有価証券報告書-第105期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

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2021/03/30 14:07
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度(2020年1月1日から2020年12月31日まで)における経済環境は、米国では新型コロナウイルス感染症対策による行動制限措置が取られたことで景気の下押し圧力が強まりましたが、経済活動の再開に伴い回復基調にあります。欧州では新型コロナウイルス感染症対策で、各国で移動制限や店舗の営業禁止措置が取られ、それに伴う個人消費の急激な悪化により景気は大きく下押ししており、依然として厳しい状況が続くと予想されます。わが国では、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況にありますが、持ち直しの動きがみられました。
このような状況のもと、当社グループは、2017年を起点とする4ヵ年の中期経営計画「中計'17」の目標達成に向けて、北米市場の商品力強化と増販に向けた体制強化、商品ミックスの最適化、開発力・技術力の進化、ブランド力の向上と効率的な供給体制の構築などに取り組みました。
その結果、当連結会計年度の当社グループの売上高は343,764百万円(前年度比33,692百万円減、8.9%減)となり、営業利益は36,328百万円(前年度比2,119百万円減、5.5%減)、経常利益は30,887百万円(前年度比5,757百万円減、15.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は11,682百万円(前年度比12,800百万円減、52.3%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(イ)タイヤ事業
北米市場における市販用タイヤについては、新商品OPEN COUNTRY A/TⅢ(オープンカントリー・エーティー・スリー)や発売以来好評のNITTO Ridge Grappler(ニットー リッジグラップラー)など当社が強みとしている大口径ライトトラック用タイヤやSUV用タイヤに加え、オールシーズンタイヤCELSIUS(セルシアス)の販売が好調につき、販売量、売上高とも前年並みとなりました。
欧州市場における市販用タイヤについては、新型コロナウイルス感染症拡大による需要減少を受け、販売量が前年度を下回るとともに、一部市場では為替及び供給絞り込みの影響もあり、売上高は前年度を大きく下回りました。
新車用タイヤについては、新型コロナウイルス感染症拡大による完成車メーカーの生産調整の影響を受け、販売量、売上高ともに前年度を大きく下回りました。
国内市販用タイヤについては、当社の強みであるSUV用タイヤを中心とした付加価値商品の販売に注力したことにより、OPEN COUNTRY R/T(オープンカントリー・アールティー)などの販売が好調となり、また新商品OBSERVE GIZ2(オブザーブ ギズ ツー)の投入及び降雪の影響によりスタッドレスタイヤの販売量が増加しましたが、新型コロナウイルス感染症拡大による需要減少が影響し、販売量、売上高ともに前年度を下回りました。
その結果、タイヤ事業の売上高は306,609百万円(前年度比26,229百万円減、7.9%減)、営業利益は38,342百万円(前年度比3,050百万円減、7.4%減)となりました。
(ロ)自動車部品事業
自動車用部品において防振ゴムの売上高は、新型コロナウイルス感染症拡大による完成車メーカーの生産調整の影響を受け、自動車部品事業の売上高は37,110百万円(前年度比7,441百万円減、16.7%減)、営業損失は2,020百万円(前年度は2,919百万円の損失)となりました。
(ハ)当社免震ゴム問題に係る製品補償対策費及び製品補償引当金繰入額の状況
2015年12月期において、出荷していた製品の一部が国土交通大臣認定の性能評価基準に適合していない等の事実が判明いたしました。
2020年12月期第4四半期決算において、状況が進捗し算定可能となったことにより、交換用の免震製品代金や改修工事費用2,266百万円、補償費用等809百万円、諸費用1,858百万円(主として、免震ゴム製品交換工事に係る保険料、免震ゴム対策統括本部人件費等)を計上した結果、当連結会計年度において、7,178百万円(製品補償対策費2,942百万円、製品補償引当金繰入額4,235百万円)を特別損失として計上しております。
現時点で合理的に金額を見積もることが困難なもので、今後発生する費用(主として、営業補償や遅延損害金等の賠償金、追加で判明する改修工事費用の金額が既引当額を超過する場合の費用等)がある場合には、翌年度以降の対処進行状況等によって、追加で製品補償引当金を計上する可能性があります。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は445,579百万円となり、前年度末に比べ23,167百万円減少しました。これは、主として、現金及び預金が増加した一方、たな卸資産や株価下落、売却により投資有価証券が減少したことによります。
また、負債は222,885百万円となり、前年度末に比べ21,352百万円減少しました。これは、主として、免震問題に係る対応の進捗により製品補償引当金が減少したことに加え、買掛金等の仕入債務や短期借入金等の借入れが減少したことによります。なお、有利子負債は110,578百万円となり、前年度末に比べ7,966百万円減少しました。
当連結会計年度末の純資産は222,694百万円となり、前年度末に比べ1,814百万円減少しました。これは、主として、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金が増加した一方、株価下落や投資有価証券の売却によりその他有価証券評価差額金、円高の影響により為替換算調整勘定が減少したことによります。
この結果、自己資本比率は49.5%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、営業活動による収入が53,796百万円となり、投資活動による支出が27,856百万円となったため、純現金収支(フリー・キャッシュ・フロー)は25,939百万円のプラスとなりました。財務活動においては12,638百万円の支出となりました。以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、これら収支に為替換算差額の減少額を合わせ36,303百万円となり、前年度末と比べて12,223百万円増加しました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、製品補償関連の支払や仕入債務の減少等の減少要因があったものの、税金等調整前当期純利益や減価償却費、たな卸資産の減少等の増加要因により、53,796百万円の収入(前年度比42,566百万円増、379.0%増)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入等があったものの、設備投資に伴う有形固定資産の取得による支出等があり、27,856百万円の支出(前年度比10,414百万円減、27.2%減)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、コマーシャル・ペーパーの発行等があったものの、配当金の支払や借入金の返済等により、12,638百万円の支出(前年度は20,732百万円の収入)となりました。
④ 生産、受注及び販売の状況
(イ)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産金額(百万円)前年度比(%)
タイヤ事業258,055△18.4
自動車部品事業31,861△15.2
合計289,917△18.1

