有価証券報告書-第87期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/17 16:20
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の概況
当社グループでは、令和2年度よりスタートしました第6次中期経営計画「FUKUVI NEXT」(2020年度~2022年度)に基づき、下記の3つの基本方針に則り具体的施策を実践しています。
・成長分野への積極展開
成長分野へは戦略的に経営資源を配分して取り組んでいます。特に断熱材の分野では「住宅の脱炭素化」をテーマとして訴求力を高めるとともに、協働企業とのアライアンス構築やフルプレカット拠点を稼働させるなどして、市場投入に注力してきました。また、海外現地法人では、高付加価値商品への切り替えを加速した結果、グループの収益に大きく貢献する形となりました。ASEANエリアでは、コロナ禍による入出国制限等で遅延を余儀なくされていた、建材ビジネス確立に向けたマーケティング活動が始動しており、また、フクビベトナムにおきましては、営業黒字化を果たしております。
・収益構造の改革推進による利益の創造
バリューチェーンを通じて顧客価値を最大化すべく原価低減に注力しているほか、成長分野へ経営資源を投入し、事業ポートフォリオの再構築に着手しています。また、IoTやAIによる見える化や、ロボット技術や自動検査装置による省人化、自動化を更に推し進め、受注競争力と生産性の向上に努めています。
・挑戦と変革を実現する経営基盤の確立
社員の挑戦を後押しする人材育成・人事制度、社内組織体制の強化を進めているほか、長期的な視点で将来に繋がる社会のニーズを満たす経営と事業展開を図り、社会的価値の創造による持続的な企業価値の向上に挑戦しています。
以上により、当連結会計年度の売上高は、356億36百万円と、前期に比べ13.6%の減収となりました。
一方、利益面につきましては、国内外で付加価値の高い品目の売上比率が改善し、加えて原価低減も図れたことから粗利率改善につながりました。経費についても、旅費交通費はじめ、その他支出を抑制するとともに役員報酬等の削減を実施し、加えて営業外収益では雇用調整助成金の受給もあり、営業利益8億27百万円(前期比29.2%減)、経常利益13億86百万円(同0.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益9億15百万円(同3.2%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
前連結会計年度当連結会計年度増 減
分 類金 額
(百万円)
構成比
(%)
金 額
(百万円)
構成比
(%)
金 額
(百万円)
増減比
(%)
外装建材5,36013.04,61512.9△745△13.9
内装建材12,70530.811,53932.4△1,166△9.2
建築資材床関連材8,56820.87,48021.0△1,088△12.7
システム建材4,18710.13,59610.1△591△14.1
30,82074.727,23076.4△3,590△11.6
産業資材10,44425.38,40623.6△2,039△19.5
合 計41,265100.035,636100.0△5,629△13.6

[建築資材事業]
主力の建築資材事業の売上は、272億30百万円(前期比11.6%減)で、売上高全体の76.4%を占めました。新型コロナウイルス感染症の影響により営業活動の範囲が限定的となったことから、販売面では苦戦を強いられました。
うち外装建材は、46億15百万円(同13.9%減)でした。外装装飾部材は順調に推移しましたが、換気部材、防水部材が伸び悩みました。
内装建材は、115億39百万円(同9.2%減)でした。内装下地材は善戦しましたが、断熱材・養生材が低調に推移しました。
床関連材は、74億80百万円(同12.7%減)でした。床タイルの売上は前年並みだったものの、乾式遮音二重床システム部材が伸び悩みました。
システム建材は、35億96百万円(同14.1%減)でした。防蟻関連材は善戦しましたが、請負工事付きの木粉入り樹脂建材が東京オリンピック需要の反動減を受け落ち込みました。
[産業資材事業]
産業資材事業の売上は、84億6百万円(同19.5%減)で、売上高全体の23.6%を占めました。
期初より、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を大きく受けましたが、その後もカバーするには至らず全体として伸び悩むこととなりました。
車両関係部材では、国内の移動自粛や渡航制限によるインバウンド需要の低迷により、観光バス関係部材は厳しい状況が続いていますが、精密分野の主力である車載用低反射コーティング製品の受注は下期から回復傾向となり、また、レンズカバーなど非車載用製品も堅調に推移しました。
② キャッシュ・フローの概況
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、115億24百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況及びその主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益13億85百万円、減価償却費13億90百万円、および売上債権の減少額14億15百万円などの収入に対し、仕入債務の減少額16億63百万円、および退職給付に係る資産の増加額6億53百万円などの支出により、合計25億93百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、機械設備等の有形固定資産の取得による支出7億91百万円に対し、投資有価証券の売却及び償還による収入22百万円などにより、合計で7億77百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、リース債務の返済による支出2億59百万円、および配当金の支払額3億5百万円などにより、合計6億26百万円の支出となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製商品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製商品も多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため生産、受注及び販売の状況については、「① 経営成績の概況」におけるセグメント業績に関連付けて示しております。
(注) 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
伊藤忠建材㈱8,61019.67,12418.7
三井物産プラスチック㈱4,0229.23,5899.4

