有価証券報告書-第43期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、海外情勢や金融市場の変動の影響に留意する必要があるものの、経済再生と財
政健全化を実現する各種政策の推進を背景に、個人消費や五輪関連需要、投資の増加、有効求人倍率の高水準推移
等が続くなかで、景気の好循環が期待されています。
当化粧品業界におきましては、平成29年の年間化粧品販売金額は前年対比で増加の推移となりました。人口の減
少や少子高齢化が進む中で、加齢に伴う肌や頭皮に悩みをもつ層は増加傾向にあり、これらのケアを訴求し、消費
者ニーズに対応した高機能・高付加価値商品の投入が積極的に行われ、拡大を続けており、エイジング市場やホワ
イトニング市場は活況を呈すると見込まれています。
訪問販売化粧品市場では、チャネルを横断した展開が拡大・加速し、企業間競争は激しさを増しております。求
人の高水準推移の影響もあり、訪問販売員の確保は厳しい状況のなかで、集客に向けた販売員の教育や、新規顧客
獲得など、各社の強みを活かした施策が重要となっております。物質的な豊かさより精神的な豊かさが求められる
昨今の消費スタイルや、多様化する消費者層に対応するため、顧客に対して積極的にコミュニケーションを図るこ
とで、より身近な存在になり、柔軟性のあるサービスの構築・提供はもとより、従来どおり訪問販売だからこそで
きる価値、すなわち誠実・信頼を顧客に提供し続けることが求められています。
このような状況のもとで、当社グループは企業理念「愛と美と豊かさの実践と追求」に基づき、人と人が直接出
会い、コミュニケーションを取りながら、製品やサービスを提供していく対面販売にこだわり、コア事業である訪
問販売領域の販売組織満足度を高めるとともに、全てのステークホルダーの満足度の向上を目指し、「驚きと楽し
さと感動に溢れる美しい生き方」を共に創造し、幸せと豊かさを提供できる「ワンダ・フル・カンパニー」として
成長すべく、企業活動に邁進してまいりました。
前連結会計年度は、販社・販売組織と想いをひとつに取り組むことで、過去最高益を上げることができ、平成29
年5月27日に開催しました「創立40周年記念 愛と美のつどい」において、訪販化粧品業界No.1を実現しようとい
う中長期のビジョンを約2,000名の販売組織の皆様と共有し、未来への飛躍を決起することができました。当連結
会計年度は、当社の訪問販売にかかわる方が「私はアイビー」という当社の志や目指す生き方を自身の生き方と捉
えて誇りと喜びをもち、「日本の女性の肌を常に美しくし続けること」を通して、訪販化粧品業界における確固た
るポジションを獲得するとともに、当社にかかわる一人ひとりが平成29年の企業テーマ「Happy」を実感でき
るよう、訪問販売事業拡大に、経営資源を集中して展開してまいりました。
上半期においては、活動原動力である販売組織のインセンティブ企画を推進し、当社の強みを活かした美容液か
らアプローチする販売方法の継続展開により、「レッドパワー セラム」の拡販を図るため、既存、及び新規の販
売稼働者の拡大、並びに“春のキャンペーン”を中心とした実売推進を強力に展開、推進してまいりました。
下半期においては、各営業拠点で展開してまいりました「愛と美のつどい」を営業戦略の核におき、その前後に
おける営業活動の強化と、当連結会計年度に発売予定の新製品情報を含めた営業戦略の浸透等を通して、販売組織
のモチベーション向上と販売促進に努め、平成30年2月に発売しました新製品「ホワイトパワー セラム」(医薬
部外品)の取り組み喚起、及び上半期に実施した“春のキャンペーン”の購入者フォローを中心とした実売推進や
予約促進をはじめ、販売組織の拡大を継続的、かつ積極的に推進してまいりました。
また、販売環境の支援としましては、販社財務支援による経営健全化支援、スマートフォンによる販売・決済ア
プリ「アイビーレジ」の機能拡充、アイビーメイツのWeb登録システムの導入、カウンセリング販売の継続強
化、Webを活用した販売組織とのコミュニケーション基盤の構築、情報発信拠点アルテミス ザ・ショップ、同
ザ・ルームの展開等を積極的に実施してまいりました。
当連結会計年度においては、「シールドサン グロッシーホディ UV25」、「モイスト バランシング」、
「アイビー メークアップコレクション グレイスフルレディ」、「ホワイトパワー セラム」を発売し、顧客拡
大、並びに顧客満足向上に努めてまいりました。
経営基盤強化につきましては、経営判断の迅速化を図るため、各部の使命に基づき役割を明確にして業務執行を
行ってまいりました。具体的には、「常務会」での重要経営課題の集中審議や、「経営会議」を軸とした全社マネ
ジメント強化の他、「予算統制会議」での経費予実管理、「販売戦略会議」においては、販売施策の機動力強化と
顧客への価値伝達に継続して取り組んでまいりました。
実務面においても機動的な資本政策、製品開発の推進、製造原価の継続的低減活動、「レッドパワー セラ
ム」、「ホワイトパワー セラム」の販売促進に向けた経費の重点配分投下、固定費の圧縮、資産の有効活用、リ
スク管理・コンプライアンスの継続強化、ISO品質マネジメントシステムの運用推進にも継続して取り組んでま
いりました。
売上面におきましては、必要と判断した販社への財務支援を積極的に実行し、当社のフラッグシップ美容液の取
り組みを推進してまいりましたが、販売組織の拡大が計画から大きく乖離したこと、主要販社の在庫が滞留したこ
と等の要因により、「レッドパワー セラム」、「ホワイトパワー セラム」の受注が年間通して低迷し、売上高は
減収となりました。
一方、利益面におきましては、販社モチベーション向上インセンティブ施策であるハワイ研修やヨーロッパ研修
の実施、各種営業施策やキャンペーンの実施等、売上拡大にかかわる経費の先行投資をはじめ、創立40周年記念の
式典費用の発生により、販売費及び一般管理費が増加しましたが、販売促進や各種販売組織インセンティブ施策の
効果性が著しく低かったこと、売掛金未収の発生により売上が一部計上できなかったこと等により、営業利益、経
常利益とも減益となり、親会社株主に帰属する当期純損益は損失となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は5,624,341千円(前年同期比15.6%減)、営業利益は144,266千円(同
86.8%減)、経常利益は141,953千円(同87.1%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は88,128千円(前年同期
は親会社株主に帰属する当期純利益606,172千円)となりました。
当社グループは化粧品の専門メーカーとして、同一セグメントに属する化粧品の製造、販売を行っているため、セグメント別の記載を省略しておりますが、部門別の販売実績につきましては、次のとおりであります。
[化粧品部門]
イ.スキンケア
スキンケアにつきましては、平成29年4月に、紫外線からのダメージを防ぎ、くすみをカバーしてツヤ肌を演出
するボディ用日やけ止めクリーム「シールドサン グロッシーホディ UV25」を、同年6月には、肌に潤いを与
えてモイスチュアバランスを整える夏用化粧液「モイスト バランシング」をそれぞれ発売しました。また、平成
28年に発売しました、お手入れの手応えを高めるためのエイジングケア製品「レッドパワー セラム」は、前連結
