有価証券報告書-第154期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
業績等の概要
(1)業績
①当連結会計年度の状況
当連結会計年度(2019年4月1日から2020年3月31日まで)におけるわが国の経済は、輸出を中心に弱含んだものの、緩やかな回復基調が続きました。また、世界経済も全体としては緩やかな回復が続きました。しかしながら、2020年1月の新型コロナウイルス感染症発生に伴い、日本、海外ともに経済活動が抑制されたことにより、足下では景気を大幅に押し下げ、厳しい状況となりました。
このような事業環境の中、当社グループは引き続き、中期経営計画「TOTO WILL2022」に基づき、「日本」「中国・アジア」「米州・欧州」の3つの事業で構成される「グローバル住設事業」と「セラミック」「環境建材」で構成される「新領域事業」の2つの事業軸で活動を推進しました。
その結果、当連結会計年度の業績は、売上高が5,964億9千7百万円(前期比1.8%増)、営業利益が367億6千万円(前期比8.5%減)、経常利益が361億1千1百万円(前期比16.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が235億8千3百万円(前期比27.2%減)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりです。なお、セグメントごとの売上高については、外部顧客への売上高を記載しています。
②セグメントの状況
■グローバル住設事業
当連結会計年度の業績は、売上高が5,719億8千4百万円(前期比3.0%増)、営業利益が406億1千2百万円(前期比5.1%減)となりました。
a.日本住設事業
当連結会計年度の業績は、売上高が4,360億9千万円(前期比2.6%増)、営業利益が253億4千2百万円(前期比3.7%増)となりました。
当社グループにおいては、新商品及び施策による効果、また消費税率引き上げによる駆け込み需要などにより、新型コロナウイルス感染症の影響でサプライヤーからの部品供給遅延があったものの、リモデル・新築とも前年を上回る実績となりました。
TOTO、DAIKEN、YKK APでは、快適性と環境配慮を両立するリフォーム「グリーンリモデル」を引き続き推進しています。
また、訪日外国人観光客の目に触れるトイレの提案強化をすることで、「ウォシュレット」の訴求機会を増やし、国内だけでなく海外での購買につなげる活動を強化しています。
b.中国・アジア住設事業
<中国>当連結会計年度の業績は、売上高が670億7百万円(前期比5.5%増)、営業利益が101億9千5百万円(前期比17.7%減)となりました。
二・三線都市への取組み強化で売上回復も、一線都市の市場停滞並びに為替影響で増収減益となりました。
当社グループにおいては、一線のみならず二・三線都市の都市部を中心に、市場環境や消費者の購買行動の変化などに注視しつつ、高級ブランドとしての強みを活用し、事業活動を推進しています。
また、中国国内の長期的な市場成長による需要増に対応するため、効率的な生産と最適な供給体制の構築を進めています。加えて、「ウォシュレット」のプロモーション強化を通じて普及拡大に努めています。
<アジア・オセアニア>当連結会計年度の業績は、売上高が326億円(前期比2.5%増)、営業利益が54億6百万円(前期比1.0%減)となりました。
当社グループにおいては、世界の供給基地としてベトナム、タイでの生産体制を充実させると共に、新興国市場での販売力を強化しています。また、日本発の高級ブランドとしての認知を活かした事業活動を推進しています。
各国の市場成長に合わせて、5スターホテルや高級コンドミニアムなどの著名物件や、個別散在物件の受注強化のため、販売網の強化や積極的なプロモーション展開による「ウォシュレット」の普及、アフターサービス体制の整備に取り組んでいます。
c.米州・欧州住設事業
<米州>当連結会計年度の業績は、売上高が325億3千万円(前期比3.8%増)、営業利益が6億3千5百万円(前期比60.7%減)となりました。
「ウォシュレット」の販売好調により増収も、将来に向けた販売投資により減益となりました。
当社グループにおいては、中高級市場における商品優位性や価値伝達によってブランド価値を高め、競合他社との差別化を図っています。
節水便器の高い節水性能(洗浄水量3.8L)や「ウォシュレット」「ネオレスト」の快適性、デザイン性がお客様から評価され、住宅、非住宅共に採用が増加しています。「ウォシュレット」は、ショールーム展示やホームページの充実、eコマースなど新規ルートの開拓・強化を進めています。
2020年1月ラスベガスで開催された、最新家電の展示会「CES2020」並びに、米国最大規模の水まわり設備の展示会「KBIS2020(Kitchen & Bath Industry Show)」に出展しました。「Life Anew」のコーポレートメッセージのもと、「TOTO CLEANOVATION」をメインメッセージに据え、TOTOが追求してきた清潔性のソリューションに加えて、IoTやAIを駆使したTOTOが考える水まわりの将来の可能性について紹介しました。
