有価証券報告書-第75期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/24 10:02
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154項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の世界経済は、欧米を中心に総じて景気回復傾向が続いているものの、米国・中国の貿易摩擦により減速が懸念されるなど、先行きの不透明感が強まっています。日本経済におきましては、個人消費の持ち直しなどから緩やかな回復基調が続いていますが、豪雨や台風、地震といった相次ぐ自然災害の影響を受けました。日本の発泡プラスチックス業界におきましては、原燃料価格が当年度に入り上昇を続け、原燃料価格や物流コストが値上がりし、厳しい経営環境となりました。
このような経営環境のなか、当社グループは2016年度からの3カ年中期経営計画「Make Innovations 60」の最終年度を迎え、「事業ポートフォリオ変革」と「収益構造革新」を進めるべく、施策を着実に推進しました。また、欧州における自動車分野での事業拡大を目指し、欧州6カ国に製造拠点等を展開する自動車部材製造メーカーのProseat GmbH & Co.KGをはじめとした8社(以下「Proseatグループ」という。)を買収しました。
当連結会計年度は、自動車関連を中心に工業分野の伸長が続きましたが、開発力強化のための設備投資や経費増があり厳しい状況となり、生活分野では低採算商品の見直しによる販売減に加え、原燃料価格の上昇に対する製品価格の改定に時間を要しました。また、メキシコ法人では政治面の影響による立ち上がりの遅れや、経済情勢の不透明感から回復には時間を要すると想定されたため、一部固定資産の減損を実施しました。
その結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ216億9千6百万円増加し、1,528億4千5百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ210億7千万円増加し、860億7千3百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ6億2千5百万円増加し、667億7千1百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の業績は、売上高が1,125億9千3百万円(前期比0.4%の増加)、営業利益は47億8千4百万円(前期比9.4%の減少)、経常利益は47億7千6百万円(前期比7.3%の減少)、親会社株主に帰属する当期純利益は31億2千9百万円(前期比9.3%の減少)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
生活分野の売上高は648億6千5百万円(前期比1.9%の減少)、セグメント利益は34億5千3百万円(前期比1.8%の減少)となりました。
工業分野の売上高は477億2千8百万円(前期比3.8%の増加)、セグメント利益は25億4千6百万円(前期比9.2%の減少)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の当連結会計年度末残高は、前期末に比べ61億5千4百万円増加し、112億7千1百万円となりました。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>売上債権の増減額の影響などにより、営業活動により得られた資金は、前期に比べ13億8千4百万円増加し、71億5千6百万円となりました。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>買収による株式の取得や有形固定資産の取得による支出の増加などにより、投資活動に使用された資金は、前期に比べ51億1千9百万円増加し、107億6百万円となりました。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>長期借入れによる収入の増加などにより、財務活動により得られた資金は、前期に比べ110億5千万円増加し、96億9千5百万円となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
生活分野(百万円)62,9277.0
工業分野(百万円)27,9983.1
合計(百万円)90,9255.8

(注)1.金額は、販売価格により表示しており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
主として見込生産を行っており、受注生産はほとんど行っておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
生活分野(百万円)64,865△1.9
工業分野(百万円)47,7283.8
合計(百万円)112,5930.4

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
株式会社エフピコ14,21612.6814,96413.29

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営成績の分析
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(資 産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、現金及び預金の増加などにより15,146百万円増加し、64,826百万円(前連結会計年度末は49,680百万円)となりました。
当連結会計年度末における固定資産の残高は、有形固定資産や無形固定資産の増加などにより6,550百万円増加し、88,018百万円(前連結会計年度末は81,468百万円)となりました。
(負 債)
当連結会計年度末における負債の残高は、借入金の増加などにより21,070百万円増加し、86,073百万円(前連結会計年度末は65,002百万円)となりました。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産の部の残高は、利益剰余金の増加などにより625百万円増加し、66,771百万円(前連結会計年度末は66,145百万円)となりました。
2)経営成績
当連結会計年度における売上高は112,593百万円(前期比0.4%増)、営業利益は4,784百万円(前期比9.4%減)、経常利益は4,776百万円(前期比7.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,129百万円(前期比9.3%減)となりました。
営業外損益では、営業外収益が前期比で30百万円増加し471百万円となり、営業外費用が前期比で90百万円減少し479百万円となりました。
特別損益では、特別利益として投資有価証券売却益603百万円、特別損失として減損損失など395百万円を計上しております。
3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営に影響を与える主な要因としては、市場動向、資材費動向、海外動向等があります。
市場動向については、景気動向による需要の縮小、他社との競合による需給バランスや価格の変動によって、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があるため、市場における経済状況、需要家や個人消費の動向に影響を受けないよう販売力、開発力、財政体質の強化に努めております。
資材費動向については、当社グループで使用する原材料の価格変動をタイムリーに製品価格に転嫁できなかった場合または自然災害の発生や仕入先の供給が不安定な場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があるため、原材料、荷造材料、製造設備等の有利購買に注力しております。
海外動向については、アジア地域をはじめ、米国、中南米、欧州でも生産・販売事業を展開しており、予期しない法律または規制の変更、不利な政治または経済要因、戦争や政情不安等の社会的混乱などにより、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があるため、リスクを最小限にとどめるため情報収集に努めております。
c.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料や仕入商品の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用である。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達については、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は36,420百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は11,271百万円となっております。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2016年度からの3カ年中期経営計画「Make Innovations 60」の3年目の達成状況は以下のとおりであります。
①連結業績
2018年度
計画
2018年度
実績
対計画比
増減率
売上高1,150億円1,126億円98%
うち国外売上高207億円204億円98%
(国外売上高比率)(18.0%)(18.1%)
営業利益55億円48億円87%
(売上高営業利益率)(4.8%)(4.3%)
経常利益54億円48億円88%
親会社株主に帰属する当期純利益36億円31億円87%
(自己資本当期純利益率)(5.4%)(4.8%)

