四半期報告書-第93期第2四半期(平成27年4月1日-平成27年6月30日)
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
(1) 業績の状況
当第2四半期連結累計期間(平成27年1月1日から6月30日までの6か月間)の売上高は1,788億円(前年同期比10.5%増)、営業利益は224億円(同22.0%増)、経常利益は200億円(同19.1%増)、四半期純利益は95億円(同3.7%増)となりました。
◎ 売上高及び営業利益は、新製品の伸長や昨年買収したArchimedes社の影響等により増収増益となりました。
◎ 経常利益及び四半期純利益は、営業利益の増益により、それぞれ増益となりました。経常利益は、持分法による投資損失の増加があり、四半期純利益は、減損損失等の特別損失を計上しました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
① 医薬事業
医薬事業の売上高は、1,353億円(前年同期比13.2%増)となり、営業利益は185億円(同30.9%増)となりました。
◎ 国内の売上高は、昨年4月に実施された薬価基準引下げの影響がありましたが、新製品の伸長等により前年同期を上回りました。
・昨年12月に骨髄異形成症候群に伴う貧血を対象とした適応追加承認を取得した主力製品の持続型赤血球造血刺激因子製剤「ネスプ」は堅調に推移し、売上高が前年同期を上回りました。
・2014年発売の持続型G-CSF製剤「ジーラスタ」及び尋常性乾癬治療剤「ドボベット」、2013年発売の2型糖尿病治療剤「オングリザ」及びパーキンソン病治療剤「ノウリアスト」等の新製品は順調に伸長しました。
・高血圧症・狭心症治療剤「コニール」、好中球減少症治療剤「グラン」、抗アレルギー剤「アレロック」等の長期収載品は、後発医薬品の浸透や昨年4月の薬価基準引下げの影響を受けて売上高が減少しました。
・抗アレルギー剤「パタノール」は花粉飛散量が多かったため売上高が前年同期を上回りました。
◎ 海外の売上高は、昨年8月から連結したArchimedes社の影響等により前年同期を上回りました。
・欧州及び米国では、化学療法に伴う悪心・嘔吐治療剤「Sancuso」、癌疼痛治療剤「PecFent」及び「Abstral」等が伸長しました。なお、ProStrakan社(Archimedes社連結後)の売上高は202億円(前年同期比52.0%増)、営業利益(のれん等償却後)は10億円(同67.0%増)となりました。
・アジアでは、韓国や中国を中心に堅調に推移し、為替の円安進行もあり売上高は前年同期を上回りました。
② バイオケミカル事業
バイオケミカル事業の売上高は、450億円(前年同期比2.2%増)となり、営業利益は39億円(同5.3%減)となりました。
◎ 国内の売上高は前年同期を下回りました。
・医薬・医療領域の売上高は、医薬品原薬が前年同期を下回りました。
・ヘルスケア領域の売上高は、飲料・食品用原料は前年同期を下回りましたが、「オルニチン」をはじめとする通信販売は前年同期を上回りました。
◎ 海外の売上高は、為替の円安進行もあり前年同期を上回りました。
・米国では、サプリメント向けのアミノ酸が伸長したこともあり、売上高は前年同期を上回りました。
・欧州では、輸液用アミノ酸等が伸長し、売上高は前年同期を上回りました。
・アジアでは、前年同期に中国向けの核酸関連物質の集中出荷があったものの、為替影響等により売上高は前年同期を上回りました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末の170億円に比べて32億円減少し、138億円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
・営業活動によるキャッシュ・フローは、229億円の収入(前年同期は5億円の支出)となりました。主な収入要因は、税金等調整前四半期純利益172億円、減価償却費112億円、のれん償却額66億円等であります。一方、主な支出要因は、法人税等の支払額84億円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
・投資活動によるキャッシュ・フローは、175億円の支出(前年同期は16億円の収入)となりました。主な支出要因は、有形固定資産の取得による支出98億円、投資有価証券の取得による支出52億円、短期貸付金の純増加額35億円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
・財務活動によるキャッシュ・フローは、71億円の支出(前年同期比9.6%減)となりました。主な支出要因は、配当金の支払額68億円等であります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は、241億円であります。