<欧州>当連結会計年度の業績は、売上高が37億5千5百万円(前期比0.6%減)、営業損失が9億6千7百万円(前連結会計年度は営業損失11億4千万円)となりました。
当社グループにおいては、ドイツ、フランス、イギリスを中心に、販売チャネルの構築及び著名物件の獲得を進めており、販売代理店におけるショールーム展示の質の向上や、施工店の開拓・拡大に注力しています。「ウォシュレット」や「ネオレスト」など差別化商品の認知が向上し、ホテルなどの高級現場における商品の採用が進んでいます。
欧州のお客様の嗜好に沿う高いデザイン性の新商品を発売し、展示会やセミナー、ショールーム展示を通じてお客様への価値訴求を強化しています。
■新領域事業
当連結会計年度の業績は、売上高が242億3千3百万円(前期比19.9%減)、営業損失が4億4千8百万円(前連結会計年度は営業利益9億6千9百万円)となりました。
当社のオンリーワン技術を活かした「セラミック事業」、環境浄化技術「ハイドロテクト」による建材や塗料などを展開する「環境建材事業」を「新領域事業」として、事業活動を推進しています。
<セラミック事業>当連結会計年度の業績は、売上高が166億8千8百万円(前期比24.7%減)、営業損失が8千4百万円(前連結会計年度は営業利益12億7千8百万円)となりました。
当社グループにおいては、半導体・表示デバイス等の先端デバイスの需要が減少したことにより、それらの製造装置に採用されている当社セラミック製品の売上も減少しました。
取引先の需要変化に対応できるよう、もの創りを抜本的に改革し、生産性向上に取り組むことで、強固な事業基盤の構築を目指しています。
<環境建材事業>当連結会計年度の業績は、売上高が75億4千4百万円(前期比6.5%減)、営業損失が3億6千4百万円(前連結会計年度は営業損失3億8百万円)となりました。
当社グループにおいては、住宅会社向け外壁商品をメインとする売上は前年より減少しました。内装防汚陶板「ハイドロセラ」を中心とした生産体制強化活動を推進しており、引き続き事業体質の更なる改善を目指しています。
■その他
<全般>・中国、ベトナムに新たな衛生陶器生産工場を建設
新たな海外の衛生陶器生産工場として、中国市場の今後の需要伸長へ対応するため、東陶(福建)有限公司
敷地内に第2工場(仮称)を、世界各地域の需要に対するグローバル供給拠点として、TOTOベトナム
(TOTOVIETNAM CO., LTD.)敷地内に第4工場(仮称)を建設します。
福建第2工場は2021年上期、ベトナム第4工場は2022年上期からの本格稼働を目指します。
<社外からの評価について>・ESG投資指標に選定
ESG投資の世界的指数である「FTSE4Good Index Series」の構成銘柄に4年連続で選定されました。
また、世界の代表的なESG投資指標である「Dow Jones Sustainability Indices」 の「World Index」の構成銘柄に選定されました。同銘柄への選定は8回目となります。
これらの指標に選定されたことは、TOTOグループのESGに配慮した事業活動、情報開示が評価されたことによるものです。引き続き、TOTOグループは「TOTOグローバル環境ビジョン」の活動を通じて、経営とCSRの更なる一体化を図り、企業価値向上を目指していきます。
・国際的に権威のあるデザイン賞を受賞
国際的に権威のあるデザイン賞である「iFデザイン賞2020」にて、海外向け「ウォシュレット RW/SW」「壁掛SP便器+ウォシュレット SX」の2商品が受賞しました。また、「レッドドット・デザイン賞2020」では、「ネオレストDH」「ベッセル式洗面器TA」など6商品が受賞しました。TOTOとしてのiFデザイン賞の受賞は7年連続、レッドドット・デザイン賞の受賞は8年連続となります。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の期末残高は1,017億1千1百万円となり、前連結会計年度末の964億7千万円に比べ、52億4千1百万円の資金増加となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により638億4千3百万円の収入となりました。これは、税金等調整前当期純利益337億円、減価償却費253億4千3百万円、売上債権の減少額110億3千9百万円等の収入と、法人税等の支払額82億3千5百万円等の支出によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により367億5百万円の支出となりました。これは、有形固定資産の取得による支出304億9百万円、無形固定資産の取得による支出51億8千9百万円等の支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により208億7千8百万円の支出となりました。これは、コマーシャル・ペーパーの発行による収入336億円等の収入と、コマーシャル・ペーパーの償還による支出376億円、配当金の支払額152億4千万円等の支出によるものです。
