有価証券報告書-第80期(2023/04/01-2024/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度は、世界経済におきましては、インフレの進行や金融引き締め、不安定な国際情勢などによる景気減速の懸念などがあり、先行き不透明な状況が続いております。自動車産業においては、自動車生産は地域やメーカーによって生産活動にばらつきはあるものの全般的に回復基調にあります。エレクトロニクス関連においては、テレビ、モニター用途の需要は世界的に底打ち感が見られ、回復の兆しを見せ始めております。一方、日本経済は、社会経済活動の正常化が進み、緩やかな回復傾向がみられるものの、資源価格の高騰や円安の影響などにより、不透明感を払拭できない状況が続いております。また、温室効果ガス排出量削減や気候変動問題など環境課題への対応は、重要性を増しております。
日本の発泡プラスチックス業界におきましては、食品容器関連の需要は、人流が増加したものの物価上昇などの影響もあり、個人消費の持ち直しに足踏みがみられ、内中食関連向けの需要は落ち着きをみせております。一方、各種部材や搬送資材・梱包材は、需要が回復傾向にあります。このような経営環境のなか、当社グループは、前年度からスタートさせた3カ年中期経営計画「Spiral-up 2024」の3つの重点課題に対してグループ全体で取り組んでおります。
ア 財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ12億9千8百万円増加し、1,464億7千3百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ29億4千1百万円増加し、896億5千2百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ16億4千2百万円減少し、568億2千1百万円となりました。
イ 経営成績
当連結会計年度の業績は、売上高が1,302億6千5百万円(前期比4.5%の増加)、営業利益は12億6千1百万円(前期比59.0%の増加)、円安進行に伴う為替差益を含む経常利益は27億3千3百万円(前期比288.1%の増加)でありました。さらに、当連結会計年度において、子会社に関連する固定資産減損等の一時的な損失を含む特別損失3億1千8百万円、投資有価証券の一部売却に伴う特別利益2億8百万円を加・減算し、親会社株主に帰属する当期純利益は10億8千3百万円(前期比139.4%の増加)となりました。
セグメントごとでは、ヒューマンライフ分野の売上高が491億3百万円(前期比6.7%の減少)、セグメント利益は17億8千7百万円(前期比30.9%の減少)となり、インダストリー分野の売上高が811億6千1百万円(前期比12.6%の増加)、セグメント利益は23億6千3百万円(前期は4億円の損失)となりました。
「ヒューマンライフ分野」においては、食、住環境・エネルギーを、「インダストリー分野」においては、モビリティ、エレクトロニクス、医療・健康のそれぞれの領域を重点課題領域として設定し、中期計画に掲げた「収益体質の強化」を目指して事業ポートフォリオの再構築を図ってまいります。
② キャッシュ・フローの状況
現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前期末に比べて2億5百万円減少し、108億6千7百万円となりました。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>営業利益の増加などにより、前期に比べ42億6千4百万円増加し、73億7千5百万円の収入となりました。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>投資有価証券の売却による収入の減少などにより、前期に比べ27億8千5百万円減少し、37億7千9百万円の支出となりました。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>長期借入金による収入が減少したことなどにより、前期に比べ21億1千5百万円減少し、36億5千8百万円の支出となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
ア 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)金額は、販売価格により表示しており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
イ 受注実績
主として見込生産を行っており、受注生産はほとんど行っておりません。
ウ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2) 経営成績の分析
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
ア 経営成績等
(ア)財政状態
(資 産)
当連結会計年度末における総資産は1,464億7千3百万円(前連結会計年度末比12億9千8百万円の増加)となりました。
資産の部では、売掛金や電子記録債権の増加などにより流動資産が22億3千6百万円増加しました。投資有価証券の売却により固定資産は9億3千7百万円減少しました。
(負 債)
負債の部では、支払手形及び買掛金の増加などにより流動負債は48億7千4百万円増加しました。長期借入金の返済などにより、固定負債は19億3千3百万円減少しました。
(純資産)
