有価証券報告書-第91期(2024/04/01-2025/03/31)

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2025/06/25 16:31
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、2027年度の創業100周年に向けて、第三次中期経営計画に基づき「脱炭素社会の実現に貢献する総合エネルギー・ライフクリエイト企業グループへの進化」というビジョン達成に向けて、経営基盤の強化を加速させ、成長戦略を推し進めています。2024年12月27日の適時開示にてお知らせしましたとおり、収益性及び資本効率改善の観点から事業ポートフォリオを再精査し、当社グループにおける主力事業の統合並びに事業再編に向けて、新たな経営体制のもと、グループ一丸となって取り組んでいます。
当連結会計年度におけるエネルギー市場環境としましては、当社グループ主力事業に関わる石油類・LPガスの仕入価格に影響を及ぼす原油価格・プロパンCPについては、原油価格は中国の景気低迷による需要減少、米国政策、OPECプラスの増産観測等が重しとなり軟調展開が続いた一方、プロパンCPについては東南アジア地域における国内需要の増加等を背景に底堅く推移しました。
このような市場環境の中、当連結会計年度の業績については次のとおりとなりました。
売上面は、電力の販売数量減少等により3,171億18百万円(前連結会計年度比8.9%減)となりました。
損益面は、主に電力事業において、市場連動型プランへの移行と管理体制の見直しが寄与し黒字回復したこと等により、営業利益40億9百万円(前連結会計年度は営業損失7億11百万円)、経常利益44億83百万円(前連結会計年度は経常利益93百万円)となりました。また、固定資産の減損損失及び子会社株式売却損の計上等の影響により、親会社株主に帰属する当期純利益については31億53百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失10億39百万円)となりました。
セグメント毎の取り組み状況は次のとおりです。
[エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)]
売上面は、電力事業の販売数量が減少した一方で、プロパンCPが前年と比べ高止まりであったこと等の影響により、主力のLPガス・灯油販売における販売単価が高値で推移したため、増収となりました。
損益面は、運送費や人件費等が増加した一方、主に前期における電力事業の売上総利益悪化が改善した影響等により、増益となりました。
引き続き、従来のエネルギー事業の拡大に加え、物資拡販による顧客基盤の拡充と、2026年4月を予定している主力事業の統合を見据えた国内事業基盤の再整備を通じて、収益力の向上を図っていきます。
以上の結果、当連結会計年度におけるエネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)の売上高は753億35百万円(前連結会計年度比0.4%増)、営業利益は10億19百万円(前連結会計年度比23.3%増)となりました。
[エネルギーソリューション事業(BtoB事業)]
売上面は、電力事業における市場連動型プランへの移行に伴う販売数量減少の影響等により、減収となりました。
損益面は、前述した市場連動型プランへの移行及び管理体制の見直しによる電力事業の売上総利益悪化が改善した影響等により、増益となりました。
引き続き、石油・電力事業等の安定収益化と、システム導入による業務最適化や物流効率化を進め、持続的な成長を目指します。
以上の結果、当連結会計年度におけるエネルギーソリューション事業(BtoB事業)の売上高は2,204億27百万円(前連結会計年度比12.7%減)、営業利益は20億71百万円(前連結会計年度は営業損失25億69百万円)となりました。
[非エネルギー事業]
非エネルギー事業全体としては、主にシェアサイクル事業と建物維持管理事業の好調が増収に貢献した一方、販管費の増加等が影響し減益となりました。
事業別の状況は、次のとおりです。
自転車事業(シナネンサイクル株式会社)は、プライベートブランド製品の販売が貢献した一方、雨天や猛暑といった天候要因が影響し、減収減益となりました。
シェアサイクル事業(シナネンモビリティPLUS株式会社)は、シェアサイクルサービス「ダイチャリ」の拠点開発を推進しています。2025年3月末現在、ステーション数4,000カ所超、設置自転車数14,300台を超える規模に拡大し、増収となった一方、バッテリー交換に伴う販管費の増加等が影響し、減益となりました。引き続き、メンテナンス体制の整備を推進し、自治体に寄り添ったサービスの提供に向けた取り組みを進めていきます。
環境・リサイクル事業(シナネンエコワーク株式会社)は、新設住宅着工戸数の伸び悩みによる建設系廃木材の搬入量減少や製品運送費用の増加等により、減収減益となりました。
抗菌事業(株式会社シナネンゼオミック)は、北米向け製品の売上が堅調だったものの、原材料の価格高騰等の影響により、増収減益となりました。
システム事業(株式会社ミノス)は、主力のLPガス基幹業務システムが安定的に貢献した一方、人件費や固定費等の販管費が増加した影響等により、増収減益となりました。引き続き、次世代システム等新たな開発を進めていくとともに、業界大手を中心に営業活動を推進していきます。
建物維持管理事業(シナネンアクシア株式会社)は、集合住宅の建物メンテナンス業務のエリア拡大が好調に推移したことに加え、斎場・病院など施設運営業務が好調に推移した結果、増収増益となりました。なお、第三次中期経営計画で示した「業務エリアのさらなる拡大」に向けて、新たな拠点開発を進めるとともに、大型物件の新規受注等「安定収益の確保」に向けた取り組みを進めていきます。
以上の結果、当連結会計年度における非エネルギー事業の売上高は211億45百万円(前連結会計年度比3.2%増)、営業利益は6億77百万円(前連結会計年度比24.2%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物は、117億5百万円(前連結会計年度比1.1%増)となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動の結果得られた資金は、105億31百万円(前連結会計年度は9億45百万円の支出)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益35億25百万円、減価償却費29億96百万円、売上債権の減少2億23百万円及び仕入債務の増加19億円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動の結果使用した資金は、27億62百万円(前連結会計年度は16億67百万円の支出)となりました。この主な要因は、投資有価証券の売却及び償還による収入3億89百万円及び固定資産の取得による支出22億71百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動の結果使用した資金は、75億94百万円(前連結会計年度は42億75百万円の収入)となりました。この主な要因は、短期借入金の減少額59億15百万円、長期借入金の返済による支出6億1百万円及び配当金の支払額8億15百万円等によるものです。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりです。
2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期
自己資本比率(%)51.252.949.152.1
時価ベースの自己資本比率(%)34.334.649.361.2
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)3.413.9△11.40.4
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)12.34.6△9.9121.2

