有価証券報告書-第86期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/19 15:44
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の概況
当社グループでは、第5次中期経営計画「Vision2019 CHALLENGE&CHANGE 目指せ100年企業!」(2017年度~2019年度)の最終年度として、次の3つの基本方針に則り具体的施策を実践してまいりました。
・成長分野への積極展開
エンジニアリングセールス(技術提案型営業)の拡大を引き続き進め、高付加価値型製品の提案活動により従来から推進している非住宅分野に更に注力、集合住宅や大型案件(一部オリンピック関連施設を含む)への木粉入り樹脂建材・乾式二重床といったシステム建材の販売が伸長しました。
・生産性向上による利益の創造
生産性向上による収益の改善を図るため、働き方改革における事務作業(非営業工数)の削減や、昨今の運送費高騰への対策および物流機能強化として加工拠点・在庫拠点の変更・梱包の簡素化を実施する等の取組みを進めました。また業務の平準化やデジタルの活用による作業の合理化、工場再編による生産効率の改善も図ってまいりました。
・挑戦と変革を実現する経営基盤の確立
中期経営計画に基づき整備された新人材育成制度や新昇格制度がスタートしており、順調に運用されてまいりました。
以上により、当連結会計年度の売上高は、412億65百万円と前期に比べ0.6%の増収となりました。
一方、利益面につきましては、車載用製品の売上減少による固定費負担割合増加や、深刻な人手不足に伴う物流費の高騰などにより、営業利益11億68百万円(前期比33.9%減)、経常利益13億97百万円(同29.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益9億46百万円(同29.8%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
前連結会計年度当連結会計年度増 減
分 類金 額
(百万円)
構成比
(%)
金 額
(百万円)
構成比
(%)
金 額
(百万円)
増減比
(%)
外装建材5,48713.45,36013.0△127△2.3
内装建材11,64128.412,70530.81,0649.1
建築資材床関連材8,43820.68,56820.81291.5
システム建材3,9899.74,18710.11985.0
29,55672.130,82074.71,2644.3
産業資材11,45427.910,44425.3△1,010△8.8
合 計41,010100.041,265100.02540.6

[建築資材事業]
主力の建築資材事業の売上は、308億20百万円(前期比4.3%増)で、売上高全体の74.7%を占めました。非住宅・リフォーム・組織需要家の3つを重点分野と定めて、拡販活動に取り組みました。
うち外装建材は、53億60百万円(同2.3%減)でした。樹脂製瓦桟は順調に推移しましたが、換気部材、防水部材が伸び悩みました。
内装建材は、127億5百万円(同9.1%増)でした。養生材・樹脂開口枠が順調に推移し、また高性能断熱材フェノバボードの製造販売を昨年1月に開始したことに伴い、売上は大きく伸長しました。
床関連材は、85億68百万円(同1.5%増)でした。床支持具の売上が減少しましたが、非住宅向け販売を積極的に推し進めたことにより、OAフロア材や乾式遮音二重床システム部材が順調に推移しました。
システム建材は、41億87百万円(同5.0%増)でした。ビルダーや非住宅向けへのエンジニアリングセールスが奏功し、請負工事付きの木粉入り樹脂建材の受注が売上増加に寄与しました。
[産業資材事業]
産業資材事業の売上は、104億44百万円(同8.8%減)で、売上高全体の25.3%を占めました。
販売拡大に取り組んだ結果、住宅設備部材や車輌部材は順調に推移しました。
また、精密分野では低反射パネルの技術革新による製品機能の向上と顧客への付加価値の提供に注力しておりますが、米中貿易摩擦や、第4四半期の中国での新型コロナウイルス蔓延に伴う工場操業停止による自動車産業の落ち込みを受けて、主軸の車載用製品が減少しました。
② キャッシュ・フローの概況
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、103億22百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況及びその主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益14億31百万円、減価償却費14億7百万円、および売上債権の減少額29億75百万円などの収入に対し、仕入債務の増加額3億34百万円、および法人税等の支払額6億90百万円などの支出により、合計45億37百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の売却による収入89百万円に対し、機械設備等の有形固定資産の取得による支出24億91百万円などにより、合計で24億8百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出1億99百万円、リース債務の返済による支出2億65百万円、および配当金の支払額3億61百万円などにより、合計8億28百万円の支出となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製商品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製商品も多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため生産、受注及び販売の状況については、「① 経営成績の概況」におけるセグメント業績に関連付けて示しております。
(注) 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
伊藤忠建材㈱8,70620.48,61019.6
三井物産プラスチック㈱4,1559.84,0229.2

