四半期報告書-第153期第2四半期(平成28年7月1日-平成28年9月30日)
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
(1)財政状態の分析
(資産、負債及び純資産の状況)
当第2四半期連結会計期間末の総資産は3,882億1百万円となり、前連結会計年度末に比べ131億40百万円減少しました。
主な要因は、受取手形及び売掛金が52億20百万円、現金及び預金が30億44百万円減少したことによるものです。
負債は2,921億87百万円となり、前連結会計年度末に比べ489億49百万円減少しました。
主な要因は、未払法人税等が106億67百万円、1年内償還予定の社債が100億円、長期借入金及び1年内返済予定の長期借入金が96億63百万円、短期借入金が67億65百万円減少したことによるものです。
純資産は960億14百万円となり、前連結会計年度末に比べ358億9百万円増加しました。
主な要因は、A種種類株式の発行により株主資本が200億円、親会社株主に帰属する四半期純利益の積み上げにより利益剰余金が184億49百万円増加したことによるものです。
(キャッシュ・フローの状況)
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は1,181億20百万円となり、前連結会計年度末に比べ30億45百万円減少しました。
営業活動によるキャッシュ・フローは41億71百万円の収入(前年同期比61億26百万円の減少)となりました。
主な内容は、税金等調整前四半期純利益204億14百万円、法人税等の支払額123億42百万円です。
投資活動によるキャッシュ・フローは7億55百万円の支出(前年同期比55億31百万円の減少)となりました。
主な内容は、有形固定資産の取得による支出60億26百万円、子会社株式の売却による収入29億26百万円、補助金の受取額22億98百万円です。
財務活動によるキャッシュ・フローは53億83百万円の支出(前年同期比124億75百万円の減少)となりました。
主な内容は、A種種類株式の発行による収入197億32百万円、社債の償還による支出100億円、長期借入金の返済による支出97億20百万円、短期借入金の減少額64億24百万円です。
(2)経営成績の分析
当第2四半期連結累計期間の業績につきましては、以下のとおりとなりました。
(単位:百万円)
(売上高)
半導体向け及び太陽電池向け多結晶シリコンの販売数量の増加等はあったものの、国産ナフサ価格下落に伴う石油化学製品の販売価格の軟化等により、前年同期より65億35百万円減少し、1,425億93百万円(前年同期比4.4%減)となりました。
(売上原価)
多結晶シリコンの販売数量の増加等はありましたが、国産ナフサ価格の下落による原燃料コストの減少等により前年同期より147億77百万円減少し、954億19百万円(前年同期比13.4%減)となりました。
(販売費及び一般管理費)
基幹システムに係る減価償却費の減少及び研究開発費の減少等により、前年同期より22億34百万円減少し、291億48百万円(前年同期比7.1%減)となりました。
(営業利益)
Tokuyama Malaysia Sdn. Bhd.における稼働率の改善や減価償却費の減少、及び原燃料価格の下落に伴う製造コストの低減等により、前年同期より104億76百万円増加し、180億25百万円(前年同期比138.8%増)となりました。
(営業外損益・経常利益)
営業外損益は、Tokuyama Malaysia Sdn. Bhd.における試作費用の増加等により、前年同期より12億29百万円悪化しました。
以上の結果、経常利益は92億47百万円増加し、145億9百万円(前年同期比175.7%増)となりました。
(特別損益・税金等調整前四半期純利益・四半期純利益・親会社株主に帰属する四半期純利益)
特別損益は、Tokuyama Malaysia Sdn. Bhd.のプラント設備に係る補助金収入及びフィガロ技研株式会社の株式売却益の計上等により、前年同期より52億58百万円改善しました。
以上の結果、税金等調整前四半期純利益は、前年同期より145億5百万円増加し、204億14百万円(前年同期比245.5%増)となりました。
法人税等は、Tokuyama Malaysia Sdn. Bhd.の事業譲渡を決定したことに伴い、前年同期より12億56百万円減少しました。この結果、四半期純利益は、前年同期より157億61百万円増加し、190億50百万円(前年同期比479.2%増)となりました。
親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期より156億65百万円増加し、184億49百万円(前年同期比562.9%増)となりました。
(セグメント別の状況)
(注)各セグメントの売上高、営業利益又は営業損失(△)にはセグメント間取引を含めております。
