有価証券報告書-第155期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
業績等の概要
(1)業績
①当連結会計年度の状況
当連結会計年度(2020年4月1日から2021年3月31日まで)における世界経済は、回復の傾向が見られるものの、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、依然として厳しい状況が続いています。
わが国の経済も同様に持ち直しの傾向があるものの、一部に弱さが見られる等、依然として厳しい状況は継続しています。
このような事業環境の中、当社グループは引き続き、中期経営計画「TOTO WILL2022」に基づき、「日本住設事業」「中国・アジア住設事業」「米州・欧州住設事業」の3つの事業で構成される「グローバル住設事業」と「セラミック事業」「環境建材事業」で構成される「新領域事業」の2つの事業軸で活動を推進しました。
その結果、当連結会計年度の業績は、売上高が5,809億3千5百万円(前期比2.6%減)、営業利益が413億5千1百万円(前期比12.5%増)、経常利益が413億5千3百万円(前期比14.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が271億9千9百万円(前期比15.3%増)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりです。なお、セグメントごとの売上高については、外部顧客への売上高を記載しています。
②セグメントの状況
■グローバル住設事業
当連結会計年度の業績は、売上高が5,546億7千8百万円(前期比3.0%減)、営業利益が429億2千6百万円(前期比5.7%増)となりました。
a.日本住設事業
当連結会計年度の業績は、売上高が4,170億2千6百万円(前期比4.4%減)、営業利益が228億1千8百万円(前期比10.0%減)となりました。
当社グループにおいては、新型コロナウイルス感染症拡大による影響を受け、厳しい状況から持ち直しつつあるものの、依然としてショールームの来館も緊急事態宣言の影響で落ち込んでいる状況となっています。一方、新型コロナウイルス感染症拡大で衛生性への関心がより高まっており、「タッチレス商品」である自動水栓の販売が好調です。しかし、第2四半期までの影響が大きく、リモデル・新築ともに前年を下回る実績となりました。
TOTO、DAIKEN、YKK APでは、これからも安心して暮らせる、人と地球にやさしい家づくりの視点「グリーンリモデル」に基づいて、新しい生活様式に対応した提案とお客様のさまざまな暮らしの想いをかなえるライフスタイルの提案「十人十家」を推進しています。
当社が創り出した清潔なトイレ文化を世界へ発信していくことに加え、新型コロナウイルス感染症拡大を踏まえ衛生的な空間と新しい生活様式に対応した商品の提案・開発を強化しています。
b.中国・アジア住設事業
<中国大陸事業>当連結会計年度の業績は、売上高が695億6百万円(前期比3.7%増)、営業利益が126億5千2百万円(前期比24.1%増)となりました。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けたものの、その後順調に市況が回復し増益となりました。
当社グループにおいては、新型コロナウイルス感染症拡大による市場環境や消費者の購買行動の変化などに注視しつつ、高級ブランドとしての強みを活用し、引き続き事業活動を推進しています。
また、中国国内の長期的な市場成長による需要増に対応するため、効率的な生産と最適な供給体制の構築を進めています。加えて、「ウォシュレット」のプロモーション強化を通じて普及拡大に努めています。
<アジア・オセアニア事業>当連結会計年度の業績は、一部地域では新型コロナウイルス感染症拡大の影響はほぼなかったものの、その他の多くの国・地域で依然として影響を受けており、売上高が281億8千4百万円(前期比13.5%減)、営業利益が55億1千6百万円(前期比2.0%増)となりました。
当社グループにおいては、世界の供給基地としてベトナム、タイでの生産体制を充実させると共に、新興国市場での販売力を強化しています。また、日本発の高級ブランドとしての認知を活かした事業活動を推進しています。
各国・地域の市場成長に合わせて、5スターホテルや高級コンドミニアムなどの著名物件や、個別散在物件の受注強化のため、販売網の強化や積極的なプロモーション展開による「ウォシュレット」の普及、アフターサービス体制の整備に取り組んでいます。
c.米州・欧州住設事業
<米州事業>当連結会計年度の業績は、売上高が359億7千2百万円(前期比10.6%増)、営業利益が29億3千5百万円(前期比362.1%増)となりました。
