四半期報告書-第98期第1四半期(令和2年1月1日-令和2年3月31日)
(1) 経営成績に関する説明
① 業績の概況
当社グループは、IFRS適用にあたり、事業活動による経常的な収益性を示す段階利益として「コア営業利益」を採用しております。当該「コア営業利益」は、「売上総利益」から「販売費及び一般管理費」及び「研究開発費」を控除し、「持分法による投資損益」を加えて算出しております。
(単位:億円)
| 2020年12月期 第1四半期 | 2019年12月期 第1四半期 | 増減 | 前年同期比 % | |
| 売上収益 | 773 | 758 | 15 | 1.9% |
| コア営業利益 | 168 | 173 | △6 | △3.3% |
| 税引前四半期利益 | 155 | 123 | 33 | 26.6% |
| 継続事業からの四半期利益 | 138 | 93 | 45 | 48.8% |
| 非継続事業からの四半期損失 | - | △12 | 12 | -% |
| 親会社の所有者に帰属する四半期利益 | 138 | 81 | 57 | 70.6% |
当第1四半期連結累計期間(2020年1月1日から3月31日までの3か月間)の売上収益は773億円(前年同期比1.9%増)、コア営業利益は168億円(同3.3%減)となりました。親会社の所有者に帰属する四半期利益は138億円(同70.6%増)となりました。
◎ 売上収益は、日本において、腎性貧血治療剤ネスプのオーソライズドジェネリックであるダルベポエチン アルファ注シリンジ「KKF」への切り替え影響等があったものの、北米及びEMEAにおいてグローバル戦略品が順調に市場に浸透し、アジアにおいても中国を中心に好調に推移した結果、増収となりました。コア営業利益は、売上総利益が増益となったものの、販売費及び一般管理費が増加したため、減益となりました。
◎ 親会社の所有者に帰属する四半期利益は、事業構造改善費用が減少したことに加え、非継続事業からの四半期損失がなくなったことから増益となりました。
② 地域統括会社別の売上収益
(単位:億円)
| 2020年12月期 第1四半期 | 2019年12月期 第1四半期 | 増減 | |
| 日本 | 411 | 459 | △48 |
| 北米 | 132 | 70 | 62 |
| EMEA | 116 | 112 | 5 |
| アジア/オセアニア | 58 | 54 | 4 |
| その他 | 55 | 64 | △8 |
| 売上収益合計 | 773 | 758 | 15 |
(注)1.One Kyowa Kirin 体制(日本・北米・EMEA・アジア/オセアニアの4つの「地域」とグローバル・スペシャリティファーマとして必要な「機能」を軸とするグローバルマネジメント体制)における地域統括会社(連結)の製商品の売上収益を基礎として区分しております。
2.EMEAは、ヨーロッパ、中東及びアフリカ等であります。
3.その他は、技術収入及び受託製造等であります。
◎ 日本の売上収益は、2019年10月に実施された薬価基準引下げの影響があったことに加え、特許満了となった腎性貧血治療剤ネスプのオーソライズドジェネリックであるダルベポエチン アルファ注シリンジ「KKF」を2019年8月に発売したことによる同剤への切り替え影響が大きく、新製品群が伸長したものの前年同期に比べ減少しました。
・ダルベポエチン アルファ注シリンジ「KKF」は、腎性貧血治療剤ネスプからの切り替えが速やかに進みました。
・抗アレルギー点眼剤パタノール、抗アレルギー剤アレロックは、花粉飛散量の減少に加え、新型コロナウイルス感染症による受診抑制等の影響を受け、売上収益が減少しました。
・二次性副甲状腺機能亢進症を適応症とするオルケディアは、売上収益を伸ばしました。一方で、二次性副甲状腺機能亢進症治療剤レグパラは、オルケディアへの切り替えが進み、加えて競合品の影響もあり売上収益が減少しました。
・慢性特発性血小板減少性紫斑病治療剤ロミプレートは、既存治療で効果不十分な再生不良性貧血を適応症とする承認を2019年6月に取得し、売上収益が増加しました。
・発熱性好中球減少症発症抑制剤ジーラスタ、抗悪性腫瘍剤リツキシマブBS「KHK」等は、堅調に売上収益を伸ばしました。
・FGF23関連疾患治療剤クリースビータ及びパーキンソン病治療剤ハルロピは、2019年12月に発売し、順調に市場浸透しております。
◎ 北米の売上収益は、グローバル戦略品が順調に伸長し、前年同期を上回りました。
・X染色体連鎖性低リン血症治療剤Crysvita(日本製品名:クリースビータ)及び抗悪性腫瘍剤Poteligeo(日本製品名:ポテリジオ)は、2018年の発売以来順調に売上を伸ばしております。
・パーキンソン病治療剤Nourianz(日本製品名:ノウリアスト)は、2019年10月に発売し、順調に市場浸透しております。
◎ EMEAの売上収益は、グローバル戦略品が順調に伸長し、前年同期を上回りました。
・X染色体連鎖性低リン血症治療剤Crysvita(日本製品名:クリースビータ)が、2018年の発売以来、上市国を拡大しながら順調に売上を伸ばしております。
・癌疼痛治療剤Abstral(日本製品名:アブストラル)は、特許満了の影響等もあり、前年同期に比べ減少しました。
◎ アジア/オセアニアの売上収益は、中国を中心に好調に推移し、前年同期を上回りました。
・二次性副甲状腺機能亢進症治療剤Regpara(日本製品名:レグパラ)は、中国での市場拡大により前年同期を上回りました。
◎ その他の売上収益は、前年同期並みとなりました。
・技術収入は、アストラゼネカ社からのベンラリズマブに関する売上ロイヤルティが増加したものの、マイルストン収入が減少したことから前年同期を下回りました。
③ コア営業利益

