果、当セグメントの売上高は140億19百万円(前年同期比11.4%増)、営業利益は11億92百万円
(前年同期比62.8%増)で増収増益となりました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題に重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は21億92百万円です。
(5)会社の支配に関する基本方針
① 基本方針について
当社は、企業倫理の向上と法令遵守を徹底したうえで「企業価値の向上」を図るとともに、「企業の社会的責任」を認識し「社会と共鳴する経営」を行うことによって、株主、顧客、従業員、地域社会等のステークホルダーの皆様に評価され「顧客に選ばれ続けるトクヤマグループ」を実現することを経営の基本方針としております。
当社は、大正7年の創業以来、一貫したものづくりへのこだわりとステークホルダーの皆様との長期的な信頼関係を基盤とし、化成品事業、セメント・建材事業、シリカ・多結晶シリコン等のSi事業、ファインケミカル等の機能材料事業、フィルム事業及びメディカル関連事業等の幅広い事業を、グループ企業とともに展開しております。
その事業特性は、将来の事業環境変化を想定しつつ、経営資源の先行投入を行い、継続的な企業価値の向上を図るというものです。これは、変革を企画し、技術を開発し、設備を作り、ステークホルダーの皆様との信頼関係、連携関係を強化し、投入経営資源の回収を図るという取り組みです。こうした中長期的な視点からの取り組みの集積結果と現在進行中の経営資源の先行投入が当社の企業価値の源泉と考えております。
従って、このような中長期的な視点からの経営に取り組みつつ、経営の効率化や収益性向上を行うには、専門性の高い業務知識、営業や技術ノウハウを備えた者が、法令及び定款の定めを遵守して、当社の財務及び事業の方針の決定について重要な職務を担当することが、企業価値の向上及び株主共同の利益に資するものと考えております。
以上が当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針です。
② 不適切な支配の防止のための取り組みについて
当社は、大規模な当社株式等の買付行為(以下、「大規模買付行為」という。大規模買付行為を行う者を「大規模買付者」という)がなされ、その大規模買付行為が当社株主共同の利益及び当社企業価値を著しく損なうと判断される場合には、株主の皆様の利益及び企業価値の保護のために、対抗措置を講じる必要があると考えております。
大規模買付行為がなされた場合、これを受け入れるか否かは、最終的には当社株主の皆様のご判断にゆだねられるべきものであり、そのためには、大規模買付が行われようとする場合に、当該大規模買付者からの十分な情報の提供が必要であると考えます。また、当該大規模買付行為に対する当社取締役会による評価、意見及び事業特性を踏まえた情報等の提供は、株主の皆様が当該大規模買付を受け入れるか否かのご判断のために重要であり、株主共同の利益に資するものと考えております。
当社は、株主の皆様の利益及び企業価値の保護のために、大規模買付行為に対して大規模買付ルールを定めました。
大規模買付ルールとは、大規模買付者に対して、買付行為の前に、当社取締役会に十分な情報提供をすること及びその情報に基づき、当社取締役会が大規模買付行為を十分に評価・検討し、意見や代替案の取りまとめの期間を確保することを要請するものです。
このルールが遵守されない場合、又は遵守された場合でも株主共同の利益及び企業価値を著しく損なうと判断される場合には、株主共同の利益及び企業価値の保護のため、新株発行や新株予約権の発行等、会社法その他の法令及び当社定款が当社取締役会の権限として認める措置(以下、「対抗措置」という)をとり、大規模買付行為に対抗する場合があります。具体的にいかなる対抗措置をとるかにつきましては、その時点で相当と認められるものを選択することといたします。
以上のような「当社株式等の大規模買付行為に関する対応方針」(以下、「本対応方針」という)は、平成24年6月26日開催の第148回定時株主総会の議案として株主の皆様にお諮りし、ご承認をいただきました。
なお、本対応方針の詳細を当社ウェブサイト(http://www.tokuyama.co.jp/)に掲載しております。
③ 上記②の取り組みについての取締役会の判断について
当社取締役会は、上記②の「不適切な支配の防止のための取り組みについて」が、当社の基本方針に沿って策定され、株主共同の利益及び企業価値の保護に資するものと考えております。
当社は、本対応方針において取締役会の恣意的な判断を防止するためのチェック機関として特別委員会を設置し、取締役会が対抗措置を発動する場合は特別委員会の勧告を最大限尊重しなければならないと定めており、また、特別委員会の勧告に基づき、株主総会を招集し、その意思を確認することができるものとしており、上記②の取り組みは取締役の地位の維持を目的としたものではありません。