有価証券報告書-第153期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
業績等の概要
(1)業績
①当連結会計年度の状況
当連結会計年度(2018年4月1日から2019年3月31日まで)におけるわが国の経済は、緩やかな回復基調が続きました。また、世界経済も全体としては緩やかな回復が続きました。一方で、日本においては、度重なる自然災害の発生等により、住宅に関わる消費者マインド停滞など、厳しい事業環境となりました。また、海外においては、中国にて一線都市を中心とした不動産販売規制強化の影響により高級物件が減少するなど、市況の変化がありました。
このような事業環境の中、当社グループは2018年度から始まる5ヵ年の中期経営計画「TOTO WILL2022」に基づき、「日本」「中国・アジア」「米州・欧州」の3つの事業で構成される「グローバル住設事業」と「セラミック」「環境建材」で構成される「新領域事業」の2つの事業軸で活動を推進しました。
その結果、当連結会計年度の業績は、売上高が5,860億8千6百万円(前期比1.0%減)、営業利益が401億6千7百万円(前期比23.6%減)、経常利益が431億1千9百万円(前期比20.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が323億8千万円(前期比12.0%減)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりです。なお、セグメントごとの売上高については、外部顧客への売上高を記載しています。
②セグメントの状況
■グローバル住設事業
当連結会計年度の業績は、売上高が5,555億8千4百万円(前期比1.4%減)、営業利益が427億7千4百万円(前期比22.3%減)となりました。
a.日本住設事業
当連結会計年度の業績は、売上高が4,251億3千3百万円(前期比0.1%減)、営業利益が244億4千4百万円(前期比14.7%減)となりました。
当社グループの売上高においては、リモデルは前年を上回り、新築は前年を下回る実績となりました。
TOTO、DAIKEN、YKK APでは、快適性と環境配慮を両立するリフォーム「グリーンリモデル」を引き続き推進しています。2018年5月、TDY3社共同で「TDY リモデルコレクション2018」を幕張メッセで開催しました。TDY3社に加え住宅関連メーカー及びエネルギー会社とコラボレーションし、ライフスタイル、世代、家族構成、趣味、ニーズなどに合わせたリモデルの提案を実施しました。
また、増加している訪日外国人観光客の目に触れるトイレの提案強化をすることで、「ウォシュレット」の訴求機会を増やし、国内だけでなく海外での購買につなげる活動を強化しています。
b.中国・アジア住設事業
<中国>当連結会計年度の業績は、売上高が635億3千9百万円(前期比11.7%減)、営業利益が123億9千5百万円(前期比31.7%減)となりました。
当社グループにおいては、一線から二・三線都市の都市部を中心に、市場環境や消費者の購買行動の変化などに注視しつつ、高級ブランドとしての強みを活用し、事業活動を推進しています。
また、中国国内の長期的な市場成長による需要増に対応するため、効率的な生産と最適な供給体制の構築を進めています。加えて、「ウォシュレット」のプロモーション強化を通じて普及拡大に努めています。
<アジア・オセアニア>当連結会計年度の業績は、売上高が318億3百万円(前期比0.5%増)、営業利益が54億5千9百万円(前期比18.9%減)となりました。
当社グループにおいては、世界の供給基地としてベトナム、タイでの生産体制を充実させると共に、新興国市場での販売力を強化しています。また、ベトナムや台湾では、高級ブランドとしての認知を活かした事業活動を推進しています。
ベトナムでは、市場の成長に合わせて、5スターホテルや高級コンドミニアムなどの著名物件や、個別散在物件の受注強化のため、販売網の強化やアフターサービス体制の整備に取り組んでいます。
台湾では、新築住宅着工に依存しない販売体制確立に向け、積極的なプロモーションの展開により、「ウォシュレット」の普及に努めています。
c.米州・欧州住設事業
<米州>当連結会計年度の業績は、売上高が313億2千9百万円(前期比1.8%増)、営業利益が16億1千6百万円(前期比36.1%減)となりました。
当社グループにおいては、中高級市場における商品優位性や価値伝達によってブランド価値を高め、競合他社との差別化を図っています。