本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
④ 財政状態の概況
(資産)
総資産は、前連結会計年度末に比べ12億54百万円(前期末比2.6%)減少し、471億32百万円となりました。主な増減要因としましては、流動資産では、現金及び預金が12億59百万円増加した一方で、受取手形及び売掛金が22億34百万円減少、電子記録債権が7億23百万円減少したことなどにより、16億96百万円(同5.0%)の減少となりました。固定資産では、有形固定資産が14億47百万円増加した一方で、投資その他の資産が10億8百万円減少したことなどにより、4億42百万円(同3.0%)の増加となりました。
(負債)
負債は、前連結会計年度末に比べ9億53百万円(前期末比5.5%)減少し、164億50百万円となりました。主な増減要因としましては、流動負債では、支払手形及び買掛金が3億33百万円減少し、また、未払法人税等が2億73百万円減少したことなどにより、7億10百万円(同4.4%)の減少となりました。固定負債では、繰延税金負債が2億52百万円減少するなど、2億43百万円(同17.8%)の減少となりました。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べ3億1百万円(前期末比1.0%)減少し、306億82百万円となりました。主な増減要因としましては、その他有価証券評価差額金が4億59百万円減少し、また、退職給付に係る調整累計額が2億39百万円減少しました。株主資本合計は、利益剰余金が5億86百万円増加した一方で、自己株式の取得等で1億70百万円減少したことなどにより、294億81百万円となりました。この結果、自己資本は301億5百万円となり、自己資本比率は63.9%となりました。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り及び予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ、合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り及び予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性がある主な見積りとして、以下の会計処理があります。
(たな卸資産の減損)
当社グループは、たな卸資産を取得原価で測定しておりますが、正味売却価額が取得原価より下落している場合には、当該正味売却価額で測定し、取得原価との差額を原則として売上原価に認識しております。また、営業循環過程から外れて滞留するたな卸資産については、将来の需要や市場動向を反映して正味売却価額等を算定しております。市場環境が予測より悪化して正味売却価額が著しく下落した場合には、減損処理が必要となる可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループは、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
当社グループは、新型コロナウイルスの影響が少なくとも一定期間続くとの仮定の下、期末時点で入手可能な情報を基に会計上の見積りを行っております。しかしながら、新型コロナウイルスの影響は不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もあり、翌連結会計年度の当社グループの財政状態、経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は412億65百万円となり、前連結会計年度に比べ0.6%の増収となりました。売上総利益率は27.0%となりました。
一方、利益面につきましては、車載用製品の売上減少による固定費負担割合増加や、深刻な人手不足に伴う物流費の高騰などにより、営業利益11億68百万円(前期比33.9%減)、経常利益13億97百万円(同29.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益9億46百万円(同29.8%減)となりました。
当社グループが軸足を置きます住宅市場は、少子高齢化に起因する人口減少に伴い、近い将来に予測される世帯数や世帯当たりの平均人数の減少を背景に、戸建て住宅や賃貸住宅の需要減や住まいに求められる性能や機能の高度化・多様化、今般の新型コロナウイルスによる消費マインドへの影響もあり、今後市場環境は大きく変化するものと予測されます。
このような環境の中、当社は100年企業に向けた強固な体制を作るべく、第5次中期経営計画に則った成長分野への展開として、建材事業ではフェノバボード事業譲受、精密事業と海外事業では新工場建設等、積極的に経営資源を配分してまいりました。また今般新たに策定いたしました第6次中期経営計画では各事業毎に定めましたターゲット別戦略に対し、新規顧客開拓と新たな技術開発をより一層のスピードアップを図り、推進してまいります。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続いたものの、企業収益は人件費などのコスト増等が影響し弱含み傾向にあり、また輸出、生産も引き続き横這い圏で推移するなど回復の動きが鈍る展開となりましたが、個人消費は総じて緩やかに持ち直しており、景気は弱いながらも回復基調が維持されていました。
一方、米中貿易摩擦や中国経済減速の長期化など海外情勢の不透明感が増す中、第4四半期以降、中国を発端とした新型コロナウイルスの感染拡大により、世界的に景気が急速に下振れしてきており、日本でも企業収益、設備投資、個人消費、雇用情勢など多くの面で重大な影響が懸念されています。今後、流行の収束までは当分留意が必要な状況が続くものと予想されます。
住宅業界におきましては、消費税率引き上げに伴う需要減や融資審査の厳格化による貸家の落ち込み幅が大きく、その結果、令和元年度の新設住宅着工戸数は、戸数884千戸(前年比7.3%減)、床面積73,107千㎡(同4.5%減)となりました。
[新設住宅着工の推移]
平成27年度平成28年度平成29年度平成30年度令和元年度前年比 増減数前年比
増減率
着工戸数(千戸)921974946953884△69△7.3%
着工面積(千㎡)75,59278,70575,82976,57373,107△3,466△4.5%

