有価証券報告書-第90期(2023/04/01-2024/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における国内エネルギー業界においては、主力の石油類・LPガスの仕入価格に影響を及ぼす原油価格・プロパンCPが、主要産油国による協調減産の延長などを受けて一時急騰したものの、世界的な温暖化や中国の景気低迷などによる需給の緩みが影響し、全体としては前連結会計年度と比べて低位で推移しました。また、電力市場においては、燃料価格の低下と需要の減少により電力需給が安定しており、卸電力市場価格は前連結会計年度と比べて、全体としては低位で推移しました。
このような環境の中、当社グループは、2027年度の創業100周年に向けて当連結会計年度から第三次中期経営計画をスタートさせ、「脱炭素社会の実現に貢献する総合エネルギー・ライフクリエイト企業グループへの進化」というビジョン達成に向けて、経営基盤の強化を加速させ、成長戦略を進めています。事業面では、「既存事業の収益拡大」と「脱炭素社会の実現に寄与する新規事業創出」の両輪で収益性の向上を図ってきました。
その結果、当連結会計年度の業績については、石油類と電力の販売数量が増加したことにより、売上高は3,482億82百万円(前連結会計年度比1.8%増)となりました。
損益面は、電力事業において、前連結会計年度に調達した相対電源を、低位で推移する卸電力市場価格の影響を受けた「逆ザヤ」での売却を余儀なくされたことなどにより売上総利益が悪化し、営業損失7億11百万円(前連結会計年度は営業利益8億95百万円)となりました。その一方、受取配当金や受取保険金など営業外収益を10億57百万円計上した影響などにより、経常利益93百万円(前連結会計年度比92.4%減)となりました。また、「令和6年能登半島地震」により損傷した太陽光発電設備等の災害による損失など特別損失を3億89百万円計上した影響などにより、親会社株主に帰属する当期純損失については10億39百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益4億78百万円)となりました。
なお、電力事業については、損失リスクを最小化するべく、今後の実施体制の見直しを行いました。BtoB事業においては、市場連動型プランへの移行の推進を図る一方、BtoC事業においては、他社のバランシンググループ(複数の小売電気事業者が1つのグループを形成し、一般送配電事業者との間で1つの託送供給規約を結ぶ仕組み)に参加し、電源調達と需給管理を委託することで、需給バランスの最適化を図っていきます。
セグメント毎の取り組み状況は次のとおりです。
[エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)]
売上面は、主力の「LPガス・灯油販売」において、平均気温が平年と比較して高くなったことで販売数量が低調に推移し、減収となりました。
損益面は、主力のLPガス販売において前連結会計年度に行った価格改定が寄与し、増益となりました。
なお、第三次中期経営計画で示した顧客数拡大に向けた新たな取り組みとして、CO2排出量を実質ゼロとする「ミライフカーボンニュートラルLPガス」の販売を開始しました。
以上の結果、当連結会計年度におけるエネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)の売上高は750億20百万円(前連結会計年度比7.9%減)、営業利益は8億27百万円(前連結会計年度比448.0%増)となりました。
[エネルギーソリューション事業(BtoB事業)]
売上面は、主力の石油事業において、軽油と重油を中心に前連結会計年度を上回る販売数量を確保しました。また、電力事業において、市場連動型プランの新たな大口顧客を獲得したことなどにより、増収となりました。
損益面は、前述した電力事業における売上総利益の悪化が大きく影響し、赤字幅が拡大しました。
なお、オフサイトコーポレートPPAによる再生可能エネルギー電力の供給開始やCO2排出量削減に寄与する次世代バイオディーゼル燃料の取り扱い開始など、第三次中期経営計画で示した「電力・再生可能エネルギーなど総合エネルギーサービスへのポートフォリオ転換」に向けた取り組みを進めています。
以上の結果、当連結会計年度におけるエネルギーソリューション事業(BtoB事業)の売上高は252,544百万円(前連結会計年度比4.7%増)、営業損失は25億69百万円(前連結会計年度は営業損失3億46百万円)となりました。
[非エネルギー事業]
非エネルギー事業全体としては、自転車事業が好調に推移したことなどにより、増収増益となりました。
事業別の状況は、次のとおりです。
自転車事業(シナネンサイクル株式会社)は、前連結会計年度後半より実施した価格改定の寄与に加えて、プライベートブランド製品の販売強化や新規法人開拓を推進し、増収増益となりました。
シェアサイクル事業(シナネンモビリティPLUS株式会社)は、シェアサイクルサービス「ダイチャリ」の拠点開発を推進するとともに、埼玉県蕨市など新たな地方自治体との実証実験を開始しました。2024年3月末現在、ステーション数3,500カ所超、設置自転車数12,000台を超える規模に拡大し、増収となった一方、バッテリー交換に伴う販管費の増加などが影響し、減益となりました。また、他社のメンテナンスを担う体制を構築し、HELLO CYCLING全体の運営品質の向上を推進しています。
環境・リサイクル事業(シナネンエコワーク株式会社)は、新設住宅着工戸数の伸び悩みによる建設系廃木材の発生量減少に加え、運送費など変動費の増加により、減収減益となりました。