節水性能の高い便器(洗浄水量3.8L)や「ウォシュレット」「ネオレスト」の快適性、デザイン性がお客様から評価され、住宅、非住宅共に採用が増加しています。「ウォシュレット」は、ショールーム展示やホームページの充実、eコマースなど新規ルートの開拓・強化を進めています。
2019年1月、ラスベガスで開催された最新家電の展示会「CES2019 (Consumer Electronics Show 2019)」並びに、2019年2月に開催の米国最大規模の水まわり設備の展示会「KBIS2019(Kitchen & Bath Industry Show 2019)」に出展しました。多くのお客様が使うパブリックトイレにIoT技術を取り入れた商品や、トイレ、浴槽、洗面をそろえた最高級の空間提案「NEOREST COLLECTIONS」を展示し、来場者の注目を集めました。
<欧州>当連結会計年度の業績は、売上高が37億7千8百万円(前期比5.3%増)、営業損失が11億4千万円(前連結会計年度は営業損失10億3千2百万円)となりました。
当社グループにおいては、ドイツ、フランス、イギリスを中心に、販売チャネルの構築及び著名物件の獲得を進めており、販売代理店におけるショールーム展示の質の向上や、施工店の開拓・拡大に注力しています。「ウォシュレット」や「ネオレスト」など差別化商品の認知が向上し、ホテルなどの高級現場における商品の採用が進んでいます。
欧州のお客様の嗜好に沿う高いデザイン性の新商品を発売し、展示会やセミナー、ショールーム展示を通じてお客様への価値訴求を強化しています。
2019年3月、ドイツ・フランクフルトで開催された世界最大規模の住宅設備機器の国際見本市「ISH2019 (International Sanitary and Heating 2019) 」に出展しました。コーポレートメッセージ「Life Anew」のもと、今までとは「ちがう」価値を生み出し、世界の人々に期待を超える「まいにち」をお届けしたい、というメッセージを発信しました。
■新領域事業
当連結会計年度の業績は、売上高が302億4千4百万円(前期比6.4%増)、営業利益が9億6千9百万円(前期比25.6%減)となりました。
当社のオンリーワン技術を活かした「セラミック事業」、環境浄化技術「ハイドロテクト」による建材や塗料などを展開する「環境建材事業」を「新領域事業」として、事業活動を推進しています。
<セラミック事業>当連結会計年度の業績は、売上高が221億7千4百万円(前期比10.7%増)、営業利益が12億7千8百万円(前期比26.7%減)となりました。
当社グループにおいては、半導体・表示デバイス等の先端デバイスの需要が増加したことにより、それらの製造装置に採用されている当社セラミック製品の需要が増加しました。
今後も取引先の需要に対応できるよう、もの創りを抜本的に改革し、生産性向上に取り組むことで、強固な事業基盤の構築を目指します。
<環境建材事業>当連結会計年度の業績は、売上高が80億6千9百万円(前期比4.0%減)、営業損失が3億8百万円(前連結会計年度は営業損失4億4千万円)となりました。
当社グループにおいては、住宅会社向け外壁商品の取引先住宅着工数の減少などの影響はありましたが、内装防汚陶板「ハイドロセラ」を中心とした生産体制強化活動を推進しており、引き続き事業体質の更なる改善を目指しています。
■その他
<全般>
<社外からの評価について>・子育てサポート企業として「プラチナくるみん」に認定
次世代育成支援対策推進法に基づき、子育てサポートについて高い水準で取り組んでいる企業として、厚生労働省より「プラチナくるみん」に認定されました。
・第29回「電波功績賞」電波産業会会長賞受賞
デザインと機能の融合を目指し、便座に隠蔽しながら人の動きまで検出できるセンサーを商品に搭載、電波の有効利用に大きく貢献したとして、「便座用マイクロ波センサの実用化」で第29回「電波功績賞」電波産業会会長賞を受賞しました。「便座用マイクロ波センサー」は「ネオレスト」など一部のレストルーム商品に採用しています。
・「FTSE4Good Index Series」の構成銘柄に3年連続で選定
社会的責任投資の世界的指数である「FTSE4Good Index Series」(フッチー・フォー・グッド・インデックス・シリーズ)の構成銘柄に3年連続で選定されました。
・ESG投資指標「Dow Jones Sustainability World Index」の構成銘柄に選定
世界の代表的なESG投資指標である「Dow Jones Sustainability Indices」 の「World Index」の構成銘柄に選定されました。同銘柄への選定は7回目です。また、アジア・太平洋地域版の「DJSI Asia Pacific」の構成銘柄にも10年連続で選定されています。