(3)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要は、運転資金と設備投資があります。
運転資金としては、製品製造にかかる原材料等の購入費や管理費等があります。
設備投資としては、生産設備への投資、生産工場への投資や、ショールーム投資、情報化投資等があります。
配当性向につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益の40%を目処とし、業績に連動した利益還元を目指しつつ、安定的な配当の維持に努めてまいります。
当社グループの資金調達は、設備投資に必要な資金及びその他の所要資金には手元資金を充当することを基本方針とし、その他ではグループ内ファイナンスを有効に活用することにより、効率的な資金調達をしています。
(4)重要な会計上の見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の金額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定を行うことが要求されています。実際の業績は、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社グループの財政状態又は経営成績に対して重大な影響を与える会計上の見積り及び判断が必要となる項目は以下のとおりです。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大は経済、企業活動に広範な影響を与えており、当連結会計年度末時点で入手可能な外部の情報等を踏まえて、今後、2021年3月期の一定期間にわたり当該影響が継続するとの仮定のもと、繰延税金資産の回収可能性及び固定資産の減損等の会計上の見積りを行っています。
・退職給付債務及び退職給付費用
退職給付債務及び退職給付費用は、主に数理計算で設定される退職給付債務の割引率、年金資産の長期期待運用収益率等に基づいて計算しています。割引率は、退職給付支払いごとの支払い見込み期間に対応する期間の安全性の高い長期債利回りを参考に決定し、また、年金資産の長期期待運用収益率は、現在及び予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する多様な資産からの現在及び将来期待される長期の収益率を考慮し設定しています。割引率及び長期期待運用収益率の変動は、退職給付債務及び退職給付費用に影響を与える可能性があります。
・繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しています。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
・固定資産の減損
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しています。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討していますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)1.金額は、売価換算値で表示しています。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(2)受注実績
当社グループは概ね見込生産方式を採っていますので、受注の実績については記載を省略しました。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
前連結会計年度、当連結会計年度共に販売実績が総販売実績の100分の10以上を占める相手先がないため、記載を省略しました。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(1)業績
①当連結会計年度の状況
当連結会計年度(2019年4月1日から2020年3月31日まで)におけるわが国の経済は、輸出を中心に弱含んだものの、緩やかな回復基調が続きました。また、世界経済も全体としては緩やかな回復が続きました。しかしながら、2020年1月の新型コロナウイルス感染症発生に伴い、日本、海外ともに経済活動が抑制されたことにより、足下では景気を大幅に押し下げ、厳しい状況となりました。
このような事業環境の中、当社グループは引き続き、中期経営計画「TOTO WILL2022」に基づき、「日本」「中国・アジア」「米州・欧州」の3つの事業で構成される「グローバル住設事業」と「セラミック」「環境建材」で構成される「新領域事業」の2つの事業軸で活動を推進しました。
