有価証券報告書-第86期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/24 11:13
【資料】
PDFをみる
【項目】
154項目
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、企業業績が、半ばまでは高い水準を維持したものの、後半は消費増税前のかけ込み需要の反動減や大型台風、新型コロナウイルスの影響もあり下振れしました。家計面では、消費増税に加え、同ウイルスの影響により消費が落ち込みました。先行きについては、国内外における感染者数の拡大により、政府から緊急事態宣言が発出され、多数の企業が事業運営を縮小または休止せざるを得ず、外出自粛等により家計の消費活動が落ち込むなど、社会全体の経済活動が停滞する状況が継続しています。
国内エネルギー業界においては、原油価格、プロパンCPともにOPECプラスの減産協議決裂と同ウイルスの影響により3月に急落しました。国内需要においては、少子高齢化の進展、省エネ機器の普及、ライフスタイルの変化等に加え、冬場に平均気温が平年を上回る日が続いたことから、個々の家庭・業務用プロパンガスの販売量は減少しています。
このような環境の中、当社は「第一次中期経営計画~総合エネルギーサービス企業グループへの進化~」の最終年度となる当連結会計年度において、石油・ガス事業の収益基盤強化のため、営業権買収等のM&Aを積極的に推進するとともに、グループ収益構造改革を目指した非石油・ガス事業の拡大のための積極投資に取り組みました。
また、当連結会計年度は、事業の選択と集中を進め、シナネンエコワーク株式会社の保険事業売却、ミライフ西日本株式会社が保有する京都市の不動産売却のほか、当社の政策保有株式の売却等により、30億55百万円の特別利益を計上いたしました。
その結果、当連結会計年度の業績については、売上高2,370億36百万円(前年同期比3.1%減)、営業利益24億54百万円(前年同期比38.5%増)、経常利益22億3百万円(前年同期比2.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益29億89百万円(前年同期比88.2%増)となりました。
セグメント別の事業の経過及び成果は以下のとおりです。
『エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)』においては、石油・ガス事業では、少子高齢化の進展により全体の需要が減少傾向の中、引き続き営業権買収等のМ&Aを中心とする収益基盤の強化と拡大に取り組みました。また、「ミライフでんき」の拡販を北海道、東北、関東エリアで進めたほか、新たに2020年4月から関西、北陸、中部エリアでも販売をスタートします。さらに、関東エリアではリフォーム需要を取り込むため、2店目となる水回りリフォーム専門店をオープンし、住まいと暮らしの事業拡大にも努めました。
以上の結果、当連結会計年度におけるエネルギー卸・小売周辺事業の売上高は722億71百万円(前年同期比7.0%減)、営業利益は7億66百万円(前年同期比148.6%増)となりました。
『エネルギーソリューション事業(BtoB事業)』においては、石油事業では全体の需要は減少している中、市況の変化に対応した仕入・販売施策を実施するとともに、物流機能を強化した結果、前年を上回る販売数量と利益を確保しました。また、船舶用燃料の販売も好調に推移し利益に大きく貢献しました。電力事業では、電源構成の最適化に取り組んだことで前連結会計年度を上回る利益を達成しました。また、新たな事業展開としてアジアでの再生可能エネルギー事業、国内外でのエネルギーソリューション事業を推進し、韓国にて90MW相当の大型陸上風力発電事業に参画を決定しました。さらに、新型マイクロ風車関連事業を開始し、その展開を図るため、2020年2月にSinagy Revo株式会社を設立しました。同社の新型マイクロ風車は、静音性と微風でも高効率な発電ができることを特徴にしており、国内外で新型マイクロ風車を利用した新たな市場を創出していきます。
以上の結果、当連結会計年度におけるエネルギーソリューション事業の売上高は1,491億41百万円(前年同期比2.3%減)、営業利益は8億19百万円(前年同期比98.0%増)となりました。
『非エネルギー及び海外事業』においては、自転車事業のシナネンサイクル株式会社は、自社小売店舗「ダイシャリン」において、店舗のスクラップ&ビルドを進め、ショッピングモールや大手スーパー店内に出店しましたが、市場縮小の影響を埋めることができませんでした。卸売では、販売店向けには新しいプライベートブランド車が好調だったものの、小売業や外食業向けの宅配用の需要が低調でした。
シェアサイクル事業のシナネンモビリティPLUS株式会社は、首都圏を中心に大手コンビニエンスストアのほか、地方自治体、ドラッグストアや不動産会社とも連携し、ステーションの開設を進め、3月末現在で約1,200カ所のステーションに、6,000台を超える自転車を設置しました。これは、シェアサイクル事業者としては日本有数の規模になります。
