有価証券報告書-第77期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/25 10:00
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度は、世界経済におきましては、2020年1月以降の本感染症の拡大によって大幅なマイナス成長になりました。年度前半の国内外の製造業においては工場稼働停止、生産調整実施による著しい需要減少がありました。夏以降の経済活動の再開に伴って中国などで回復の兆しが見える地域もありましたが、地域、業種によって先行きが不透明な状況が継続しています。自動車産業においてはメーカー・サプライヤーの工場稼働率の回復が夏以降に進んでおりましたが、半導体不足などのサプライチェーンの影響もあり、不安定な状況が続いています。家電・IT関連においては、テレワークが進むことによるパソコン(以下、PC)などの需要拡大が継続しております。日本経済におきましても2020年4月の1回目の緊急事態宣言発出により、経済活動が大幅に制限された一方で巣ごもり需要が拡大しました。その後、徐々に活動再開に向かったものの、第2波や第3波、2021年1月の2回目の緊急事態宣言、また昨今の変異株等による感染拡大により、先が見通しにくい状態が今なお続いています。また、海洋ごみ問題をはじめとする課題への対応や各国において温暖化ガス排出量削減目標が打ち出されるなど、更なる気候変動・環境課題への対応が重要となっております。
日本の発泡プラスチックス業界におきましては、本感染症拡大により、巣ごもり需要による食品容器関連の拡大がありましたが、各種部材や搬送資材・梱包材の需要が低迷し、非常に厳しい経営環境となりました。経済活動の再開と共に徐々に需要の回復が進んだものの、依然として先行き不透明な状況が継続しております。
このような厳しい環境のなか、当社グループは本感染症に関して、製品の安全性、取引先企業や当社グループ従業員の安全と健康を第一に考えると共に、本感染症に関するリスクを最大限、回避する対策を取りながら、本年度が2年目となる3か年中期経営計画「Make Innovations Stage-Ⅱ」の基本方針に掲げた「事業ポートフォリオの変革」「収益体質強化に向けた戦略の実行」を進化させるべく、施策を進めてまいりました。さらに、グループ全体で原価低減や固定費削減に徹底して努めております。
ア 財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ93億3千5百万円増加し、1,584億3千9百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ58億9千4百万円増加し、877億8千1百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ34億4千万円増加し、706億5千7百万円となりました。
イ 経営成績
当連結会計年度の業績は、売上高が1,188億5千1百万円(前期比12.7%の減少)、営業利益は20億9千1百万円(前期比43.9%の減少)、経常利益は19億5千6百万円(前期比42.3%の減少)、親会社株主に帰属する当期純利益は11億2千6百万円(前期比51.5%の減少)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
生活分野の売上高は534億7千万円(前期比8.0%の減少)、セグメント利益は37億5千4百万円(前期比14.4%の増加)となりました。
工業分野の売上高は653億8千1百万円(前期比16.2%の減少)、セグメント損失は9億5千7百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の当連結会計年度末残高は、前期末に比べ29億6千5百万円増加し、124億9千8百万円となりました。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>営業活動によるキャッシュ・フローは、前期に比べ5千8百万円減少し、64億2千8百万円の収入となりました。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>投資活動によるキャッシュ・フローは、前期に比べ21億2千2百万円増加し、30億7百万円の支出となりました。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>財務活動によるキャッシュ・フローは、前期に比べ19億3千5百万円増加し、6億3千2百万円の支出となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
ア 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
生活分野(百万円)54,9831.5
工業分野(百万円)51,285△21.0
合計(百万円)106,268△10.8

(注)1.金額は、販売価格により表示しており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
イ 受注実績
主として見込生産を行っており、受注生産はほとんど行っておりません。
ウ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
生活分野(百万円)53,470△8.0
工業分野(百万円)65,381△16.2
合計(百万円)118,851△12.7

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
株式会社エフピコ14,56210.7015,54613.08

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営成績の分析
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
ア 経営成績等
(ア)財政状態
前連結会計年度
(百万円)
当連結会計年度
(百万円)
増減
(百万円)
流動資産残高58,34262,7444,401
固定資産残高90,76195,6944,933
負債残高81,88687,7815,894
純資産67,21770,6573,440