抗菌事業(株式会社シナネンゼオミック)は、中国経済の低迷に起因する海外向け需要減少の影響があった一方、国内向けの販売が順調に推移しており、全体では増収増益となりました。なお、フィンランド発の天然系抗菌剤の独占販売代理契約を締結するなど、新たな取り組みを進めています。
システム事業(株式会社ミノス)は、主力のLPガス基幹業務システムが安定的に貢献し、前連結会計年度並みの収益となりました。なお、顧客情報システム(電力CIS)については、市場の変動に応じて価格・サービスを調整する市場連動機能を構築するなど、新たな開発を随時進めています。
建物維持管理事業を手掛けるグループ4社は、2023年10月よりシナネンアクシア株式会社として統合し、総合建物メンテナンス会社として、新たなスタートを切りました。当連結会計年度は、集合住宅の建物メンテナンス業務のエリア拡大に加え、斎場・病院など施設運営業務が好調に推移し増収となった一方、統合に伴う販管費の増加などが影響し、減益となりました。なお、第三次中期経営計画で示した「業務エリアのさらなる拡大」に向けて、埼玉エリアにおいて新たな拠点開設を準備しています。また、大型物件の管理開始など「安定収益の確保」に向けた取り組みの成果も現れています。
以上の結果、当連結会計年度における非エネルギーの売上高は204億88百万円(前連結会計年度比5.9%増)、営業利益は8億94百万円(前連結会計年度比4.5%増)となりました。
※ CISとは、Customer Information Systemの略で、顧客情報の管理から契約形態に合わせた料金計算、請求までの業務を一括で管理できるシステムのこと。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物は、115億83百万円(前連結会計年度比16.7%増)となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動の結果使用した資金は、9億45百万円(前連結会計年度は3億89百万円の収入)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純損失70百万円、減価償却費28億75百万円、売上債権の増加34億21百万円、仕入債務の増加15億75百万円及び法人税等の支払額11億40百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動の結果使用した資金は、16億67百万円(前連結会計年度は6億98百万円の支出)となりました。この主な要因は、投資有価証券の売却及び償還による収入13億7百万円及び固定資産の取得による支出24億33百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動の結果得られた資金は、42億75百万円(前連結会計年度は4億35百万円の収入)となりました。この主な要因は、短期借入金の増加額58億20百万円、長期借入金の返済による支出4億45百万円及び配当金の支払額8億19百万円等によるものです。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりです。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
a.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
b.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式を除く)により算出しています。
c.営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用し、利払いは同計算書の利息の支払額を使用しています。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている借入金、社債及びコマーシャル・ペーパーの合計額を対象としています。
③ 生産、受注及び販売の実績
販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) セグメント間の取引については相殺消去しています。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 概観
当社では、2014年8月に経済産業省より公表されたいわゆる「伊藤レポート」を契機に、資本効率を意識した企業価値経営への転換を図っており、長期的な株主価値の向上に資するべきと考えています。そこで、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの動向を検討する上では、ROE(自己資本利益率)を重要な経営指標として位置付け、2023年4月からスタートした第三次中期経営計画においてもROE8.0%以上を財務目標として掲げています。
ROE向上に向けては、ROEの構成要素のうち、収益性と効率性の改善を優先的に取り組むこととしています。第三次中期経営計画においても、「資本効率の改善」を成長戦略の1つとして掲げており、建物維持管理事業の統合を皮切りに既存事業の選択と集中を踏まえたグループ内再編を推進し効率性の改善を図るとともに、主力事業におけるエリア効率性の向上を促進し、収益性の向上を図っていきます。
ROEの構成要素に関する目標値は下記のとおりです。なお、比較基準年は、第一次中期経営計画前年度の2016年度としています。

ROEを持続的に向上させるためには、現在の事業構造から脱却し、新規事業をはじめ収益率の高い事業を伸ばすことで、新たな事業構造を作り上げていく必要があると考えています。当社グループは、引き続き、財務レバレッジに過度に依存することなく、収益性・効率性の改善に取り組み、ROE8.0%以上を持続的に生み出す事業構造を確立していきます。
② 経営者による財政状態の分析