(出典:国土交通省)
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、円滑な営業活動のための流動的な資金確保と長期的かつ安定的な資金調達を基本とし、資本効率にも考慮したうえで、運転資金および設備投資資金については、自己資金又は金融機関からの借入による調達を行っております。また、事業展開等に伴う資金需要に機動的に対応するため、十分な現金及び現金同等物を保有しております。
(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度増減額
営業活動によるキャッシュ・フロー1,935(4,226)4,5372,602(311)
投資活動によるキャッシュ・フロー△1,719△2,408△689
財務活動によるキャッシュ・フロー△583△828△245
現金及び現金同等物に係る換算差額△9△28△18
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)△376(1,915)1,2731,649(△642)
現金及び現金同等物の期首残高9,4399,064△376
現金及び現金同等物の期末残高9,064(11,354)10,3221,259(△1,032)

(注)( )内は期末休日要因を除いた実質ベースの金額であります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、45億37百万円の収入となりました。前期比では収入が26億2百万円増加しました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、設備投資計画に基づく機械設備等の取得による支出24億91百万円などにより、24億8百万円の支出となりました。前期比では支出が6億89百万円増加しました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、リース債務の返済などにより8億28百万円の支出となりました。前期比では支出が2億45百万円増加しました。
これらの結果、現金及び現金同等物の期末残高は、103億22百万円となり、前期比では12億59百万円(前期末比13.9%)増加しました。現金及び現金同等物の自己資本に対する比率は、34.3%(同4.5%増)となりました。
また、期末休日調整後のフリーキャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計)は、前期末比3億78百万円減少し、21億29百万円となりました。インタレスト・カバレッジ・レシオは518.1(同379.2減)となりました。
当連結会計年度末における財政状態は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度末当連結会計年度末増減額
流 動 資 産33,88332,188△1,696
固 定 資 産14,50314,944442
資 産 合 計48,38647,132△1,254
流 動 負 債16,03715,326△710
固 定 負 債1,3661,123△243
負 債 合 計17,40316,450△953
純 資 産 合 計30,98330,682△301

当連結会計年度において親会社株主に帰属する当期純利益9億46百万円を計上したことなどにより、株主資本合計は294億81百万円(前期末比1.4%増)となりました。この結果、自己資本は301億5百万円(同1.0%減)となり、自己資本比率は63.9%(前期比1.0%増)となりました。なお、時価ベースの自己資本比率は17.0%(同7.1%減)であります。

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