純資産の部は16億4千2百万円減少しました。純資産から非支配株主持分を控除した自己資本は560億6千万円となり、自己資本比率は38.3%となりました。
(イ)経営成績
当連結会計年度における、売上高は1,302億6千5百万円(前期比4.5%の増加)、営業利益は12億6千1百万円(前期比59.0%の増加)、円安進行に伴う為替差益を含む経常利益は27億3千3百万円(前期比288.1%の増加)でありました。さらに、当連結会計年度において、子会社に関連する固定資産減損等の一時的な損失を含む、特別損失3億1千8百万円、投資有価証券の一部売却に伴う特別利益2億8百万円を加・減算し、親会社株主に帰属する当期純利益は10億8千3百万円(前期比139.4%の増加)となりました。
営業外損益における、営業外収益は、為替差益の発生などにより前期比で18億5千4百万円増加し28億7千9百万円となり、営業外費用は支払利息の増加などにより前期比で2億9千2百万円増加し、14億7百万円となりました。
特別損益では、特別利益は投資有価証券売却益の減少などにより、前期比14億2千4百万円減少し、2億8百万円となり、特別損失は事業整理損の発生や固定資産の減損損失の増加などにより前期比2億6千8百万円増加し、3億1千8百万円となりました。
(ウ)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、下記のとおりです。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>営業利益の増加などにより、前期に比べ42億6千4百万円増加し、73億7千5百万円の収入となりました。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>投資有価証券の売却による収入の減少などにより、前期に比べ27億8千5百万円減少し、37億7千9百万円の支出となりました。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>長期借入金による収入が減少したことなどにより、前期に比べ21億1千5百万円減少し、36億5千8百万円の支出となりました。
<現金及び現金同等物期末残高>現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前期末に比べて2億5百万円減少し、108億6千7百万円となりました。
イ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2023年度の計画達成状況は以下のとおりであります。
連結業績
※ 億円未満は切捨てで表示しております。
2023年度計画は2023年4月28日公表数値であります。
ウ 経営成績の状況等に関する認識及び分析検討内容
2023年度は、年度初の業績予想計画に対して、売上高はほぼ計画並みとなったものの、営業利益△37.0%、経常利益60.8%となり、親会社株主に帰属する当期純利益97.0%の実績となりました。
2023年度は、自動車生産台数の回復や液晶パネルメーカーによる在庫調整の解消、円安の進行の影響等により、前期比で増益となりました。セグメントごとの分析状況につきましては、エ に記載のとおりです。
今後の当社グループの経営に影響を与える主な要因としては、市場動向、資材費動向、海外動向等があります。
市場動向については、従来からの景気動向に加え、ウクライナ情勢などの地政学リスクやサプライチェーンの混乱、他社との競合による需給バランスや価格の変動によって、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があるため、市場における経済状況、需要家や個人消費の動向に留意した戦略を遂行できるよう販売力、開発力、財務体質の強化に努めております。
資材費動向については、当社グループで使用する原材料の価格変動をタイムリーに製品価格に転嫁できなかった場合または自然災害の発生や仕入先の供給が不安定な場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があるため、原材料、荷造材料、製造設備等の有利購買に注力しております。
海外動向については、アジア地域をはじめ、欧州、米国、中米でも生産・販売事業を展開しており、予期しない法律または規制の変更、不利な政治または経済要因、戦争や政情不安等の社会的混乱などにより、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があるため、リスクを最小限にとどめるため情報収集に努めております。また、グローバルなEV及び次世代自動車市場動向の重要性を認識し、高機能化や環境負荷を低減する新たな新素材開発を行うなど対応を強化しております。
これらの点を踏まえ、当社グループは、中期経営計画「Spiral-up 2024」を着実に推進してまいります。
エ セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a ヒューマンライフ分野
※ 億円未満は四捨五入で表示しております。
b インダストリー分野
※ 億円未満は四捨五入で表示しております。
(ヒューマンライフ分野)
食領域においては、食品容器用途は食材価格の値上げの影響などを受け需要は伸び悩みました。農産用途は天候の影響による生育不良により出荷が伸びず、水産用途は漁獲量の減少傾向が継続し低調に推移しました。売上高は価格改定による増加はありましたが、全体的には前年を下回る結果となりました。
住環境・エネルギー領域においては、屋上緑化資材の物件獲得が進みましたが、建材用途の低迷、土木用途での工事物件の進捗遅れなどがあり低調に推移しました。