流動資産
当連結会計年度末における流動資産の残高は654億10百万円となり、前連結会計年度末と比較して66億49百万円増加しました。
増加した主な要因は、売上債権である売掛金が31億53百万円増加したこと等によるものです。
固定資産
当連結会計年度末における固定資産の残高は430億70百万円となり、前連結会計年度末と比較して4億80百万円増加しました。
増加した主な要因は、固定資産の減価償却による減少があった一方で、評価替え等による投資有価証券の増加が発生したこと等によるものです。
流動負債
当連結会計年度末における流動負債の残高は467億23百万円となり、前連結会計年度末と比較して76億51百万円増加しました。
増加した主な要因は、短期借入金が57億88百万円増加したこと等によるものです。
固定負債
当連結会計年度末における固定負債の残高は84億40百万円となり、前連結会計年度末と比較して2億5百万円減少しました。
減少した主な要因は、長期借入金が4億28百万円減少したこと等によるものです。
純資産
当連結会計年度末における純資産は、親会社株主に帰属する当期純損失10億39百万円及び利益剰余金の配当による減少8億20百万円等により533億15百万円となり、前連結会計年度末と比較して3億15百万円の減少となりました。
以上により、自己資本比率は前連結会計年度末と比較して3.8ポイント減少し、49.1%となりました。
③ 経営者による経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度における経営成績は、売上高3,482億82百万円(前連結会計年度比1.8%増)、営業損失7億11百万円(前連結会計年度は営業利益8億95百万円)、経常利益93百万円(前連結会計年度比92.4%減)、親会社株主に帰属する当期純損失10億39百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益4億78百万円)となりました。
売上高
当連結会計年度及び前連結会計年度におけるセグメント別の売上高及びその増減は以下のとおりです。
エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)の売上高は、750億20百万円(前連結会計年度比7.9%減)となりました。これは主に主力の「LPガス・灯油販売」で、平均気温が平年と比較して高くなったことで販売数量が低調に推移したことによります。
エネルギーソリューション事業(BtoB事業)の売上高は、2,525億44百万円(前連結会計年度比4.7%増)となりました。これは主に、電力事業において、市場連動型プランにおける新たな大口顧客を獲得したことによります。
非エネルギー事業の売上高は、204億88百万円(前連結会計年度比5.9%増)となりました。これは主に、自転車事業が好調に推移したことによります。
その他・調整額の売上高は、当社が管理している不動産賃貸収入に係る売上であり、2億29百万円(前連結会計年度比0.2%増)となりました。
売上総利益
当連結会計年度の売上総利益は323億83百万円(前連結会計年度比2.9%減)となりました。これは主に、主力の石油類・ガス又は電気の仕入値の高騰が影響したことによります。
販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は330億95百万円(前連結会計年度比2.0%増)となりました。これは主に、従業員数増加等により人件費が増加したことに加え、IT関連投資等に係る支払手数料が増加したことによります。
営業利益
当連結会計年度及び前連結会計年度におけるセグメント別の営業利益又は営業損失(△)及びその増減は以下のとおりです。
エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)の営業利益は、8億27百万円(前連結会計年度比448.0%増)となりました。これは主に、主力のLPガス販売において前連結会計年度に行った価格改定が寄与したことによります。
エネルギーソリューション事業(BtoB事業)の営業損益は、25億69百万円の営業損失(前連結会計年度は3億46百万円の営業損失)となりました。赤字幅が拡大した主な要因は、4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況に記載の通り、電力事業において売上総利益が悪化したことによります。
非エネルギー事業の営業利益は、8億94百万円(前連結会計年度比4.5%増)となりました。これは主に、自転車事業において前連結会計年度後半より実施した価格改定に加えて、プライベートブランド製品の販売強化や新規法人開拓の推進が収益に貢献したことによります。
その他・調整額の営業利益は、当社が管理している不動産賃貸収入に係る売上に加えて、セグメント間消去取引、各報告セグメントに配分されていない全社費用が含まれており、1億35百万円(前連結会計年度比42.3%減)となりました。これは主に、IT関連投資に係る支払手数料や人件費の増加によります。
営業外収益及び営業外費用
当連結会計年度の営業外収益は10億57百万円(前連結会計年度比37.6%増)となりました。これは主に、為替差益と受取保険金の増加によります。
また、当連結会計年度の営業外費用は2億52百万円(前連結会計年度比42.2%減)となりました。これは主に、持分法による投資損失の減少によります。
経常利益
上記の結果、当連結会計年度の経常利益は93百万円(前連結会計年度比92.4%減)となりました。
特別利益及び特別損失
当連結会計年度の特別利益は、2億25百万円(前連結会計年度比93.2%減)となりました。これは主に、固定資産売却益の減少によります。