上半期は新型コロナウイルス感染症拡大の影響により事業活動の停止を余儀なくされましたが、北米を中心に「ウォシュレット」の需要が急増するなど温水洗浄便座を取り巻く市場環境が大きく変化しており、本格的な普及段階へと移行しつつあります。また、衛生性を重視した「タッチレス商品」も堅調です。
当社グループにおいては、中高級市場において清潔機能を中心に価値伝達を強化、商品優位性によってブランド価値を高め、競合他社との差別化を図っており、「ウォシュレット」をはじめ、高い節水性能(洗浄水量3.8L)を有する節水便器、快適性、デザイン性がお客様に評価されている「ネオレスト」などの採用が増加しています。
ショールーム展示拡充やホームページの充実、eコマース整備など、お客様接点の強化や効率的な供給体制づくりを推進しています。
<欧州事業>当連結会計年度の業績は、売上高が39億8千8百万円(前期比6.2%増)、営業損失が9億9千5百万円(前連結会計年度は営業損失9億6千7百万円)となりました。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、事業活動の制限を余儀なくされましたが、引き続き欧州のお客様の嗜好に沿うデザイン性の高い商品の販売、ショールーム展示を通じてお客様への価値訴求を強化しています。
当社グループにおいては、ドイツ、フランス、イギリスを中心に、販売チャネルの構築及び著名物件の獲得を進めており、販売代理店におけるショールーム展示の質の向上や、施工店の開拓・拡大に注力しています。「ウォシュレット」や「ネオレスト」など差別化商品の認知が向上し、ホテルなどの高級現場における商品の採用が進んでいます。
■新領域事業
当連結会計年度の業績は、売上高が259億9千万円(前期比7.3%増)、営業利益が8億9千5百万円(前連結会計年度は営業損失4億4千8百万円)となりました。
<セラミック事業>当連結会計年度の業績は、売上高が201億6千6百万円(前期比20.8%増)、営業利益が16億3千2百万円(前連結会計年度は営業損失8千4百万円)となりました。
当社グループにおいては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けたものの、半導体・表示デバイス等の先端デバイスの需要が増加したことにより、それらの製造装置に採用されている当社セラミック製品の売上も増加しました。
取引先の需要変化に対応できるよう、もの創りを抜本的に改革し、生産性向上に取り組むことで、強固な事業基盤の構築を目指しています。
<環境建材事業>当連結会計年度の業績は、売上高が58億2千4百万円(前期比22.8%減)、営業損失が7億3千6百万円(前連結会計年度は営業損失3億6千4百万円)となりました。
当社グループにおいては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により売上は前年より減少しました。
■その他
<社外からの評価について>・ESG投資指標に選定
ESG投資の世界的指数である「FTSE4Good Index Series」の構成銘柄に5年連続で選定されると共に、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)によって採用されている4つのESG投資指数である「FTSE Blossom Japan Index」、「S&P/JPXカーボン・エフィシェント指数」、「MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数」、及び「MSCI 日本株女性活躍指数(WIN)」にも継続して選定されました。
また、「Dow Jones Sustainability Indices」 の「World Index」の構成銘柄に、米国のS&P Global社が選定する「S&P Global Sustainability Awards 2021」では「ブロンズクラス」に選定されました。
これらの指標に選定されたことは、当社グループのESGに配慮した事業活動、情報開示が評価されたことによるものです。引き続き、当社グループは「TOTOグローバル環境ビジョン」の活動を通じて、経営とCSRの更なる一体化を図り、企業価値向上を目指していきます。
・第三セクター TOTO特例子会社「サンアクアTOTO」がJIS認証取得
福岡県、北九州市、TOTOとの共同出資で設立したサンアクアTOTO株式会社が、日本産業規格「JISB2061 給水栓」の認証を取得しました。
今回の取得により、2020年4月から品質の証である「JISマーク」の付いた製品を製造・出荷できるようになり、さらなる雇用創出につながることが期待できます。
・デザインへの評価