主力製品である「エスレンシート」(発泡ポリスチレンシート)の売上数量は、プラスチック使用量の削減を可能にする新たな素材として株式会社エフピコと共同開発した省資源素材「エスレンシート PZシリーズ」が、新規需要を取り込むなど数量を伸ばしました。一方、納豆容器用途は堅調に推移したものの、スーパーなどの生鮮食品容器用途が低調な動きとなり、即席麺用途も需要減退が継続し、全体では前年を下回りました。「エスレンビーズ」(発泡性ポリスチレンビーズ)の売上数量は、水産分野及び農産分野が継続して低調であったこと、クッション用ビーズなどのライフグッズ用途の需要減少、土木用途では工事遅れの影響を受け、全体では前年より減少しました。
利益面では、原価低減や固定費削減、販売価格への転嫁、また物流費の低減などを図りましたが、売上数量の減少により減益となりました。
その結果、ヒューマンライフ分野の売上高は491億3百万円(前期比6.7%の減少)、セグメント利益は17億8千7百万円(前期比30.9%の減少)となりました。
(インダストリー分野)
モビリティ領域における、「ピオセラン」(ポリスチレン・ポリオレフィン複合樹脂発泡体)の販売は順調に推移しました。用途別では、自動車部材用途では、年度前半の部品不足、年度後半の能登半島地震の震災影響等による自動車の減産影響があったものの、通年では自動車生産台数の回復を背景に順調に推移しました。部品梱包材用途では、前年度大きく伸長した電動部品梱包用途での需要が一巡し前年を大幅に下回りましたが、トヨタ自動車株式会社の電動部品物流用途のリターナブル資材に採用された「ピオセランRNW」の市場投入が進みました。また、トラック、バス向けのFRP(繊維強化プラスチック)部材ならびに関連資材などで新たな需要を取り込み好調に推移しました。欧州のProseatグループでは、欧州自動車市場は緩やかに回復する中、生産量が増加したことに加え、エネルギー価格、人件費の高騰に対しては、生産性改善、固定費削減や自動車メーカーへの価格転嫁を進めたことで、業績は大幅に回復が進んだものの赤字が継続しています。
エレクトロニクス領域においては、「テクポリマー」(ポリマー微粒子)の液晶パネル等の光拡散の用途では、液晶パネルメーカーの在庫調整が解消され順調に推移しました。液晶パネル搬送資材用途での「ピオセラン」は、台湾で需要回復も、中国では前年を下回りました。
医療・健康領域においては、「エラスティル」(熱可塑性エラストマー発泡体)は、前年度大きく伸長したプロテクティブスニーカーでの需要が一巡、年度後半にはトレーニングシューズ用の売上が伸長しましたが、通年での売上は前年を下回りました。「テクノゲル(ST-gel)」(機能性 高分子ゲル)は、検診需要の回復に伴い対極板などの医療用途は堅調に推移しましたが、低周波治療器用パッドなどの健康用途は末端での需要が奮わず低調に推移しました。
利益面では、エレクトロニクス領域での需要回復、モビリティ領域では自動車生産台数が回復していく中で、生産性改善、固定費削減、価格転嫁等に努めた結果、黒字化することができました。
その結果、インダストリー分野の売上高は811億6千1百万円(前期比12.6%の増加)、セグメント利益は23億6千3百万円(前期は4億円の損失)となりました。
オ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容、資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料や仕入商品の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達については、金融機関からの長期借入や社債発行を基本としております。また、必要に応じてシンジケート方式によるコミットメントライン契約による調達も行い、資金調達方法の多様化を図りつつ、負債と資本のバランスに配慮しながら必要な資金需要に対応してまいります。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は421億9千6百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は108億6千7百万円となっております。
当社グループは、設備等の投資にあたっては、調達した資金のコスト(資本コスト、借入コスト等)を十分に勘案し、投資前に投資効果の収益性について十分な精査を行った上で実行しております(設備の状況は、第3[設備の状況]に記載のとおりです。)。
(参考)財務関連指標の推移
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
※ いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※ 株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
※ キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
※ 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
② 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループとしては、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表の作成において使用される見積りと判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