その結果、当連結会計年度の業績は、売上高が5,964億9千7百万円(前期比1.8%増)、営業利益が367億6千万円(前期比8.5%減)、経常利益が361億1千1百万円(前期比16.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が235億8千3百万円(前期比27.2%減)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりです。なお、セグメントごとの売上高については、外部顧客への売上高を記載しています。
②セグメントの状況
■グローバル住設事業
当連結会計年度の業績は、売上高が5,719億8千4百万円(前期比3.0%増)、営業利益が406億1千2百万円(前期比5.1%減)となりました。
a.日本住設事業
当連結会計年度の業績は、売上高が4,360億9千万円(前期比2.6%増)、営業利益が253億4千2百万円(前期比3.7%増)となりました。
当社グループにおいては、新商品及び施策による効果、また消費税率引き上げによる駆け込み需要などにより、新型コロナウイルス感染症の影響でサプライヤーからの部品供給遅延があったものの、リモデル・新築とも前年を上回る実績となりました。
TOTO、DAIKEN、YKK APでは、快適性と環境配慮を両立するリフォーム「グリーンリモデル」を引き続き推進しています。
また、訪日外国人観光客の目に触れるトイレの提案強化をすることで、「ウォシュレット」の訴求機会を増やし、国内だけでなく海外での購買につなげる活動を強化しています。
b.中国・アジア住設事業
<中国>当連結会計年度の業績は、売上高が670億7百万円(前期比5.5%増)、営業利益が101億9千5百万円(前期比17.7%減)となりました。
二・三線都市への取組み強化で売上回復も、一線都市の市場停滞並びに為替影響で増収減益となりました。
当社グループにおいては、一線のみならず二・三線都市の都市部を中心に、市場環境や消費者の購買行動の変化などに注視しつつ、高級ブランドとしての強みを活用し、事業活動を推進しています。
また、中国国内の長期的な市場成長による需要増に対応するため、効率的な生産と最適な供給体制の構築を進めています。加えて、「ウォシュレット」のプロモーション強化を通じて普及拡大に努めています。
<アジア・オセアニア>当連結会計年度の業績は、売上高が326億円(前期比2.5%増)、営業利益が54億6百万円(前期比1.0%減)となりました。
当社グループにおいては、世界の供給基地としてベトナム、タイでの生産体制を充実させると共に、新興国市場での販売力を強化しています。また、日本発の高級ブランドとしての認知を活かした事業活動を推進しています。
各国の市場成長に合わせて、5スターホテルや高級コンドミニアムなどの著名物件や、個別散在物件の受注強化のため、販売網の強化や積極的なプロモーション展開による「ウォシュレット」の普及、アフターサービス体制の整備に取り組んでいます。
c.米州・欧州住設事業
<米州>当連結会計年度の業績は、売上高が325億3千万円(前期比3.8%増)、営業利益が6億3千5百万円(前期比60.7%減)となりました。
「ウォシュレット」の販売好調により増収も、将来に向けた販売投資により減益となりました。
当社グループにおいては、中高級市場における商品優位性や価値伝達によってブランド価値を高め、競合他社との差別化を図っています。
節水便器の高い節水性能(洗浄水量3.8L)や「ウォシュレット」「ネオレスト」の快適性、デザイン性がお客様から評価され、住宅、非住宅共に採用が増加しています。「ウォシュレット」は、ショールーム展示やホームページの充実、eコマースなど新規ルートの開拓・強化を進めています。
2020年1月ラスベガスで開催された、最新家電の展示会「CES2020」並びに、米国最大規模の水まわり設備の展示会「KBIS2020(Kitchen & Bath Industry Show)」に出展しました。「Life Anew」のコーポレートメッセージのもと、「TOTO CLEANOVATION」をメインメッセージに据え、TOTOが追求してきた清潔性のソリューションに加えて、IoTやAIを駆使したTOTOが考える水まわりの将来の可能性について紹介しました。
<欧州>当連結会計年度の業績は、売上高が37億5千5百万円(前期比0.6%減)、営業損失が9億6千7百万円(前連結会計年度は営業損失11億4千万円)となりました。
当社グループにおいては、ドイツ、フランス、イギリスを中心に、販売チャネルの構築及び著名物件の獲得を進めており、販売代理店におけるショールーム展示の質の向上や、施工店の開拓・拡大に注力しています。「ウォシュレット」や「ネオレスト」など差別化商品の認知が向上し、ホテルなどの高級現場における商品の採用が進んでいます。