・世界的なESG投資の調査・評価会社Robeco SAM社によるCSR格付に選定
世界の代表的なESG投資の調査・評価会社Robeco SAM社による2019年のCSR格付「Robeco SAM Sustainability Award 2019」にて、建設関連製品部門「ブロンズクラス」に選定されました。今回を含めて6回目の選定となります。また今年度は、サスティナビリティパフォーマンスが前年度と比較して大きく改善した企業として「Industry mover」にも選定されました。
・国際的に権威のあるデザイン賞を受賞
国際的に権威のあるデザイン賞である「iFデザイン賞2019」にて、ウォシュレット一体形便器「ネオレストAH/RH」「壁掛RP便器+ウォシュレットRX」「台付シングル混合水栓GMシリーズ」が受賞しました。また、「レッドドット・デザイン賞2019」では、台付シングル混合水栓「GMシリーズ」「ZAシリーズ」「GEシリーズ」「GCシリーズ」の4シリーズが受賞しました。「GMシリーズ」はダブル受賞となり、TOTOとしてのiFデザイン賞の受賞は6年連続、レッドドット・デザイン賞の受賞は7年連続となります。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の期末残高は964億7千万円となり、前連結会計年度末の976億3千7百万円に比べ、11億6千6百万円の資金減少となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により145億9千3百万円の収入となりました。これは、税金等調整前当期純利益453億3千5百万円、減価償却費233億4千7百万円等の収入と、たな卸資産の増加額163億3千5百万円、仕入債務の減少額133億4千3百万円、法人税等の支払額105億2千3百万円、退職給付に係る負債の減少額87億5千5百万円等の支出によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により269億2千8百万円の支出となりました。これは、有形固定資産の取得による支出308億9千8百万円等の支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により145億6千2百万円の収入となりました。これは、コマーシャル・ペーパーの発行による収入621億円等の収入と、コマーシャル・ペーパーの償還による支出335億円、配当金の支払額137億1千2百万円等の支出によるものです。
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)1.金額は、売価換算値で表示しています。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(2)受注実績
当社グループは概ね見込生産方式を採っていますので、受注の実績については記載を省略しました。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
前連結会計年度、当連結会計年度共に販売実績が総販売実績の100分の10以上を占める相手先がないため、記載を省略しました。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(1)業績
①当連結会計年度の状況
当連結会計年度(2018年4月1日から2019年3月31日まで)におけるわが国の経済は、緩やかな回復基調が続きました。また、世界経済も全体としては緩やかな回復が続きました。一方で、日本においては、度重なる自然災害の発生等により、住宅に関わる消費者マインド停滞など、厳しい事業環境となりました。また、海外においては、中国にて一線都市を中心とした不動産販売規制強化の影響により高級物件が減少するなど、市況の変化がありました。
このような事業環境の中、当社グループは2018年度から始まる5ヵ年の中期経営計画「TOTO WILL2022」に基づき、「日本」「中国・アジア」「米州・欧州」の3つの事業で構成される「グローバル住設事業」と「セラミック」「環境建材」で構成される「新領域事業」の2つの事業軸で活動を推進しました。
その結果、当連結会計年度の業績は、売上高が5,860億8千6百万円(前期比1.0%減)、営業利益が401億6千7百万円(前期比23.6%減)、経常利益が431億1千9百万円(前期比20.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が323億8千万円(前期比12.0%減)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりです。なお、セグメントごとの売上高については、外部顧客への売上高を記載しています。