また、当連結会計年度の特別損失は3億89百万円(前連結会計年度比85.9%減)となりました。
税金等調整前当期純利益
上記の結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純損失は70百万円(前連結会計年度は税金等調整前当期純利益17億89百万円)となりました。
法人税等
当連結会計年度の法人税等は9億61百万円で、前連結会計年度は20億46百万円から10億84百万円減少となりました。その要因は、赤字幅を増やしたグループ企業があったこと等によります。
親会社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は10億39百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益4億78百万円)となりました。
④ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
ⅰ キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローの状況・分析・検討内容は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しています。
ⅱ 資金需要
当社グループでは、今後、第三次中期経営計画に掲げる「脱炭素社会に対応した事業構造への転換」のため、再生可能エネルギーや廃棄物再資源化等の新規事業開発、M&Aや営業権の買収のための投資など、継続的な資金需要が見込まれています。それらを実行するための資金調達にあたりましては、社債の発行、新たな借入金、自己株式の活用等の状況に応じて多様な資金調達ができるよう体制を整えています。
ⅲ 財務政策
当社グループは現在、運転資金については、当社及び一部を除く連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入し、各社における余剰資金を当社へ集中し一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っています。借入による資金調達に関しては、一時的な不足資金は、金融機関からの短期借入を行っています。また長期的な資金の需要に対しては必要に応じて金融機関からの長期借入等を行っています。
⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。連結財務諸表の作成にあたり、期末時点の状況をもとに、種々の見積りと仮定を行っていますが、それらは連結財務諸表に影響を及ぼします。連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目・事象は以下のとおりです。
なお、新型コロナウイルス感染症による当連結会計年度における影響は、軽微にとどまりました。会計上の見積りを行うに際し、同感染症拡大が今後の見通しに与える影響について検討した結果、当社グループの主力事業は、生活に必要なエネルギーの供給事業のため消費量が大きく変動することが少なく、グループ全体としての影響は引き続き限定的であり、見積りに重要な影響を与える変動は見込んでいません。
繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しています。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。
将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合は、回収懸念額の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、当期純損益が変動する可能性があります。
固定資産の減損
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しています。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討していますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
貸倒引当金
当社グループは、売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収の可能性を勘案し回収不能見込額を計上しています。
取引先の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における国内エネルギー業界においては、主力の石油類・LPガスの仕入価格に影響を及ぼす原油価格・プロパンCPが、主要産油国による協調減産の延長などを受けて一時急騰したものの、世界的な温暖化や中国の景気低迷などによる需給の緩みが影響し、全体としては前連結会計年度と比べて低位で推移しました。また、電力市場においては、燃料価格の低下と需要の減少により電力需給が安定しており、卸電力市場価格は前連結会計年度と比べて、全体としては低位で推移しました。
このような環境の中、当社グループは、2027年度の創業100周年に向けて当連結会計年度から第三次中期経営計画をスタートさせ、「脱炭素社会の実現に貢献する総合エネルギー・ライフクリエイト企業グループへの進化」というビジョン達成に向けて、経営基盤の強化を加速させ、成長戦略を進めています。事業面では、「既存事業の収益拡大」と「脱炭素社会の実現に寄与する新規事業創出」の両輪で収益性の向上を図ってきました。
その結果、当連結会計年度の業績については、石油類と電力の販売数量が増加したことにより、売上高は3,482億82百万円(前連結会計年度比1.8%増)となりました。