ア 固定資産(無形固定資産、投資その他の資産を含む)の評価
当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」において対象とされる固定資産(無形固定資産、投資その他の資産を含む)について、その帳簿価額の回収が懸念される企業環境の変化や経済事象が発生した場合には、減損の要否を検討しております。その資産の市場価格及びその資産を使用した営業活動から生じる損益等から減損の兆候があると判定された固定資産については、回収可能価額が帳簿価額を下回る場合、回収可能価額まで減損処理を行っております。
回収可能価額は、複数年の事業計画から生じる将来キャッシュ・フロー及びその他の見積り及び仮定から合理的に決定しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、これらの見積り及び仮定が将来、変更された場合、減損金額の増加及び新たな減損認識の可能性があります。
イ 退職給付債務
当社グループの退職給付債務及び退職給付費用は、割引率や年金資産の期待運用収益率等の数理計算上で設定される計算基礎を用いて算出されております。割引率の見積りにあたっては、安全性の高い長期の債券利回りを基礎に決定しております。また、期待運用収益率については、保有する年金資産のポートフォリオ、過去の実績、運用方針及び市場の動向等を考慮して決定しております。予想困難な事象による市場動向等が原因で、その見積数値と実績が異なる場合、または見積数値が変更された場合、その影響額は将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には、将来において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。
ウ 有価証券及び投資有価証券の評価
当社グループでは、「金融商品会計に関する実務指針」を基に長期的な協力関係や取引関係の観点から株式等を所有しており、投資価値の下落が一時的でないと判断した場合に株式等の減損処理を実施することとしております。これは、期末時価が帳簿価額を50%以上下回った場合に、何らかの減損処理を実施するものであります。したがって、将来の株式市場や投資先の業績動向により、これらの有価証券及び投資有価証券の評価に重要な影響を及ぼす可能性があります。
エ 税効果会計
当社グループでは将来の課税所得に対する様々な予測・仮定に基づいて、税効果会計の計算を行っており、実際の結果がこれらの予測・仮定とは異なる可能性があります。将来の課税所得や加減算などのスケジューリングに基づき、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しておりますが、将来の課税所得の予測・仮定に変更が生じ、繰延税金資産に一部または全部の回収ができないと判断した場合、当社グループの繰延税金資産は減額されて税金費用が計上される可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度は、世界経済におきましては、インフレの進行や金融引き締め、不安定な国際情勢などによる景気減速の懸念などがあり、先行き不透明な状況が続いております。自動車産業においては、自動車生産は地域やメーカーによって生産活動にばらつきはあるものの全般的に回復基調にあります。エレクトロニクス関連においては、テレビ、モニター用途の需要は世界的に底打ち感が見られ、回復の兆しを見せ始めております。一方、日本経済は、社会経済活動の正常化が進み、緩やかな回復傾向がみられるものの、資源価格の高騰や円安の影響などにより、不透明感を払拭できない状況が続いております。また、温室効果ガス排出量削減や気候変動問題など環境課題への対応は、重要性を増しております。
日本の発泡プラスチックス業界におきましては、食品容器関連の需要は、人流が増加したものの物価上昇などの影響もあり、個人消費の持ち直しに足踏みがみられ、内中食関連向けの需要は落ち着きをみせております。一方、各種部材や搬送資材・梱包材は、需要が回復傾向にあります。このような経営環境のなか、当社グループは、前年度からスタートさせた3カ年中期経営計画「Spiral-up 2024」の3つの重点課題に対してグループ全体で取り組んでおります。
ア 財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ12億9千8百万円増加し、1,464億7千3百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ29億4千1百万円増加し、896億5千2百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ16億4千2百万円減少し、568億2千1百万円となりました。
イ 経営成績
当連結会計年度の業績は、売上高が1,302億6千5百万円(前期比4.5%の増加)、営業利益は12億6千1百万円(前期比59.0%の増加)、円安進行に伴う為替差益を含む経常利益は27億3千3百万円(前期比288.1%の増加)でありました。さらに、当連結会計年度において、子会社に関連する固定資産減損等の一時的な損失を含む特別損失3億1千8百万円、投資有価証券の一部売却に伴う特別利益2億8百万円を加・減算し、親会社株主に帰属する当期純利益は10億8千3百万円(前期比139.4%の増加)となりました。