(資 産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、現金及び預金、受取手形及び売掛金の増加などにより44億1百万円増加し、627億4千4百万円(前連結会計年度末は583億4千2百万円)となりました。
当連結会計年度末における固定資産の残高は、投資有価証券の時価評価額の増加などにより49億3千3百万円増加し、956億9千4百万円(前連結会計年度末は907億6千1百万円)となりました。
(負 債)
当連結会計年度末における負債の残高は、短期借入金、未払法人税等などの増加により58億9千4百万円増加し、877億8千1百万円(前連結会計年度末は818億8千6百万円)となりました。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産の部の残高は、その他有価証券評価差額金の増加などにより34億4千万円増加し、706億5千7百万円(前連結会計年度末は672億1千7百万円)となりました。
(イ)経営成績
前連結会計年度
(百万円)
当連結会計年度
(百万円)
増減
(百万円)
売上高136,155118,851△17,303
国外売上高49,36540,262△9,103
(国外売上高比率)(36.3%)(33.9%)-
営業利益3,7252,091△1,634
(売上高営業利益率)(2.7%)(1.8%)-
営業外収益561862301
営業外費用894997102
経常利益3,3911,956△1,435
特別利益96857760
特別損失107943835
当期純利益2,137309△1,828
親会社株主に帰属する当期純利益2,3231,126△1,197
(自己資本利益率)(3.6%)(1.7%)-

当連結会計年度における売上高は1,188億5千1百万円(前期比12.7%減)、営業利益は20億9千1百万円(前期比43.8%減)、経常利益は19億5千6百万円(前期比42.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は11億2千6百万円(前期比51.5%減)となりました。
営業外損益では、営業外収益は、助成金収入の増加などにより前期比で3億1百万円増加し8億6千2百万円となり、営業外費用は固定資産売却損などの増加により前期比で1億2百万円増加し、9億9千7百万円となりました。
特別損益では、特別利益は投資有価証券売却益により前期比7億6千万円増加し、8億5千7百万円となり、特別損失は英国拠点の撤退を想定した子会社事業撤退損や関係会社株式売却損などにより前期比8億3千5百万円増加し、9億4千3百万円となりました。
(ウ)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、下記のとおりです。
前連結会計年度
(百万円)
当連結会計年度
(百万円)
増減
(百万円)
営業活動によるキャッシュ・フロー6,4866,428△58
投資活動によるキャッシュ・フロー△5,129△3,0072,122
財務活動によるキャッシュ・フロー△2,568△6321,935
現金及び現金同等物期末残高9,53212,4982,965

<営業活動によるキャッシュ・フロー>税金等調整前当期純利益の減少、売掛債権の増加の影響などにより、前期に比べ5千8百万円減少し、64億2千8百万円の収入となりました。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>有形固定資産の取得による支出の減少、投資有価証券の売却による収入増加などにより、前期に比べ21億2千2百万円増加し、30億7百万円の支出となりました。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>短期借入金が純減から純増になったことなどにより、前期に比べ19億3千5百万円増加し、6億3千2百万円の支出となりました。
<現金及び現金同等物期末残高>これらの結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前期末に比べ29億6千5百万円増加し、124億9千8百万円となりました。
イ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2020年度の計画達成状況は以下のとおりであります。
(ア)連結業績
2020年度
計画
2020年度
実績
対計画比
増減率
売上高1,160億円1,189億円102%
営業利益20億円21億円105%
(売上高営業利益率)(1.7%)(1.8%)-
経常利益16億円20億円122%
親会社株主に帰属する当期純利益10億円11億円113%
(自己資本利益率)-(1.7%)-

※ 億円未満は四捨五入で表示しております。
2020年度計画は2020年7月31日公表数値であります。
(イ)セグメント別業績
a 生活分野
2019年度
実績
2020年度
実績
増減率
売上高581億円535億円△8.0%
経常利益33億円38億円14.4%

※ 億円未満は四捨五入で表示しております。
b 工業分野
2019年度
実績
2020年度
実績
増減率
売上高781億円654億円△16.2%
経常利益12億円△10億円-%