会計年度は総数61万本超の出荷をし、過去にない取り組みにつながったことで多くの喜びの声をいただくことがで
きました。同製品は当社の成長戦略を担う柱となる製品の一つとして位置付けており、当連結会計年度も営業戦略
に基づいた同製品の販促プロモーションや先行予約促進を、販売組織づくりと連動して積極展開し、販売強化に向
けて経営資源を集中して取り組んでまいりました。しかしながら、販売組織の在庫が滞留したことにより、年度始
計画通りに伸びず、当期の販売総数は32万本強(前期比52.6%減)となりました。
平成30年2月には、より積極的に肌の持つ力を助け、さらなる美しさへと導くための美容液「ホワイトパワー
セラム」を発売しました。「レッドパワー セラム」の受注差額を同製品で挽回すべく、経営資源を再配分、投下
して取り組んでまいりましたが、年度末までの販売組織の拡大が計画から大きく乖離し、主要販社の「レッドパワ
ー セラム」の在庫が滞留したことで、販社が仕入を手控えたため「ホワイトパワー セラム」の受注総数は、当初
予定数量100万本に対して40万本弱に留まりました。
スキンケアシリーズの販売強化も年間を通じて実施することで、販売組織の拡大と新規顧客獲得にも取り組んで
まいりましたが、2つの美容液の計画乖離が大きく、スキンケア全体の売上高は4,823,725千円(同14.7%減)と
なりました。
ロ.メークアップ
メークアップにつきましては、平成29年12月に、数量限定のセット製品「アイビー メークアップコレクション
グレイスフルレディ」を発売し、顧客満足向上に努めましたが、売上高は324,488千円(同17.7%減)となりまし
た。
ハ.ヘアケア
ヘアケアにつきましては、新製品の発売はなく、売上高は117,310千円(同21.3%減)となりました。
ニ.その他化粧品
その他化粧品につきましては、新製品の発売はなく、売上高は32,052千円(同29.8%減)となりました。
以上、化粧品部門の売上高は5,297,576千円(同15.2%減)となりました。
[美容補助商品]
新製品の発売はなく、売上高は289,106千円(同21.4%減)となりました。
[化粧雑貨品等]
化粧用具等の化粧雑貨品等につきましては、売上高は37,658千円(同20.9%減)となりました。
[100%子会社 株式会社アイプラティナ]
テストマーケティングの一環として、平成18年10月に設立し、化粧品の開発、及び通信販売事業を行ってまいり
ましたが、今後の事業活動に利点を見出すことは困難と判断し、同社を平成30年3月31日付けで解散、及び同年6
月末に残余財産を確定(予定)し、同年9月に清算完了(予定)とすることと致しました。
②財政状態の状況
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は4,697,852千円(前連結会計年度末は4,547,288千円)となり、前連結会計年度末に比べ150,563千円増加しました。これは主に現金及び預金が1,055,463千円減少したものの、受取手形及び売掛金が229,614千円、たな卸資産が684,147千円、未収還付法人税等が292,894千円増加したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は2,372,615千円(同2,383,034千円)となり、前連結会計年度末に比べ10,418千円減少しました。これは主に退職給付に係る資産が37,997千円増加したものの、長期貸付金が47,465千円減少したことによるものであります。
(繰延資産)
当連結会計年度末における繰延資産の残高は24,812千円(同15,250千円)となり、前連結会計年度末に比べ9,561千円増加しました。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は3,638,149千円となり(同3,008,933千円)となり、前連結会計年度末に比べ629,215千円増加しました。これは主に未払法人税等が693,583千円、賞与引当金が116,957千円減少したものの、1年内償還予定の社債が576,000千円、短期借入金が1,000,000千円増加したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は1,810,574千円(同1,418,483千円)となり、前連結会計年度末に比べ392,091千円増加しました。これは主に社債が112,000千円、長期借入金が210,000千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は1,646,555千円(同2,518,157千円)となり、前連結会計年度末に比べ871,601千円減少しました。これは主に親会社株主に帰属する当期純損失を88,128千円計上し、剰余金を775,239千円配当したことによるものであります。この結果、自己資本比率は、23.2%(同36.3%)となりました。
当社は、平成29年5月11日開催の取締役会において従業員向け株式交付信託の導入を、平成29年6月29日開催の第42期定時株主総会において役員向け株式交付信託の導入を、それぞれ決議しました。当連結会計年度において、従業員向け株式交付信託及び役員向け株式交付信託の信託契約に基づき、自己株式の処分及び取得を行っており、自己株式の処分により資本剰余金が721,170千円増加、自己株式が206,487千円減少、自己株式の取得により自己株式が927,657千円増加しております。当連結会計年度末において従業員向け株式交付信託が所有する当社株式(株式数68,925株、帳簿価額544,507千円)、及び役員向け株式交付信託が所有する当社株式(株式数48,500株、帳簿価額383,150千円)については、自己株式として計上しております。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、短期借入金の純増加、社債の発行による収入等があるものの、たな卸資産の増加、法人税等の支払、社債の償還による支出、配当金の支払等があったことにより、当連結会計年度期首残高に比べ1,055,463千円減少し、当連結会計年度末には163,899千円となりました。
また当連結会計年度における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果使用した資金は2,127,217千円(前年同期は848,299千円の獲得)となりました。
これは主に税金等調整前当期純利益144,582千円等があるものの、売上債権の増加額246,441千円、たな卸資産の増加額684,147千円、法人税等の支払額1,037,513千円等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は81,950千円(前年同期比234,366千円減)となりました。
これは主に貸付金の回収による収入35,363千円等があるものの、有形固定資産の取得による支出100,293千円、無形固定資産の取得による支出16,255千円等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果得られた資金は1,153,795千円(前年同期は500,645千円の使用)となりました。