特許庁が知的財産権制度の有効活用や発展などに貢献した個人や企業を表彰する「令和2年度知財功労賞」において、「デザイン経営企業」として表彰されました。また、2017年8月より生産・販売している「ネオレストNX」の意匠が、公益社団法人発明協会主催の「令和2年度全国発明表彰」において、「発明賞」を受賞しました。加えて、国際的に権威のあるデザイン賞である「レッドドット・デザイン賞2021」において、プロダクトデザインのカテゴリーで6商品が受賞しました。このうち「アクアオート コンテンポラリータイプ(オーバル)」は最優秀賞である「ベスト・オブ・ザ・ベスト」に選出されました。当社としてのレッドドット・デザイン賞受賞は9年連続、「ベスト・オブ・ザ・ベスト」の受賞は2回目となります。
当社グループは「健康で文化的な生活を提供したい」という創立時からのスピリットを脈々と受け継ぎ、さまざまな取り組みを続けています。「デザインと機能の高度な融合」を当社のデザイン経営の根幹とし、商品企画開発プロセス、お客様ニーズの分析、当社独自技術の研究開発推進など、あらゆる価値創造活動で、今後も挑戦と進化を続けていきます。
・「2020年度建築設備技術遺産」に「ネオレストEX」が認定
一般社団法人建築設備技術者協会が主催する、「2020年度建築設備技術遺産」に、ウォシュレット一体形便器「ネオレストEX」が、認定されました。
今回の認定は、従来、便器後方に設置されていたタンクを無くした「タンクレス便器」を実現したことにより、トイレの空間づくりの自由度を高めたことから、建築設備として価値ある製品と認められたことによるものです。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の期末残高は1,414億1千9百万円となり、前連結会計年度末の1,017億1千1百万円に比べ、397億7百万円の資金増加となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により595億5千1百万円の収入となりました。これは、税金等調整前当期純利益390億6千4百万円、減価償却費252億3千1百万円、補償金の受取額54億2千9百万円、仕入債務の増加額46億7千8百万円等の収入と、売上債権の増加額62億5千8百万円、法人税等の支払額96億1千8百万円等の支出によるものです。前連結会計年度で比較すると、42億9千2百万円の収入減少となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により426億2千2百万円の支出となりました。これは、定期預金の払戻による収入33億8千3百万円等の収入と、有形固定資産の取得による支出387億3千7百万円、無形固定資産の取得による支出49億9千4百万円、定期預金の預入による支出21億8千5百万円等の支出によるものです。前連結会計年度で比較すると、59億1千7百万円の支出増加となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により227億2百万円の収入となりました。これは、コマーシャル・ペーパーの発行による収入406億円、短期借入金の増加298億5千1百万円等の収入と、コマーシャル・ペーパーの償還による支出336億円、配当金の支払額127億4百万円等の支出によるものです。前連結会計年度で比較すると、435億8千万円の収入増加となりました。
(3)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要は、運転資金と設備投資があります。
運転資金としては、製品製造にかかる原材料等の購入費や管理費等があります。
設備投資としては、生産設備への投資、生産工場への投資や、ショールーム投資、情報化投資等があります。
配当性向につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益の40%を目処とし、業績に連動した利益還元を目指しつつ、安定的な配当の維持に努めてまいります。
当社グループの資金調達は、設備投資に必要な資金及びその他の所要資金には手元資金を充当することを基本方針とし、その他ではグループ内ファイナンスを有効に活用することにより、効率的な資金調達をしています。
当期は、新型コロナウイルス感染症拡大による今後の更なる経済環境の悪化に備えて十分な手元流動性を確保すべく資金調達を行いました。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成にあたり用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)1.金額は、売価換算値で表示しています。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(2)受注実績
当社グループは概ね見込生産方式を採っていますので、受注の実績については記載を省略しています。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
