有価証券報告書-第103期(平成30年1月1日-平成30年12月31日)

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2019/03/28 16:41
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度(2018年1月1日から2018年12月31日まで)における経済環境は、米国では良好な雇用・所得環境を背景に個人消費が堅調に推移し、景気の拡大が持続しました。欧州も、景気は緩やかに回復しました。わが国では、企業収益と個人消費が堅調に推移したことにより、景気の回復基調が続きました。しかしながら、世界的な貿易摩擦の激化懸念により、先行きの不透明感が拭えない状況にあります。
このような状況のもと、当社グループは、2017年を起点とする4ヵ年の中期経営計画「中計'17」の目標達成に向けて、北米市場の商品力強化と増販に向けた体制強化、商品ミックスの最適化、開発力・技術力の進化、ブランド力の向上と効率的な供給体制の構築などに取り組みました。
その結果、当連結会計年度の当社グループの売上高は3,932億20百万円(前年度比117億79百万円減、2.9%減)、営業利益は423億90百万円(前年度比29億18百万円減、6.4%減)、経常利益は383億79百万円(前年度比17億87百万円減、4.5%減)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、製品補償対策費、製品補償引当金繰入額及び減損損失を特別損失として計上したことにより、105億53百万円(前年度比49億23百万円減、31.8%減)となりました。
なお、売上高の前年度比には、前年度末に実施した化工品事業(建築用免震ゴム事業を除く)及び硬質ウレタン事業の譲渡による影響額242億65百万円が含まれております。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
(イ) タイヤ事業
北米市場における市販用タイヤについては、大口径ライトトラック用タイヤとトラック・バス用タイヤの拡販に取り組んだことにより、販売量、売上高ともに前年度を上回りました。欧州市場における市販用タイヤについては、市場全体で販売が順調に推移したことにより、販売量、売上高ともに前年度を上回りました。
新車用タイヤにおいては、当社製品装着車種の販売が好調であったことなどにより、販売量、売上高ともに前年度を上回りました。
国内市販用タイヤにおいては、前年に値上げ前の駆け込み需要の影響があったことにより、販売量は前年度を下回りましたが、値上げの効果等により、売上高は前年度並みとなりました。
その結果、タイヤ事業の売上高は3,416億94百万円(前年度比145億97百万円増、4.5%増)、営業利益は468億79百万円(前年度比8億32百万円増、1.8%増)となりました。
(ロ) 自動車部品事業
防振ゴムの売上高は当社製品装着車種の増加により前年度を上回りましたが、シートクッションの売上高は当社製品装着車種の減少により前年度を下回りました。
その結果、自動車部品事業の売上高は514億66百万円(前年度比263億94百万円減、33.9%減、事業譲渡による影響額242億65百万円減を含む)となり、事業譲渡及び新製品の収益性の影響などにより、営業損失は45億37百万円(前年度は8億51百万円の損失)となりました。
(注) 前連結会計年度末において、化工品事業(建築用免震ゴム事業を除く)及び硬質ウレタン事業を譲渡したことに伴い、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの名称を「ダイバーテック事業」から「自動車部品事業」へ変更しております。上述における自動車部品事業の前年度比増減については、ダイバーテック事業(化工品事業及び硬質ウレタン事業を含む。)に対するものを記載しております。
(ハ) 当社免震ゴム問題に係る製品補償対策費及び製品補償引当金繰入額の状況
2015年12月期において、出荷していた製品の一部が国土交通大臣認定の性能評価基準に適合していない等の事実が判明いたしました。
第4四半期決算において、状況が進捗し算定可能となったことにより、交換用の免震製品代金や改修工事費用43億33百万円、補償費用等2億58百万円、諸費用6億9百万円(主として、免震ゴム対策統括本部人件費等)を計上した結果、175億29百万円(製品補償対策費72億89百万円、製品補償引当金繰入額102億39百万円)を特別損失として計上しております。
現時点で合理的に金額を見積もることが困難なもので、今後発生する費用(主として、営業補償や遅延損害金等の賠償金、追加で判明する改修工事費用の金額が既引当額を超過する場合の費用等)がある場合には、翌年度以降の対処進行状況等によって、追加で製品補償引当金を計上する可能性があります。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は4,693億81百万円となり、前年度末に比べ44億94百万円減少しました。これは、主として、現金預金やたな卸資産等が増加した一方、株価下落等により投資有価証券が減少したことによります。
また、負債は3,121億30百万円となり、前年度末に比べ20億69百万円増加しました。これは、主として、免震問題に係る対応の進捗により製品補償引当金が減少したことや社債が減少した一方、コマーシャル・ペーパーや長期借入金等が増加したことによります。なお、有利子負債は1,373億27百万円となり、前年度末に比べ173億64百万円増加しました。
当連結会計年度末の純資産は1,572億51百万円となり、前年度末に比べ65億63百万円減少しました。これは、主として、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金が増加した一方、株価下落等によりその他有価証券評価差額金、円高の影響により為替換算調整勘定が減少したことによります。
この結果、自己資本比率は32.5%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、営業活動による収入が190億63百万円となり、投資活動による支出が284億28百万円となったため、純現金収支(フリー・キャッシュ・フロー)は93億64百万円のマイナスとなりました。財務活動においては128億29百万円の収入となりました。以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、これら収支に為替換算差額の減少額を合わせ304億67百万円となり、前年度末と比べて25億80百万円増加しました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、製品補償関連の支払やたな卸資産の増加等の減少要因があったものの、減価償却費や税金等調整前当期純利益等の増加要因により、190億63百万円の収入(前年度比56億32百万円増、41.9%増)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入等があったものの、設備投資に伴う有形固定資産の取得による支出等があり、284億28百万円の支出(前年度比177億94百万円増、167.3%増)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払や社債の償還等があったものの、コマーシャル・ペーパーの発行や長期借入れによる調達等があり、128億29百万円の収入(前年度は135億13百万円の支出)となりました。
④ 生産、受注及び販売の状況
(イ) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産金額(百万円)前年度比(%)
タイヤ事業361,6774.2
自動車部品事業42,668△29.3
合計404,346△0.8