環境・リサイクル事業のシナネンエコワーク株式会社は、大型台風により発生した廃木材や倒木の処理等、被災地の要請に協力したほか、積極的に新規の廃木材排出顧客開拓を行いましたが、複数燃料供給先のバイオマス発電プラントの故障による稼働停止の影響を受けました。
抗菌事業の株式会社シナネンゼオミックは、繊維向けの抗菌剤が北米市場を中心に順調であったほか、衛生材料向けや飲料水向けの抗菌剤、消臭剤も好調を維持しました。また、新型コロナウイルスの影響が拡大する中、2月以降アメリカ向けを中心に、マスク、手術衣等向けの抗菌剤の受注が大きく伸び始めています。そのため、人員体制の見直しと設備増強による増産体制の構築を進めております。システム事業の株式会社ミノスは、主力のLPガス販売管理システムは顧客数を増やしましたが、処理改善のためのシステム開発費用がかさみました。電力自由化に対応する顧客管理システム(電力CIS)が引き続き好調を維持し、取扱件数は年度当初の約2倍にまで拡大しました。
建物維持管理事業のタカラビルメン株式会社は、病院、斎場の運営支援業務が引き続き堅調に推移しましたが、スポット工事が想定を下回りました。一方、集合住宅向け設備工事・リフォーム工事等が収益化しました。
ブラジルのバイオマス事業では、多年草CAPIMを活用した民生用炭は、2018年12月の販売開始以降、現地最大手のスーパーマーケットでの取扱い店舗を徐々に増やしていますが、当初の計画から遅延しています。
以上の結果、当連結会計年度における非エネルギー及び海外事業の売上高は154億15百万円(前年同期比9.9%増)、新規事業の投資を先行させたため50百万円の営業損失(前期は営業損失1億84百万円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物は、73億85百万円(前連結会計年度末比15.8%減)となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動の結果得られた資金は、5億69百万円(前年同期は52億14百万円の収入)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益が49億87百万円、減価償却費が29億32百万円、投資有価証券売却益が17億24百万円、たな卸資産の増加が17億92百万円、及び仕入債務の減少が34億62百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動の結果使用した資金は、10億94百万円(前年同期は13億2百万円の支出)となりました。この主な要因は、固定資産の取得による支出28億50百万円、新規連結子会社取得による支出11億30百万円、投資有価証券の売却による収入24億20百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動の結果使用した資金は、7億78百万円(前年同期は22億56百万円の支出)となりました。この主な要因は、短期借入金の増加額7億40百万円、長期借入金の返済による支出6億59百万円及び、配当金の支払額8億13百万円等によるものです。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりです。
2017年3月期2018年3月期2019年3月期2020年3月期
自己資本比率(%)48.350.351.653.1
時価ベースの自己資本比率(%)26.130.325.131.4
キャッシュ・フロー
対有利子負債比率(年)
7.32.01.818.2
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)16.743.544.65.1

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
a.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
b.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式を除く)により算出しています。
c.営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用
し、利払いは同計算書の利息の支払額を使用しています。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されて
いる借入金、社債及びコマーシャル・ペーパーの合計額を対象としています。
③生産、受注及び販売の実績
販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比増減率(%)
エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)72,271△7.0
エネルギーソリューション事業(BtoB事業)149,141△2.3
非エネルギー及び海外事業15,4159.9
調整額2088.1
合計237,036△3.1

(注)上記金額には、消費税等が含まれていません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①概観