②セグメントの状況
■グローバル住設事業
当連結会計年度の業績は、売上高が5,555億8千4百万円(前期比1.4%減)、営業利益が427億7千4百万円(前期比22.3%減)となりました。
a.日本住設事業
当連結会計年度の業績は、売上高が4,251億3千3百万円(前期比0.1%減)、営業利益が244億4千4百万円(前期比14.7%減)となりました。
当社グループの売上高においては、リモデルは前年を上回り、新築は前年を下回る実績となりました。
TOTO、DAIKEN、YKK APでは、快適性と環境配慮を両立するリフォーム「グリーンリモデル」を引き続き推進しています。2018年5月、TDY3社共同で「TDY リモデルコレクション2018」を幕張メッセで開催しました。TDY3社に加え住宅関連メーカー及びエネルギー会社とコラボレーションし、ライフスタイル、世代、家族構成、趣味、ニーズなどに合わせたリモデルの提案を実施しました。
また、増加している訪日外国人観光客の目に触れるトイレの提案強化をすることで、「ウォシュレット」の訴求機会を増やし、国内だけでなく海外での購買につなげる活動を強化しています。
b.中国・アジア住設事業
<中国>当連結会計年度の業績は、売上高が635億3千9百万円(前期比11.7%減)、営業利益が123億9千5百万円(前期比31.7%減)となりました。
当社グループにおいては、一線から二・三線都市の都市部を中心に、市場環境や消費者の購買行動の変化などに注視しつつ、高級ブランドとしての強みを活用し、事業活動を推進しています。
また、中国国内の長期的な市場成長による需要増に対応するため、効率的な生産と最適な供給体制の構築を進めています。加えて、「ウォシュレット」のプロモーション強化を通じて普及拡大に努めています。
<アジア・オセアニア>当連結会計年度の業績は、売上高が318億3百万円(前期比0.5%増)、営業利益が54億5千9百万円(前期比18.9%減)となりました。
当社グループにおいては、世界の供給基地としてベトナム、タイでの生産体制を充実させると共に、新興国市場での販売力を強化しています。また、ベトナムや台湾では、高級ブランドとしての認知を活かした事業活動を推進しています。
ベトナムでは、市場の成長に合わせて、5スターホテルや高級コンドミニアムなどの著名物件や、個別散在物件の受注強化のため、販売網の強化やアフターサービス体制の整備に取り組んでいます。
台湾では、新築住宅着工に依存しない販売体制確立に向け、積極的なプロモーションの展開により、「ウォシュレット」の普及に努めています。
c.米州・欧州住設事業
<米州>当連結会計年度の業績は、売上高が313億2千9百万円(前期比1.8%増)、営業利益が16億1千6百万円(前期比36.1%減)となりました。
当社グループにおいては、中高級市場における商品優位性や価値伝達によってブランド価値を高め、競合他社との差別化を図っています。
節水性能の高い便器(洗浄水量3.8L)や「ウォシュレット」「ネオレスト」の快適性、デザイン性がお客様から評価され、住宅、非住宅共に採用が増加しています。「ウォシュレット」は、ショールーム展示やホームページの充実、eコマースなど新規ルートの開拓・強化を進めています。
2019年1月、ラスベガスで開催された最新家電の展示会「CES2019 (Consumer Electronics Show 2019)」並びに、2019年2月に開催の米国最大規模の水まわり設備の展示会「KBIS2019(Kitchen & Bath Industry Show 2019)」に出展しました。多くのお客様が使うパブリックトイレにIoT技術を取り入れた商品や、トイレ、浴槽、洗面をそろえた最高級の空間提案「NEOREST COLLECTIONS」を展示し、来場者の注目を集めました。
<欧州>当連結会計年度の業績は、売上高が37億7千8百万円(前期比5.3%増)、営業損失が11億4千万円(前連結会計年度は営業損失10億3千2百万円)となりました。
当社グループにおいては、ドイツ、フランス、イギリスを中心に、販売チャネルの構築及び著名物件の獲得を進めており、販売代理店におけるショールーム展示の質の向上や、施工店の開拓・拡大に注力しています。「ウォシュレット」や「ネオレスト」など差別化商品の認知が向上し、ホテルなどの高級現場における商品の採用が進んでいます。
欧州のお客様の嗜好に沿う高いデザイン性の新商品を発売し、展示会やセミナー、ショールーム展示を通じてお客様への価値訴求を強化しています。
