有価証券報告書-第52期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

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2021/03/25 15:20
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績」という。)の状況の概況は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2020年1月1日~2020年12月31日)における世界経済は、緩やかな回復基調で始まりました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症(以下、「感染症」という)の世界的大流行により、世界経済は大幅なマイナス成長となりました。わが国経済は、雇用・所得環境改善の継続や経済の好循環進展の中、内需を中心とした景気回復が見込まれておりましたが、感染症の影響で厳しい状況となりました。
IMF(国際通貨基金)は2021年世界経済成長率を、前年比+5.5%、日本は+3.1%といずれも2020年のマイナス成長からの回復を見通すものの、依然として不確実性が極めて高く、先行き不透明な状況にあります。
エレクトロニクス業界は、感染症を契機に世界各国でオンライン化やリモート化が加速し、また、それに伴うデータ通信量急増を背景に、サーバーやパソコン、タブレット端末等に強い需要がありました。感染症拡大の影響を受け落ち込みが見られた自動車は、年後半には回復基調にありました。スマートフォンは、一部の高機能機種で販売が好調だったものの全体では不振でした。
当社グループの関係市場である電子基板・部品業界は、エレクトロニクス業界の影響を受け、サーバーやパソコン、タブレット端末向けの需要は堅調に推移し、自動車の回復基調の動きい伴いそれらに搭載される半導体や電子部品等の需要も回復の傾向が見られました。スマートフォン向けの関連製品は低調でした。
電子基板は、IoT、AI、5G等の技術の広がりを背景に、高密度化や技術革新が進んでおります。これらの関連市場は引き続き高い成長が見込まれ、注目が集まる移動通信システムは、第4世代(4G)から高速大容量の第5世代(5G)への切り替え、普及に向け取り組みがさらに活発化しており、特に次世代データセンターに関係する高性能パッケージ基板向けの生産体制強化に向けた設備投資も進展しております。
このような環境のもと、当社グループは高密度電子基板向け製品の開発、販売に注力いたしました。主要製品の売上の動向としましては、半導体を搭載するパッケージ基板向けに高いシェアを持つ超粗化系密着向上剤「CZシリーズ」はサーバーやパソコンの需要増加により前期比で大きく増加し、ディスプレイ向け「SFシリーズ」は年後半に鈍化したもののタブレット端末需要により前期に比べ好調な結果となりました。微細配線の形成を可能にする「EXEシリーズ」の販売は関連する電子機器の需要に一巡の傾向が見られ前期比でほぼ横ばいとなりました。多層電子基板向け密着向上剤「V-Bondシリーズ」は、関連する自動車市場の影響を受け回復の動きが見られましたが、前期比で減少しました。
その結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
資産は、前期末に比べ15億18百万円増加し、215億10百万円となりました。
これは、現金及び預金や増収による売上債権の増加、時価上昇による投資有価証券の増加等によるものであります。
負債は、前期末に比べ1億40百万円増加し、40億39百万円となりました。
これは、未払法人税や危険物製造棟建設に係る設備関係未払金の増加、東初島研究棟工事に係る設備関係支払手形および長期借入金の減少等によるものであります。
純資産は、前期末に比べ13億78百万円増加し、174億70百万円となりました。
これは、利益剰余金の増加や投資有価証券の時価上昇によるその他有価証券評価差額金の増加等によるものであります。 以上の結果、自己資本比率は81.2%、ROEは9.5%となりました。また、連結配当性向は30.9%となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高は119億56百万円(前期比10億90百万円、10.0%増)となりました。販売費及び一般管理費は50億25百万円(同44百万円、0.9%増)となり、営業利益は23億70百万円(同7億33百万円、44.8%増)、売上高営業利益率は19.8%、前期の15.1%と比較し4.7ポイント改善しました。経常利益は23億88百万円(同6億66百万円、38.7%増)となりました。税金等調整前当期純利益は23億9百万円(同5億98百万円、35.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は15億95百万円(同3億59百万円、29.1%増)となりました。
売上高の内訳は、薬品売上高は115億98百万円(前期比9億40百万円、8.8%増)、機械売上高は2億82百万円(同1億98百万円、237.4%増)、資材売上高は68百万円(同37百万円、35.6%減)、その他売上高は7百万円(同11百万円、59.3%減)となりました。
海外売上高比率は53.3%となり、前期に比べ1.9ポイント減少しました。
株主の皆様への還元といたしましては、年間配当金を26円とし、連結配当性向は30.9%となっております。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
日本
日本では、外出自粛による需要の影響を受け、パソコンやタブレット端末の販売が好調で関連する製品が好調に推移し、当連結会計年度の売上高は57億85百万円(前期比7億41百万円、14.7%増)、セグメント利益は16億60百万円(同599百万円、56.5%増)となりました。
台湾
台湾では、サーバーや基地局向けパッケージ基板が好調に推移し関連する製品の売上が増加し、当連結会計年度の売上高は24億32百万円(前期比2億51百万円、11.5%増)、セグメント利益は3億16百万円(同43百万円、16.0%増)となりました。
香港(香港、珠海)
香港、珠海では、感染症の影響で一時的に需要が落ち込みましたが、その後の反動で結果的に売上は回復し、当連結会計年度の売上高は11億39百万円(前期比1億13百万円、11.1%増)、セグメント利益は2億47百万円(同68百万円、38.6%増)となりました。
中国(蘇州)
中国(蘇州)では、タブレット端末の生産が日本や珠海地区に移管され減少したものの、サーバーやパソコン向けパッケージ基板が好調で、利益率の高い製品の出荷が多かったため、当連結会計年度の売上高は20億12百万円(前期比21百万円、1.1%増)、セグメント利益は3億35百万円(同1億70百万円、103.1%増)となりました。
欧州
欧州では、感染症の影響を受け、特に車載基板の減少により関連する製品が低調で、当連結会計年度の売上高は5億46百万円(前期比78百万円、12.5%減)、セグメント利益は61百万円(同1百万円、2.2%減)となりました。
タイ
タイでは、今後拡大する東南アジア市場を深耕するために2017年5月29日に当社6社目の子会社を設立し、2019年9月から稼働しましたが、当連結会計年度の売上への貢献は少なく、当連結会計年度の売上高は40百万円(前期は売上への貢献なし)、セグメント損失は1億76百万円(前期は1億36百万円の損失)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は前期末に比べて5億18百万円増加し、44億71百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、24億29百万円(前期末比2億67百万円の増加)となりました。
これは、主に税金等調整前当期純利益が23億9百万円、減価償却費が7億84百万円、売上債権の増加が5億26百万円あったこと、および、法人税等の支払額が4億8百万円あったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、11億49百万円(前期末比41百万円の減少)となりました。
これは、主に有形固定資産の取得による支出が9億75百万円あったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、7億71百万円(前期末比1億38百万円の増加)となりました。
これは、主に長期借入金の返済による支出が2億50百万円および、配当金の支払いが4億98百万円にあったこと等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
日本2,954,550112.9
台湾1,423,056114.7
香港(香港、珠海)504,581107.4
中国(蘇州)982,41997.7
欧州199,29290.7
タイ113,250-
報告セグメント計6,177,151111.2