本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
④ 財政状態の概況
(資産)
総資産は、前連結会計年度末に比べ3億86百万円(前期末比0.8%)増加し、475億18百万円となりました。主な増減要因としましては、流動資産では、現金及び預金が12億2百万円増加、また電子記録債権が3億74百万円増加した一方で、受取手形及び売掛金が17億99百万円減少したことなどにより、4億43百万円(同1.4%)の減少となりました。固定資産では、有形固定資産が6億3百万円減少した一方で、投資その他の資産が14億42百万円増加したことなどにより、8億29百万円(同5.5%)の増加となりました。
(負債)
負債は、前連結会計年度末に比べ12億16百万円(前期末比7.4%)減少し、152億34百万円となりました。主な増減要因としましては、流動負債では、未払法人税等が1億99百万円増加した一方で、支払手形及び買掛金が16億69百万円減少したことなどにより、16億33百万円(同10.7%)の減少となりました。固定負債では、リース債務が40百万円減少した一方で、繰延税金負債が4億77百万円増加するなど、4億17百万円(同37.1%)の増加となりました。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べ16億2百万円(前期末比5.2%)増加し、322億84百万円となりました。主な増減要因としましては、その他有価証券評価差額金が5億72百万円増加、また退職給付に係る調整累計額が4億4百万円増加しました。株主資本合計は、利益剰余金が6億9百万円増加したことなどにより、301億16百万円となりました。この結果、自己資本は316億91百万円となり、自己資本比率は66.7%となりました。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り及び予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ、合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り及び予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性がある主な見積りとして、以下の会計処理があります。
(たな卸資産の評価)
当社グループは、たな卸資産を取得原価で測定しておりますが、塩ビ・オレフィン等の汎用プラスチック樹脂を主原料としており、これらの原材料価格の変動を、適時に生産技術の向上により吸収できない場合、あるいは製品価格に転嫁できない場合や、市場環境の悪化により市場価格の下落が生じ、その結果として正味売却価額が取得原価よりも下落している場合には、当該正味売却価額で測定し、取得原価との差額を原則として売上原価に認識しております。また、営業循環過程から外れて滞留するたな卸資産については、将来の需要や市場動向を反映して正味売却価額等を算定しております。市場環境が予測より悪化して正味売却価額が著しく下落した場合には、簿価切下げが必要となる可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループは、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損)
当社グループは、国内外において取引先のニーズに応えるため継続的な設備投資を行っておりますが、生産設備の稼働率が当初予定していた生産計画を大幅に下回り、投資額の回収が困難となる可能性があります。その結果として固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
当社グループは、新型コロナウイルス感染症の影響が当面続くとの仮定の下、期末時点で入手可能な情報を基に会計上の見積りを行っております。しかしながら、当該感染症の影響は不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もあり、状況に変化があった場合には当社グループの財政状態、経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は356億36百万円と前連結会計年度に比べ13.6%の減収となりました。売上総利益率は28.2%となりました。
一方、利益面につきましては、国内外で付加価値の高い品目の売上比率が改善し、加えて原価低減も図れたことから粗利率改善につながりました。経費についても、旅費交通費はじめ、その他支出を抑制するとともに役員報酬等の削減を実施し、加えて営業外収益では雇用調整助成金の受給もあり、営業利益8億27百万円(前期比29.2%減)、経常利益13億86百万円(同0.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益9億15百万円(同3.2%減)となりました。
当グループが主要マーケットとする住宅関連業界の動向としましては、少子高齢化が進むなか、引き続き世帯数や世帯当たりの平均人数の減少に起因した戸建て住宅や賃貸住宅の需要減が予想されます。また、新型コロナウィルス感染拡大がもたらした生活態様の変化により、住まいの分野においては、性能や機能の高度化・多様化などのニーズが従来にも増して変化していくものと考えます。
このような中、当社は100年企業に向けた強固な経営基盤を構築すべく、第6次中期経営計画で掲げた3つの基本方針「成長分野への積極展開」「収益構造の改革推進による利益の創造」「挑戦と変革を実現する経営基盤の確立」を実現すべく、事業別の戦略を明確にして技術開発を進めることはもとより、企業価値向上のためのポートフォリオ再構築を一層のスピード感をもって推進してまいります。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、厳しい状況が続きました政府による大規模な経済対策があったものの、依然、回復のペースは力強さに欠け、先行きも不透明な状況にあります。
海外に目を向けると、経済正常化に向けた動きが出始めている一方で、一部の国では感染再拡大の兆候が見られるなど、まだ予断を許さない状況が続いています。
今後、ワクチンの普及や感染対策を講じながら経済活動のレベルを段階的に引き上げることで、景気も持ち直しに向かうことが期待されますが、毒性や感染力の強い変異株の流行状況によっては、再度の自粛要請などによる経済活動への影響が懸念され、当面注視が必要と思われます。
当社の主要マーケットである住宅業界におきましては、一昨年の消費増税による住宅取得マインドの低下や、新型コロナウイルス感染拡大による雇用・所得環境の悪化により需要が冷え込んでおり、その結果、令和2年度の新設住宅着工戸数は、戸数812千戸(前年比8.1%減)、床面積66,299千㎡(同9.3%減)となりました。
[新設住宅着工の推移]
平成28年度平成29年度平成30年度令和元年度令和2年度前年比 増減数前年比
増減率
着工戸数(千戸)974946953884812△72△8.1%
着工面積(千㎡)78,70575,82976,57373,10766,299△6,808△9.3%