セグメントごとでは、ヒューマンライフ分野の売上高が491億3百万円(前期比6.7%の減少)、セグメント利益は17億8千7百万円(前期比30.9%の減少)となり、インダストリー分野の売上高が811億6千1百万円(前期比12.6%の増加)、セグメント利益は23億6千3百万円(前期は4億円の損失)となりました。
「ヒューマンライフ分野」においては、食、住環境・エネルギーを、「インダストリー分野」においては、モビリティ、エレクトロニクス、医療・健康のそれぞれの領域を重点課題領域として設定し、中期計画に掲げた「収益体質の強化」を目指して事業ポートフォリオの再構築を図ってまいります。
② キャッシュ・フローの状況
現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前期末に比べて2億5百万円減少し、108億6千7百万円となりました。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>営業利益の増加などにより、前期に比べ42億6千4百万円増加し、73億7千5百万円の収入となりました。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>投資有価証券の売却による収入の減少などにより、前期に比べ27億8千5百万円減少し、37億7千9百万円の支出となりました。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>長期借入金による収入が減少したことなどにより、前期に比べ21億1千5百万円減少し、36億5千8百万円の支出となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
ア 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前年同期比増減率(%) |
| ヒューマンライフ分野(百万円) | 53,473 | △13.0 |
| インダストリー分野 (百万円) | 74,933 | 6.6 |
| 合計(百万円) | 128,406 | △2.6 |
(注)金額は、販売価格により表示しており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
イ 受注実績
主として見込生産を行っており、受注生産はほとんど行っておりません。
ウ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前年同期比増減率(%) |
| ヒューマンライフ分野(百万円) | 49,103 | △6.7 |
| インダストリー分野 (百万円) | 81,161 | 12.6 |
| 合計(百万円) | 130,265 | 4.5 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 株式会社エフピコ | 17,381 | 13.9 | 17,190 | 13.2 |
(2) 経営成績の分析
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
ア 経営成績等
(ア)財政状態
| 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 増減 (百万円) | |
| 流動資産残高 | 66,874 | 69,110 | 2,236 |
| 固定資産残高 | 78,301 | 77,363 | △937 |
| 負債残高 | 86,711 | 89,652 | 2,941 |
| 純資産 | 58,464 | 56,821 | △1,642 |
(資 産)
当連結会計年度末における総資産は1,464億7千3百万円(前連結会計年度末比12億9千8百万円の増加)となりました。
資産の部では、売掛金や電子記録債権の増加などにより流動資産が22億3千6百万円増加しました。投資有価証券の売却により固定資産は9億3千7百万円減少しました。
(負 債)
負債の部では、支払手形及び買掛金の増加などにより流動負債は48億7千4百万円増加しました。長期借入金の返済などにより、固定負債は19億3千3百万円減少しました。
(純資産)
純資産の部は16億4千2百万円減少しました。純資産から非支配株主持分を控除した自己資本は560億6千万円となり、自己資本比率は38.3%となりました。
(イ)経営成績
| 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 増減 (百万円) | |
| 売上高 | 124,683 | 130,265 | 5,581 |
| 国外売上高 | 49,448 | 55,556 | 6,107 |
| (国外売上高比率) | (39.7%) | (42.6%) | |
| 営業利益 | 793 | 1,261 | 467 |
| (売上高営業利益率) | (0.6%) | (1.0%) | |
| 営業外収益 | 1,025 | 2,879 | 1,854 |
| 営業外費用 | 1,114 | 1,407 | 292 |
| 経常利益 | 704 | 2,733 | 2,029 |
| 特別利益 | 1,632 | 208 | △1,424 |
| 特別損失 | 50 | 318 | 268 |
| 当期純利益 | 453 | 1,105 | 652 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 452 | 1,083 | 631 |
| (自己資本利益率) | (0.8%) | (1.9%) |