(注) 1 金額は、電子基板用薬品の製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2 金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループ製品は見込生産を主体としており、総販売高に占める受注生産の割合は僅少のため受注実績の記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
日本5,785,254114.7
台湾2,432,110111.5
香港(香港、珠海)1,139,694111.1
中国(蘇州)2,012,807101.1
欧州546,45287.5
タイ40,305-
報告セグメント計11,956,625110.0

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 総販売実績に対し10%以上に該当する販売先はありません。
3 金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たり、決算日における資産・負債の報告数値および報告期間における費用の報告数値に影響を与える見積りおよび仮定設定を行っております。経営陣は、重要な会計方針の一部、具体的には貸倒引当金、賞与引当金、投資の減損、繰延税金資産、退職給付費用等に関する見積りおよび判断に対して、過去の実績や決算日現在の状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、継続して評価を行っております。ただし、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
当社グループの当連結会計年度の財務状態は、「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
今後も更なる会社の財産の有効な活用に取り組む所存であります。
具体的には連結ROEは、10%をベースに持続的改善を図り、連結配当性向については30%を中期的目標といたします。
b.経営成績
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりでありますが、損益区分ごとの分析は以下のとおりであります。
売上高
当連結会計年度の連結売上高は119億56百万円となり、前期に比べ10億90百万円(10.0%増)となりました。そのうち薬品売上高は115億98百万円で、前期に比べ9億40百万円(8.8%増)となりました。主な要因は、サーバーやパソコン、タブレット端末の堅調な需要を背景に関連製品の売上が増加したこと等によるものであります。機械売上高は2億82百万円、前期に比べ1億98百万円(237.4%増)となりました。
売上総利益
当連結会計年度の売上総利益は73億95百万円となり、前期に比べ7億77百万円(11.7%増)となりました。売上総利益率は61.9%となり、前期に比べ0.9ポイント増加しました。主な要因は、薬品の出荷数量が増加したことや利益率の高い製品の売上が増加したこと等によるものであります。
販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は50億25百万円となり、前期に比べ44百万円(0.9%増)となりました。主な要因は、人件費や発送運賃の増加、新型コロナウイルス感染症の影響に起因する旅費交通費の減少等によるものであります。
営業利益
当連結会計年度の営業利益は23億70百万円となり、前期に比べ7億33百万円(44.8%増)となりました。売上高営業利益率は、19.8%となり、前期に比べ4.7ポイント増加しました。
③ 資本の財源および資金の流動性についての分析
キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
また、当連結会計年度を含む5期間のキャッシュ・フロー指標の推移は以下のとおりであります。
回次2017年
3月期
2017年
12月期
2018年
12月期
2019年
12月期
2020年
12月期
自己資本比率(%)73.776.881.580.581.2
時価ベースの自己資本比率(%)137.2237.6109.2143.6200.3
債務償還年数(年)1.10.80.40.30.2
インタレスト・カバレッジ・レシオ586.9700.21,425.5855.21,839.8

(注) 自己資本比率 :自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 :株式時価総額/総資産
債務償還年数 :有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
1 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数により算出しております。
3 営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを利用しております。有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
4 「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を2019年12月期の期首から適用しており、2017年3月期より2018年12月期に係るキャッシュ・フロー指標については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標等となっております。
資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、当社グループ製品製造のための原材料および部品の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは人件費、研究開発費および荷造運搬費等であります。また、これ以外に納税資金、利益配当金等も特定の時期に必要となります。
財務政策
当社グループは、運転資金および経常的な設備投資資金については手持資金で賄っており、工場建設等の大規模投資に関しましては、案件ごとに市場の金利情勢等に応じていくつかの選択肢から適切に資金調達を行う考えであります。

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