これは主に社債の償還による支出312,000千円、配当金の支払額773,216千円等があるものの、短期借入金の純増額1,000,000千円、社債発行による収入976,222千円等があったことによるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは化粧品の専門メーカーとして、同一セグメントに属する化粧品の製造、販売を行っているため、生産実績のセグメント情報の記載は省略しております。
当連結会計年度の生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は、販売価格で表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「アイプラティナ」は、前連結会計年度及び当連結会計年度共に、生産実績はありません。
b.商品仕入実績
当社グループは化粧品の専門メーカーとして、同一セグメントに属する化粧品の製造、販売を行っているため、商品仕入実績のセグメント情報の記載は省略しております。
当連結会計年度の商品仕入実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は、仕入価格で表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「アイプラティナ」は、前連結会計年度及び当連結会計年度共に、商品仕入実績はありません。
c.受注実績
当社グループは受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
d.販売実績
当社グループは化粧品の専門メーカーとして、同一セグメントに属する化粧品の製造、販売を行っているため、販売実績のセグメント情報の記載は省略しております。
当連結会計年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に準拠して作成しております。連結財務諸表の作成にあたり、当社グループは期末日における資産及び負債、連結会計期間における収益及び費用に影響を及ぼすような見積りを行う場合があります。これらの見積りについて、当社グループは過去の実績やその時点で入手可能な情報等を基に、合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で判断しておりますが、見積り根拠となる仮定または条件等の変化により、見積り内容が実際の結果と異なる可能性があります。なお、見積りにあたっては、保守主義の原則にそって判断をするようにしております。
イ.売上割戻し(販社リファンド等)
当社グループの取引先である販売会社とは、独自の販売システムに基づく販売契約を締結しております。販売
システムにおいて、「販売会社が販売会社を産んで育てる」という育成の仕組みを具現化しております。子販社
を産んだ親販社に対しまして、親販社自身の仕入実績に対する入金金額に対し、システム表で定めた掛率を掛け
てキャッシュバックを行っております。当該キャッシュバックの予定金額については、売上割戻として売上高よ
り控除しておりますが、入金額等の条件等の変化により、見積り金額が実際の結果と異なる可能性があります。
ロ.売上控除
当社グループは出荷基準を採用しております。一方、当社の取引先である販売会社は財務基盤が脆弱なところ
も少なからず存在します。売掛金が予定通り入金出来ない可能性のある場合や、当社が財務支援をした場合につ
いては、当該販社の当該売掛金の一部を出荷基準ではなく入金基準を援用して、入金時に売上に計上する場合が
ございます。そのような場合には、出荷時の売上高から売上割戻を見積で行っております。一方、割戻した売上
高に対応した売掛金が入金された場合には、当該売掛金入金額を売上高に計上しております。見積りにあたって
は、過去の実績やその時点で入手可能な情報等を基に、合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で判断して
おりますが、見積り金額が実際の結果と異なる可能性があります。
ハ.たな卸資産評価損
当社グループは、製品および原料・資材の廃棄を極小になるように、生産会議等で仕入・生産のコントロールを行っております。ただし、売上予測に基づく見込み生産のため、実際の販売数と生産数の相違が出る可能性があります。製商品の消費期限を規程で定めており、四半期毎に洗い替えを行い、期限切れの原料や製品については、評価損を原価計上しております。また、過去の出荷実績やその時点で入手可能な情報等を基に、合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で、生産見込みあるいは出荷見込みがないと判断した数量の原料・資材および製品の原価相当額を、連結会計期間に評価損として、原価に見積り計上しております。評価損の見積りにあたっては、過去の出荷実績やその時点で入手可能な情報等を基に、合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で判断しておりますが、見積り金額が実際の結果と異なる可能性があります。
ニ.返品廃棄損失引当金
当社グループは、出荷基準で売上高を計上し、原則返品等を行っておりません。ただし、製品リニューアルや諸
般の事情により、過去に販売会社に対し、製品交換や返品という形での支援を行っております。そのため、過去の
返品交換実績やその時点で入手可能な情報等を基に、合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で、返品廃棄損
失引当金を原価に見積り計上しておりますが、見積り金額が実際の結果と異なる可能性があります。
ホ.賞与支給引当金
当社グループは、従業員に対する賞与支給に充てるため、連結会計期間の損益を鑑み、支給見込額を算出してお
りますが、実際の支給額が引当金と相違する可能性があります。
ヘ.株式給付引当金、役員株式給付引当金
当社グループは、第42期定時株主総会において承認されましたESOP制度(業績連動型株式報酬制度)に基
づき、株主総会で承認されました計算式及び取締役会において定めた規程に基づき、株式給付引当金を計算して
おります。なお、計算式のもとになる金額は、本制度導入のために設定された信託口が取得した単価に、連結会
計期間の業績によって計算される株数を掛けて算出しておりますが、実際に交付する株数は規程に基づき決定す
るため、前提となる受益者の人数が減少した場合等は、引当金を計算した株数と相違する可能性があります。
ト.退職給付引当金
当社グループは、退職給付債務の算定にあたり、当社は簡便法を採用しております。そのため、運用資産の運用成
果が直接連結財務諸表に反映する経費処理をしております。運用資産の運用成績は日々変動するため、退職給付引
当金は実際の退職給付費用とは相違する可能性があります。
チ.販売促進費(キャンペーン等)、交際接待費
当社グループは、販売会社や販売組織に対し、様々なキャンペーンを行っておりますが、連結会計年度の売上等に
起因する販促費等については、過去の実績やその時点で入手可能な情報等を基に、合理的と考えられる様々な要因を
考慮した上で、連結会計期間に見積り費用計上しております。実際に支出される金額は、見積り根拠となる仮定また
は条件等の変化により、見積り金額が実際の結果と異なる可能性があります。
リ.販売促進費(経営指導料)