当社の経営者は、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの動向を検討するうえで、ROE(自己資本利益率)を重要な指標として第二次中期経営計画においても達成すべき定量目標と位置付けています。
ROEを重要な経営指標としている理由は次のとおりです。当社は、2014年8月に経済産業省より公表されたいわゆる「伊藤レポート」に基づき、資本効率を意識した企業価値経営への転換を図り、長期的な株主価値の向上に結び付いていくべきであると考えています。第一次中期経営計画の最終年度(2020年3月期)におけるROEの目標数値は6.0%としていました。投資有価証券売却益や事業譲渡益等の特別利益があり、ROEが6.0%を超えることとなりました。
第二次中期経営計画では、エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)におけるM&Aや営業権買収を引き続き実施し、エネルギーソリューション事業(BtoB事業)では、海外の再生可能エネルギー事業への投資や新型マイクロ風車関連事業等への投資が継続します。また、非エネルギー及び海外事業では、シェアサイクル事業への投資が継続し、環境・リサイクル事業、抗菌事業、システム事業でも事業基盤強化や新規事業開発のための投資が見込まれます。建物維持管理事業では、関東エリアで強固な事業基盤を構築するためのM&Aや設備関連事業の拡大を図ってまいります。
このような戦略的投資が実施されている中、第二次中期経営計画では、ROE6.0%以上を定量目標とし、持続的にROE6.0%以上を生み出せる事業構造の確立を目指します。
重要な経営指標の推移は下記のとおりです。
2017年3月期2018年3月期2019年3月期2020年3月期
営業利益(億円)29331724
ROE(%)5.25.93.46.3
売上高当期純利益率(%)1.21.20.61.3
総資産回転率(回)2.22.52.72.6
財務レバレッジ(倍)2.02.02.01.9

②経営者による財政状態の分析
流動資産
当連結会計年度末における流動資産の残高は443億23百万円となり、前連結会計年度末と比較して9億76百万円減少いたしました。
減少した主な要因は、現金及び預金が13億2百万円、受取手形及び売掛金が11億81百万円、その他に含まれている未収入金が14億82百万円減少し、仕掛品が23億22百万円増加したことによるものです。
固定資産
当連結会計年度末における固定資産の残高は462億87百万円となり、前連結会計年度末と比較して4億74百万円増加いたしました。
その主な要因は、有形固定資産が16億42百万円増加し、投資有価証券が14億58百万円減少したことによります。
流動負債
当連結会計年度末における流動負債の残高は314億34百万円となり、前連結会計年度末と比較して17億93百万円減少いたしました。
減少した主な要因は、原油価格・プロパンCPが下落したことにより、支払手形及び買掛金が33億74百万円減少したこと等によるものです。
固定負債
当連結会計年度末における固定負債の残高は103億54百万円となり、前連結会計年度末の104億95百万円と比較して大きな増減はありませんでした。
純資産
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益により利益剰余金が29億89百万円増加したこと及び配当金の支払による減少等により、488億21百万円となり前連結会計年度末と比較して14億33百万円増加しました。
以上により、自己資本比率は前期と比較して1.5ポイント上昇し、53.1%となりました。
③経営者による経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度における経営成績は、売上高2,370億36百万円(前年同期比3.1%減)、営業利益24億54百万円(前年同期比38.5%増)、経常利益22億3百万円(前年同期比2.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益29億89百万円(前年同期比88.2%増)となりました。
売上高
当連結会計年度及び前連結会計年度におけるセグメント別の売上高及びその増減は以下のとおりです。
(単位:百万円)
前期当期増減
エネルギー卸・小売周辺事業77,67972,271△5,407
エネルギーソリューション事業152,662149,141△3,521
非エネルギー及び海外事業14,03215,4151,382
その他・調整額19320815
連結合計244,567237,036△7,531

エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)の売上高が減少した要因は、新たにグループ化した三河品川燃料株式会社の売上高が増加したが、平年よりも冬場の平均気温が高かったため、石油(主に灯油・ガス)の販売数量が前連結会計年度を下回ったことに加え、原油価格・プロパンCPが年度後半から大きく下落し、販売価格が低下したことによります。
エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)においては、国内エネルギー業界は、人口減少や省エネ機器の普及等、今後とも外部環境は厳しい状況が続きますが、引き続きM&Aや営業権買収により、石油・ガスの卸・小売の事業基盤の拡大に取り組んでまいります。
エネルギーソリューション事業(BtoB事業)の売上高が減少した要因は、電力事業において、電力販売が好調で販売数量を伸ばしたが、石油事業が販売数量は前連結会計年度を上回ったものの、原油価格の下落により販売単価が低下したこと等によります。
エネルギーソリューション事業(BtoB事業)においては、国内エネルギー事業の環境が厳しくなる中、軽油や灯油等で川下分野を開拓していくこと、環境配慮型電力の拡販によりシェアアップを図るほか、アジアを中心とする風力発電事業等の再生可能エネルギー事業や新型マイクロ風車関連事業に代表される新規事業の開発に取り組んでまいります。
非エネルギー及び海外事業の売上高が増加した要因は、環境・リサイクル事業のシナネンエコワーク株式会社の白岡リサイクルセンター(2018年10月に操業開始)が通期で寄与したこと、シェアサイクル事業のシナネンモビリティPLUS株式会社がステーションと電動アシスト自転車の設置数を順調に伸ばしたこと、建物維持管理事業で集合住宅向けの事業が順調に伸びたこと等によります。
その他・調整額は、当社の不動産賃貸収入です。
売上総利益
当連結会計年度の売上総利益は、327億72百万円となり、前連結会計年度から25億円増加しました。その主な要因は、エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)、エネルギーソリューション事業(BtoB事業)ともに、前連結会計年度と比較して石油・ガスの差益単価が改善したこと等によります。
販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、303億18百万円で、前連結会計年度の285億円から18億17百万円増加しています。増加した主な要因は、新たにグループ化した三河品川燃料株式会社の販売費及び一般管理費が増加したこと、引き続きシェアサイクル事業への投資を実施していること、運送業界の人件費上昇等による運送費の増加、新規事業開発に係る支払手数料等の増加などによります。
営業利益
当連結会計年度及び前連結会計年度におけるセグメント別の営業利益及びその増減は以下のとおりです。
(単位:百万円)
前期当期増減
エネルギー卸・小売周辺事業308766458
エネルギーソリューション事業414819405
非エネルギー及び海外事業△184△50133
その他・調整額1,233918△315
連結合計1,7712,454682

エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)の営業利益が増加した要因は、前連結会計年度の不適切な会計処理にかかる損失9億37百万円が消失した一方、冬場に平年より高い気温が続いたことにより石油・ガスの販売数量の減少、運送費や支払手数料等の物流費のコスト増等によります。
エネルギーソリューション事業(BtoB事業)の営業利益が増加した要因は、石油事業では船舶用燃料が好調であったこと、電力事業において安定した価格で電力を調達できたことや低CO2電力等環境対応の販売が好調だったこと等によります。
非エネルギー及び海外事業の営業利益が増加した要因は、シナネンモビリティPLUS株式会社のシェアサイクル事業への先行投資によるコスト増があった一方、環境・リサイクル事業のシナネンエコワーク株式会社の白岡リサイクルセンターが通期で寄与したこと、システム事業の株式会社ミノスの電力CISが引き続き好調を維持したこと、建物維持管理事業の集合住宅向けの事業が好調であったこと、空調工事事業のシナネンファシリティーズ株式会社の全館空調工事が好調であったこと等によります。
営業外収益及び営業外費用
当連結会計年度の営業外収益は、7億18百万円で、前連結会計年度の7億15百万円とほぼ同額となりました。
また、当連結会計年度の営業外費用は、9億68百万円で、前連結会計年度の3億27百万円から、6億40百万円増加しました。その主な要因は、前期末に判明したミライフ西日本株式会社での不適切な会計処理により発生した債権に対し、貸倒引当金を6億円積み増したことによる貸倒引当金繰入額の計上によります。
経常利益
当連結会計年度の経常利益は、上記営業利益、営業外収益及び営業外費用により22億3百万円となり、前連結会計年度の21億58百万円から44百万円増加しました。
特別利益及び特別損失
当連結会計年度の特別利益は、30億55百万円で、前連結会計年度の15億39百万円から、15億16百万円増加しました。資産効率化を目的とした投資有価証券売却益を17億29百万円、ミライフ西日本株式会社が保有する京都市の不動産売却益を3億78百万円、事業の選択と集中を進めシナネンエコワーク株式会社の保険事業を売却した事業譲渡益を4億50百万円、三河品川燃料株式会社の株式の段階取得に係る差益を4億77百万円計上したこと等によります。