(注) 1 金額は、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(ロ) 受注状況
当社グループは製品の性質上、原則として需要見込生産方式を採っております。
(ハ) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売金額(百万円)前年度比(%)
タイヤ事業341,6934.5
自動車部品事業51,466△33.9
その他60△14.2
合計393,220△2.9

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(注) 前連結会計年度末において、化工品事業(建築用免震ゴム事業を除く)及び硬質ウレタン事業を譲渡したことに伴い、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの名称を「ダイバーテック事業」から「自動車部品事業」へ変更しております。上述における自動車部品事業の前年度比増減については、ダイバーテック事業(化工品事業及び硬質ウレタン事業を含む。)に対するものを記載しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積もり
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの連結会計年度の経営成績等は、次のとおりであります。
なお、当社グループの経営に影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(イ) 売上高
主にタイヤ事業において、北米市場の商品力強化と増販に向けた体制強化、市場動向に応じた商品ミックス最適化等により、売上高は堅調に推移しましたが、前連結会計年度末に実施した化工品事業(建築用免震ゴム事業を除く)及び硬質ウレタン事業の譲渡による影響により、売上高は3,932億20百万円(前年度比117億79百万円減、2.9%減)となりました。
(ロ) 営業利益
北米市場や欧州市場でのタイヤ販売量の増加や商品ミックス最適化等による増益要因もありましたが、広告宣伝や研究開発など将来成長のための費用の増加、ドルなどの為替の円高影響及び自動車部品事業における新商品の収益性の影響等により、営業利益は423億90百万円(前年度比29億18百万円減、6.4%減)となりました。この結果、営業利益率は、10.8%(前年度比0.4ポイント減)となりました。
(ハ) 経常利益
主にドルなどの為替の円高影響等による為替差損の計上により、経常利益は383億79百万円(前年度比17億87百万円減、4.5%減)となりました。
(ニ) 親会社株主に帰属する当期純利益
特別損失として、製品補償対策費、製品補償引当金繰入額及び自動車部品事業の固定資産の減損損失を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は105億53百万円(前年度比49億23百万円減、31.8%減)となりました。
当連結会計年度の財政状態の分析、セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」及び「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載しております。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、持続的な成長を実現するために、事業機能・経営基盤の強化に一層注力し、重点ターゲット領域での着実な成長を目指しております。具体的には、北米市場の商品力強化と増販に向けた体制強化のためToyo Tire North America Manufacturing Inc.をはじめとする工場の生産設備増強や、驚きのある商品を提供する開発力・技術力の進化のため研究開発活動に取り組んでおり、当連結会計年度は、生産設備増強や合理化及び品質向上を中心に285億19百万円、基礎研究技術の強化を中心に12億2万円の設備投資を実施いたしました。これらの投資を含む事業活動に必要な資金は自己資金及び借入金により賄いました。また、キャッシュ・プーリング・システムの導入等により子会社の資金調達並びに資金管理の一元化を図るなど金融収支を改善するとともに、資金調達手段の多様化や長期借入金比率を高めることにより金利変動リスクのヘッジを行っております。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な後発事象)」に記載のとおり、当社は、三菱商事株式会社を割当先とする第三者割当による新株式の発行により、2019年2月12日に509億1百万円の払込手続が完了しております。今後、当該資金を活用して、グローバルの事業基盤の強化に向け、工場設備の増強や付随する技術基盤の強化に取り組んでまいります。翌連結会計年度の設備投資金額は総額533億52百万円を計画しております。これら計画の主な内容・目的につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであります。
④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、中期経営計画「中計’17」のもと、モビリティ分野をビジネスの中核として、グループ全社がワンチームとなって独自ポートフォリオの強みを発揮することにより、「中計’17」の最終年度となる2020年度に売上高4,800億円、営業利益600億円、営業利益率12.5%の達成を目指しております。当連結会計年度は、事業譲渡による影響等もあり、売上高3,932億20百万円、営業利益423億90百万円、営業利益率10.8%となりました。
また、設備投資については、「中計’17」において2017年度から2020年度までの4ヵ年累計で1,280億円を計画しており、2年目である当連結会計年度末までの2ヵ年累計で521億4百万円を実施いたしました。
当社グループは、「中計'17」の目標達成に向けて、北米市場の商品力強化と増販に向けた体制強化、市場動向に応じた商品ミックス最適化、驚きのある商品を提供する開発力・技術力の進化、ブランド力の向上と効率的な供給体制の構築などに、今後、さらに取り組んでまいります。

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