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
a.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
b.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式を除く)により算出しています。
c.営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用し、利払いは同計算書の利息の支払額を使用しています。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている借入金、社債及びコマーシャル・ペーパーの合計額を対象としています。
③ 生産、受注及び販売の実績
販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円)
セグメントの名称販売高前年同期比増減率(%)
エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)75,335+0.4
エネルギーソリューション事業(BtoB事業)220,427△12.7
非エネルギー事業21,145+3.2
その他・調整額210△8.2
連結合計317,118△8.9

(注) セグメント間の取引については相殺消去しています。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 概観
当社は、資本効率を重視した企業価値経営への転換を進めており、長期的な株主価値の向上を重要な経営課題と位置付けています。この方針のもと、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの動向を総合的に検討する際には、ROE(自己資本利益率)を重要な経営指標とし、第三次中期経営計画においてもROE8%以上を財務目標として掲げています。
ROEを向上させるためには、適正な資本規模の維持と、各事業における収益性および安定性の向上という両輪の取り組みが不可欠であると認識しています。当社グループは、財務の健全性を維持しつつ、株主還元と成長投資の最適なバランスを図ることで、株主資本コストを上回るROEを持続的に実現できる事業ポートフォリオへの転換を進めていきます。
なお2025年3月期からは、グループ各社を対象に資産効率の改善を目的としたROA(総資産利益率)改善施策を開始しています。ROEはROAに財務レバレッジを乗じた指標であるため、ROAの改善はROEの向上にも直結します。今後も、収益力の強化と資産効率の改善を両立させることで、企業価値のさらなる向上に取り組んでいきます。
また、第三次中期経営計画においては、引き続き収益性の高い事業への積極的な投資を推進する方針です。特に、「国内事業基盤の再整備」および「リテールサービス戦略の強化」に資する事業・案件への選択的な投資を通じて、持続的な成長と企業価値の最大化を目指していきます。
② 経営者による財政状態の分析
流動資産
当連結会計年度末における流動資産の残高は628億62百万円となり、前連結会計年度末と比較して25億47百万円減少しました。
減少した主な要因は、売上債権の減少等があったためです。
固定資産
当連結会計年度末における固定資産の残高は430億72百万円となり、前連結会計年度末と比較して2百万円増加しました。
増加した主な要因は、固定資産の減価償却による減少があった一方で、繰延税金資産の増加等があったためです。
流動負債
当連結会計年度末における流動負債の残高は432億48百万円となり、前連結会計年度末と比較して34億74百万円減少しました。
減少した主な要因は、短期借入金の減少等があったためです。
固定負債
当連結会計年度末における固定負債の残高は74億55百万円となり、前連結会計年度末と比較して9億85百万円減少しました。
減少した主な要因は、長期借入金及び繰延税金負債の減少等があったためです。
純資産
当連結会計年度末における純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益31億53百万円及び利益剰余金の配当による減少8億15百万円等により552億30百万円となり、前連結会計年度末と比較して19億15百万円の増加となりました。
以上により、自己資本比率は前連結会計年度末と比較して3.0ポイント増加し、52.1%となりました。
③ 経営者による経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度における経営成績は、売上高3,171億18百万円(前連結会計年度比8.9%減)、営業利益40億9百万円(前連結会計年度は営業損失7億11百万円)、経常利益44億83百万円(前連結会計年度は経常利益93百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益31億53百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失10億39百万円)となりました。
売上高
当連結会計年度及び前連結会計年度におけるセグメント別の売上高及びその増減は以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度増減
エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)75,02075,335+315
エネルギーソリューション事業(BtoB事業)252,544220,427△32,116
非エネルギー事業20,48821,145+656
その他・調整額229210△18
連結合計348,282317,118△31,164