※ 億円未満は四捨五入で表示しております。
2018年度計画は2018年11月1日公表数値であります。
②セグメント別業績
1)生活分野
2018年度
計画
2018年度
実績
対計画比
増減率
売上高668億円649億円97%
経常利益35億円35億円98%

※ 億円未満は四捨五入で表示しております。
2018年度計画は2018年11月1日公表数値であります。
2)工業分野
2018年度
計画
2018年度
実績
対計画比
増減率
売上高482億円477億円99%
経常利益32億円25億円80%

※ 億円未満は四捨五入で表示しております。
2018年度計画は2018年11月1日公表数値であります。
e.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(生活分野)
食品容器関連は電子レンジ加熱に対応した耐熱容器などの需要は引き続き好調に推移しましたが、農水産関連の需要は近年の相次ぐ自然災害の影響を受けました。また、低採算商品の見直しによる関連仕入商品の販売減が前年同期比減収要因となりました。
主力製品の売上数量では、「エスレンシート」(発泡ポリスチレンシート)は前年同期を上回りましたが、「エスレンビーズ」(発泡性ポリスチレンビーズ)は前年同期を下回りました。また、主に年度前半における原燃料価格の上昇に対して価格改定に時期ずれが生じ、収益悪化要因となりました。
建材・土木関連では、競技施設やそれに付随する建築・道路工事で物件を獲得しました。引き続き首都圏を中心としたインフラ整備に関する需要など、EPS土木工法(軽量盛土工法)やアクアロード(樹脂製雨水貯留浸透槽)を中心に物件獲得を進めてまいります。
その結果、生活分野の売上高は648億6千5百万円(前期比1.9%の減少)、セグメント利益は34億5千3百万円(前期比1.8%の減少)となりました。
生活分野の資産は、主に固定資産の減少などにより、726億9百万円(前期比2.9%の減少)となりました。
(工業分野)
家電・IT関連では、「ピオセラン」(ポリスチレン・ポリオレフィン複合樹脂発泡体)などを用いた液晶パネル搬送資材用途において、北東アジア中心に伸長しました。一方、「テクポリマー」(有機微粒子ポリマー)は、液晶パネルなどの光拡散用途において、在庫調整などの影響を受け低調に推移しました。自動車関連では、「ピオセラン」などを用いた部材用途において、グローバルに採用部位が拡大しました。医療・健康関連では、「テクノゲル(ST-gel)」(機能性高分子ゲル)が、低周波治療器用パッドなどで堅調な動きでしたが、年度後半より低調に推移しました。
戦略商材である「エラスティル」(熱可塑性エラストマービーズ発泡体)は、2019年春夏モデルとしてグローバル発売されるランニングシューズのミッドソールに採用されました。スポーツ用シューズは快適に走るための反発性、履き心地を良くするためのクッション性が求められ、「エラスティル」はこの2つの要求性能を実現可能にしました。これからもシューズ用途のみならず、素材改良による性能向上を図り、多様化するニーズへの対応を進めてまいります。
その結果、工業分野の売上高は477億2千8百万円(前期比3.8%の増加)、セグメント利益は25億4千6百万円(前期比9.2%の減少)となりました。
工業分野の資産は、主にProseatグループの買収により、713億7千5百万円(前期比67.6%の増加)となりました。

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