2019年3月、ドイツ・フランクフルトで開催された世界最大規模の住宅設備機器の国際見本市「ISH2019 (International Sanitary and Heating 2019) 」に出展しました。コーポレートメッセージ「Life Anew」のもと、今までとは「ちがう」価値を生み出し、世界の人々に期待を超える「まいにち」をお届けしたい、というメッセージを発信しました。
■新領域事業
当連結会計年度の業績は、売上高が302億4千4百万円(前期比6.4%増)、営業利益が9億6千9百万円(前期比25.6%減)となりました。
当社のオンリーワン技術を活かした「セラミック事業」、環境浄化技術「ハイドロテクト」による建材や塗料などを展開する「環境建材事業」を「新領域事業」として、事業活動を推進しています。
<セラミック事業>当連結会計年度の業績は、売上高が221億7千4百万円(前期比10.7%増)、営業利益が12億7千8百万円(前期比26.7%減)となりました。
当社グループにおいては、半導体・表示デバイス等の先端デバイスの需要が増加したことにより、それらの製造装置に採用されている当社セラミック製品の需要が増加しました。
今後も取引先の需要に対応できるよう、もの創りを抜本的に改革し、生産性向上に取り組むことで、強固な事業基盤の構築を目指します。
<環境建材事業>当連結会計年度の業績は、売上高が80億6千9百万円(前期比4.0%減)、営業損失が3億8百万円(前連結会計年度は営業損失4億4千万円)となりました。
当社グループにおいては、住宅会社向け外壁商品の取引先住宅着工数の減少などの影響はありましたが、内装防汚陶板「ハイドロセラ」を中心とした生産体制強化活動を推進しており、引き続き事業体質の更なる改善を目指しています。
■その他
<全般>
・タイに新たなウォシュレット生産工場を建設 TOTOタイランド(TOTO (THAILAND) CO., LTD.)が新たに取得した敷地に、ウォシュレット生産工場(TOTOタイランド第3工場(仮称))を建設します。新工場は「ウォシュレット」の量産工場と位置付け、2018年5月より着工し、2020年4月からの本格稼働を目指します。本工場はTOTOグループの国内外を合わせた「ウォシュレット」生産拠点としては5拠点目、海外の生産拠点としては3拠点目になります。 ・セラミック製品の新生産工場棟を建設 TOTOファインセラミックス株式会社本社・中津工場内に新工場棟を建設します。新工場棟は2019年1月より着工し、2020年10月からの稼働開始を目指します。 新工場棟は、静電チャックの量産工場と位置付けており、これまで培ってきた最先端のセラミック加工技術とノウハウを結集させ、IT技術も駆使することで、生産性向上を目指したSmart Factory化の実現を図ります。 ・「ウォシュレット」累計出荷台数5,000万台突破 2019年3月、温水洗浄便座「ウォシュレット」の累計出荷台数が5,000万台を突破しました(シートタイプ・ウォシュレット一体形便器、国内・海外合計)。1980年6月に販売開始以来38年8ヵ月を経過し、着実に出荷台数を伸ばしてまいりました。 今後も各国・各地域のニーズにあわせて「ウォシュレット」を進化させ、清潔で快適なトイレ文化を国内外に広めていきます。 |
<社外からの評価について>・子育てサポート企業として「プラチナくるみん」に認定
次世代育成支援対策推進法に基づき、子育てサポートについて高い水準で取り組んでいる企業として、厚生労働省より「プラチナくるみん」に認定されました。
・第29回「電波功績賞」電波産業会会長賞受賞
デザインと機能の融合を目指し、便座に隠蔽しながら人の動きまで検出できるセンサーを商品に搭載、電波の有効利用に大きく貢献したとして、「便座用マイクロ波センサの実用化」で第29回「電波功績賞」電波産業会会長賞を受賞しました。「便座用マイクロ波センサー」は「ネオレスト」など一部のレストルーム商品に採用しています。
・「FTSE4Good Index Series」の構成銘柄に3年連続で選定
社会的責任投資の世界的指数である「FTSE4Good Index Series」(フッチー・フォー・グッド・インデックス・シリーズ)の構成銘柄に3年連続で選定されました。
・ESG投資指標「Dow Jones Sustainability World Index」の構成銘柄に選定
世界の代表的なESG投資指標である「Dow Jones Sustainability Indices」 の「World Index」の構成銘柄に選定されました。同銘柄への選定は7回目です。また、アジア・太平洋地域版の「DJSI Asia Pacific」の構成銘柄にも10年連続で選定されています。
・世界的なESG投資の調査・評価会社Robeco SAM社によるCSR格付に選定