欧州のお客様の嗜好に沿う高いデザイン性の新商品を発売し、展示会やセミナー、ショールーム展示を通じてお客様への価値訴求を強化しています。
■新領域事業
当連結会計年度の業績は、売上高が242億3千3百万円(前期比19.9%減)、営業損失が4億4千8百万円(前連結会計年度は営業利益9億6千9百万円)となりました。
当社のオンリーワン技術を活かした「セラミック事業」、環境浄化技術「ハイドロテクト」による建材や塗料などを展開する「環境建材事業」を「新領域事業」として、事業活動を推進しています。
<セラミック事業>当連結会計年度の業績は、売上高が166億8千8百万円(前期比24.7%減)、営業損失が8千4百万円(前連結会計年度は営業利益12億7千8百万円)となりました。
当社グループにおいては、半導体・表示デバイス等の先端デバイスの需要が減少したことにより、それらの製造装置に採用されている当社セラミック製品の売上も減少しました。
取引先の需要変化に対応できるよう、もの創りを抜本的に改革し、生産性向上に取り組むことで、強固な事業基盤の構築を目指しています。
<環境建材事業>当連結会計年度の業績は、売上高が75億4千4百万円(前期比6.5%減)、営業損失が3億6千4百万円(前連結会計年度は営業損失3億8百万円)となりました。
当社グループにおいては、住宅会社向け外壁商品をメインとする売上は前年より減少しました。内装防汚陶板「ハイドロセラ」を中心とした生産体制強化活動を推進しており、引き続き事業体質の更なる改善を目指しています。
■その他
<全般>・中国、ベトナムに新たな衛生陶器生産工場を建設
新たな海外の衛生陶器生産工場として、中国市場の今後の需要伸長へ対応するため、東陶(福建)有限公司
敷地内に第2工場(仮称)を、世界各地域の需要に対するグローバル供給拠点として、TOTOベトナム
(TOTOVIETNAM CO., LTD.)敷地内に第4工場(仮称)を建設します。
福建第2工場は2021年上期、ベトナム第4工場は2022年上期からの本格稼働を目指します。
<社外からの評価について>・ESG投資指標に選定
ESG投資の世界的指数である「FTSE4Good Index Series」の構成銘柄に4年連続で選定されました。
また、世界の代表的なESG投資指標である「Dow Jones Sustainability Indices」 の「World Index」の構成銘柄に選定されました。同銘柄への選定は8回目となります。
これらの指標に選定されたことは、TOTOグループのESGに配慮した事業活動、情報開示が評価されたことによるものです。引き続き、TOTOグループは「TOTOグローバル環境ビジョン」の活動を通じて、経営とCSRの更なる一体化を図り、企業価値向上を目指していきます。
・国際的に権威のあるデザイン賞を受賞
国際的に権威のあるデザイン賞である「iFデザイン賞2020」にて、海外向け「ウォシュレット RW/SW」「壁掛SP便器+ウォシュレット SX」の2商品が受賞しました。また、「レッドドット・デザイン賞2020」では、「ネオレストDH」「ベッセル式洗面器TA」など6商品が受賞しました。TOTOとしてのiFデザイン賞の受賞は7年連続、レッドドット・デザイン賞の受賞は8年連続となります。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の期末残高は1,017億1千1百万円となり、前連結会計年度末の964億7千万円に比べ、52億4千1百万円の資金増加となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により638億4千3百万円の収入となりました。これは、税金等調整前当期純利益337億円、減価償却費253億4千3百万円、売上債権の減少額110億3千9百万円等の収入と、法人税等の支払額82億3千5百万円等の支出によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により367億5百万円の支出となりました。これは、有形固定資産の取得による支出304億9百万円、無形固定資産の取得による支出51億8千9百万円等の支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により208億7千8百万円の支出となりました。これは、コマーシャル・ペーパーの発行による収入336億円等の収入と、コマーシャル・ペーパーの償還による支出376億円、配当金の支払額152億4千万円等の支出によるものです。
(3)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要は、運転資金と設備投資があります。
運転資金としては、製品製造にかかる原材料等の購入費や管理費等があります。
設備投資としては、生産設備への投資、生産工場への投資や、ショールーム投資、情報化投資等があります。
配当性向につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益の40%を目処とし、業績に連動した利益還元を目指しつつ、安定的な配当の維持に努めてまいります。