損益面は、電力事業において、前連結会計年度に調達した相対電源を、低位で推移する卸電力市場価格の影響を受けた「逆ザヤ」での売却を余儀なくされたことなどにより売上総利益が悪化し、営業損失7億11百万円(前連結会計年度は営業利益8億95百万円)となりました。その一方、受取配当金や受取保険金など営業外収益を10億57百万円計上した影響などにより、経常利益93百万円(前連結会計年度比92.4%減)となりました。また、「令和6年能登半島地震」により損傷した太陽光発電設備等の災害による損失など特別損失を3億89百万円計上した影響などにより、親会社株主に帰属する当期純損失については10億39百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益4億78百万円)となりました。
なお、電力事業については、損失リスクを最小化するべく、今後の実施体制の見直しを行いました。BtoB事業においては、市場連動型プランへの移行の推進を図る一方、BtoC事業においては、他社のバランシンググループ(複数の小売電気事業者が1つのグループを形成し、一般送配電事業者との間で1つの託送供給規約を結ぶ仕組み)に参加し、電源調達と需給管理を委託することで、需給バランスの最適化を図っていきます。
セグメント毎の取り組み状況は次のとおりです。
[エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)]
売上面は、主力の「LPガス・灯油販売」において、平均気温が平年と比較して高くなったことで販売数量が低調に推移し、減収となりました。
損益面は、主力のLPガス販売において前連結会計年度に行った価格改定が寄与し、増益となりました。
なお、第三次中期経営計画で示した顧客数拡大に向けた新たな取り組みとして、CO2排出量を実質ゼロとする「ミライフカーボンニュートラルLPガス」の販売を開始しました。
以上の結果、当連結会計年度におけるエネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)の売上高は750億20百万円(前連結会計年度比7.9%減)、営業利益は8億27百万円(前連結会計年度比448.0%増)となりました。
[エネルギーソリューション事業(BtoB事業)]
売上面は、主力の石油事業において、軽油と重油を中心に前連結会計年度を上回る販売数量を確保しました。また、電力事業において、市場連動型プランの新たな大口顧客を獲得したことなどにより、増収となりました。
損益面は、前述した電力事業における売上総利益の悪化が大きく影響し、赤字幅が拡大しました。
なお、オフサイトコーポレートPPAによる再生可能エネルギー電力の供給開始やCO2排出量削減に寄与する次世代バイオディーゼル燃料の取り扱い開始など、第三次中期経営計画で示した「電力・再生可能エネルギーなど総合エネルギーサービスへのポートフォリオ転換」に向けた取り組みを進めています。
以上の結果、当連結会計年度におけるエネルギーソリューション事業(BtoB事業)の売上高は252,544百万円(前連結会計年度比4.7%増)、営業損失は25億69百万円(前連結会計年度は営業損失3億46百万円)となりました。
[非エネルギー事業]
非エネルギー事業全体としては、自転車事業が好調に推移したことなどにより、増収増益となりました。
事業別の状況は、次のとおりです。
自転車事業(シナネンサイクル株式会社)は、前連結会計年度後半より実施した価格改定の寄与に加えて、プライベートブランド製品の販売強化や新規法人開拓を推進し、増収増益となりました。
シェアサイクル事業(シナネンモビリティPLUS株式会社)は、シェアサイクルサービス「ダイチャリ」の拠点開発を推進するとともに、埼玉県蕨市など新たな地方自治体との実証実験を開始しました。2024年3月末現在、ステーション数3,500カ所超、設置自転車数12,000台を超える規模に拡大し、増収となった一方、バッテリー交換に伴う販管費の増加などが影響し、減益となりました。また、他社のメンテナンスを担う体制を構築し、HELLO CYCLING全体の運営品質の向上を推進しています。
環境・リサイクル事業(シナネンエコワーク株式会社)は、新設住宅着工戸数の伸び悩みによる建設系廃木材の発生量減少に加え、運送費など変動費の増加により、減収減益となりました。
抗菌事業(株式会社シナネンゼオミック)は、中国経済の低迷に起因する海外向け需要減少の影響があった一方、国内向けの販売が順調に推移しており、全体では増収増益となりました。なお、フィンランド発の天然系抗菌剤の独占販売代理契約を締結するなど、新たな取り組みを進めています。
システム事業(株式会社ミノス)は、主力のLPガス基幹業務システムが安定的に貢献し、前連結会計年度並みの収益となりました。なお、顧客情報システム(電力CIS)については、市場の変動に応じて価格・サービスを調整する市場連動機能を構築するなど、新たな開発を随時進めています。
建物維持管理事業を手掛けるグループ4社は、2023年10月よりシナネンアクシア株式会社として統合し、総合建物メンテナンス会社として、新たなスタートを切りました。当連結会計年度は、集合住宅の建物メンテナンス業務のエリア拡大に加え、斎場・病院など施設運営業務が好調に推移し増収となった一方、統合に伴う販管費の増加などが影響し、減益となりました。なお、第三次中期経営計画で示した「業務エリアのさらなる拡大」に向けて、埼玉エリアにおいて新たな拠点開設を準備しています。また、大型物件の管理開始など「安定収益の確保」に向けた取り組みの成果も現れています。
以上の結果、当連結会計年度における非エネルギーの売上高は204億88百万円(前連結会計年度比5.9%増)、営業利益は8億94百万円(前連結会計年度比4.5%増)となりました。
