有価証券報告書-第57期(2025/01/01-2025/12/31)

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2026/03/23 16:00
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績」という。)の状況の概況は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2025年1月1日~2025年12月31日)において、わが国は、雇用・所得環境の改善の動きが続く中、緩やかな回復基調で推移しました。一方、物価の動向や米国の通商政策における不確実性、地政学リスク等、先行きは不透明な状況にあります。
エレクトロニクス業界は、データセンターにおいては生成AI関連が市場の成長をけん引しました。パソコンやスマートフォン、自動運転への技術転換が進む車載関連は概ね堅調に推移しました。また、中長期視点では、通信革命によるデジタル技術進展のメガトレンドは不変であり、それらに向けた投資は継続されると見込まれております。
当社グループの関係市場である電子基板・部品業界は、全般的にエレクトロニクス業界の影響を受け堅調に推移しました。
このような環境のもと、当社グループは、2030年ビジョンの実現に向けた第二期である「Phase2 中期経営計画(2025~2027)」を達成するため、「創造と変革」を指針に事業活動に取り組みました。特に、デジタル化やグリーン化に向け社会が変化・変革期にある中、高密度電子基板向け製品の開発や販売に注力し、さらに、新たな市場への技術展開に向けた活動にも取り組みました。
売上高については、薬品は主に生成AI関連など先端半導体パッケージ基板、パソコンやスマートフォンなどの汎用半導体パッケージ基板向けに製品の需要が堅調に推移したことにより、過去最高となりました。販売費及び一般管理費は、主に人件費や発送運賃等が増加しました。利益面では、営業利益は、薬品出荷量が増加したことや収益性の高い製品の需要が堅調であったことから増加しました。経常利益は、為替の影響等を受け増加し、また、特別利益に経済産業省による「中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金」の収入が計上されたこと、前期にはグループ再編に伴う日中両国の税金計上による法人税等の増加があったこと等もあり、親会社株主に帰属する当期純利益については、前期に比べ大幅に増加しました。
前期と比較した主要製品の売上動向としましては、半導体を搭載する半導体パッケージ基板向けに高いシェアを持つ超粗化系密着向上剤「CZシリーズ」は、主に生成AI関連やパソコン、スマートフォン等に係る需要により好調な結果となりました。多層基板向け密着向上剤「V-Bondシリーズ」、ディスプレイ向け「EXEシリーズ」は概ね前期と同水準となり、ディスプレイ向け「SFシリーズ」は、関連する製品の生産動向を受け減少しました。
a.財政状態
資産は、建設仮勘定や売上債権の増加等により、前期末に比べ33億85百万円増加し、364億24百万円となりました。
負債は、電子記録債務の減少等により、前期末に比べ1億89百万円減少し、59億52百万円となりました。
純資産は、利益剰余金の増加等により、前期末に比べ35億74百万円増加し、304億72百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は83.7%、ROEは17.5%となりました。また、連結配当性向は35.3%となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高は209億47百万円(前期比27億13百万円、14.9%増)となりました。販売費及び一般管理費は72億29百万円(同6億89百万円、10.6%増)となり、営業利益は57億48百万円(同11億85百万円、26.0%増)、売上高営業利益率は27.4%、前期の25.0%と比較し2.4ポイント改善しました。経常利益は60億51百万円(同13億68百万円、29.2%増)となりました。税金等調整前当期純利益は64億73百万円(同18億3百万円、38.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は50億28百万円(同27億36百万円、119.4%増)となりました。
売上高の内訳は、薬品売上高は202億11百万円(前期比27億33百万円、15.6%増)、機械売上高は3億12百万円(同2億66百万円、46.1%減)、資材売上高は4億3百万円(同2億34百万円、138.8%増)、その他売上高は19百万円(同11百万円、157.5%増)となりました。
海外売上高比率は65.1%となり、前期の61.7%に比べ、3.4ポイント増加しました。なお、日本国内代理店経由で販売した海外顧客への売上を海外売上高比率に含めた場合は、80.3%となり前期の77.3%と比べ3.0ポイント増加しました。
株主の皆様への還元といたしましては、年間配当金を96円とし、連結配当性向は35.3%となっております。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、連結の範囲から除外いたしましたMEC(HONG KONG)LTD.は清算中であることから、従来「香港(香港、珠海)」としていた報告セグメントの名称を「珠海(中国)」に、また従来「中国(蘇州)」としていた報告セグメントの名称を「蘇州(中国)」に変更しております。報告セグメント名称変更のみのため、清算中であるMEC(HONG KONG)LTD.の財務諸表は「珠海(中国)」に含めております。
日本
日本では、生成AI関連など先端半導体パッケージ基板向け製品の需要が拡大基調に推移しました。日本代理店経由で販売している韓国向けにおいては、メモリー向け半導体パッケージ基板の回復基調を受け関連製品が堅調に推移しました。その結果、当連結会計年度の売上高は78億27百万円(前期比6億20百万円、8.6%増)、セグメント利益は43億1百万円(同8億24百万円、23.7%増)となりました。
台湾
台湾では、生成AI関連などの先端半導体パッケージ基板、パソコンやスマートフォンなどの汎用半導体パッケージ基板向け製品需要がけん引し、当連結会計年度の売上高は38億87百万円(前期比5億60百万円、16.9%増)、セグメント利益は5億6百万円(同1億6百万円、26.6%増)となりました。
珠海(中国)
珠海(中国)では、生成AI関連、スマートフォンやパソコンに関連する製品需要が好調に推移し、当連結会計年度の売上高は27億80百万円(前期比4億74百万円、20.6%増)、セグメント利益は3億24百万円(同24百万円、7.0%減)となりました。
蘇州(中国)
蘇州(中国)では、スマートフォンやパソコン、ディスプレイ向けの製品需要が堅調に推移し、当連結会計年度の売上高は39億53百万円(前期比3億57百万円、9.9%増)、セグメント利益は5億63百万円(同62百万円、12.6%増)となりました。
欧州
欧州では、顧客により需要動向に濃淡が見られるものの、在庫調整の局面から脱したこと、当社の取扱い資材の一時的な需要により、当連結会計年度の売上高は13億93百万円(前期比4億3百万円、40.8%増)、セグメント利益は19百万円(同47百万円、71.4%減)となりました。
タイ
タイでは、電子基板メーカーの東南アジアにおける設備投資が活発化する中、車載向け製品は低調であったものの、衛星通信に関連する製品が堅調に推移したことや半導体パッケージ基板用途において当社顧客における製品の需要により、当連結会計年度の売上高は11億6百万円(前期比2億96百万円、36.5%増)、セグメント利益は1億99百万円(同97百万円、95.8%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は前連結会計年度末に比べて15億4百万円減少し、87億49百万円となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、39億79百万円(前期比2億20百万円減)となりました。
これは主に税金等調整前当期純利益が64億73百万円、減価償却費が8億23百万円、売上債権の増加が12億29百万円および、法人税等の支払額が17億19百万円計上されたこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、33億94百万円(前期比34億46百万円増)となりました。
これは主に有形固定資産の取得による支出が27億35百万円計上されたこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、22億52百万円(前期比13億79百万円増)となりました。
これは主に自己株式の取得による支出が12億92百万円、配当金の支払額が9億35百万円計上されたこと等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
金額(千円)前期比(%)
日本4,399,785112.7
台湾2,072,337116.8
珠海(中国)1,654,782127.2
蘇州(中国)1,995,474111.8
欧州460,591116.8
タイ486,877128.3
報告セグメント計11,069,849116.1