(注)1 金額は、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(ロ)受注状況
当社グループは製品の性質上、原則として需要見込生産方式を採っております。
(ハ)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売金額(百万円)前年度比(%)
タイヤ事業306,608△7.9
自動車部品事業37,110△16.7
その他45△33.4
合計343,764△8.9

(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する当該販売実績の割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
American Tire Distributors, Inc.38,05310.138,73311.3

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。なお製品補償引当金及び新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う会計上の見積りの仮定につきましては、それぞれ「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結貸借対照表関係) 3 偶発債務」、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載のとおりであります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
繰延税金資産
当社は、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの連結会計年度の経営成績等は、次のとおりであります。
なお、当社グループの経営に影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(イ)売上高
タイヤ事業においては、北米市場において新商品投入及び当社が強みとしている大口径ライトトラック用タイヤやSUV用タイヤなどの販売が好調につき販売量、売上高ともに前年並みでしたが、その他の市場においては新型コロナウルス感染症拡大による需要減少により、また自動車部品事業においては、新型コロナウイルスの感染拡大による完成車メーカーの生産調整の影響を受けたことにより、売上高は343,764百万円(前年度比33,692百万円減、8.9%減)となりました。
(ロ)営業利益
タイヤ事業、自動車部品事業とも、原材料価格の影響等の増益要因があったものの、新型コロナウイルスの感染拡大による需要減少やUSドルを中心とした円高影響により、営業利益は36,328百万円(前年度比2,119百万円減、5.5%減)となりました。一方で、タイヤ事業の北米市場においては商品力強化等により、営業利益率は、10.6%(前年度比0.4ポイント増)となりました。
(ハ)経常利益
主にUSドルを中心とした円高影響の為替差損の発生により、経常利益は30,887百万円(前年度比5,757百万円減、15.7%減)となりました。
(ニ)親会社株主に帰属する当期純利益
特別損失として、製品補償対策費、製品補償引当金繰入額、固定資産の減損損失、関係会社整理損及び新型コロナウイルス感染症による損失を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は11,682百万円(前年度比12,800百万円減、52.3%減)となりました。
当連結会計年度の財政状態の分析、セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」及び「(1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載しております。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、持続的な成長を実現するために、事業機能・経営基盤の強化に一層注力し、重点ターゲット領域での着実な成長を目指しております。具体的には、Toyo Tire North America Manufacturing Inc.やToyo Tyre Malaysia Sdn Bhdをはじめとする工場の生産設備増強や、驚きのある商品を提供する開発力・技術力の進化のため研究開発活動に取り組んでおり、当連結会計年度は、生産設備増強や合理化及び品質向上を中心に25,997百万円、基礎研究技術の強化を中心に969百万円の設備投資を実施しました。これらの投資を含む事業活動に必要な資金は第三者割当増資による増資資金を含めた自己資金及び借入金により賄いました。また、キャッシュ・プーリング・システムの導入等により子会社の資金調達並びに資金管理の一元化を図るなど金融収支を改善するとともに、資金調達手段の多様化や長期借入金比率を高めることにより金利変動リスクのヘッジを行っております。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、翌連結会計年度の設備投資金額は総額51,327百万円を計画しており、これらの所要資金については自己資金、借入金及び社債の発行により賄う予定です。設備投資計画の主な内容・目的につきましては、「第3 設備の状況3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであります。
④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、中期経営計画「中計’17」のもと、モビリティ分野をビジネスの中核として、「中計’17」の最終年度となる2020年度に売上高480,000百万円、営業利益60,000百万円、営業利益率12.5%の達成を目指しておりました。当連結会計年度は、事業譲渡及び新型コロナウイルス感染症拡大による影響等もあり、売上高343,764百万円、営業利益36,328百万円、営業利益率10.6%となりました。
また、設備投資については、「中計’17」において2017年度から2020年度までの4ヵ年累計で128,000百万円を計画しており、4年目である当連結会計年度末までの4ヵ年累計で121,704百万円を実施しました。
当社グループは、今後、2021年を起点とし、2025年を最終年度とする5ヵ年の中期経営計画「中計'21」の目標達成に向けて取り組んでまいります。
なお、中期経営計画「中計'21」につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1) 経営方針 ② 目標とする経営指標及び中長期的な会社の経営戦略」に記載のとおりであります。

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