※ CISとは、Customer Information Systemの略で、顧客情報の管理から契約形態に合わせた料金計算、請求までの業務を一括で管理できるシステムのこと。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物は、115億83百万円(前連結会計年度比16.7%増)となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動の結果使用した資金は、9億45百万円(前連結会計年度は3億89百万円の収入)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純損失70百万円、減価償却費28億75百万円、売上債権の増加34億21百万円、仕入債務の増加15億75百万円及び法人税等の支払額11億40百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動の結果使用した資金は、16億67百万円(前連結会計年度は6億98百万円の支出)となりました。この主な要因は、投資有価証券の売却及び償還による収入13億7百万円及び固定資産の取得による支出24億33百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動の結果得られた資金は、42億75百万円(前連結会計年度は4億35百万円の収入)となりました。この主な要因は、短期借入金の増加額58億20百万円、長期借入金の返済による支出4億45百万円及び配当金の支払額8億19百万円等によるものです。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりです。
| 2021年3月期 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 52.9 | 51.2 | 52.9 | 49.1 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 34.2 | 34.3 | 34.6 | 49.3 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 0.7 | 3.4 | 13.9 | △11.4 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 65.4 | 12.3 | 4.6 | △9.9 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
a.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
b.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式を除く)により算出しています。
c.営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用し、利払いは同計算書の利息の支払額を使用しています。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている借入金、社債及びコマーシャル・ペーパーの合計額を対象としています。
③ 生産、受注及び販売の実績
販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| (単位:百万円) | ||
| セグメントの名称 | 販売高 | 前年同期比増減率(%) |
| エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業) | 75,020 | △7.9 |
| エネルギーソリューション事業(BtoB事業) | 252,544 | 4.7 |
| 非エネルギー事業 | 20,488 | 5.9 |
| その他・調整額 | 229 | 0.2 |
| 連結合計 | 348,282 | 1.8 |
(注) セグメント間の取引については相殺消去しています。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 概観
当社では、2014年8月に経済産業省より公表されたいわゆる「伊藤レポート」を契機に、資本効率を意識した企業価値経営への転換を図っており、長期的な株主価値の向上に資するべきと考えています。そこで、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの動向を検討する上では、ROE(自己資本利益率)を重要な経営指標として位置付け、2023年4月からスタートした第三次中期経営計画においてもROE8.0%以上を財務目標として掲げています。
ROE向上に向けては、ROEの構成要素のうち、収益性と効率性の改善を優先的に取り組むこととしています。第三次中期経営計画においても、「資本効率の改善」を成長戦略の1つとして掲げており、建物維持管理事業の統合を皮切りに既存事業の選択と集中を踏まえたグループ内再編を推進し効率性の改善を図るとともに、主力事業におけるエリア効率性の向上を促進し、収益性の向上を図っていきます。
ROEの構成要素に関する目標値は下記のとおりです。なお、比較基準年は、第一次中期経営計画前年度の2016年度としています。

ROEを持続的に向上させるためには、現在の事業構造から脱却し、新規事業をはじめ収益率の高い事業を伸ばすことで、新たな事業構造を作り上げていく必要があると考えています。当社グループは、引き続き、財務レバレッジに過度に依存することなく、収益性・効率性の改善に取り組み、ROE8.0%以上を持続的に生み出す事業構造を確立していきます。
② 経営者による財政状態の分析
流動資産
当連結会計年度末における流動資産の残高は654億10百万円となり、前連結会計年度末と比較して66億49百万円増加しました。
