四半期報告書-第74期第2四半期(令和3年7月1日-令和3年9月30日)

【提出】
2021/11/09 10:30
【資料】
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【項目】
38項目
(1) 財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績
当第2四半期連結累計期間における経済情勢は、新型コロナウイルスのワクチン接種の進展や経済対策により、世界的な景気回復が進む一方で、変異株による感染再拡大や原油価格の高騰、物流網の混乱等による景気の停滞感が強まるなど、先行き不透明かつ厳しい状況にありました。
このような状況のもと、当社グループは、深刻化する原材料調達難や価格高騰に対処し、安定的な製品供給の継続と適正利益の確保に最善を尽くすとともに、持続的成長に向けて、中長期的な需要を見据えた生産・供給能力の増強、技術革新が進む自動車・情報電子分野など成長領域での製品開発・販売体制の強化、社会課題の解決を志向した医療ヘルスケア・エネルギー分野などでの新規事業開発にも積極的に取り組んでおります。
当第2四半期連結累計期間の業績につきましては、液晶ディスプレイ関連の需要拡大が進む中国市場を中心に販売が伸びたことなどにより、売上高は177億42百万円(前年同期比26.7%増)となりました。一方、利益面では、増販効果はありましたが、原油価格の上昇や需給逼迫に伴う原材料価格高騰の影響が大きく、価格転嫁やコスト削減等に努めたものの、営業利益は13億37百万円(前年同期比6.5%減)、経常利益は14億81百万円(前年同期比0.1%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は11億79百万円(前年同期比1.1%減)となりました。
セグメントの状況は、以下のとおりです。
<ケミカルズ>ケミカルズについては、売上高156億40百万円(前年同期比23.7%増)となりました。製品別の状況は、以下のとおりです。
粘着剤関連製品は、中国市場を中心に需要拡大が続く液晶ディスプレイ関連用途向けの販売が伸びたことや、建材・自動車分野など一般用途向けの販売も回復傾向で推移し、売上高は100億15百万円(前年同期比27.0%増)となりました。
微粉体製品は、中国市場での光拡散用途向けの需要が回復したことなどにより、売上高は15億2百万円(前年同期比20.6%増)となりました。
特殊機能材製品は、中国市場での電子材料用途向けの販売が堅調に推移したことなどにより、売上高は15億94百万円(前年同期比8.8%増)となりました。
加工製品は、中国市場での機能性粘着テープの販売が自動車・家電用途向けや電子情報機器用途向けで増加したことにくわえ、人民元高に伴う為替換算額の増加により、売上高は25億29百万円(前年同期比23.9%増)となりました。
<装置システム>装置システムについては、国内設備投資の回復を背景に、設備関連の工事完成高が増加し、売上高は21億1百万円(前年同期比54.0%増)となりました。

② 財政状態
当第2四半期連結会計期間末(以下「当期末」という。)の総資産は、前連結会計年度末(以下「前期末」という。)に比べて7億90百万円増加し、411億93百万円となりました。
流動資産は、現金及び預金、棚卸資産が増加したものの、受取手形、売掛金及び契約資産、電子記録債権、有価証券が減少したことなどにより、前期末に比べ4百万円減少し、245億96百万円となりました。
固定資産は、有形固定資産が増加したことなどにより、前期末に比べ7億94百万円増加し、165億97百万円となりました。
一方、負債については支払手形及び買掛金、長期借入金が増加したものの、未払法人税等、契約負債等その他流動負債が減少したことなどにより、前期末に比べ5億88百万円減少し、142億24百万円となりました。
当期末における純資産は、利益剰余金、為替換算調整勘定が増加したことなどにより、前期末に比べ13億78百万円増加し、269億69百万円となりました。
この結果、自己資本比率は前期末63.3%から2.2ポイント増加し65.5%となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前期末に比べ1億33百万円減少し、94億66百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、17億7百万円(前年同期は22億55百万円の増加)となりました。
これは、主に税金等調整前四半期純利益15億13百万円、売上債権及び契約資産の減少13億1百万円、仕入債務の増加10億28百万円などによる増加と、契約負債等その他の減少11億45百万円、法人税等の支払額7億85百万円などに伴う減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は、16億20百万円(前年同期は15億25百万円の減少)となりました。
これは、主に有形固定資産の取得17億2百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は、4億8百万円(前年同期は5億72百万円の減少)となりました。
これは、主に長期借入金の借入れ3億28百万円による増加と、長期借入金の返済1億20百万円、配当金の支払額6億17百万円などに伴う減少によるものであります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における研究開発費の総額は6億75百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 主要な設備
① 当第2四半期連結累計期間において、前連結会計年度末に計画中であった主要な設備の新設について完了したものは、次のとおりであります。
会社名事業所名
(所在地)
セグメント
の名称
設備の内容投資額完了年月
綜研化学
株式会社
浜岡事業所
静岡県御前崎市
ケミカルズ粘着剤製造付帯作業及び物流関連施設1,332百万円2021年5月

② 当四半期報告書提出日現在における主要な設備の新設の計画は次のとおりであります。
会社名事業所名
(所在地)
セグメント
の名称
設備の内容投資予定額着手年月完了予定
年月
総額既支払額
綜研高新材料
(南京)
有限公司
中国
江蘇省南京市
ケミカルズ粘着剤生産設備139百万元55百万元2018年11月2022年6月
綜研高新材料
(南京)
有限公司
中国
江蘇省南京市
ケミカルズ粘着剤生産設備64百万元0百万元2021年9月2023年4月