セグメント別の売上高の分析は、① 財政状態及び経営成績の状況に記載のとおりです。
なお、その他・調整額の売上高は、当社が管理している不動産賃貸収入に係る売上であり、2億10百万円(前連結会計年度比8.2%減)となりました。
売上総利益
当連結会計年度の売上総利益は391億77百万円(前連結会計年度比21.0%増)となりました。これは主に、電力事業における市場連動型プランへの移行に伴う差益の改善等が影響したことによります。
販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は351億68百万円(前連結会計年度比6.3%増)となりました。これは主に、人件費やIT関連投資及び資本政策等に係る支払手数料等が増加したことによります。
営業利益
当連結会計年度及び前連結会計年度におけるセグメント別の営業利益又は営業損失(△)及びその増減は以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度増減
エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)8271,019+192
エネルギーソリューション事業(BtoB事業)△2,5692,071+4,640
非エネルギー事業894677△216
その他・調整額135240+104
連結合計△7114,009+4,721

セグメント別の営業利益の分析は、① 財政状態及び経営成績の状況に記載の通りです。
なお、その他・調整額の営業利益は、当社が管理している不動産賃貸収入に係る売上に加えて、セグメント間消去取引、各報告セグメントに配分されていない全社費用が含まれており、2億40百万円(前連結会計年度比77.0%増)となりました。これは主に、人件費やIT関連投資及び資本政策等に係る支払手数料が増加したこと等によります。
営業外収益及び営業外費用
当連結会計年度の営業外収益は8億81百万円(前連結会計年度比16.7%減)となりました。これは主に、為替差益と受取保険金の減少によります。
また、当連結会計年度の営業外費用は4億7百万円(前連結会計年度比61.1%増)となりました。これは主に、為替差損の増加と本社移転費用の発生によります。
経常利益
上記の結果、当連結会計年度の経常利益は44億83百万円(前連結会計年度は経常利益93百万円)となりました。
特別利益及び特別損失
当連結会計年度の特別利益は、29百万円(前連結会計年度比87.0%減)となりました。これは主に、投資有価証券売却益の減少によります。
また、当連結会計年度の特別損失は9億87百万円(前連結会計年度比153.3%増)となりました。これは主に、子会社株式売却損の発生によります。
税金等調整前当期純利益
上記の結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は35億25百万円(前連結会計年度は税金等調整前当期純損失70百万円)となりました。
法人税等
当連結会計年度の法人税等は3億70百万円で、前連結会計年度の9億61百万円から5億91百万円減少となりました。その要因は、業績回復による繰越欠損金の回収可能性の見直しにより法人税等調整額を計上したこと等によります。
親会社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は31億53百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失10億39百万円)となりました。
④ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
ⅰ キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローの状況・分析・検討内容は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しています。
ⅱ 資金需要
当社グループでは、今後、第三次中期経営計画に掲げる「脱炭素社会に対応した事業構造への転換」のため、再生可能エネルギーや廃棄物再資源化等の新規事業開発、M&Aや営業権の買収のための投資など、継続的な資金需要が見込まれています。それらを実行するための資金調達にあたりましては、社債の発行、新たな借入金、自己株式の活用等の状況に応じて多様な資金調達ができるよう体制を整えています。
ⅲ 財務政策
当社グループは現在、運転資金については、当社及び一部を除く連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入し、各社における余剰資金を当社へ集中し一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っています。借入による資金調達に関しては、一時的な不足資金は、金融機関からの短期借入を行っています。また長期的な資金の需要に対しては必要に応じて金融機関からの長期借入等を行っています。
⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。連結財務諸表の作成にあたり、期末時点の状況をもとに、種々の見積りと仮定を行っていますが、それらは連結財務諸表に影響を及ぼします。連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目・事象は以下のとおりです。
繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しています。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。
将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合は、回収懸念額の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、当期純損益が変動する可能性があります。
固定資産の減損
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しています。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討していますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
貸倒引当金
当社グループは、売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収の可能性を勘案し回収不能見込額を計上しています。
取引先の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。

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