また、当第2四半期連結累計期間における研究開発活動の状況の変更の内容は、次のとおりであります。
① 医薬事業
当社では、抗体技術を核にした最先端のバイオテクノロジーを駆使し、腎、がん、免疫・アレルギー、中枢神経の各カテゴリーを研究開発の中心に据え、資源を効率的に投入することにより、新たな医療価値の創造と創薬の更なるスピードアップを目指しております。
当第2四半期連結累計期間における主な後期開発品の開発状況は次のとおりであります。
腎カテゴリー
・日本においてカルシウム受容体作動薬「レグパラ」の12.5mg製剤の承認を2月に取得し、6月に発売しました。
・日本においてRTA 402の2型糖尿病を合併する慢性腎臓病を対象とした第Ⅱ相臨床試験を3月に開始しました。
・日本においてカルシウム受容体作動薬KHK7580の二次性副甲状腺機能亢進症を対象とした後期第Ⅱ相臨床試験を実施中です。
・中国において持続型赤血球造血刺激因子製剤KRN 321(日本製品名「ネスプ」)の透析施行中の腎性貧血を効能・効果とする承認申請を2月に行いました。
がんカテゴリー
・日本においてc-Met阻害剤ARQ 197のソラフェニブ治療歴を有するc-Met高発現の切除不能肝細胞癌を対象とした第Ⅲ相臨床試験を実施中です。
・抗CCR4ヒト化抗体KW-0761(日本製品名「ポテリジオ」)は、皮膚T細胞性リンパ腫を対象とした第Ⅲ相臨床試験を米国、欧州及び日本等において、末梢性T細胞リンパ腫を対象とした第Ⅱ相臨床試験を欧州において、成人T細胞白血病リンパ腫の第Ⅱ相臨床試験を米国及び欧州等において、それぞれ実施中です。
免疫・アレルギーカテゴリー
・日本及び韓国において抗IL-5受容体ヒト化抗体KHK4563の喘息を対象とした第Ⅲ相臨床試験を、ライセンス導出先であるアストラゼネカ社が実施中の国際共同試験計画の一環として実施中です。
・日本において抗IL-17受容体完全ヒト抗体KHK4827の乾癬を対象とした承認申請を準備中です。
中枢神経カテゴリー
・北米及び欧州等においてKW-6002(日本製品名「ノウリアスト」)のパーキンソン病を対象とした第Ⅲ相臨床試験を実施中です。
その他
・日本において遺伝子組換えアンチトロンビン製剤KW-3357の先天性アンチトロンビン欠乏に基づく血栓形成傾向及びアンチトロンビン低下を伴う播種性血管内凝固症候群を効能・効果とする承認を申請中です(平成27年7月3日承認取得)。
・米国及び欧州において抗線維芽細胞増殖因子23完全ヒト抗体KRN23のX染色体遺伝性低リン血症を対象とした第Ⅱ相臨床試験を実施中です。
② バイオケミカル事業
重要な変更はありません。
当第2四半期連結累計期間(平成27年1月1日から6月30日までの6か月間)の売上高は1,788億円(前年同期比10.5%増)、営業利益は224億円(同22.0%増)、経常利益は200億円(同19.1%増)、四半期純利益は95億円(同3.7%増)となりました。
◎ 売上高及び営業利益は、新製品の伸長や昨年買収したArchimedes社の影響等により増収増益となりました。
◎ 経常利益及び四半期純利益は、営業利益の増益により、それぞれ増益となりました。経常利益は、持分法による投資損失の増加があり、四半期純利益は、減損損失等の特別損失を計上しました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
① 医薬事業
医薬事業の売上高は、1,353億円(前年同期比13.2%増)となり、営業利益は185億円(同30.9%増)となりました。
◎ 国内の売上高は、昨年4月に実施された薬価基準引下げの影響がありましたが、新製品の伸長等により前年同期を上回りました。
・昨年12月に骨髄異形成症候群に伴う貧血を対象とした適応追加承認を取得した主力製品の持続型赤血球造血刺激因子製剤「ネスプ」は堅調に推移し、売上高が前年同期を上回りました。
・2014年発売の持続型G-CSF製剤「ジーラスタ」及び尋常性乾癬治療剤「ドボベット」、2013年発売の2型糖尿病治療剤「オングリザ」及びパーキンソン病治療剤「ノウリアスト」等の新製品は順調に伸長しました。
・高血圧症・狭心症治療剤「コニール」、好中球減少症治療剤「グラン」、抗アレルギー剤「アレロック」等の長期収載品は、後発医薬品の浸透や昨年4月の薬価基準引下げの影響を受けて売上高が減少しました。
・抗アレルギー剤「パタノール」は花粉飛散量が多かったため売上高が前年同期を上回りました。
◎ 海外の売上高は、昨年8月から連結したArchimedes社の影響等により前年同期を上回りました。
・欧州及び米国では、化学療法に伴う悪心・嘔吐治療剤「Sancuso」、癌疼痛治療剤「PecFent」及び「Abstral」等が伸長しました。なお、ProStrakan社(Archimedes社連結後)の売上高は202億円(前年同期比52.0%増)、営業利益(のれん等償却後)は10億円(同67.0%増)となりました。
