有価証券報告書-第90期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/21 15:05
【資料】
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【項目】
145項目
(1) 経営成績等の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は、次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループの売上高は20,798百万円と前期に比べ711百万円(3.5%)の増収、営業利益は3,139百万円と前期に比べ68百万円(2.1%)の減益、経常利益は3,047百万円と前期に比べ78百万円(2.5%)の減益、親会社株主に帰属する当期純利益は1,751百万円と前期に比べ28百万円(1.6%)の増益となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
<化学品>化学品セグメントの売上高は、9,419百万円と前期に比べ1,257百万円(15.4%)の増収、総売上高に占める割合は45.3%(前期比4.7ポイント増)となり、セグメント利益は961百万円と前期に比べ32百万円(3.5%)の増益となりました。
<機能材料>機能材料セグメントの売上高は、5,108百万円と前期に比べ554百万円(12.2%)の増収、総売上高に占める割合は24.6%(前期比1.9ポイント増)となり、セグメント利益は785百万円と前期に比べ126百万円(19.1%)の増益となりました。
<工業材料>工業材料セグメントの売上高は、5,797百万円と前期に比べ1,126百万円(16.3%)の減収、総売上高に占める割合は27.9%(前期比6.6ポイント減)となり、セグメント利益は1,953百万円と前期に比べ281百万円(12.6%)の減益となりました。
<その他>販売用役等のその他セグメントの売上高は472百万円と前期に比べ26百万円(5.9%)の増収、総売上高に占める割合は2.3%(前期比0.1ポイント増)となり、セグメント利益は41百万円と前期に比べ13百万円(47.4%)の増益となりました。
総資産は28,745百万円となり、前期に比べ986百万円増加しました。これは流動資産が、売掛金の増加(830百万円)、商品及び製品の増加(691百万円)、原材料及び貯蔵品の増加(147百万円)、現預金の減少(780百万円)等により、前期に比べ1,016百万円増加し、18,389百万円となったこと、また固定資産が、前期に比べ30百万円減少し、10,356百万円となったことによります。
負債は8,315百万円となり、前期に比べ33百万円減少しました。これは流動負債が、設備関係未払金の増加(654百万円)、買掛金の減少(470百万円)、1年内返済予定の長期借入金の減少(261百万円)等により、前期に比べ141百万円減少し、5,433百万円となったこと、また固定負債が、前期に比べ108百万円増加し、2,882百万円となったことによります。
純資産は、20,430百万円となり、前期と比べ1,019百万円増加しました。これは利益剰余金の増加(1,430百万円)、非支配株主持分の減少(214百万円)等によります。
この結果、自己資本比率は63.5%と前期に比べ2.2ポイントの上昇となりました。
② キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、前期に比べ2,899百万円(66.9%)減少し、1,435百万円の収入となりました。これは主に運転資金が増加したこと等によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前期に比べ129百万円(11.6%)増加し、985百万円の支出となりました。主に有形固定資産の取得による支出が減少したこと等によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前期に比べ478百万円(28.2%)増加し、1,219百万円の支出となりました。これは主に長期借入金の返済による支出が減少したこと等によるものであります。
この結果、現金及び現金同等物の期末残高は前期に比べ780百万円(9.9%)の減少し、7,138百万円となりました。
③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前期比(%)
化学品(百万円)9,514+17.4
機能材料(百万円)5,459+34.1
工業材料(百万円)5,719△17.5
報告セグメント計(百万円)20,693+8.3
その他(百万円)472+5.9
合計(百万円)21,165+8.2

(注) 1.金額は、販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前期比(%)
化学品(百万円)7△88.2
合計(百万円)7△88.2

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注状況
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前期比(%)
化学品(百万円)9,419+15.4
機能材料(百万円)5,108+12.2
工業材料(百万円)5,797△16.3
報告セグメント計(百万円)20,326+3.5
その他(百万円)472+5.9
合計(百万円)20,798+3.5

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.前連結会計年度及び当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び割合は、次のとおりであり
ます。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
三井物産㈱6,89634.37,68737.0
コベストロ3,92819.63,66417.6