世界の代表的なESG投資の調査・評価会社Robeco SAM社による2019年のCSR格付「Robeco SAM Sustainability Award 2019」にて、建設関連製品部門「ブロンズクラス」に選定されました。今回を含めて6回目の選定となります。また今年度は、サスティナビリティパフォーマンスが前年度と比較して大きく改善した企業として「Industry mover」にも選定されました。
・国際的に権威のあるデザイン賞を受賞
国際的に権威のあるデザイン賞である「iFデザイン賞2019」にて、ウォシュレット一体形便器「ネオレストAH/RH」「壁掛RP便器+ウォシュレットRX」「台付シングル混合水栓GMシリーズ」が受賞しました。また、「レッドドット・デザイン賞2019」では、台付シングル混合水栓「GMシリーズ」「ZAシリーズ」「GEシリーズ」「GCシリーズ」の4シリーズが受賞しました。「GMシリーズ」はダブル受賞となり、TOTOとしてのiFデザイン賞の受賞は6年連続、レッドドット・デザイン賞の受賞は7年連続となります。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の期末残高は964億7千万円となり、前連結会計年度末の976億3千7百万円に比べ、11億6千6百万円の資金減少となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により145億9千3百万円の収入となりました。これは、税金等調整前当期純利益453億3千5百万円、減価償却費233億4千7百万円等の収入と、たな卸資産の増加額163億3千5百万円、仕入債務の減少額133億4千3百万円、法人税等の支払額105億2千3百万円、退職給付に係る負債の減少額87億5千5百万円等の支出によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により269億2千8百万円の支出となりました。これは、有形固定資産の取得による支出308億9千8百万円等の支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により145億6千2百万円の収入となりました。これは、コマーシャル・ペーパーの発行による収入621億円等の収入と、コマーシャル・ペーパーの償還による支出335億円、配当金の支払額137億1千2百万円等の支出によるものです。
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
日本 | 362,756 | 0.8 |
中国 | 90,654 | △4.3 |
アジア・オセアニア | 55,455 | 4.7 |
米州 | 29,276 | 2.9 |
欧州 | 2,819 | △5.6 |
グローバル住設事業計 | 540,963 | 0.3 |
セラミック事業 | 20,212 | 31.9 |
環境建材事業 | 7,015 | △2.4 |
新領域事業計 | 27,228 | 20.9 |
報告セグメント計 | 568,192 | 1.2 |
その他 | - | - |
合計 | 568,192 | 1.2 |
(注)1.金額は、売価換算値で表示しています。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(2)受注実績
当社グループは概ね見込生産方式を採っていますので、受注の実績については記載を省略しました。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
日本 | 437,434 | △0.1 |
中国 | 83,320 | △8.8 |
アジア・オセアニア | 54,075 | 8.1 |
米州 | 31,353 | 1.7 |
欧州 | 3,877 | 7.3 |
グローバル住設事業計 | 610,061 | △0.6 |
セラミック事業 | 22,174 | 10.7 |
環境建材事業 | 9,304 | △4.7 |
新領域事業計 | 31,478 | 5.6 |
報告セグメント計 | 641,539 | △0.3 |
その他 | 308 | △1.0 |
内部売上消去等 | △55,761 | - |
合計 | 586,086 | △1.0 |
(注)1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
前連結会計年度、当連結会計年度共に販売実績が総販売実績の100分の10以上を占める相手先がないため、記載を省略しました。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。