当連結会計年度における、売上高は1,302億6千5百万円(前期比4.5%の増加)、営業利益は12億6千1百万円(前期比59.0%の増加)、円安進行に伴う為替差益を含む経常利益は27億3千3百万円(前期比288.1%の増加)でありました。さらに、当連結会計年度において、子会社に関連する固定資産減損等の一時的な損失を含む、特別損失3億1千8百万円、投資有価証券の一部売却に伴う特別利益2億8百万円を加・減算し、親会社株主に帰属する当期純利益は10億8千3百万円(前期比139.4%の増加)となりました。
営業外損益における、営業外収益は、為替差益の発生などにより前期比で18億5千4百万円増加し28億7千9百万円となり、営業外費用は支払利息の増加などにより前期比で2億9千2百万円増加し、14億7百万円となりました。
特別損益では、特別利益は投資有価証券売却益の減少などにより、前期比14億2千4百万円減少し、2億8百万円となり、特別損失は事業整理損の発生や固定資産の減損損失の増加などにより前期比2億6千8百万円増加し、3億1千8百万円となりました。
(ウ)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、下記のとおりです。
| 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 増減 (百万円) | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 3,110 | 7,375 | 4,264 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △993 | △3,779 | △2,785 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △1,542 | △3,658 | △2,115 |
| 現金及び現金同等物期末残高 | 11,072 | 10,867 | △205 |
<営業活動によるキャッシュ・フロー>営業利益の増加などにより、前期に比べ42億6千4百万円増加し、73億7千5百万円の収入となりました。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>投資有価証券の売却による収入の減少などにより、前期に比べ27億8千5百万円減少し、37億7千9百万円の支出となりました。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>長期借入金による収入が減少したことなどにより、前期に比べ21億1千5百万円減少し、36億5千8百万円の支出となりました。
<現金及び現金同等物期末残高>現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前期末に比べて2億5百万円減少し、108億6千7百万円となりました。
イ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2023年度の計画達成状況は以下のとおりであります。
連結業績
| 2023年度 計画 | 2023年度 実績 | 対計画比 増減率 | |
| 売上高 | 1,300億円 | 1,302億円 | 0.2% |
| 営業利益 | 20億円 | 12億円 | △37.0% |
| (売上高営業利益率) | (1.5%) | (1.0%) | - |
| 経常利益 | 17億円 | 27億円 | 60.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 5億円 | 10億円 | 97.0% |
| (自己資本利益率) | (1.0%) | (1.9%) | - |
※ 億円未満は切捨てで表示しております。
2023年度計画は2023年4月28日公表数値であります。
ウ 経営成績の状況等に関する認識及び分析検討内容
2023年度は、年度初の業績予想計画に対して、売上高はほぼ計画並みとなったものの、営業利益△37.0%、経常利益60.8%となり、親会社株主に帰属する当期純利益97.0%の実績となりました。
2023年度は、自動車生産台数の回復や液晶パネルメーカーによる在庫調整の解消、円安の進行の影響等により、前期比で増益となりました。セグメントごとの分析状況につきましては、エ に記載のとおりです。
今後の当社グループの経営に影響を与える主な要因としては、市場動向、資材費動向、海外動向等があります。
市場動向については、従来からの景気動向に加え、ウクライナ情勢などの地政学リスクやサプライチェーンの混乱、他社との競合による需給バランスや価格の変動によって、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があるため、市場における経済状況、需要家や個人消費の動向に留意した戦略を遂行できるよう販売力、開発力、財務体質の強化に努めております。
資材費動向については、当社グループで使用する原材料の価格変動をタイムリーに製品価格に転嫁できなかった場合または自然災害の発生や仕入先の供給が不安定な場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があるため、原材料、荷造材料、製造設備等の有利購買に注力しております。