◎ コア営業利益は、日本の売上収益の減少をグローバル戦略品等による海外の売上収益の増加でカバーし売上総利益が増益となりましたが、グローバル戦略品の販売に係る販売費及び一般管理費の増加により、前年同期に比べ減益となりました。
(2) 財政状態に関する説明
(単位:億円)
| 2020年12月期 第1四半期 | 前連結会計年度末 | 増減 | |
| 資産 | 7,731 | 7,845 | △114 |
| 非流動資産 流動資産 | 3,342 4,388 | 3,358 4,486 | △16 △98 |
| 負債 | 1,004 | 1,062 | △58 |
| 資本 | 6,727 | 6,782 | △55 |
| 親会社所有者帰属持分比率(%) | 87.0% | 86.5% | 0.6% |
◎ 資産は、前連結会計年度末に比べ114億円減少し、7,731億円となりました。
・非流動資産は、有形固定資産の増加等がありましたが、為替影響によるのれんの減少や、為替影響及び償却による無形資産の減少等により、前連結会計年度末に比べ16億円減少し、3,342億円となりました。
・流動資産は、棚卸資産が増加したほか、親会社に対する貸付金のうち、現金及び現金同等物の範囲に含まれる貸付期間が3か月以内のものを932億円増加させた影響により、現金及び現金同等物が大きく増加しましたが、法人所得税及び配当金の支払いによる手元資金(現金及び現金同等物と親会社に対する貸付金)の減少等により、前連結会計年度末に比べ98億円減少し、4,388億円となりました。
◎ 負債は、営業債務及びその他の債務の増加等がありましたが、法人所得税の支払いによる未払法人所得税の減少等により、前連結会計年度末に比べ58億円減少し、1,004億円となりました。
◎ 資本は、親会社の所有者に帰属する四半期利益の計上による増加等がありましたが、配当金の支払いに加えて、為替影響による在外営業活動体の換算差額の減少等により、前連結会計年度末に比べ55億円減少し、6,727億円となりました。この結果、当第1四半期連結会計期間末の親会社所有者帰属持分比率は、前連結会計年度末に比べて0.6ポイント上昇し、87.0%となりました。
(3) キャッシュ・フローに関する説明
(単位:億円)
| 2020年12月期 第1四半期 | 2019年12月期 第1四半期 | 増減 | 前年同期比 % | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 6 | 92 | △86 | △93.3% |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | 1,003 | 293 | 709 | 241.6% |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △125 | △345 | 220 | △63.8% |
| 現金及び現金同等物の期首残高 | 208 | 159 | 49 | 30.9% |
| 現金及び現金同等物の四半期末残高 | 1,080 | 159 | 920 | 577.3% |
◎ 当第1四半期連結累計期間における現金及び現金同等物の期末残高は、親会社に対する貸付金のうち、現金及び現金同等物に含まれる貸付期間が3か月以内のものを932億円増加させた影響等により、前連結会計年度末の208億円に比べ872億円増加し、1,080億円となりました。
当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
◎ 営業活動によるキャッシュ・フローは、6億円の収入(前年同期比93.3%減)となりました。主な収入要因は、継続事業からの税引前四半期利益155億円、減価償却費及び償却費47億円等であります。一方、主な支出要因は、法人所得税の支払額148億円等であります。
◎ 投資活動によるキャッシュ・フローは、1,003億円の収入(前年同期比241.6%増)となりました。主な収入要因は、親会社に対する貸付金の純減少額1,033億円等であります。一方、主な支出要因は、有形固定資産の取得による支出35億円等であります。
◎ 財務活動によるキャッシュ・フローは、125億円の支出(前年同期比63.8%減)となりました。主な支出要因は、配当金の支払額118億円等であります。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当社グループでは、抗体技術を核にした最先端のバイオテクノロジーを駆使し、腎、がん、免疫・アレルギー、中枢
神経の各カテゴリーを研究開発の中心に据え、資源を効率的に投入することにより、新たな医療価値の創造と創薬の更
なるスピードアップを目指しております。
当第1四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は118億円であり、主な後期開発品の進捗は、次のとおりであります。
がんカテゴリー
・日本において持続型顆粒球コロニー形成刺激因子製剤KRN125(日本製品名:ジーラスタ)のがん化学療法による発熱性好中球減少症の発症抑制を適応症とした自動投与デバイス開発に関する第Ⅰ相臨床試験を2月に開始しました。
中枢神経カテゴリー
・欧州においてアデノシンA2A受容体拮抗剤KW-6002(日本製品名:ノウリアスト、米国製品名:Nourianz)の
ウェアリングオフ現象を有する成人パーキンソン病患者におけるレボドパ/カルビドパとの併用療法を適応症とした承認申請が1月に受理されました(2019年11月申請)。
その他
・米国においてヒト型抗線維芽細胞増殖因子23(FGF23)抗体KRN23(日本製品名:クリースビータ、欧米製品名:Crysvita)の腫瘍性骨軟化症を適応症とした生物学的製剤承認一部変更申請が2月に受理されました(2019年12月申請)。





