有価証券報告書-第51期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/22 9:59
【資料】
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【項目】
97項目

研究開発活動

当社グループにおける研究開発活動は、当社デベロップセンターが主体となり、包装フィルムと充填機械の統合による液体包装システムの開発に力を注いでおります。特に液体充填用フィルムについては、当社独自のブランドである「tlfシリーズ」のさらなる機能性向上を目的とした基礎研究を行い、時代のニーズを的確にとらえた新製品「RevSpecシリーズ」を立ち上げラインナップを強化いたしました。充填機械では、既存機の性能向上をはじめ、新包装形態専用機の開発及び多様化のコンセプトからなる新たな分野への新規開発を行っております。
また、各種製品の性能アップ、環境対応につながる新製品やリニューアル等、より付加価値を追求した商品・システムの開発を行っております。
当連結会計年度における研究開発活動の概要は次のとおりであります。
<新フィルムの開発>当社グループの液体包装技術・理論を結集し、さらに機能性・利便性を追求すべく、理論解析を実施し、新たなフィルムの開発を行っております。
食の安全・安心のための殺菌充填ホットパックやボイル殺菌に必要とされる耐熱性、内容物の保存期間を今まで以上に向上させた新フィルム「RevSpec-HS」を昨年秋に開催された日本国際包装機械展(JAPAN PACK2015)に出展いたしました。
今後はユーザーでの実生産評価を行い、汎用性の検証及び改善・改良を進め製品化を目指してまいります。
<「ぷちっとパウチ」の開発>2014年より展示会に出展しております新包装形態の「ぷちっとパウチ」に改良を加え、さらに開封性能を向上させました。また、その専用充填機となる「DANGAN ORIOS(オリオス)」も昨年秋に開催された日本国際包装機械展(JAPAN PACK2015)に参考出展致しました。
今後もさらなる利便性を追求、改良し製品化に向け開発を行ってまいります。
<新包装形態の開発>近年、世帯の多様化が進み、食品業界でも単身世帯、夫婦二人世帯など小世帯に対応した小容量、個包装化のニーズが高まっております。そのようなニーズに対応すべく開発した新包装形態「Ⅴ-Pack」は、液体調味料等の個包装化に適した自立袋で、液体充填機「DANGAN G」でロールフィルムから充填することができ、従来の既に袋状になったフィルムに充填するものに比べ、格段に生産性向上が見込める製品となっております。また、ユニバーサルデザインを考慮し、易開封性を向上させた「ノッチマーカー」の開発も進めております。
今後もさらなる包装形態の付加価値を追求し、製品化を目指してまいります。
当社グループの強みであります「フィルム・機械・オペレーション」の融合によるお客様へのフルサポートサービスを実現すべく、DANGANインテリジェント化の開発を進めております。2014東京国際包装展(TOKYO PACK2014)に参考出展した「DRS(Dangan Recorder System)」のテスト運用を実施し、充填支援サービスをより一層強化するための課題の検証、改良を進めております。
今後は充填工程の最適化、スキルレス化を目指して、情報ネットワーク機構を使用した液体包装のトータルソリューションサービスの開発に取り組んでまいります。
フィルム分野の研究開発費は、さらなる市場ニーズを考慮した製品やこれまでの技術に有効性の高い機能を加える開発に費用を投じ、充填機械分野の開発費用は、過去技術の掘り起こしや新規市場への参入準備に使用しております。当連結会計年度における研究開発費の総額は3億94百万円となっております。
上記金額には消費税等は含まれておりません。