(出典:国土交通省)
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、円滑な営業活動のための流動的な資金確保と長期的かつ安定的な資金調達を基本とし、資本効率にも考慮したうえで、運転資金および設備投資資金については、自己資金又は金融機関からの借入による調達を行っております。また、事業展開等に伴う資金需要に機動的に対応するため、十分な現金及び現金同等物を保有しております。
(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度増減額
営業活動によるキャッシュ・フロー4,5372,593△1,944
投資活動によるキャッシュ・フロー△2,408△7771,631
財務活動によるキャッシュ・フロー△828△626203
現金及び現金同等物に係る換算差額△281139
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)1,2731,202△71
現金及び現金同等物の期首残高9,06410,3221,259
現金及び現金同等物の期末残高10,32211,5241,202

(注)( )内は期末休日要因を除いた実質ベースの金額であります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、25億93百万円の収入となりました。前期比では収入が19億44百万円減少しました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、機械設備等の有形固定資産の取得による支出7億91百万円などにより、7億77百万円の支出となりました。前期比では支出が16億31百万円減少しました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、リース債務の返済などにより6億26百万円の支出となりました。前期比では支出が2億3百万円減少しました。
これらの結果、現金及び現金同等物の期末残高は、115億24百万円となり、前期比では12億2百万円(前期末比
11.6%)増加しました。現金及び現金同等物の自己資本に対する比率は、36.4%(同2.1%増)となりました。
また、フリーキャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計)は、前期末比3億13百万円減少し、18億16百万円となりました。インタレスト・カバレッジ・レシオは418.5(同99.6減)となりました。
当連結会計年度末における財政状態は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度末当連結会計年度末増減額
流 動 資 産32,18831,745△443
固 定 資 産14,94415,773829
資 産 合 計47,13247,518386
流 動 負 債15,32613,694△1,633
固 定 負 債1,1231,540417
負 債 合 計16,45015,234△1,216
純 資 産 合 計30,68232,2841,602

当連結会計年度において親会社株主に帰属する当期純利益9億15百万円を計上したことなどにより、株主資本合計は301億16百万円(前期末比2.2%増)となりました。この結果、自己資本は316億91百万円(同5.3%増)となり、自己資本比率は66.7%(前期比2.8%増)となりました。なお、時価ベースの自己資本比率は22.6%(同5.6%増)であります。

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