※ 億円未満は四捨五入で表示しております。
ウ 経営成績の状況等に関する認識及び分析検討内容
2020年度は、2020年1月以降の本感染症の拡大による影響等により、前期比で減収、減益となりましたが、7月31日に発表いたしました業績予想計画に対しては、売上が102%、経常利益122%の実績となりました。
セグメントごとの分析状況につきましては、エ に記載のとおりです。
今後の当社グループの経営に影響を与える主な要因としては、市場動向、資材費動向、海外動向等があります。
市場動向については、従来からの景気動向に加え、本感染症拡大による需要の縮小、他社との競合による需給バランスや価格の変動によって、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があるため、市場における経済状況、需要家や個人消費の動向に留意した戦略を遂行できるよう販売力、開発力、財務体質の強化に努めております。
資材費動向については、当社グループで使用する原材料の価格変動をタイムリーに製品価格に転嫁できなかった場合または自然災害の発生や仕入先の供給が不安定な場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があるため、原材料、荷造材料、製造設備等の有利購買に注力しております。
海外動向については、アジア地域をはじめ、欧州、米国、中米でも生産・販売事業を展開しており、予期しない法律または規制の変更、不利な政治または経済要因、戦争や政情不安等の社会的混乱などにより、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があるため、リスクを最小限にとどめるため情報収集に努めております。加えて、2019年度に実施したProseatグループ買収により、従来以上に欧州自動車市場動向、ならびに、グローバルなEV市場動向の重要性を認識し、対応の強化を図っております。
本感染症によるリスクについては1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題](3)対処すべき課題、及び2[事業等のリスク]において記載のとおりであります。
これらの点を踏まえ、当社グループは、中期経営計画「Make Innovations Stage-Ⅱ」を着実に推進してまいります。
エ セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(生活分野)
生活分野において、食品容器関連は、本感染症拡大影響による外出自粛やインバウンド需要の大幅な減少から行楽・観光関連向けの需要の減少が継続した一方、内中食関連向け需要の好調は継続しました。水産関連では、漁獲高減少に加え、観光や飲食店向けの需要減少から低調となりました。土木関連では、道路冠水対策や雨水処理用途で採用されている「アクアロード」部材が軽量盛土浮力対策用途として物件獲得が進みました。
主力製品である「エスレンシート」(発泡ポリスチレンシート)の売上数量は、巣ごもり需要が引き続き好調で、スーパー等の生鮮食品用トレーなどの食品容器用途の需要増を確実に取込み、保温性等に優れたテイクアウト容器用途としての需要も好調を維持したことから全体として前期比で伸長しました。「エスレンビーズ」(発泡性ポリスチレンビーズ)の売上数量は、消費者の在宅時間の増加によりクッション用ビーズなどのライフグッズ用途が好調を継続したものの、主要用途である水産分野を中心に前期比で減少するなど、総じて低調に推移しました。
利益面では、生活分野全般において本感染症による需要減少のマイナス影響は続いたものの、「エスレンシート」の販売が好調であったことに加え、原価低減や固定費の削減などの徹底したコストダウンに取り組み増益となりました。
その結果、生活分野の売上高は534億7千万円(前期比8.0%の減少)、セグメント利益は37億5千4百万円(前期比14.4%の増加)となり、資産は、706億2千6百万円(前期比0.2%の増加)となりました。
(工業分野)
自動車関連では、本感染症拡大による著しい需要減少を受け、自動車部材、部品梱包材用途の「ピオセラン」(ポリスチレン・ポリオレフィン複合樹脂発泡体)の販売が減少しましたが、自動車メーカーの生産再開に伴い、年度後半は回復傾向に転じております。Proseatグループについても、本感染症拡大により業績が大幅に悪化しました。
家電・IT関連では、「ピオセラン」を使ったパネル搬送資材・梱包材用途は本感染症の影響を受けましたが、「テクポリマー」(有機微粒子ポリマー)は液晶パネル等の光拡散用途として、在宅勤務等によるPC・モニターの需要増などで、売上が堅調に推移しました。医療・健康関連では、「エラスティル」(熱可塑性エラストマービーズ発泡体)を使ったランニングシューズのミッドソールにおいて、年度前半は各国における外出自粛などの行動規制が強化された影響を受けましたが、年度後半はシューズ需要が回復し、「エラスティルBIO」搭載モデル投入の効果もあり、通期で大きく伸長しました。「テクノゲル(ST-gel)」(機能性高分子ゲル)は、米中の貿易摩擦や本感染症拡大による需要減少を受け低調な推移となりました。
利益面では原価低減や固定費削減に取り組みましたが、販売低迷による限界利益の減少を補えず、損失となりました。
その結果、工業分野の売上高は653億8千1百万円(前期比16.2%の減少)、セグメント損失は9億5千7百万円となり、資産は、656億3千万円(前期比2.4%の減少)となりました。
加えて、Brexitの影響や主要顧客の英国撤退などを受け、Proseatグループ英国拠点の撤退を想定した特別損失9億1百万円を計上しております。
オ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容、資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料や仕入商品の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達については、金融機関からの長期借入や社債発行を基本としております。また、必要に応じてシンジケート方式によるコミットメントライン契約による調達も行い、資金調達方法の多様化を図りつつ、負債と資本のバランスに配慮しながら必要な資金需要に対応してまいります。特に当連結会計年度は、本感染症影響が当社グループに与える影響が不透明な状況であったため、コミットメントライン契約額の増額を行うなど、国内外含めた当社グループ資金の流動性には従来以上に留意しました。今後も引き続きその体制を維持してまいります。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は417億4百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は124億9千8百万円となっております。
当社グループは、設備等の投資にあたっては、調達した資金のコスト(資本コスト、借入コスト等)を十分に勘案し、投資前に投資効果の収益性について十分な精査を行った上で実行しております(設備の状況は、第3[設備の状況]に記載のとおりです。)。
(参考)財務関連指標の推移
2017年
3月期
2018年
3月期
2019年
3月期
2020年
3月期
2021年
3月期
自己資本比率(%)50.949.942.544.144.2
時価ベースの自己資本比率(%)30.743.427.217.617.7
キャッシュ・フロー対有利子負債比率2.53.34.95.55.8
インタレスト・カバレッジ・レシオ60.735.538.815.017.1