当社グループの取引先である販売会社とは、独自の販売システムに基づく販売契約を締結しております。販売システムにおいて、「販売会社が販売会社を産んで育てる」という育成の仕組みを具現化しております。子販社を産んだ親販社に対しまして、子販社等の仕入実績に対する入金金額に対し、「経営指導料」として、システム表で定めた掛率を掛けてキャッシュバックを行っております。当該キャッシュバックの予定金額については、販売促進費として経費計上しておりますが、実査の結果は、子販社等の入金額等の条件等の変化により、見積り金額が実際の結果と異なる可能性があります。
ヌ.貸倒引当金
当社グループの取引先である販売会社は財務基盤が脆弱なところも少なからず存在します。当社は、毎年の契約更新時に販売会社より決算報告書を受領し、販売会社の売上高の源泉である研修動員数等を加味した、与信額を算出しております。販売会社に対する売掛金および貸付金の額に対し、個々の販売会社ごとに与信ランクを設定し、貸倒引当金を経費計上しております。
見積りにあたっては、過去の実績やその時点で入手可能な情報等を基に、合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で判断しておりますが、実際の結果は、見積り根拠となる仮定または条件等の変化により、見積り内容と異なる可能性があります。
ル.繰延税金資産
税務会計と金融商品取引法下での企業会計との差異は次第に大きくなっております。当社グループは、課税所得の
計算上の資産・負債と、連結貸借対照表上の資産・負債の計上額との一時差異に関して、法定実効税率を用いて繰延
税金資産及び繰延税金負債を計上しております。繰延税金資産の回収可能性を評価するに際しては、将来の課税所得
を十分に検討し、合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で判断しておりますが、実際の結果は、見積り根拠と
なる仮定または条件等の変化により、見積り内容が実際の結果と異なる可能性があります。また、将来の課税所得が
予想を下回った場合には、繰延税金資産の修正が必要となる可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、上記記載のとおりですが、経営者が判断している重要
な指標等につきまして、補足致します。
当社グループは、売上に対する利益のレバレッジが高いという特徴を持っているため、目標売上高の達成を最
重要視しております。当社グループは、販売会社と小売価格ベースである上代売上で目標を共有化しております。
通常、上代売上に対する商品売上(下代売上)の平均掛率は36~40%です。この掛率は、販売システムで定めて
おりますので、大きく変動することは少ないですが、総じて上代売上高の好調な時は低く、上代売上高が不調な
時は高くなる傾向があります。会計上の売上は、商品売上(下代売上)から売上割戻額を引いて算出致します。
売上割戻額は年度による変動が大きく、主に「販社リファンド」と「売上控除」より構成されます。「販社リファ
ンド」は、子販社を産んだ親販社に対しまして、親販社自身の仕入実績に対する入金金額に対し、システム表で
定めた掛率を掛けてキャッシュバックを行っております。「販社リファンド」は、支払対象の販社の仕入が大き
い時に多く、支払対象の販社の仕入が小さい時には少なくなるため、月度および年度による金額は大きく変動致
します。「売上控除」は、様々な要因により出荷時の売上高から売上割戻を見積で行っているものです。
当連結会計年度における上代売上高は、400億円を目指しておりましたが、結果は156億円(前期は202億円)
でした。当社グループとしては、上代売上目標を販売組織とともに達成することを最重要視しております。
また、経営重要指標(KPI;Key Performance Indicator)として、棚卸資産回転期間、自己資本比率、売
上高経常利益率を経営状況のバランスを測る指標としております。当連結会計年度におきましては、KPIの
悪化が顕著でありました。棚卸資産回転期間については、上代400億の売上をあげるための製品を準備しようと
したため、13.4ケ月(前期は7.0ケ月)と在庫が増加しました。自己資本比率につきましては、23.2%(前期
36.3%)と悪化しました。これは、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損益が赤字になったこ とならびに配当金の支払いによるものです。売上高経常利益率につきましても、2.5%(前期16.5%)と悪化致し
ました。今後については、悪化したKPIの数値をもとに戻せるように取り組んでまいります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、販売組織における研修動員数と流通在庫金額
および販売会社の経営状態が重要であると考えております。当連結会計年度におきましては、理念研修としての
「SA研修」の動員は3,048名(前期2,833名)と好調に推移致しましたが、一方でプログラム内容を変更した
「美容教室」の動員は8,248名(前期9,077名)とやや減少しました。販売組織におけるイベント動員なども総じ
て増えており、売上高に結びつく重要な動員数は、拡大している状況と考えております。販売組織における流
通在庫は、ヒアリングにより大まかな把握を行っておりますが、当連結会計年度におきましては、3月末時点
で、平均約6ケ月強(前期約5ケ月強)とやや多い水準と考えております。一方で、販売会社における実売状況
は前期より下がっている可能性がありますが、比較的好調に推移しており、当社グループが契約更新時に販売会
社から受け取っている販売会社の経営状況は、総じて今までにない売上高と利益を計上しています。
当社グループの資本の財源については、資本金および資本剰余金および利益準備金等によって構成されており
ます。今現在の事業を行うための資本として十分ではございますが、将来のビジネス環境の変動にもそなえるた
め、配当政策については、内部留保も行い、収益の状況を勘案しながら、利益還元を行う方針です。資金の流動
性については、当連結会計年度において運転資金の調達を約20億円行いましたが、税金支払および在庫増ならび
に収益悪化により、営業キャッシュフローが2,127百万円のマイナスとなりました。今後はキャッシュポジション
は好転すると判断しておりますが、仕入および経費支出を抑え、手元流動資金を積み増す方針でございます。当
社グループといたしましては、当連結会計年度において悪化した財務内容の改善に全力で取り組んでまいります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、海外情勢や金融市場の変動の影響に留意する必要があるものの、経済再生と財
政健全化を実現する各種政策の推進を背景に、個人消費や五輪関連需要、投資の増加、有効求人倍率の高水準推移
等が続くなかで、景気の好循環が期待されています。
当化粧品業界におきましては、平成29年の年間化粧品販売金額は前年対比で増加の推移となりました。人口の減
少や少子高齢化が進む中で、加齢に伴う肌や頭皮に悩みをもつ層は増加傾向にあり、これらのケアを訴求し、消費
者ニーズに対応した高機能・高付加価値商品の投入が積極的に行われ、拡大を続けており、エイジング市場やホワ
イトニング市場は活況を呈すると見込まれています。
訪問販売化粧品市場では、チャネルを横断した展開が拡大・加速し、企業間競争は激しさを増しております。求
人の高水準推移の影響もあり、訪問販売員の確保は厳しい状況のなかで、集客に向けた販売員の教育や、新規顧客
獲得など、各社の強みを活かした施策が重要となっております。物質的な豊かさより精神的な豊かさが求められる