増加した主な要因は、売上債権である売掛金が31億53百万円増加したこと等によるものです。
固定資産
当連結会計年度末における固定資産の残高は430億70百万円となり、前連結会計年度末と比較して4億80百万円増加しました。
増加した主な要因は、固定資産の減価償却による減少があった一方で、評価替え等による投資有価証券の増加が発生したこと等によるものです。
流動負債
当連結会計年度末における流動負債の残高は467億23百万円となり、前連結会計年度末と比較して76億51百万円増加しました。
増加した主な要因は、短期借入金が57億88百万円増加したこと等によるものです。
固定負債
当連結会計年度末における固定負債の残高は84億40百万円となり、前連結会計年度末と比較して2億5百万円減少しました。
減少した主な要因は、長期借入金が4億28百万円減少したこと等によるものです。
純資産
当連結会計年度末における純資産は、親会社株主に帰属する当期純損失10億39百万円及び利益剰余金の配当による減少8億20百万円等により533億15百万円となり、前連結会計年度末と比較して3億15百万円の減少となりました。
以上により、自己資本比率は前連結会計年度末と比較して3.8ポイント減少し、49.1%となりました。
③ 経営者による経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度における経営成績は、売上高3,482億82百万円(前連結会計年度比1.8%増)、営業損失7億11百万円(前連結会計年度は営業利益8億95百万円)、経常利益93百万円(前連結会計年度比92.4%減)、親会社株主に帰属する当期純損失10億39百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益4億78百万円)となりました。
売上高
当連結会計年度及び前連結会計年度におけるセグメント別の売上高及びその増減は以下のとおりです。
| (単位:百万円) | |||
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | |
| エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業) | 81,419 | 75,020 | △6,399 |
| エネルギーソリューション事業(BtoB事業) | 241,251 | 252,544 | 11,292 |
| 非エネルギー事業 | 19,354 | 20,488 | 1,134 |
| その他・調整額 | 228 | 229 | 0 |
| 連結合計 | 342,254 | 348,282 | 6,027 |
エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)の売上高は、750億20百万円(前連結会計年度比7.9%減)となりました。これは主に主力の「LPガス・灯油販売」で、平均気温が平年と比較して高くなったことで販売数量が低調に推移したことによります。
エネルギーソリューション事業(BtoB事業)の売上高は、2,525億44百万円(前連結会計年度比4.7%増)となりました。これは主に、電力事業において、市場連動型プランにおける新たな大口顧客を獲得したことによります。
非エネルギー事業の売上高は、204億88百万円(前連結会計年度比5.9%増)となりました。これは主に、自転車事業が好調に推移したことによります。
その他・調整額の売上高は、当社が管理している不動産賃貸収入に係る売上であり、2億29百万円(前連結会計年度比0.2%増)となりました。
売上総利益
当連結会計年度の売上総利益は323億83百万円(前連結会計年度比2.9%減)となりました。これは主に、主力の石油類・ガス又は電気の仕入値の高騰が影響したことによります。
販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は330億95百万円(前連結会計年度比2.0%増)となりました。これは主に、従業員数増加等により人件費が増加したことに加え、IT関連投資等に係る支払手数料が増加したことによります。
営業利益
当連結会計年度及び前連結会計年度におけるセグメント別の営業利益又は営業損失(△)及びその増減は以下のとおりです。
| (単位:百万円) | |||
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | |
| エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業) | 150 | 827 | 676 |
| エネルギーソリューション事業(BtoB事業) | △346 | △2,569 | △2,222 |
| 非エネルギー事業 | 856 | 894 | 38 |
| その他・調整額 | 235 | 135 | △99 |
| 連結合計 | 895 | △711 | △1,607 |
エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)の営業利益は、8億27百万円(前連結会計年度比448.0%増)となりました。これは主に、主力のLPガス販売において前連結会計年度に行った価格改定が寄与したことによります。
エネルギーソリューション事業(BtoB事業)の営業損益は、25億69百万円の営業損失(前連結会計年度は3億46百万円の営業損失)となりました。赤字幅が拡大した主な要因は、4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況に記載の通り、電力事業において売上総利益が悪化したことによります。