当社グループの資金調達は、設備投資に必要な資金及びその他の所要資金には手元資金を充当することを基本方針とし、その他ではグループ内ファイナンスを有効に活用することにより、効率的な資金調達をしています。
(4)重要な会計上の見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の金額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定を行うことが要求されています。実際の業績は、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社グループの財政状態又は経営成績に対して重大な影響を与える会計上の見積り及び判断が必要となる項目は以下のとおりです。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大は経済、企業活動に広範な影響を与えており、当連結会計年度末時点で入手可能な外部の情報等を踏まえて、今後、2021年3月期の一定期間にわたり当該影響が継続するとの仮定のもと、繰延税金資産の回収可能性及び固定資産の減損等の会計上の見積りを行っています。
・退職給付債務及び退職給付費用
退職給付債務及び退職給付費用は、主に数理計算で設定される退職給付債務の割引率、年金資産の長期期待運用収益率等に基づいて計算しています。割引率は、退職給付支払いごとの支払い見込み期間に対応する期間の安全性の高い長期債利回りを参考に決定し、また、年金資産の長期期待運用収益率は、現在及び予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する多様な資産からの現在及び将来期待される長期の収益率を考慮し設定しています。割引率及び長期期待運用収益率の変動は、退職給付債務及び退職給付費用に影響を与える可能性があります。
・繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しています。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
・固定資産の減損
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しています。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討していますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 日本 | 370,199 | 2.1 |
| 中国 | 84,527 | △6.8 |
| アジア・オセアニア | 58,125 | 4.8 |
| 米州 | 30,640 | 4.7 |
| 欧州 | 2,915 | 3.4 |
| グローバル住設事業計 | 546,407 | 1.0 |
| セラミック事業 | 12,435 | △38.5 |
| 環境建材事業 | 6,721 | △4.2 |
| 新領域事業計 | 19,156 | △29.6 |
| 報告セグメント計 | 565,564 | △0.5 |
| その他 | - | - |
| 合計 | 565,564 | △0.5 |
(注)1.金額は、売価換算値で表示しています。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(2)受注実績
当社グループは概ね見込生産方式を採っていますので、受注の実績については記載を省略しました。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 日本 | 447,545 | 2.3 |
| 中国 | 84,360 | 1.2 |
| アジア・オセアニア | 57,213 | 5.8 |
| 米州 | 32,554 | 3.8 |
| 欧州 | 3,812 | △1.7 |
| グローバル住設事業計 | 625,486 | 2.5 |
| セラミック事業 | 16,688 | △24.7 |
| 環境建材事業 | 8,891 | △4.4 |
| 新領域事業計 | 25,580 | △18.7 |
| 報告セグメント計 | 651,066 | 1.5 |
| その他 | 328 | 6.7 |
| 内部売上消去等 | △54,898 | - |
| 合計 | 596,497 | 1.8 |
(注)1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
前連結会計年度、当連結会計年度共に販売実績が総販売実績の100分の10以上を占める相手先がないため、記載を省略しました。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。