(化成品セグメント)
苛性ソーダは、国内の販売数量が堅調に推移した一方で、販売価格が弱含みで推移し、減収となりました。
塩化ビニルモノマーは、アジア向けの輸出を中心に販売数量が増加したものの、国産ナフサ価格の下落により販売価格が軟調に推移し、減収となりました。
塩化ビニル樹脂は、住宅着工戸数の回復等を背景に販売数量は堅調に推移したものの、国産ナフサ価格の下落により販売価格が軟調に推移し、減収となりました。一方で、新第一塩ビ株式会社 千葉工場の停止等により損益は改善しました。
ソーダ灰及び塩化カルシウムは、価格是正に努めたものの、販売数量が減少し、減収となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は389億76百万円(前年同期比11.5%減)、営業利益は60億62百万円(前年同期比67.9%増)で減収増益となりました。
(特殊品セグメント)
半導体向け多結晶シリコンは、スマートフォンをはじめとするモバイル機器の高機能化を背景に出荷が好調に推移し、増収となりました。
太陽電池向け多結晶シリコンは、Tokuyama Malaysia Sdn. Bhd.の稼働率が改善したことにより販売数量が増加し、増収となりました。
乾式シリカは、半導体用研磨材向けを中心に販売が堅調に推移したものの、円高の影響等により、減収となりました。
電子工業用高純度薬品は、半導体製品用途で販売が堅調に推移したものの、円高の影響等により、減収となりました。
窒化アルミニウムは、半導体製造装置向けを中心に販売数量が増加し、増収となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は316億41百万円(前年同期比18.2%増)、営業利益は33億81百万円(前年同期は営業損失29億81百万円)で増収増益となりました。
(セメントセグメント)
セメントは、アジア地区における旺盛な需要を背景に輸出数量が増加したものの、円高の影響等により輸出価格が下落したこと、及び官公需・民需の低迷に伴い国内向けの販売数量が減少したことにより、減収となりました。一方で、原燃料価格の下落や原単位の改善などにより製造コストが低減しました。
資源環境事業は、石炭灰をはじめとする廃棄物の受入数量が堅調に推移し、増収となりました。
連結子会社は、前年同期に大型案件向けに生コンクリート等の出荷が好調だったことの反動により、減収となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は395億61百万円(前年同期比7.0%減)、営業利益は39億7百万円(前年同期比71.0%増)で減収増益となりました。
(ライフアメニティーセグメント)
医薬品原薬は、ジェネリック医薬品向けの販売数量が減少し、減収となりました。
プラスチックレンズ関連材料は、メガネレンズ用フォトクロミック材料の販売数量が増加し、増収となりました。
微多孔質フィルムは、紙おむつなどのサニタリー用品向けの販売数量が減少し、減収となりました。
ポリオレフィンフィルムは、コンビニエンスストア向け商品の包装材用途を中心に販売が堅調に推移したものの、国産ナフサ価格の下落により販売価格が軟調に推移し、減収となりました。
歯科器材は、新製品や海外向けの販売数量が増加したものの、円高の影響により、売上高は前年同期並みとなりました。
医療診断システムは、前年同期に大型案件向けの出荷があったことの反動により、減収となりました。
ガスセンサの製造・販売を行うフィガロ技研株式会社の株式の一部を譲渡したことに伴い、当第2四半期連結会計期間より、同社を連結の範囲から除外しました。
以上の結果、当セグメントの売上高は256億58百万円(前年同期比11.4%減)、営業利益は28億98百万円(前年同期比19.6%減)で減収減益となりました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は38億24百万円です。
(5)会社の支配に関する基本方針
① 基本方針について
当社は、平成28年5月開催の取締役会において決議し、制定した「トクヤマグループのビジョン」において、トクヤマグループの存在意義を「化学を通じて暮らしに役立つ価値を創造する」と定めました。トクヤマグループが培ってきた化学技術を用いて、新しい価値を創造し、提供し続けることを通じて、人々の幸せや社会の発展に貢献していきます。
当社は、大正7年の創業以来、一貫した「ものづくり」へのこだわりと顧客をはじめとしたステークホルダーの皆様との長期的な信頼関係を基盤とし、ソーダ灰・苛性ソーダ・塩化ビニル樹脂等の化成品セグメント、セメント事業等のセメントセグメント、多結晶シリコン・乾式シリカ・窒化アルミニウム・電子製品向け高純度薬品等の特殊品セグメント、微多孔質フィルム・歯科器材・イオン交換樹脂膜等のライフアメニティーセグメント、及びその他セグメントの5つのセグメントに区分される幅広い事業を、グループ会社とともに展開しています。