非エネルギー事業の営業利益は、8億94百万円(前連結会計年度比4.5%増)となりました。これは主に、自転車事業において前連結会計年度後半より実施した価格改定に加えて、プライベートブランド製品の販売強化や新規法人開拓の推進が収益に貢献したことによります。
その他・調整額の営業利益は、当社が管理している不動産賃貸収入に係る売上に加えて、セグメント間消去取引、各報告セグメントに配分されていない全社費用が含まれており、1億35百万円(前連結会計年度比42.3%減)となりました。これは主に、IT関連投資に係る支払手数料や人件費の増加によります。
営業外収益及び営業外費用
当連結会計年度の営業外収益は10億57百万円(前連結会計年度比37.6%増)となりました。これは主に、為替差益と受取保険金の増加によります。
また、当連結会計年度の営業外費用は2億52百万円(前連結会計年度比42.2%減)となりました。これは主に、持分法による投資損失の減少によります。
経常利益
上記の結果、当連結会計年度の経常利益は93百万円(前連結会計年度比92.4%減)となりました。
特別利益及び特別損失
当連結会計年度の特別利益は、2億25百万円(前連結会計年度比93.2%減)となりました。これは主に、固定資産売却益の減少によります。
また、当連結会計年度の特別損失は3億89百万円(前連結会計年度比85.9%減)となりました。
税金等調整前当期純利益
上記の結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純損失は70百万円(前連結会計年度は税金等調整前当期純利益17億89百万円)となりました。
法人税等
当連結会計年度の法人税等は9億61百万円で、前連結会計年度は20億46百万円から10億84百万円減少となりました。その要因は、赤字幅を増やしたグループ企業があったこと等によります。
親会社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は10億39百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益4億78百万円)となりました。
④ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
ⅰ キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローの状況・分析・検討内容は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しています。
ⅱ 資金需要
当社グループでは、今後、第三次中期経営計画に掲げる「脱炭素社会に対応した事業構造への転換」のため、再生可能エネルギーや廃棄物再資源化等の新規事業開発、M&Aや営業権の買収のための投資など、継続的な資金需要が見込まれています。それらを実行するための資金調達にあたりましては、社債の発行、新たな借入金、自己株式の活用等の状況に応じて多様な資金調達ができるよう体制を整えています。
ⅲ 財務政策
当社グループは現在、運転資金については、当社及び一部を除く連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入し、各社における余剰資金を当社へ集中し一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っています。借入による資金調達に関しては、一時的な不足資金は、金融機関からの短期借入を行っています。また長期的な資金の需要に対しては必要に応じて金融機関からの長期借入等を行っています。
⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。連結財務諸表の作成にあたり、期末時点の状況をもとに、種々の見積りと仮定を行っていますが、それらは連結財務諸表に影響を及ぼします。連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目・事象は以下のとおりです。
なお、新型コロナウイルス感染症による当連結会計年度における影響は、軽微にとどまりました。会計上の見積りを行うに際し、同感染症拡大が今後の見通しに与える影響について検討した結果、当社グループの主力事業は、生活に必要なエネルギーの供給事業のため消費量が大きく変動することが少なく、グループ全体としての影響は引き続き限定的であり、見積りに重要な影響を与える変動は見込んでいません。
繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しています。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。
将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合は、回収懸念額の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、当期純損益が変動する可能性があります。
固定資産の減損
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しています。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討していますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
貸倒引当金
当社グループは、売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収の可能性を勘案し回収不能見込額を計上しています。
取引先の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。