昨今の消費スタイルや、多様化する消費者層に対応するため、顧客に対して積極的にコミュニケーションを図るこ
とで、より身近な存在になり、柔軟性のあるサービスの構築・提供はもとより、従来どおり訪問販売だからこそで
きる価値、すなわち誠実・信頼を顧客に提供し続けることが求められています。
このような状況のもとで、当社グループは企業理念「愛と美と豊かさの実践と追求」に基づき、人と人が直接出
会い、コミュニケーションを取りながら、製品やサービスを提供していく対面販売にこだわり、コア事業である訪
問販売領域の販売組織満足度を高めるとともに、全てのステークホルダーの満足度の向上を目指し、「驚きと楽し
さと感動に溢れる美しい生き方」を共に創造し、幸せと豊かさを提供できる「ワンダ・フル・カンパニー」として
成長すべく、企業活動に邁進してまいりました。
前連結会計年度は、販社・販売組織と想いをひとつに取り組むことで、過去最高益を上げることができ、平成29
年5月27日に開催しました「創立40周年記念 愛と美のつどい」において、訪販化粧品業界No.1を実現しようとい
う中長期のビジョンを約2,000名の販売組織の皆様と共有し、未来への飛躍を決起することができました。当連結
会計年度は、当社の訪問販売にかかわる方が「私はアイビー」という当社の志や目指す生き方を自身の生き方と捉
えて誇りと喜びをもち、「日本の女性の肌を常に美しくし続けること」を通して、訪販化粧品業界における確固た
るポジションを獲得するとともに、当社にかかわる一人ひとりが平成29年の企業テーマ「Happy」を実感でき
るよう、訪問販売事業拡大に、経営資源を集中して展開してまいりました。
上半期においては、活動原動力である販売組織のインセンティブ企画を推進し、当社の強みを活かした美容液か
らアプローチする販売方法の継続展開により、「レッドパワー セラム」の拡販を図るため、既存、及び新規の販
売稼働者の拡大、並びに“春のキャンペーン”を中心とした実売推進を強力に展開、推進してまいりました。
下半期においては、各営業拠点で展開してまいりました「愛と美のつどい」を営業戦略の核におき、その前後に
おける営業活動の強化と、当連結会計年度に発売予定の新製品情報を含めた営業戦略の浸透等を通して、販売組織
のモチベーション向上と販売促進に努め、平成30年2月に発売しました新製品「ホワイトパワー セラム」(医薬
部外品)の取り組み喚起、及び上半期に実施した“春のキャンペーン”の購入者フォローを中心とした実売推進や
予約促進をはじめ、販売組織の拡大を継続的、かつ積極的に推進してまいりました。
また、販売環境の支援としましては、販社財務支援による経営健全化支援、スマートフォンによる販売・決済ア
プリ「アイビーレジ」の機能拡充、アイビーメイツのWeb登録システムの導入、カウンセリング販売の継続強
化、Webを活用した販売組織とのコミュニケーション基盤の構築、情報発信拠点アルテミス ザ・ショップ、同
ザ・ルームの展開等を積極的に実施してまいりました。
当連結会計年度においては、「シールドサン グロッシーホディ UV25」、「モイスト バランシング」、
「アイビー メークアップコレクション グレイスフルレディ」、「ホワイトパワー セラム」を発売し、顧客拡
大、並びに顧客満足向上に努めてまいりました。
経営基盤強化につきましては、経営判断の迅速化を図るため、各部の使命に基づき役割を明確にして業務執行を
行ってまいりました。具体的には、「常務会」での重要経営課題の集中審議や、「経営会議」を軸とした全社マネ
ジメント強化の他、「予算統制会議」での経費予実管理、「販売戦略会議」においては、販売施策の機動力強化と
顧客への価値伝達に継続して取り組んでまいりました。
実務面においても機動的な資本政策、製品開発の推進、製造原価の継続的低減活動、「レッドパワー セラ
ム」、「ホワイトパワー セラム」の販売促進に向けた経費の重点配分投下、固定費の圧縮、資産の有効活用、リ
スク管理・コンプライアンスの継続強化、ISO品質マネジメントシステムの運用推進にも継続して取り組んでま
いりました。
売上面におきましては、必要と判断した販社への財務支援を積極的に実行し、当社のフラッグシップ美容液の取
り組みを推進してまいりましたが、販売組織の拡大が計画から大きく乖離したこと、主要販社の在庫が滞留したこ
と等の要因により、「レッドパワー セラム」、「ホワイトパワー セラム」の受注が年間通して低迷し、売上高は
減収となりました。
一方、利益面におきましては、販社モチベーション向上インセンティブ施策であるハワイ研修やヨーロッパ研修
の実施、各種営業施策やキャンペーンの実施等、売上拡大にかかわる経費の先行投資をはじめ、創立40周年記念の
式典費用の発生により、販売費及び一般管理費が増加しましたが、販売促進や各種販売組織インセンティブ施策の
効果性が著しく低かったこと、売掛金未収の発生により売上が一部計上できなかったこと等により、営業利益、経
常利益とも減益となり、親会社株主に帰属する当期純損益は損失となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は5,624,341千円(前年同期比15.6%減)、営業利益は144,266千円(同
86.8%減)、経常利益は141,953千円(同87.1%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は88,128千円(前年同期
は親会社株主に帰属する当期純利益606,172千円)となりました。
当社グループは化粧品の専門メーカーとして、同一セグメントに属する化粧品の製造、販売を行っているため、セグメント別の記載を省略しておりますが、部門別の販売実績につきましては、次のとおりであります。
[化粧品部門]
イ.スキンケア
スキンケアにつきましては、平成29年4月に、紫外線からのダメージを防ぎ、くすみをカバーしてツヤ肌を演出
するボディ用日やけ止めクリーム「シールドサン グロッシーホディ UV25」を、同年6月には、肌に潤いを与
えてモイスチュアバランスを整える夏用化粧液「モイスト バランシング」をそれぞれ発売しました。また、平成
28年に発売しました、お手入れの手応えを高めるためのエイジングケア製品「レッドパワー セラム」は、前連結
会計年度は総数61万本超の出荷をし、過去にない取り組みにつながったことで多くの喜びの声をいただくことがで
きました。同製品は当社の成長戦略を担う柱となる製品の一つとして位置付けており、当連結会計年度も営業戦略
に基づいた同製品の販促プロモーションや先行予約促進を、販売組織づくりと連動して積極展開し、販売強化に向
けて経営資源を集中して取り組んでまいりました。しかしながら、販売組織の在庫が滞留したことにより、年度始
計画通りに伸びず、当期の販売総数は32万本強(前期比52.6%減)となりました。
平成30年2月には、より積極的に肌の持つ力を助け、さらなる美しさへと導くための美容液「ホワイトパワー
セラム」を発売しました。「レッドパワー セラム」の受注差額を同製品で挽回すべく、経営資源を再配分、投下
して取り組んでまいりましたが、年度末までの販売組織の拡大が計画から大きく乖離し、主要販社の「レッドパワ
ー セラム」の在庫が滞留したことで、販社が仕入を手控えたため「ホワイトパワー セラム」の受注総数は、当初
予定数量100万本に対して40万本弱に留まりました。
スキンケアシリーズの販売強化も年間を通じて実施することで、販売組織の拡大と新規顧客獲得にも取り組んで