その事業特性は、将来の事業環境変化を想定しつつ、経営資源の先行投入を行い、継続的な企業価値の向上を図るというものです。これは、事業を企画し、技術を開発し、設備を作り、顧客をはじめとしたステークホルダーの皆様との信頼関係、連携関係を強化し、投入経営資源の回収を図るという取り組みです。こうした中長期的な視点からの取り組みの集積結果が当社の企業価値の源泉と考えております。
従って、このような中長期的な視点からの経営に取り組みつつ、経営の効率化や収益性向上を行うには、専門性の高い業務知識、営業や技術ノウハウを備えた者が、法令及び定款の定めを遵守して、当社の財務及び事業の方針の決定について重要な職務を担当することが、当社株主共同の利益及び当社企業価値の向上に資するものと考えております。
また、株主・顧客・取引先・従業員・地域社会等のステークホルダーの皆様に評価していただけるよう、「企業の社会的責任」を果たしてまいります。
以上が当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針です。
② 不適切な支配の防止のための取り組みについて
当社は、大規模な当社株式等の買付行為(以下「大規模買付行為」という。大規模買付行為を行う者を「大規模買付者」という。)が行われ、その大規模買付行為が当社株主共同の利益及び当社企業価値を著しく損なうと判断される場合には、株主共同の利益及び企業価値の保護のために、対抗措置を講じる必要があると考えております。
大規模買付行為が行われた場合、これを受け入れるか否かは、最終的には当社株主の皆様のご判断に委ねられるべきものであり、そのためには、当該大規模買付者からの十分な情報の提供が必要であると考えます。また、当該大規模買付行為に対する当社取締役会による評価、意見及び事業特性を踏まえた情報等の提供は、株主の皆様が当該大規模買付を受け入れるか否かのご判断のために重要であり、株主共同の利益に資するものと考えております。
当社は、株主共同の利益及び企業価値の保護のために、大規模買付行為に対して大規模買付ルールを定めました。
大規模買付ルールとは、大規模買付者に対して、買付行為の前に、当社取締役会に十分な情報提供をすること及びその情報に基づき、当社取締役会が大規模買付行為を十分に評価・検討し、意見や代替案の取りまとめの期間を確保することを要請するものです。
このルールが遵守されない場合、又は遵守された場合でも株主共同の利益及び企業価値を著しく損なうと判断される場合には、当社取締役会は会社法第277条以下に規定される新株予約権無償割当てによる措置(以下「対抗措置」という。)をとり、大規模買付行為に対抗する場合があります。
以上のような「当社株式等の大規模買付行為に関する対応方針」(以下「本対応方針」という。)の更新につ
き、平成27年4月30日開催の当社取締役会で決定し、平成27年6月24日開催の第151回定時株主総会においてご
承認いただきました。
なお、本対応方針の詳細をインターネット上の当社ウェブサイト(http://www.tokuyama.co.jp/)に掲載しております。
③ 上記②の取り組みについての取締役会の判断について
当社取締役会は、上記②の「不適切な支配の防止のための取り組みについて」が、当社の基本方針に沿って策定され、株主共同の利益及び企業価値の保護に資するものと考えております。
当社は、本対応方針において取締役会の恣意的な判断を防止するためのチェック機関として特別委員会を設置し、取締役会が対抗措置を発動する場合は特別委員会の勧告を最大限尊重しなければならないと定めており、また、特別委員会の勧告に基づき、株主総会を招集し、その意思を確認することができるものとしており、上記②の取り組みは取締役の地位の維持を目的としたものではありません。
(資産、負債及び純資産の状況)
当第2四半期連結会計期間末の総資産は3,882億1百万円となり、前連結会計年度末に比べ131億40百万円減少しました。
主な要因は、受取手形及び売掛金が52億20百万円、現金及び預金が30億44百万円減少したことによるものです。
負債は2,921億87百万円となり、前連結会計年度末に比べ489億49百万円減少しました。
主な要因は、未払法人税等が106億67百万円、1年内償還予定の社債が100億円、長期借入金及び1年内返済予定の長期借入金が96億63百万円、短期借入金が67億65百万円減少したことによるものです。
純資産は960億14百万円となり、前連結会計年度末に比べ358億9百万円増加しました。
主な要因は、A種種類株式の発行により株主資本が200億円、親会社株主に帰属する四半期純利益の積み上げにより利益剰余金が184億49百万円増加したことによるものです。
(キャッシュ・フローの状況)