海外動向については、アジア地域をはじめ、欧州、米国、中米でも生産・販売事業を展開しており、予期しない法律または規制の変更、不利な政治または経済要因、戦争や政情不安等の社会的混乱などにより、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があるため、リスクを最小限にとどめるため情報収集に努めております。また、グローバルなEV及び次世代自動車市場動向の重要性を認識し、高機能化や環境負荷を低減する新たな新素材開発を行うなど対応を強化しております。
これらの点を踏まえ、当社グループは、中期経営計画「Spiral-up 2024」を着実に推進してまいります。
エ セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a ヒューマンライフ分野
| 2022年度 実績 | 2023年度 実績 | 増減率 | |
| 売上高 | 526億円 | 491億円 | △6.7% |
| 経常利益 | 26億円 | 18億円 | △30.9% |
※ 億円未満は四捨五入で表示しております。
b インダストリー分野
| 2022年度 実績 | 2023年度 実績 | 増減率 | |
| 売上高 | 721億円 | 812億円 | 12.6% |
| 経常利益又は経常損失(△) | △4億円 | 24億円 | - |
※ 億円未満は四捨五入で表示しております。
(ヒューマンライフ分野)
食領域においては、食品容器用途は食材価格の値上げの影響などを受け需要は伸び悩みました。農産用途は天候の影響による生育不良により出荷が伸びず、水産用途は漁獲量の減少傾向が継続し低調に推移しました。売上高は価格改定による増加はありましたが、全体的には前年を下回る結果となりました。
住環境・エネルギー領域においては、屋上緑化資材の物件獲得が進みましたが、建材用途の低迷、土木用途での工事物件の進捗遅れなどがあり低調に推移しました。
主力製品である「エスレンシート」(発泡ポリスチレンシート)の売上数量は、プラスチック使用量の削減を可能にする新たな素材として株式会社エフピコと共同開発した省資源素材「エスレンシート PZシリーズ」が、新規需要を取り込むなど数量を伸ばしました。一方、納豆容器用途は堅調に推移したものの、スーパーなどの生鮮食品容器用途が低調な動きとなり、即席麺用途も需要減退が継続し、全体では前年を下回りました。「エスレンビーズ」(発泡性ポリスチレンビーズ)の売上数量は、水産分野及び農産分野が継続して低調であったこと、クッション用ビーズなどのライフグッズ用途の需要減少、土木用途では工事遅れの影響を受け、全体では前年より減少しました。
利益面では、原価低減や固定費削減、販売価格への転嫁、また物流費の低減などを図りましたが、売上数量の減少により減益となりました。
その結果、ヒューマンライフ分野の売上高は491億3百万円(前期比6.7%の減少)、セグメント利益は17億8千7百万円(前期比30.9%の減少)となりました。
(インダストリー分野)
モビリティ領域における、「ピオセラン」(ポリスチレン・ポリオレフィン複合樹脂発泡体)の販売は順調に推移しました。用途別では、自動車部材用途では、年度前半の部品不足、年度後半の能登半島地震の震災影響等による自動車の減産影響があったものの、通年では自動車生産台数の回復を背景に順調に推移しました。部品梱包材用途では、前年度大きく伸長した電動部品梱包用途での需要が一巡し前年を大幅に下回りましたが、トヨタ自動車株式会社の電動部品物流用途のリターナブル資材に採用された「ピオセランRNW」の市場投入が進みました。また、トラック、バス向けのFRP(繊維強化プラスチック)部材ならびに関連資材などで新たな需要を取り込み好調に推移しました。欧州のProseatグループでは、欧州自動車市場は緩やかに回復する中、生産量が増加したことに加え、エネルギー価格、人件費の高騰に対しては、生産性改善、固定費削減や自動車メーカーへの価格転嫁を進めたことで、業績は大幅に回復が進んだものの赤字が継続しています。
エレクトロニクス領域においては、「テクポリマー」(ポリマー微粒子)の液晶パネル等の光拡散の用途では、液晶パネルメーカーの在庫調整が解消され順調に推移しました。液晶パネル搬送資材用途での「ピオセラン」は、台湾で需要回復も、中国では前年を下回りました。
医療・健康領域においては、「エラスティル」(熱可塑性エラストマー発泡体)は、前年度大きく伸長したプロテクティブスニーカーでの需要が一巡、年度後半にはトレーニングシューズ用の売上が伸長しましたが、通年での売上は前年を下回りました。「テクノゲル(ST-gel)」(機能性 高分子ゲル)は、検診需要の回復に伴い対極板などの医療用途は堅調に推移しましたが、低周波治療器用パッドなどの健康用途は末端での需要が奮わず低調に推移しました。
利益面では、エレクトロニクス領域での需要回復、モビリティ領域では自動車生産台数が回復していく中で、生産性改善、固定費削減、価格転嫁等に努めた結果、黒字化することができました。
その結果、インダストリー分野の売上高は811億6千1百万円(前期比12.6%の増加)、セグメント利益は23億6千3百万円(前期は4億円の損失)となりました。
オ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容、資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料や仕入商品の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達については、金融機関からの長期借入や社債発行を基本としております。また、必要に応じてシンジケート方式によるコミットメントライン契約による調達も行い、資金調達方法の多様化を図りつつ、負債と資本のバランスに配慮しながら必要な資金需要に対応してまいります。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は421億9千6百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は108億6千7百万円となっております。
