有価証券報告書-第52期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/29 10:08
【資料】
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【項目】
107項目

研究開発活動

当社グループにおける研究開発活動は、当社デベロップセンターが主体となり、包装フィルムと充填機械の双方を一体とした液体包装システムの開発に力を注いでおります。特に液体充填用フィルムについては、当社独自のブランドである「tlfシリーズ」のさらなる機能性向上を目的とした基礎研究を行い、時代のニーズを的確にとらえた新製品「RevSpecシリーズ」を立ち上げラインナップを強化いたしました。充填機械では、既存機の性能向上をはじめ、新包装形態専用機の開発及び充填機対応分野の多様化につながる新機種開発を行っております。
また、各種製品の性能アップ、環境対応につながる新製品やリニューアル等、より付加価値を追求した商品・システムの開発を行っております。
当連結会計年度における研究開発活動の概要は次のとおりであります。
<新フィルムの開発>当社グループの液体包装技術・理論を結集し、さらに機能性・利便性の高度化を追求し、新たなフィルムの開発を行っております。
高速液体自動充填のさらなる進化を目指し、「XA-S」の品質の信頼性をそのままに充填温度レンジのワイド化を実現する新シーラントフィルム「RevSpec-WR」の開発を完了し、昨年秋に開催された東京国際包装展(TokyoPack2016)に出展致しました。
今後はユーザーでの実生産評価を行い、改善・改良を進め製品化を目指してまいります。
<縦ピロー液体充填機「LaPLUS」の開発>DANGANで蓄積したノウハウを活かし、大容量対応の縦ピロー液体充填機「LaPLUS」の開発を行いました。LaPLUSでは、フィルム幅変更機能を新たに加えることで、従来モデルで幅変更の際に発生していた部品交換が不要となり、作業効率が大幅に向上できる仕様となっております。
今後さらに改善・改良を進め、製品化を目指してまいります。
<「ぷちっとパウチ」及び専用充填機「ORIOS」の開発>「折って・押して・注ぐ」ことができる新包装形態「ぷちっとパウチ」が、この度ユーザーの一部商品に採用され販売されました。消費者の反響を踏まえ、今後は様々な商品に採用されるよう「ぷちっとパウチ」及び専用充填機「ORIOS」のさらなる改善・改良に取り組んでまいります。
<新包装形態の開発>近年、世帯の多様化が進み、食品業界でも単身世帯、夫婦二人世帯など小世帯に対応した小容量、個包装化のニーズが高まっております。そのようなニーズに対応すべく開発した新包装形態「インストパウチ」は、ドレッシング・ソースなど液体調味料等の個包装化に適した自立袋で、液体充填機「DANGAN G2」でロールフィルムから充填することができ、従来の袋状フィルムに充填する方法に比べ、格段に生産性向上が見込める製品として開発を完了しました。
そのほか、ユニバーサルデザインを考慮し、開封後の切り口の安全性を向上させた異形包装形態の開発も進めております。
今後もさらなる包装形態の付加価値を追求し、製品化を目指してまいります。
当社グループの「フィルム・機械・オペレーション」をワン・ストップでお客様に提供する強みを生かし、DANGAN IOT機能(インテリジェント化)の開発を進めております。
今後、将来の自働化・省人化を目指す基盤として「DANGAN CLOUD」を立上げ、お客様の工場で稼働するDANGANの稼働状況や遠隔支援など、見える化の運用を開始する段階となっております。
今後は消耗品交換予測機能や充填条件設定の簡易化及び充填ラインの最適化・自働化機能の開発に取り組んでまいります。
このように、フィルム分野・充填機分野双方において積極的な開発対応を行った結果、当連結会計年度における研究開発費の総額は4億14百万円となっております。
上記金額には消費税等は含まれておりません。