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は1,181億20百万円となり、前連結会計年度末に比べ30億45百万円減少しました。
営業活動によるキャッシュ・フローは41億71百万円の収入(前年同期比61億26百万円の減少)となりました。
主な内容は、税金等調整前四半期純利益204億14百万円、法人税等の支払額123億42百万円です。
投資活動によるキャッシュ・フローは7億55百万円の支出(前年同期比55億31百万円の減少)となりました。
主な内容は、有形固定資産の取得による支出60億26百万円、子会社株式の売却による収入29億26百万円、補助金の受取額22億98百万円です。
財務活動によるキャッシュ・フローは53億83百万円の支出(前年同期比124億75百万円の減少)となりました。
主な内容は、A種種類株式の発行による収入197億32百万円、社債の償還による支出100億円、長期借入金の返済による支出97億20百万円、短期借入金の減少額64億24百万円です。
(2)経営成績の分析
当第2四半期連結累計期間の業績につきましては、以下のとおりとなりました。
(単位:百万円)
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する四半期純利益 | |
平成29年3月期 第2四半期連結累計期間 | 142,593 | 18,025 | 14,509 | 18,449 |
平成28年3月期 第2四半期連結累計期間 | 149,128 | 7,549 | 5,262 | 2,783 |
増 減 率 | △4.4% | 138.8% | 175.7% | 562.9% |
(売上高)
半導体向け及び太陽電池向け多結晶シリコンの販売数量の増加等はあったものの、国産ナフサ価格下落に伴う石油化学製品の販売価格の軟化等により、前年同期より65億35百万円減少し、1,425億93百万円(前年同期比4.4%減)となりました。
(売上原価)
多結晶シリコンの販売数量の増加等はありましたが、国産ナフサ価格の下落による原燃料コストの減少等により前年同期より147億77百万円減少し、954億19百万円(前年同期比13.4%減)となりました。
(販売費及び一般管理費)
基幹システムに係る減価償却費の減少及び研究開発費の減少等により、前年同期より22億34百万円減少し、291億48百万円(前年同期比7.1%減)となりました。
(営業利益)
Tokuyama Malaysia Sdn. Bhd.における稼働率の改善や減価償却費の減少、及び原燃料価格の下落に伴う製造コストの低減等により、前年同期より104億76百万円増加し、180億25百万円(前年同期比138.8%増)となりました。
(営業外損益・経常利益)
営業外損益は、Tokuyama Malaysia Sdn. Bhd.における試作費用の増加等により、前年同期より12億29百万円悪化しました。
以上の結果、経常利益は92億47百万円増加し、145億9百万円(前年同期比175.7%増)となりました。
(特別損益・税金等調整前四半期純利益・四半期純利益・親会社株主に帰属する四半期純利益)
特別損益は、Tokuyama Malaysia Sdn. Bhd.のプラント設備に係る補助金収入及びフィガロ技研株式会社の株式売却益の計上等により、前年同期より52億58百万円改善しました。
以上の結果、税金等調整前四半期純利益は、前年同期より145億5百万円増加し、204億14百万円(前年同期比245.5%増)となりました。
法人税等は、Tokuyama Malaysia Sdn. Bhd.の事業譲渡を決定したことに伴い、前年同期より12億56百万円減少しました。この結果、四半期純利益は、前年同期より157億61百万円増加し、190億50百万円(前年同期比479.2%増)となりました。
親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期より156億65百万円増加し、184億49百万円(前年同期比562.9%増)となりました。
(セグメント別の状況)
売上高 | (単位:百万円) |
報告セグメント | その他 | 合計 | 調整額 | 四半期連結損益計算書計上額 | ||||
化成品 | 特殊品 | セメント | ライフ アメニティー | |||||
平成29年3月期 第2四半期 連結累計期間 | 38,976 | 31,641 | 39,561 | 25,658 | 25,879 | 161,719 | △19,125 | 142,593 |
平成28年3月期 第2四半期 連結累計期間 | 44,043 | 26,770 | 42,557 | 28,959 | 26,791 | 169,122 | △19,994 | 149,128 |