また、当連結会計年度の特別損失は、2億71百万円で、前連結会計年度の4億91百万円から2億20百万円減少しました。減損損失が1億34百万円減少したこと、前連結会計年度は損害補償損失が88百万円計上されていたこと等によります。
税金等調整前当期純利益
上記の結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は49億87百万円で、前連結会計年度の32億6百万円から、17億81百万円増加しました。
法人税等
当連結会計年度の法人税等は19億88百万円で、前連結会計年度の16億18百万円から、3億70百万円増加しました。税金等調整前当期純利益に対する負担率は、当連結会計年度が39.9%、前連結会計年度が50.5%と、10.6ポイント減少しました。その要因は、前連結会計年度では赤字幅を増やしたグループ企業があったことと、繰延税金資産が計上できない貸倒引当金が発生したこと等によります。
親会社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は29億89百万円で、前連結会計年度の15億88百万円から、14億1百万円増加しました。
④経営者によるキャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末の87億68百万円に比べ、13億83百万円減少し、73億85百万円となりました。先行投資による仕掛品の増加や投資活動による支払いによります。
営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度末において、営業活動で得られた資金5億69百万円で、前連結会計年度と比較して46億45百万円減少しました。
当連結会計年度で得られた資金5億69百万円の主な内容は、税金等調整前当期純利益で49億87百万円、減価償却費で29億32百万円、投資有価証券売却益で17億24百万円を計上し、たな卸資産の増加で17億92百万円、仕入債務の減少で34億62百万円資金が減少したこと等によります。
投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度末において、投資活動の結果使用した資金は10億94百万円で、前連結会計年度と比較して2億8百万円減少しました。
当連結会計年度で使用した10億94百万円の主な内容は、固定資産の取得による支出が28億50百万円、子会社株式の取得による支出が11億30百万円あった一方、投資有価証券の売却による収入が24億20百万円あったこと等によります。
財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度末において、財務活動の結果使用した資金は7億78百万円で、前連結会計年度と比較して14億77百万円減少しました。
当連結会計年度で使用した7億78百万円の主な内容は、配当金の支払が8億13百万円、長期借入金の返済が6億59百万円、短期借入金の増加額が7億40百万円あったこと等によります。
なお、キャッシュ・フロー指標の推移は下記のとおりです。
2017年3月期2018年3月期2019年3月期2020年3月期
自己資本比率(%)48.350.351.653.1
時価ベースの自己資本比率(%)26.130.325.131.4
キャッシュ・フロー
対有利子負債比率(年)
7.32.01.818.2
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)16.743.544.65.1

当連結会計年度末における連結ベースの資金は73億85百万円となりました。前連結会計年度から13億83百万円減少しておりますが、M&Aや営業権の買収、海外での再生可能エネルギー事業、新型マイクロ風車関連事業等の新規事業開発のための積極投資等、今後とも第二次中期経営計画に掲げる「資本効率の改善」や「持続的成長を実現する投資の実行」のために継続的な資金需要が見込まれています。
それらを実行するための資金調達にあたりましては、韓国の大型陸上風力発電事業ではプロジェクトファイナンスによる資金調達を進めるほか、社債の発行、新たな借入金、自己株式の活用等状況に応じて多様な資金調達ができるよう体制を整えています。
⑤重要な会計上の見積り及び見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。連結財務諸表の作成にあたり、期末時点の状況をもとに、種々の見積りと仮定を行っていますが、それらは連結財務諸表に影響を及ぼします。連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目・事象は以下のとおりです。
なお新型コロナウイルス感染症による当連結会計年度における影響は、ほとんど見られませんでした。
会計上の見積りを行うに際し、同感染症が今後の見通しに与える影響について検討した結果、当社グループの主力事業である、エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)、エネルギーソリューション事業(BtoB事業)においては、生活に必要なエネルギーの供給事業のため、消費量が大きく変動することが少なく、影響は限定的であり、見積りに重要な影響を与える変動は見込まれていません。
繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しています。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。
将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合は、回収懸念額の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、当期純損益額が変動する可能性があります。
固定資産の減損
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
貸倒引当金
当社グループは、売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収の可能性を勘案し回収不能見込額を計上しています。
取引先の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
⑥第二次中期経営計画(2020年度~2022年度)の概要
計画スローガン
Challenging New Worlds with Big Sky-thinking ~大胆な発想で新しい世界への挑戦~
計画方針
持続的な成長を続ける組織となるための事業構造改革
定性目標
1)資本効率の改善
既存事業の利益率の向上策に加え、低効率資産の活用・売却のほか、事業の選択と集中を強力に推進します。
2)持続的な成長を実現する投資
①投資の優先順位付けの明確化
・既存事業の収益基盤強化のための投資(M&A)のほか、建物維持管理事業の拡大、再生可能エネルギー
事業への投資、新規事業開発を積極的に推進します。
②基幹システムの整備:DXによる基幹システムの高度化
・競争力の維持・強化を図るため、デジタルトランスフォーメーション(DX)※を推進し、環境変化に対応
した基幹システムの高度化を目指します。
3)社員の考え方・慣習・行動様式の変革
働き方改革をさらに推し進め、人材登用や適材適所の人材配置に加え、自由闊達な社内風土を醸成し、アント
レプレナーシップ(起業家精神)を持った社員を育成します。
2022年度(2023年3月期)数値目標
「ROE6.0%以上」を定量目標とし、持続的に「ROE6.0%以上」を生み出す事業構造の確立
注)この定量目標は、第三次中期経営計画(2023年度から2025年度まで)における、更なるROEの向上に向け
たマイルストーン(中間達成目標)としての位置づけです。
※デジタルトランスフォーメーションとは、当社グループでは、「抜本的に業務を見直し、高度なデジタル化を
行うことで効率化を実現し、生産性を高めること」と定義しています。
セグメント戦略
セグメントごとの主な戦略は次の通りです。
【BtoC事業】
1)石油・ガス事業の事業基盤維持拡大のため、営業権買収等のM&Aによるシェア拡大
2)物流アライアンスの推進、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)を活用した業務効率化
3)ガスと電気のセット販売の推進や取次店方式等を活用した電力販売の強化
4)水回りリフォームやアフターFIT(Feed-in Tariff:固定価格買取制度)商品の拡充等で、住まいと暮ら
し事業の販売推進
【BtoB事業】
1)石油事業では、軽油販売や灯油宅配等の川下事業強化による利益率向上
2)電力事業では、取次店開拓や法人向け低CO2等の新メニュー拡充による販売拡大
3)PV関連メンテナンス事業では、製販一体化による新商材、新販路の開発
4)国内外での新型マイクロ風車関連事業(製造販売)の開発
5)アジアを中心とした風力発電事業等の再生可能エネルギー事業の開発
【非エネルギー及び海外事業】
1)自転車事業:プライベートブランドの拡販、小売店ダイシャリンの収益構造改革
2)シェアサイクル事業:ターゲットを絞った既存エリアでの深耕とデータを活用した運営の効率化
3)環境・リサイクル事業:リサイクル事業の収益安定・効率化及び新たなバイオマス燃料事業の開発
4)抗菌事業:抗菌・消臭の総合ソリューション事業への変革及び鉛吸着剤等の新規事業開発
5)システム事業:主要機能強化による顧客件数の伸長とIoTを活用した新規事業開発
6)建物維持管理事業:関東全域への事業エリア拡大及び設備工事・保守事業への展開
株主還元・配当方針
連結配当性向30%以上を目安に安定的な配当を実施してまいります。
2016年度2017年度2018年度2019年度
1株あたり配当金100.0円75.0円75.0円75.0円
1株あたり当期純利益200.26円231.13円146.00円274.84円
連結配当性向49.9%32.4%51.4%27.3%

注:2016年度は創業90周年記念配当25.0円を含んでおります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。