前連結会計年度、当連結会計年度共に販売実績が総販売実績の100分の10以上を占める相手先がないため、記載を省略しています。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(1)業績
①当連結会計年度の状況
当連結会計年度(2020年4月1日から2021年3月31日まで)における世界経済は、回復の傾向が見られるものの、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、依然として厳しい状況が続いています。
わが国の経済も同様に持ち直しの傾向があるものの、一部に弱さが見られる等、依然として厳しい状況は継続しています。
このような事業環境の中、当社グループは引き続き、中期経営計画「TOTO WILL2022」に基づき、「日本住設事業」「中国・アジア住設事業」「米州・欧州住設事業」の3つの事業で構成される「グローバル住設事業」と「セラミック事業」「環境建材事業」で構成される「新領域事業」の2つの事業軸で活動を推進しました。
その結果、当連結会計年度の業績は、売上高が5,809億3千5百万円(前期比2.6%減)、営業利益が413億5千1百万円(前期比12.5%増)、経常利益が413億5千3百万円(前期比14.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が271億9千9百万円(前期比15.3%増)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりです。なお、セグメントごとの売上高については、外部顧客への売上高を記載しています。
②セグメントの状況
■グローバル住設事業
当連結会計年度の業績は、売上高が5,546億7千8百万円(前期比3.0%減)、営業利益が429億2千6百万円(前期比5.7%増)となりました。
a.日本住設事業
当連結会計年度の業績は、売上高が4,170億2千6百万円(前期比4.4%減)、営業利益が228億1千8百万円(前期比10.0%減)となりました。
当社グループにおいては、新型コロナウイルス感染症拡大による影響を受け、厳しい状況から持ち直しつつあるものの、依然としてショールームの来館も緊急事態宣言の影響で落ち込んでいる状況となっています。一方、新型コロナウイルス感染症拡大で衛生性への関心がより高まっており、「タッチレス商品」である自動水栓の販売が好調です。しかし、第2四半期までの影響が大きく、リモデル・新築ともに前年を下回る実績となりました。
TOTO、DAIKEN、YKK APでは、これからも安心して暮らせる、人と地球にやさしい家づくりの視点「グリーンリモデル」に基づいて、新しい生活様式に対応した提案とお客様のさまざまな暮らしの想いをかなえるライフスタイルの提案「十人十家」を推進しています。
当社が創り出した清潔なトイレ文化を世界へ発信していくことに加え、新型コロナウイルス感染症拡大を踏まえ衛生的な空間と新しい生活様式に対応した商品の提案・開発を強化しています。
b.中国・アジア住設事業
<中国大陸事業>当連結会計年度の業績は、売上高が695億6百万円(前期比3.7%増)、営業利益が126億5千2百万円(前期比24.1%増)となりました。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けたものの、その後順調に市況が回復し増益となりました。
当社グループにおいては、新型コロナウイルス感染症拡大による市場環境や消費者の購買行動の変化などに注視しつつ、高級ブランドとしての強みを活用し、引き続き事業活動を推進しています。
また、中国国内の長期的な市場成長による需要増に対応するため、効率的な生産と最適な供給体制の構築を進めています。加えて、「ウォシュレット」のプロモーション強化を通じて普及拡大に努めています。
<アジア・オセアニア事業>当連結会計年度の業績は、一部地域では新型コロナウイルス感染症拡大の影響はほぼなかったものの、その他の多くの国・地域で依然として影響を受けており、売上高が281億8千4百万円(前期比13.5%減)、営業利益が55億1千6百万円(前期比2.0%増)となりました。
当社グループにおいては、世界の供給基地としてベトナム、タイでの生産体制を充実させると共に、新興国市場での販売力を強化しています。また、日本発の高級ブランドとしての認知を活かした事業活動を推進しています。
各国・地域の市場成長に合わせて、5スターホテルや高級コンドミニアムなどの著名物件や、個別散在物件の受注強化のため、販売網の強化や積極的なプロモーション展開による「ウォシュレット」の普及、アフターサービス体制の整備に取り組んでいます。
c.米州・欧州住設事業
<米州事業>当連結会計年度の業績は、売上高が359億7千2百万円(前期比10.6%増)、営業利益が29億3千5百万円(前期比362.1%増)となりました。