増 減 率 | △11.5% | 18.2% | △7.0% | △11.4% | △3.4% | △4.4% | - | △4.4% |
営業利益又は営業損失(△) | (単位:百万円) |
報告セグメント | その他 | 合計 | 調整額 | 四半期連結損益計算書計上額 | ||||
化成品 | 特殊品 | セメント | ライフ アメニティー | |||||
平成29年3月期 第2四半期 連結累計期間 | 6,062 | 3,381 | 3,907 | 2,898 | 2,673 | 18,922 | △896 | 18,025 |
平成28年3月期 第2四半期 連結累計期間 | 3,611 | △2,981 | 2,285 | 3,606 | 2,530 | 9,052 | △1,502 | 7,549 |
増 減 率 | 67.9% | -% | 71.0% | △19.6% | 5.6% | 109.0% | - | 138.8% |
(注)各セグメントの売上高、営業利益又は営業損失(△)にはセグメント間取引を含めております。
(化成品セグメント)
苛性ソーダは、国内の販売数量が堅調に推移した一方で、販売価格が弱含みで推移し、減収となりました。
塩化ビニルモノマーは、アジア向けの輸出を中心に販売数量が増加したものの、国産ナフサ価格の下落により販売価格が軟調に推移し、減収となりました。
塩化ビニル樹脂は、住宅着工戸数の回復等を背景に販売数量は堅調に推移したものの、国産ナフサ価格の下落により販売価格が軟調に推移し、減収となりました。一方で、新第一塩ビ株式会社 千葉工場の停止等により損益は改善しました。
ソーダ灰及び塩化カルシウムは、価格是正に努めたものの、販売数量が減少し、減収となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は389億76百万円(前年同期比11.5%減)、営業利益は60億62百万円(前年同期比67.9%増)で減収増益となりました。
(特殊品セグメント)
半導体向け多結晶シリコンは、スマートフォンをはじめとするモバイル機器の高機能化を背景に出荷が好調に推移し、増収となりました。
太陽電池向け多結晶シリコンは、Tokuyama Malaysia Sdn. Bhd.の稼働率が改善したことにより販売数量が増加し、増収となりました。
乾式シリカは、半導体用研磨材向けを中心に販売が堅調に推移したものの、円高の影響等により、減収となりました。
電子工業用高純度薬品は、半導体製品用途で販売が堅調に推移したものの、円高の影響等により、減収となりました。
窒化アルミニウムは、半導体製造装置向けを中心に販売数量が増加し、増収となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は316億41百万円(前年同期比18.2%増)、営業利益は33億81百万円(前年同期は営業損失29億81百万円)で増収増益となりました。
(セメントセグメント)
セメントは、アジア地区における旺盛な需要を背景に輸出数量が増加したものの、円高の影響等により輸出価格が下落したこと、及び官公需・民需の低迷に伴い国内向けの販売数量が減少したことにより、減収となりました。一方で、原燃料価格の下落や原単位の改善などにより製造コストが低減しました。
資源環境事業は、石炭灰をはじめとする廃棄物の受入数量が堅調に推移し、増収となりました。
連結子会社は、前年同期に大型案件向けに生コンクリート等の出荷が好調だったことの反動により、減収となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は395億61百万円(前年同期比7.0%減)、営業利益は39億7百万円(前年同期比71.0%増)で減収増益となりました。
(ライフアメニティーセグメント)
医薬品原薬は、ジェネリック医薬品向けの販売数量が減少し、減収となりました。
プラスチックレンズ関連材料は、メガネレンズ用フォトクロミック材料の販売数量が増加し、増収となりました。
微多孔質フィルムは、紙おむつなどのサニタリー用品向けの販売数量が減少し、減収となりました。
ポリオレフィンフィルムは、コンビニエンスストア向け商品の包装材用途を中心に販売が堅調に推移したものの、国産ナフサ価格の下落により販売価格が軟調に推移し、減収となりました。
歯科器材は、新製品や海外向けの販売数量が増加したものの、円高の影響により、売上高は前年同期並みとなりました。
医療診断システムは、前年同期に大型案件向けの出荷があったことの反動により、減収となりました。
ガスセンサの製造・販売を行うフィガロ技研株式会社の株式の一部を譲渡したことに伴い、当第2四半期連結会計期間より、同社を連結の範囲から除外しました。
以上の結果、当セグメントの売上高は256億58百万円(前年同期比11.4%減)、営業利益は28億98百万円(前年同期比19.6%減)で減収減益となりました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は38億24百万円です。