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産・負債の貸借対照表計上金額並びに当会計期間における収益・費用の損益計算書計上金額に影響する判断、見積りを実施する必要があります。
当社グループの連結財務諸表作成において採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が、連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
・たな卸資産
正味売却価額をもとに収益性の低下を検討するため、将来、市場価格が下落した場合には、たな卸資産の簿価を切り下げ、売上原価を増加させる可能性があります。
・固定資産
当社グループは、有形固定資産の簿価について、それが回収できなくなる可能性を示す兆候がある場合には、将来の事業計画等を考慮して、減損損失の認識の判定を行い、必要に応じて回収可能価額まで減損処理を行うこととしております。
将来の市況悪化等により事業計画が修正される場合、減損処理を行う可能性があります。
・投資有価証券
当社グループは、その他有価証券のうち、取得価額に比べ時価又は実質価額が著しく下落したものについては、回復可能性があると判断される場合を除き、減損処理を行っております。時価のあるものについては、決算日現在の時価が取得価額の50%以上下落している場合には回復可能性はないものと判断し、30%以上50%未満下落している場合には当該有価証券の発行会社の財政状態及び経営成績を勘案し、回復可能性を判断しております。時価のないものについては、発行会社の純資産額をもとにした1株当たりの実質価値を見積り、50%以上下落した場合、回復可能性があると判断できる場合を除き、減損処理を行っております。
将来、時価の下落又は投資先の財政状態及び経営成績の悪化により、減損損失が発生する可能性があります。
・繰延税金資産
当連結会計年度末の繰延税金資産には、超過償却・退職給付に係る負債等を原因とする繰延税金資産と、固定資産圧縮積立金等を原因とする繰延税金負債の差引額を計上しております。
繰延税金資産の回収可能性は、主に将来の課税所得の見積もりによるところが大きく、課税所得の予測は将来の市場動向や当社グループの事業活動の状況及びその他の要因により変化いたします。このため、繰延税金資産の回収可能性の変化により、評価性引当額が変動し損益に影響を及ぼす可能性があります。
・退職給付
従業員退職給付費用および債務は、数理計算上で設定されている前提条件に基づいて算出しております。これらの前提条件には、割引率、将来の昇給率、退職率、死亡率及び年金資産の収益率などが含まれております。実際の結果が前提条件と異なる場合または前提条件が変更された場合、退職給付費用及び債務に影響する可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(全般)
当連結会計年度におけるわが国経済は、通商問題の影響や海外経済の不確実性等のリスク増加により輸出や一部の生産に弱さが見られたものの、個人消費の持ち直しや設備投資の増加等により、景気の緩やかな回復基調が継続しました。
当社グループを取り巻く事業環境は、自動車市場や情報関連財市場の成長に減速が見られたものの、当社製品の販売は概ね堅調に推移しました。
電子材料は下半期に減速傾向が見られ、スマートフォン市場も減速したものの当社販売は増加しました。クレゾール誘導品の販売数量も伸びており、厳しい事業環境下でも全社で前期の売上高を上回り、営業利益も前期並みの水準を確保しました。
このような状況のもと、当社グループは、既存コア製品の拡販や、新規製品の開発促進及び市場への早期投入に注力するとともに、和歌山工場のコスト競争力強化策を実施し、収益力の改善に取り組んでまいりました。
この結果、当連結会計年度における経営成績は、前期に比べ増収減益となりました。
当社グループは、2016年度中期経営計画(変革中計)において連結経営目標(2019年度)を売上高270億円、営業利益40億円、売上高営業利益率15%以上、自己資本利益率10%以上としております。
当連結会計年度においては、売上高207億円、営業利益31億円、売上高営業利益率15.1%、自己資本利益率9.9%であります。
2019年度においては、売上高及び営業利益は達成率85%となる予想ですが、利益率の指標である売上高営業利益率や自己資本利益率は概ね目標の水準となる見込みです。2019年度の予想値を確実に達成するため重点課題に全力で取組むとともに、HCI500の実現に向けて2020年度から始まる次期中期経営計画を策定いたします。
(セグメント別)
セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
<化学品>ビフェノールは、パソコン、スマートフォンやデジタル家電等の情報通信機器の電子部品に用いられる液晶ポリマー(LCP)や医療、航空機分野等で使用されるポリフェニルスルホン(PPSU)の原料として使用されております。当期においては、ビフェノールはLCP向けが全般的に好調に推移しましたが、年度末での出荷ずれ込みや前期に発生した一時的需要との差異もあり、売上高は前期を若干下回りました。
クレゾール誘導品は、家畜用飼料の添加剤に使用されるビタミンEの原料や電子材料及び酸化防止剤等の原料として使用されております。当期においては、ビタミンE原料及び酸化防止剤向けの販売数量が伸び、市況も上昇し、売上高は前期を大幅に上回りました。
この結果、化学品セグメントは売上高、利益ともに前期を上回りました。
<機能材料>当社の電子材料は、半導体及びフラットパネルディスプレイ(液晶・有機ELディスプレイ)等の製造過程で使用されております。当期においては、下半期に半導体・フラットパネルディスプレイ市況に減速傾向は見られたものの、当社販売は概ね堅調に推移し、開発品も上半期中心に伸長した結果、売上高は前期を上回りました。
特殊ビスフェノールを原料とした樹脂は、耐熱性、光学特性に優れているため、特殊ポリカーボネート樹脂(自動車用部品、光学・電子部品用途向け)や特殊エポキシ樹脂(半導体封止材、積層板用途向け)の原料として使用されております。当期においてはスマートフォン市場が減速したものの、当社の光学レンズ向特殊ビスフェノールは堅調に推移し、成形材分野の一部も増加傾向にあることから、売上高は前期を若干上回りました。
この結果、機能材料セグメントは売上高、利益ともに前期を上回りました。
<工業材料>自動車部品用途向けの特殊ポリカーボネート樹脂の原料に使用される特殊ビスフェノールは、主に海外生産拠点のハイビス社において製造販売しております。当期においては、為替変動の影響に加え、自動車市場全般の落ち込みの影響を受け、売上高は前期を下回りました。
受託品は受託契約の一部が終了したため、売上高は前期を下回りました。
この結果、工業材料セグメントは売上高、利益ともに前期を下回りました。
(資本の源泉及び資金の流動性)
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料等の製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、修繕等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、運転資金は自己資金を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は1,760百万円となっており、また現金及び現金同等物の残高は7,138百万円となっております。

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