上半期は新型コロナウイルス感染症拡大の影響により事業活動の停止を余儀なくされましたが、北米を中心に「ウォシュレット」の需要が急増するなど温水洗浄便座を取り巻く市場環境が大きく変化しており、本格的な普及段階へと移行しつつあります。また、衛生性を重視した「タッチレス商品」も堅調です。
当社グループにおいては、中高級市場において清潔機能を中心に価値伝達を強化、商品優位性によってブランド価値を高め、競合他社との差別化を図っており、「ウォシュレット」をはじめ、高い節水性能(洗浄水量3.8L)を有する節水便器、快適性、デザイン性がお客様に評価されている「ネオレスト」などの採用が増加しています。
ショールーム展示拡充やホームページの充実、eコマース整備など、お客様接点の強化や効率的な供給体制づくりを推進しています。
<欧州事業>当連結会計年度の業績は、売上高が39億8千8百万円(前期比6.2%増)、営業損失が9億9千5百万円(前連結会計年度は営業損失9億6千7百万円)となりました。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、事業活動の制限を余儀なくされましたが、引き続き欧州のお客様の嗜好に沿うデザイン性の高い商品の販売、ショールーム展示を通じてお客様への価値訴求を強化しています。
当社グループにおいては、ドイツ、フランス、イギリスを中心に、販売チャネルの構築及び著名物件の獲得を進めており、販売代理店におけるショールーム展示の質の向上や、施工店の開拓・拡大に注力しています。「ウォシュレット」や「ネオレスト」など差別化商品の認知が向上し、ホテルなどの高級現場における商品の採用が進んでいます。
■新領域事業
当連結会計年度の業績は、売上高が259億9千万円(前期比7.3%増)、営業利益が8億9千5百万円(前連結会計年度は営業損失4億4千8百万円)となりました。
<セラミック事業>当連結会計年度の業績は、売上高が201億6千6百万円(前期比20.8%増)、営業利益が16億3千2百万円(前連結会計年度は営業損失8千4百万円)となりました。
当社グループにおいては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けたものの、半導体・表示デバイス等の先端デバイスの需要が増加したことにより、それらの製造装置に採用されている当社セラミック製品の売上も増加しました。
取引先の需要変化に対応できるよう、もの創りを抜本的に改革し、生産性向上に取り組むことで、強固な事業基盤の構築を目指しています。
<環境建材事業>当連結会計年度の業績は、売上高が58億2千4百万円(前期比22.8%減)、営業損失が7億3千6百万円(前連結会計年度は営業損失3億6千4百万円)となりました。
当社グループにおいては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により売上は前年より減少しました。
■その他
<社外からの評価について>・ESG投資指標に選定
ESG投資の世界的指数である「FTSE4Good Index Series」の構成銘柄に5年連続で選定されると共に、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)によって採用されている4つのESG投資指数である「FTSE Blossom Japan Index」、「S&P/JPXカーボン・エフィシェント指数」、「MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数」、及び「MSCI 日本株女性活躍指数(WIN)」にも継続して選定されました。
また、「Dow Jones Sustainability Indices」 の「World Index」の構成銘柄に、米国のS&P Global社が選定する「S&P Global Sustainability Awards 2021」では「ブロンズクラス」に選定されました。
これらの指標に選定されたことは、当社グループのESGに配慮した事業活動、情報開示が評価されたことによるものです。引き続き、当社グループは「TOTOグローバル環境ビジョン」の活動を通じて、経営とCSRの更なる一体化を図り、企業価値向上を目指していきます。
・第三セクター TOTO特例子会社「サンアクアTOTO」がJIS認証取得
福岡県、北九州市、TOTOとの共同出資で設立したサンアクアTOTO株式会社が、日本産業規格「JISB2061 給水栓」の認証を取得しました。
今回の取得により、2020年4月から品質の証である「JISマーク」の付いた製品を製造・出荷できるようになり、さらなる雇用創出につながることが期待できます。
・デザインへの評価