(注) 1 金額は、電子基板用薬品の製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b.受注実績
当社グループ製品は見込生産を主体としており、総販売高に占める受注生産の割合は僅少のため受注実績の記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
金額(千円)前期比(%)
日本7,827,186108.6
台湾3,887,138116.9
珠海(中国)2,780,493120.6
蘇州(中国)3,953,110109.9
欧州1,393,086140.8
タイ1,106,736136.5
報告セグメント計20,947,752114.9

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 総販売実績に対し10%以上に該当する販売先はありません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産・負債の報告数値および報告期間における費用の報告数値に影響を与える見積りおよび仮定設定を行っております。経営陣は、重要な会計方針の一部、具体的には貸倒引当金、賞与引当金、投資の減損、繰延税金資産、退職給付費用等に関する見積りおよび判断に対して、過去の実績や決算日現在の状況に応じ合理的だと考えられるさまざまな要因に基づき、継続して評価を行っております。ただし、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
当社グループの当連結会計年度の財務状態は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
今後もさらなる会社の財産の有効な活用に取り組む所存であります。
具体的には、連結ROEは13~16%を中期目標とし、連結配当性向は35%以上を基本方針といたします。
b.経営成績
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりでありますが、損益区分ごとの分析は以下のとおりであります。
売上高
当連結会計年度の連結売上高は209億47百万円となり、前期に比べ27億13百万円(14.9%)増となりました。そのうち薬品売上高は202億11百万円で、前期に比べ27億33百万円(15.6%)増となりました。主な要因は、生成AI関連など先端半導体パッケージ基板、パソコンやスマートフォンなどの汎用半導体パッケージ基板向けに製品の需要が堅調に推移したこと等によるものであります。
売上総利益
当連結会計年度の売上総利益は129億77百万円となり、前期に比べ18億75百万円(16.9%)増となりました。売上総利益率は62.0%となり、前期に比べ1.1ポイント改善しました。主な要因は、収益性の高い薬品の出荷数量が増加したこと等によるものであります。
販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は72億29百万円となり、前期に比べ6億89百万円(10.6%)増となりました。主な要因は、人件費や発送運賃の増加等によるものであります。
営業利益
当連結会計年度の営業利益は57億48百万円となり、前期に比べ11億85百万円(26.0%)増となりました。売上高営業利益率は、27.4%となり、前期に比べ2.4ポイント改善しました。
③ 資本の財源および資金の流動性についての分析
キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
また、当連結会計年度を含む5期間のキャッシュ・フロー指標の推移は以下のとおりであります。
回次2021年
12月期
2022年
12月期
2023年
12月期
2024年
12月期
2025年
12月期
自己資本比率(%)82.784.886.481.483.7
時価ベースの自己資本比率(%)300.8143.7287.1198.6255.7
債務償還年数(年)0.00.00.00.00.0
インタレスト・カバレッジ・レシオ3,698.63,836.12,463.92,638.3614.0

(注) 自己資本比率 :自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 :株式時価総額/総資産
債務償還年数 :有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
1 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数により算出しております。
3 営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを利用しております。有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、当社グループ製品製造のための原材料および部品の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは人件費、研究開発費および荷造運搬費等であります。また、これ以外に納税資金、利益配当金等も特定の時期に必要となります。
財務政策
当社グループは、運転資金および経常的な設備投資資金については手持資金で賄っており、工場建設等の大規模投資に関しましては、案件ごとに市場の金利情勢等に応じていくつかの選択肢から適切に資金調達を行う考えであります。

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