まいりましたが、2つの美容液の計画乖離が大きく、スキンケア全体の売上高は4,823,725千円(同14.7%減)と
なりました。
ロ.メークアップ
メークアップにつきましては、平成29年12月に、数量限定のセット製品「アイビー メークアップコレクション
グレイスフルレディ」を発売し、顧客満足向上に努めましたが、売上高は324,488千円(同17.7%減)となりまし
た。
ハ.ヘアケア
ヘアケアにつきましては、新製品の発売はなく、売上高は117,310千円(同21.3%減)となりました。
ニ.その他化粧品
その他化粧品につきましては、新製品の発売はなく、売上高は32,052千円(同29.8%減)となりました。
以上、化粧品部門の売上高は5,297,576千円(同15.2%減)となりました。
[美容補助商品]
新製品の発売はなく、売上高は289,106千円(同21.4%減)となりました。
[化粧雑貨品等]
化粧用具等の化粧雑貨品等につきましては、売上高は37,658千円(同20.9%減)となりました。
[100%子会社 株式会社アイプラティナ]
テストマーケティングの一環として、平成18年10月に設立し、化粧品の開発、及び通信販売事業を行ってまいり
ましたが、今後の事業活動に利点を見出すことは困難と判断し、同社を平成30年3月31日付けで解散、及び同年6
月末に残余財産を確定(予定)し、同年9月に清算完了(予定)とすることと致しました。
②財政状態の状況
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は4,697,852千円(前連結会計年度末は4,547,288千円)となり、前連結会計年度末に比べ150,563千円増加しました。これは主に現金及び預金が1,055,463千円減少したものの、受取手形及び売掛金が229,614千円、たな卸資産が684,147千円、未収還付法人税等が292,894千円増加したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は2,372,615千円(同2,383,034千円)となり、前連結会計年度末に比べ10,418千円減少しました。これは主に退職給付に係る資産が37,997千円増加したものの、長期貸付金が47,465千円減少したことによるものであります。
(繰延資産)
当連結会計年度末における繰延資産の残高は24,812千円(同15,250千円)となり、前連結会計年度末に比べ9,561千円増加しました。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は3,638,149千円となり(同3,008,933千円)となり、前連結会計年度末に比べ629,215千円増加しました。これは主に未払法人税等が693,583千円、賞与引当金が116,957千円減少したものの、1年内償還予定の社債が576,000千円、短期借入金が1,000,000千円増加したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は1,810,574千円(同1,418,483千円)となり、前連結会計年度末に比べ392,091千円増加しました。これは主に社債が112,000千円、長期借入金が210,000千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は1,646,555千円(同2,518,157千円)となり、前連結会計年度末に比べ871,601千円減少しました。これは主に親会社株主に帰属する当期純損失を88,128千円計上し、剰余金を775,239千円配当したことによるものであります。この結果、自己資本比率は、23.2%(同36.3%)となりました。
当社は、平成29年5月11日開催の取締役会において従業員向け株式交付信託の導入を、平成29年6月29日開催の第42期定時株主総会において役員向け株式交付信託の導入を、それぞれ決議しました。当連結会計年度において、従業員向け株式交付信託及び役員向け株式交付信託の信託契約に基づき、自己株式の処分及び取得を行っており、自己株式の処分により資本剰余金が721,170千円増加、自己株式が206,487千円減少、自己株式の取得により自己株式が927,657千円増加しております。当連結会計年度末において従業員向け株式交付信託が所有する当社株式(株式数68,925株、帳簿価額544,507千円)、及び役員向け株式交付信託が所有する当社株式(株式数48,500株、帳簿価額383,150千円)については、自己株式として計上しております。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、短期借入金の純増加、社債の発行による収入等があるものの、たな卸資産の増加、法人税等の支払、社債の償還による支出、配当金の支払等があったことにより、当連結会計年度期首残高に比べ1,055,463千円減少し、当連結会計年度末には163,899千円となりました。
また当連結会計年度における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果使用した資金は2,127,217千円(前年同期は848,299千円の獲得)となりました。
これは主に税金等調整前当期純利益144,582千円等があるものの、売上債権の増加額246,441千円、たな卸資産の増加額684,147千円、法人税等の支払額1,037,513千円等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は81,950千円(前年同期比234,366千円減)となりました。
これは主に貸付金の回収による収入35,363千円等があるものの、有形固定資産の取得による支出100,293千円、無形固定資産の取得による支出16,255千円等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果得られた資金は1,153,795千円(前年同期は500,645千円の使用)となりました。
これは主に社債の償還による支出312,000千円、配当金の支払額773,216千円等があるものの、短期借入金の純増額1,000,000千円、社債発行による収入976,222千円等があったことによるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは化粧品の専門メーカーとして、同一セグメントに属する化粧品の製造、販売を行っているため、生産実績のセグメント情報の記載は省略しております。
当連結会計年度の生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
| 品目別 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 前年同期比(%) | |
| 金額(千円) | |||
| スキンケア | 8,962,401 | 111.1 | |
| メークアップ | 368,093 | 100.8 | |
| ヘアケア | 199,970 | 129.6 | |
| その他 | 50,010 | 124.4 | |
| アイビー化粧品計 | 9,580,475 | 111.1 | |
| アイプラティナ | - | - | |
| 合計 | 9,580,475 | 111.1 | |