・アジアでは、韓国や中国を中心に堅調に推移し、為替の円安進行もあり売上高は前年同期を上回りました。
② バイオケミカル事業
バイオケミカル事業の売上高は、450億円(前年同期比2.2%増)となり、営業利益は39億円(同5.3%減)となりました。
◎ 国内の売上高は前年同期を下回りました。
・医薬・医療領域の売上高は、医薬品原薬が前年同期を下回りました。
・ヘルスケア領域の売上高は、飲料・食品用原料は前年同期を下回りましたが、「オルニチン」をはじめとする通信販売は前年同期を上回りました。
◎ 海外の売上高は、為替の円安進行もあり前年同期を上回りました。
・米国では、サプリメント向けのアミノ酸が伸長したこともあり、売上高は前年同期を上回りました。
・欧州では、輸液用アミノ酸等が伸長し、売上高は前年同期を上回りました。
・アジアでは、前年同期に中国向けの核酸関連物質の集中出荷があったものの、為替影響等により売上高は前年同期を上回りました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末の170億円に比べて32億円減少し、138億円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
・営業活動によるキャッシュ・フローは、229億円の収入(前年同期は5億円の支出)となりました。主な収入要因は、税金等調整前四半期純利益172億円、減価償却費112億円、のれん償却額66億円等であります。一方、主な支出要因は、法人税等の支払額84億円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
・投資活動によるキャッシュ・フローは、175億円の支出(前年同期は16億円の収入)となりました。主な支出要因は、有形固定資産の取得による支出98億円、投資有価証券の取得による支出52億円、短期貸付金の純増加額35億円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
・財務活動によるキャッシュ・フローは、71億円の支出(前年同期比9.6%減)となりました。主な支出要因は、配当金の支払額68億円等であります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は、241億円であります。
また、当第2四半期連結累計期間における研究開発活動の状況の変更の内容は、次のとおりであります。
① 医薬事業
当社では、抗体技術を核にした最先端のバイオテクノロジーを駆使し、腎、がん、免疫・アレルギー、中枢神経の各カテゴリーを研究開発の中心に据え、資源を効率的に投入することにより、新たな医療価値の創造と創薬の更なるスピードアップを目指しております。
当第2四半期連結累計期間における主な後期開発品の開発状況は次のとおりであります。
腎カテゴリー
・日本においてカルシウム受容体作動薬「レグパラ」の12.5mg製剤の承認を2月に取得し、6月に発売しました。
・日本においてRTA 402の2型糖尿病を合併する慢性腎臓病を対象とした第Ⅱ相臨床試験を3月に開始しました。
・日本においてカルシウム受容体作動薬KHK7580の二次性副甲状腺機能亢進症を対象とした後期第Ⅱ相臨床試験を実施中です。
・中国において持続型赤血球造血刺激因子製剤KRN 321(日本製品名「ネスプ」)の透析施行中の腎性貧血を効能・効果とする承認申請を2月に行いました。
がんカテゴリー
・日本においてc-Met阻害剤ARQ 197のソラフェニブ治療歴を有するc-Met高発現の切除不能肝細胞癌を対象とした第Ⅲ相臨床試験を実施中です。
・抗CCR4ヒト化抗体KW-0761(日本製品名「ポテリジオ」)は、皮膚T細胞性リンパ腫を対象とした第Ⅲ相臨床試験を米国、欧州及び日本等において、末梢性T細胞リンパ腫を対象とした第Ⅱ相臨床試験を欧州において、成人T細胞白血病リンパ腫の第Ⅱ相臨床試験を米国及び欧州等において、それぞれ実施中です。
免疫・アレルギーカテゴリー
・日本及び韓国において抗IL-5受容体ヒト化抗体KHK4563の喘息を対象とした第Ⅲ相臨床試験を、ライセンス導出先であるアストラゼネカ社が実施中の国際共同試験計画の一環として実施中です。
・日本において抗IL-17受容体完全ヒト抗体KHK4827の乾癬を対象とした承認申請を準備中です。
中枢神経カテゴリー
・北米及び欧州等においてKW-6002(日本製品名「ノウリアスト」)のパーキンソン病を対象とした第Ⅲ相臨床試験を実施中です。
その他
・日本において遺伝子組換えアンチトロンビン製剤KW-3357の先天性アンチトロンビン欠乏に基づく血栓形成傾向及びアンチトロンビン低下を伴う播種性血管内凝固症候群を効能・効果とする承認を申請中です(平成27年7月3日承認取得)。
・米国及び欧州において抗線維芽細胞増殖因子23完全ヒト抗体KRN23のX染色体遺伝性低リン血症を対象とした第Ⅱ相臨床試験を実施中です。
② バイオケミカル事業
重要な変更はありません。