(5)会社の支配に関する基本方針
① 基本方針について
当社は、平成28年5月開催の取締役会において決議し、制定した「トクヤマグループのビジョン」において、トクヤマグループの存在意義を「化学を通じて暮らしに役立つ価値を創造する」と定めました。トクヤマグループが培ってきた化学技術を用いて、新しい価値を創造し、提供し続けることを通じて、人々の幸せや社会の発展に貢献していきます。
当社は、大正7年の創業以来、一貫した「ものづくり」へのこだわりと顧客をはじめとしたステークホルダーの皆様との長期的な信頼関係を基盤とし、ソーダ灰・苛性ソーダ・塩化ビニル樹脂等の化成品セグメント、セメント事業等のセメントセグメント、多結晶シリコン・乾式シリカ・窒化アルミニウム・電子製品向け高純度薬品等の特殊品セグメント、微多孔質フィルム・歯科器材・イオン交換樹脂膜等のライフアメニティーセグメント、及びその他セグメントの5つのセグメントに区分される幅広い事業を、グループ会社とともに展開しています。
その事業特性は、将来の事業環境変化を想定しつつ、経営資源の先行投入を行い、継続的な企業価値の向上を図るというものです。これは、事業を企画し、技術を開発し、設備を作り、顧客をはじめとしたステークホルダーの皆様との信頼関係、連携関係を強化し、投入経営資源の回収を図るという取り組みです。こうした中長期的な視点からの取り組みの集積結果が当社の企業価値の源泉と考えております。
従って、このような中長期的な視点からの経営に取り組みつつ、経営の効率化や収益性向上を行うには、専門性の高い業務知識、営業や技術ノウハウを備えた者が、法令及び定款の定めを遵守して、当社の財務及び事業の方針の決定について重要な職務を担当することが、当社株主共同の利益及び当社企業価値の向上に資するものと考えております。
また、株主・顧客・取引先・従業員・地域社会等のステークホルダーの皆様に評価していただけるよう、「企業の社会的責任」を果たしてまいります。
以上が当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針です。
② 不適切な支配の防止のための取り組みについて
当社は、大規模な当社株式等の買付行為(以下「大規模買付行為」という。大規模買付行為を行う者を「大規模買付者」という。)が行われ、その大規模買付行為が当社株主共同の利益及び当社企業価値を著しく損なうと判断される場合には、株主共同の利益及び企業価値の保護のために、対抗措置を講じる必要があると考えております。
大規模買付行為が行われた場合、これを受け入れるか否かは、最終的には当社株主の皆様のご判断に委ねられるべきものであり、そのためには、当該大規模買付者からの十分な情報の提供が必要であると考えます。また、当該大規模買付行為に対する当社取締役会による評価、意見及び事業特性を踏まえた情報等の提供は、株主の皆様が当該大規模買付を受け入れるか否かのご判断のために重要であり、株主共同の利益に資するものと考えております。
当社は、株主共同の利益及び企業価値の保護のために、大規模買付行為に対して大規模買付ルールを定めました。
大規模買付ルールとは、大規模買付者に対して、買付行為の前に、当社取締役会に十分な情報提供をすること及びその情報に基づき、当社取締役会が大規模買付行為を十分に評価・検討し、意見や代替案の取りまとめの期間を確保することを要請するものです。
このルールが遵守されない場合、又は遵守された場合でも株主共同の利益及び企業価値を著しく損なうと判断される場合には、当社取締役会は会社法第277条以下に規定される新株予約権無償割当てによる措置(以下「対抗措置」という。)をとり、大規模買付行為に対抗する場合があります。
以上のような「当社株式等の大規模買付行為に関する対応方針」(以下「本対応方針」という。)の更新につ
き、平成27年4月30日開催の当社取締役会で決定し、平成27年6月24日開催の第151回定時株主総会においてご
承認いただきました。
なお、本対応方針の詳細をインターネット上の当社ウェブサイト(http://www.tokuyama.co.jp/)に掲載しております。
③ 上記②の取り組みについての取締役会の判断について
当社取締役会は、上記②の「不適切な支配の防止のための取り組みについて」が、当社の基本方針に沿って策定され、株主共同の利益及び企業価値の保護に資するものと考えております。
当社は、本対応方針において取締役会の恣意的な判断を防止するためのチェック機関として特別委員会を設置し、取締役会が対抗措置を発動する場合は特別委員会の勧告を最大限尊重しなければならないと定めており、また、特別委員会の勧告に基づき、株主総会を招集し、その意思を確認することができるものとしており、上記②の取り組みは取締役の地位の維持を目的としたものではありません。