(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
※ いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※ 株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
※ キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
※ 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
② 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループとしては、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表の作成において使用される見積りと判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
ア 固定資産(含むのれん、無形固定資産)の評価
当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」において対象とされる固定資産(のれん、無形固定資産を含む)について、その帳簿価額の回収が懸念される企業環境の変化や経済事象が発生した場合には、減損の要否を検討しております。その資産の市場価格及びその資産を使用した営業活動から生じる損益等から減損の兆候があると判定された固定資産については、回収可能価額が帳簿価額を下回る場合、回収可能価額まで減損処理を行っております。
回収可能価額は複数年の事業計画から生じる将来キャッシュ・フロー及びその他の見積り及び仮定から合理的に決定しておりますが、今般の本感染症による影響など、事業計画や市場環境の変化により、これらの見積り及び仮定が将来、変更された場合、減損金額の増加及び新たな減損認識の可能性があります。
イ 退職給付債務
当社グループの退職給付債務及び退職給付費用は、割引率や年金資産の期待運用収益率等の数理計算上で設定される計算基礎を用いて算出されております。割引率の見積りにあたっては、安全性の高い長期の債券利回りを基礎に決定しております。また、期待運用収益率については、保有する年金資産のポートフォリオ、過去の実績、運用方針及び市場の動向等を考慮して決定しております。今般の本感染症拡大等、予想困難な事象による市場動向等が原因で、その見積数値と実績が異なる場合、または見積数値が変更された場合、その影響額は将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には、将来において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。
ウ 有価証券及び投資有価証券の評価
当社グループでは、「金融商品会計に関する実務指針」を基に長期的な協力関係や取引関係の観点から株式等を所有しており、投資価値の下落が一時的でないと判断した場合に株式等の減損処理を実施することとしております。これは、期末時価が帳簿価額を50%以上下回った場合に、何らかの減損処理を実施するものであります。従って、今般の本感染症の影響等による将来の株式市場や投資先の業績動向により、これらの有価証券及び投資有価証券の評価に重要な影響を及ぼす可能性があります。
エ 税効果会計
当社グループでは将来の課税所得に対する様々な予測・仮定に基づいて、税効果会計の計算を行っており、実際の結果が掛かる予測・仮定とは異なる可能性があります。将来の課税所得や加減算などのスケジューリングに基づき、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しておりますが、将来の課税所得の予測・仮定に変更が生じ、繰延税金資産に一部または全部の回収ができないと判断した場合、当社グループの繰延税金資産は減額されて税金費用が計上される可能性があります。

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