(注) 1.金額は、販売価格で表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「アイプラティナ」は、前連結会計年度及び当連結会計年度共に、生産実績はありません。
b.商品仕入実績
当社グループは化粧品の専門メーカーとして、同一セグメントに属する化粧品の製造、販売を行っているため、商品仕入実績のセグメント情報の記載は省略しております。
当連結会計年度の商品仕入実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
| 品目別 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 前年同期比(%) | |
| 金額(千円) | |||
| 美容補助商品 | 159,849 | 64.8 | |
| 化粧雑貨品等 | 30,949 | 59.5 | |
| アイビー化粧品計 | 190,798 | 63.9 | |
| アイプラティナ | - | - | |
| 合計 | 190,798 | 63.9 | |
(注) 1.金額は、仕入価格で表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「アイプラティナ」は、前連結会計年度及び当連結会計年度共に、商品仕入実績はありません。
c.受注実績
当社グループは受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
d.販売実績
当社グループは化粧品の専門メーカーとして、同一セグメントに属する化粧品の製造、販売を行っているため、販売実績のセグメント情報の記載は省略しております。
当連結会計年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
| 品目別 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 前年同期比(%) | ||
| 金額(千円) | ||||
| スキンケア | 4,823,725 | 85.3 | ||
| メークアップ | 324,488 | 82.3 | ||
| ヘアケア | 117,310 | 78.7 | ||
| その他 | 32,052 | 70.2 | ||
| 化粧品合計 | 5,297,576 | 84.8 | ||
| 美容補助商品 | 289,106 | 78.6 | ||
| 化粧雑貨品等 | 37,658 | 79.1 | ||
| アイビー化粧品計 | 5,624,341 | 84.4 | ||
| アイプラティナ | - | - | ||
| 合計 | 5,624,341 | 84.4 | ||
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に準拠して作成しております。連結財務諸表の作成にあたり、当社グループは期末日における資産及び負債、連結会計期間における収益及び費用に影響を及ぼすような見積りを行う場合があります。これらの見積りについて、当社グループは過去の実績やその時点で入手可能な情報等を基に、合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で判断しておりますが、見積り根拠となる仮定または条件等の変化により、見積り内容が実際の結果と異なる可能性があります。なお、見積りにあたっては、保守主義の原則にそって判断をするようにしております。
イ.売上割戻し(販社リファンド等)
当社グループの取引先である販売会社とは、独自の販売システムに基づく販売契約を締結しております。販売
システムにおいて、「販売会社が販売会社を産んで育てる」という育成の仕組みを具現化しております。子販社
を産んだ親販社に対しまして、親販社自身の仕入実績に対する入金金額に対し、システム表で定めた掛率を掛け
てキャッシュバックを行っております。当該キャッシュバックの予定金額については、売上割戻として売上高よ
り控除しておりますが、入金額等の条件等の変化により、見積り金額が実際の結果と異なる可能性があります。
ロ.売上控除
当社グループは出荷基準を採用しております。一方、当社の取引先である販売会社は財務基盤が脆弱なところ
も少なからず存在します。売掛金が予定通り入金出来ない可能性のある場合や、当社が財務支援をした場合につ
いては、当該販社の当該売掛金の一部を出荷基準ではなく入金基準を援用して、入金時に売上に計上する場合が
ございます。そのような場合には、出荷時の売上高から売上割戻を見積で行っております。一方、割戻した売上
高に対応した売掛金が入金された場合には、当該売掛金入金額を売上高に計上しております。見積りにあたって
は、過去の実績やその時点で入手可能な情報等を基に、合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で判断して
おりますが、見積り金額が実際の結果と異なる可能性があります。
ハ.たな卸資産評価損
当社グループは、製品および原料・資材の廃棄を極小になるように、生産会議等で仕入・生産のコントロールを行っております。ただし、売上予測に基づく見込み生産のため、実際の販売数と生産数の相違が出る可能性があります。製商品の消費期限を規程で定めており、四半期毎に洗い替えを行い、期限切れの原料や製品については、評価損を原価計上しております。また、過去の出荷実績やその時点で入手可能な情報等を基に、合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で、生産見込みあるいは出荷見込みがないと判断した数量の原料・資材および製品の原価相当額を、連結会計期間に評価損として、原価に見積り計上しております。評価損の見積りにあたっては、過去の出荷実績やその時点で入手可能な情報等を基に、合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で判断しておりますが、見積り金額が実際の結果と異なる可能性があります。
ニ.返品廃棄損失引当金
当社グループは、出荷基準で売上高を計上し、原則返品等を行っておりません。ただし、製品リニューアルや諸
般の事情により、過去に販売会社に対し、製品交換や返品という形での支援を行っております。そのため、過去の
返品交換実績やその時点で入手可能な情報等を基に、合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で、返品廃棄損
失引当金を原価に見積り計上しておりますが、見積り金額が実際の結果と異なる可能性があります。
ホ.賞与支給引当金
当社グループは、従業員に対する賞与支給に充てるため、連結会計期間の損益を鑑み、支給見込額を算出してお
りますが、実際の支給額が引当金と相違する可能性があります。
ヘ.株式給付引当金、役員株式給付引当金
当社グループは、第42期定時株主総会において承認されましたESOP制度(業績連動型株式報酬制度)に基
づき、株主総会で承認されました計算式及び取締役会において定めた規程に基づき、株式給付引当金を計算して
おります。なお、計算式のもとになる金額は、本制度導入のために設定された信託口が取得した単価に、連結会
計期間の業績によって計算される株数を掛けて算出しておりますが、実際に交付する株数は規程に基づき決定す
るため、前提となる受益者の人数が減少した場合等は、引当金を計算した株数と相違する可能性があります。