当社グループは、設備等の投資にあたっては、調達した資金のコスト(資本コスト、借入コスト等)を十分に勘案し、投資前に投資効果の収益性について十分な精査を行った上で実行しております(設備の状況は、第3[設備の状況]に記載のとおりです。)。
(参考)財務関連指標の推移
| 2020年 3月期 | 2021年 3月期 | 2022年 3月期 | 2023年 3月期 | 2024年 3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 44.1 | 44.2 | 40.1 | 39.8 | 38.3 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 17.6 | 17.7 | 13.8 | 13.0 | 15.7 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率 | 5.5 | 5.8 | 10.9 | 13.6 | 5.7 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ | 15.0 | 17.1 | 10.7 | 6.8 | 7.7 |
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
※ いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※ 株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
※ キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
※ 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
② 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループとしては、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表の作成において使用される見積りと判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
ア 固定資産(無形固定資産、投資その他の資産を含む)の評価
当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」において対象とされる固定資産(無形固定資産、投資その他の資産を含む)について、その帳簿価額の回収が懸念される企業環境の変化や経済事象が発生した場合には、減損の要否を検討しております。その資産の市場価格及びその資産を使用した営業活動から生じる損益等から減損の兆候があると判定された固定資産については、回収可能価額が帳簿価額を下回る場合、回収可能価額まで減損処理を行っております。
回収可能価額は、複数年の事業計画から生じる将来キャッシュ・フロー及びその他の見積り及び仮定から合理的に決定しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、これらの見積り及び仮定が将来、変更された場合、減損金額の増加及び新たな減損認識の可能性があります。
イ 退職給付債務
当社グループの退職給付債務及び退職給付費用は、割引率や年金資産の期待運用収益率等の数理計算上で設定される計算基礎を用いて算出されております。割引率の見積りにあたっては、安全性の高い長期の債券利回りを基礎に決定しております。また、期待運用収益率については、保有する年金資産のポートフォリオ、過去の実績、運用方針及び市場の動向等を考慮して決定しております。予想困難な事象による市場動向等が原因で、その見積数値と実績が異なる場合、または見積数値が変更された場合、その影響額は将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には、将来において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。
ウ 有価証券及び投資有価証券の評価
当社グループでは、「金融商品会計に関する実務指針」を基に長期的な協力関係や取引関係の観点から株式等を所有しており、投資価値の下落が一時的でないと判断した場合に株式等の減損処理を実施することとしております。これは、期末時価が帳簿価額を50%以上下回った場合に、何らかの減損処理を実施するものであります。したがって、将来の株式市場や投資先の業績動向により、これらの有価証券及び投資有価証券の評価に重要な影響を及ぼす可能性があります。
エ 税効果会計
当社グループでは将来の課税所得に対する様々な予測・仮定に基づいて、税効果会計の計算を行っており、実際の結果がこれらの予測・仮定とは異なる可能性があります。将来の課税所得や加減算などのスケジューリングに基づき、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しておりますが、将来の課税所得の予測・仮定に変更が生じ、繰延税金資産に一部または全部の回収ができないと判断した場合、当社グループの繰延税金資産は減額されて税金費用が計上される可能性があります。