ト.退職給付引当金
当社グループは、退職給付債務の算定にあたり、当社は簡便法を採用しております。そのため、運用資産の運用成
果が直接連結財務諸表に反映する経費処理をしております。運用資産の運用成績は日々変動するため、退職給付引
当金は実際の退職給付費用とは相違する可能性があります。
チ.販売促進費(キャンペーン等)、交際接待費
当社グループは、販売会社や販売組織に対し、様々なキャンペーンを行っておりますが、連結会計年度の売上等に
起因する販促費等については、過去の実績やその時点で入手可能な情報等を基に、合理的と考えられる様々な要因を
考慮した上で、連結会計期間に見積り費用計上しております。実際に支出される金額は、見積り根拠となる仮定また
は条件等の変化により、見積り金額が実際の結果と異なる可能性があります。
リ.販売促進費(経営指導料)
当社グループの取引先である販売会社とは、独自の販売システムに基づく販売契約を締結しております。販売システムにおいて、「販売会社が販売会社を産んで育てる」という育成の仕組みを具現化しております。子販社を産んだ親販社に対しまして、子販社等の仕入実績に対する入金金額に対し、「経営指導料」として、システム表で定めた掛率を掛けてキャッシュバックを行っております。当該キャッシュバックの予定金額については、販売促進費として経費計上しておりますが、実査の結果は、子販社等の入金額等の条件等の変化により、見積り金額が実際の結果と異なる可能性があります。
ヌ.貸倒引当金
当社グループの取引先である販売会社は財務基盤が脆弱なところも少なからず存在します。当社は、毎年の契約更新時に販売会社より決算報告書を受領し、販売会社の売上高の源泉である研修動員数等を加味した、与信額を算出しております。販売会社に対する売掛金および貸付金の額に対し、個々の販売会社ごとに与信ランクを設定し、貸倒引当金を経費計上しております。
見積りにあたっては、過去の実績やその時点で入手可能な情報等を基に、合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で判断しておりますが、実際の結果は、見積り根拠となる仮定または条件等の変化により、見積り内容と異なる可能性があります。
ル.繰延税金資産
税務会計と金融商品取引法下での企業会計との差異は次第に大きくなっております。当社グループは、課税所得の
計算上の資産・負債と、連結貸借対照表上の資産・負債の計上額との一時差異に関して、法定実効税率を用いて繰延
税金資産及び繰延税金負債を計上しております。繰延税金資産の回収可能性を評価するに際しては、将来の課税所得
を十分に検討し、合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で判断しておりますが、実際の結果は、見積り根拠と
なる仮定または条件等の変化により、見積り内容が実際の結果と異なる可能性があります。また、将来の課税所得が
予想を下回った場合には、繰延税金資産の修正が必要となる可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、上記記載のとおりですが、経営者が判断している重要
な指標等につきまして、補足致します。
当社グループは、売上に対する利益のレバレッジが高いという特徴を持っているため、目標売上高の達成を最
重要視しております。当社グループは、販売会社と小売価格ベースである上代売上で目標を共有化しております。
通常、上代売上に対する商品売上(下代売上)の平均掛率は36~40%です。この掛率は、販売システムで定めて
おりますので、大きく変動することは少ないですが、総じて上代売上高の好調な時は低く、上代売上高が不調な
時は高くなる傾向があります。会計上の売上は、商品売上(下代売上)から売上割戻額を引いて算出致します。
売上割戻額は年度による変動が大きく、主に「販社リファンド」と「売上控除」より構成されます。「販社リファ
ンド」は、子販社を産んだ親販社に対しまして、親販社自身の仕入実績に対する入金金額に対し、システム表で
定めた掛率を掛けてキャッシュバックを行っております。「販社リファンド」は、支払対象の販社の仕入が大き
い時に多く、支払対象の販社の仕入が小さい時には少なくなるため、月度および年度による金額は大きく変動致
します。「売上控除」は、様々な要因により出荷時の売上高から売上割戻を見積で行っているものです。
当連結会計年度における上代売上高は、400億円を目指しておりましたが、結果は156億円(前期は202億円)
でした。当社グループとしては、上代売上目標を販売組織とともに達成することを最重要視しております。
また、経営重要指標(KPI;Key Performance Indicator)として、棚卸資産回転期間、自己資本比率、売
上高経常利益率を経営状況のバランスを測る指標としております。当連結会計年度におきましては、KPIの
悪化が顕著でありました。棚卸資産回転期間については、上代400億の売上をあげるための製品を準備しようと
したため、13.4ケ月(前期は7.0ケ月)と在庫が増加しました。自己資本比率につきましては、23.2%(前期
36.3%)と悪化しました。これは、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損益が赤字になったこ とならびに配当金の支払いによるものです。売上高経常利益率につきましても、2.5%(前期16.5%)と悪化致し
ました。今後については、悪化したKPIの数値をもとに戻せるように取り組んでまいります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、販売組織における研修動員数と流通在庫金額
および販売会社の経営状態が重要であると考えております。当連結会計年度におきましては、理念研修としての
「SA研修」の動員は3,048名(前期2,833名)と好調に推移致しましたが、一方でプログラム内容を変更した
「美容教室」の動員は8,248名(前期9,077名)とやや減少しました。販売組織におけるイベント動員なども総じ
て増えており、売上高に結びつく重要な動員数は、拡大している状況と考えております。販売組織における流
通在庫は、ヒアリングにより大まかな把握を行っておりますが、当連結会計年度におきましては、3月末時点
で、平均約6ケ月強(前期約5ケ月強)とやや多い水準と考えております。一方で、販売会社における実売状況
は前期より下がっている可能性がありますが、比較的好調に推移しており、当社グループが契約更新時に販売会
社から受け取っている販売会社の経営状況は、総じて今までにない売上高と利益を計上しています。
当社グループの資本の財源については、資本金および資本剰余金および利益準備金等によって構成されており
ます。今現在の事業を行うための資本として十分ではございますが、将来のビジネス環境の変動にもそなえるた
め、配当政策については、内部留保も行い、収益の状況を勘案しながら、利益還元を行う方針です。資金の流動
性については、当連結会計年度において運転資金の調達を約20億円行いましたが、税金支払および在庫増ならび
に収益悪化により、営業キャッシュフローが2,127百万円のマイナスとなりました。今後はキャッシュポジション
は好転すると判断しておりますが、仕入および経費支出を抑え、手元流動資金を積み増す方針でございます。当
社グループといたしましては、当連結会計年度において悪化した財務内容の改善に全力で取り組んでまいります。