特許庁が知的財産権制度の有効活用や発展などに貢献した個人や企業を表彰する「令和2年度知財功労賞」において、「デザイン経営企業」として表彰されました。また、2017年8月より生産・販売している「ネオレストNX」の意匠が、公益社団法人発明協会主催の「令和2年度全国発明表彰」において、「発明賞」を受賞しました。加えて、国際的に権威のあるデザイン賞である「レッドドット・デザイン賞2021」において、プロダクトデザインのカテゴリーで6商品が受賞しました。このうち「アクアオート コンテンポラリータイプ(オーバル)」は最優秀賞である「ベスト・オブ・ザ・ベスト」に選出されました。当社としてのレッドドット・デザイン賞受賞は9年連続、「ベスト・オブ・ザ・ベスト」の受賞は2回目となります。
当社グループは「健康で文化的な生活を提供したい」という創立時からのスピリットを脈々と受け継ぎ、さまざまな取り組みを続けています。「デザインと機能の高度な融合」を当社のデザイン経営の根幹とし、商品企画開発プロセス、お客様ニーズの分析、当社独自技術の研究開発推進など、あらゆる価値創造活動で、今後も挑戦と進化を続けていきます。
・「2020年度建築設備技術遺産」に「ネオレストEX」が認定
一般社団法人建築設備技術者協会が主催する、「2020年度建築設備技術遺産」に、ウォシュレット一体形便器「ネオレストEX」が、認定されました。
今回の認定は、従来、便器後方に設置されていたタンクを無くした「タンクレス便器」を実現したことにより、トイレの空間づくりの自由度を高めたことから、建築設備として価値ある製品と認められたことによるものです。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の期末残高は1,414億1千9百万円となり、前連結会計年度末の1,017億1千1百万円に比べ、397億7百万円の資金増加となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により595億5千1百万円の収入となりました。これは、税金等調整前当期純利益390億6千4百万円、減価償却費252億3千1百万円、補償金の受取額54億2千9百万円、仕入債務の増加額46億7千8百万円等の収入と、売上債権の増加額62億5千8百万円、法人税等の支払額96億1千8百万円等の支出によるものです。前連結会計年度で比較すると、42億9千2百万円の収入減少となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により426億2千2百万円の支出となりました。これは、定期預金の払戻による収入33億8千3百万円等の収入と、有形固定資産の取得による支出387億3千7百万円、無形固定資産の取得による支出49億9千4百万円、定期預金の預入による支出21億8千5百万円等の支出によるものです。前連結会計年度で比較すると、59億1千7百万円の支出増加となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により227億2百万円の収入となりました。これは、コマーシャル・ペーパーの発行による収入406億円、短期借入金の増加298億5千1百万円等の収入と、コマーシャル・ペーパーの償還による支出336億円、配当金の支払額127億4百万円等の支出によるものです。前連結会計年度で比較すると、435億8千万円の収入増加となりました。
(3)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要は、運転資金と設備投資があります。
運転資金としては、製品製造にかかる原材料等の購入費や管理費等があります。
設備投資としては、生産設備への投資、生産工場への投資や、ショールーム投資、情報化投資等があります。
配当性向につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益の40%を目処とし、業績に連動した利益還元を目指しつつ、安定的な配当の維持に努めてまいります。
当社グループの資金調達は、設備投資に必要な資金及びその他の所要資金には手元資金を充当することを基本方針とし、その他ではグループ内ファイナンスを有効に活用することにより、効率的な資金調達をしています。
当期は、新型コロナウイルス感染症拡大による今後の更なる経済環境の悪化に備えて十分な手元流動性を確保すべく資金調達を行いました。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成にあたり用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 日本住設事業 | 349,583 | △5.6 |
| 中国大陸事業 | 83,081 | △1.7 |
| アジア・オセアニア事業 | 62,985 | 8.4 |
| 米州事業 | 33,652 | 9.8 |
| 欧州事業 | 3,080 | 5.7 |
| グローバル住設事業計 | 532,382 | △2.6 |
| セラミック事業 | 16,182 | 30.1 |
| 環境建材事業 | 5,152 | △23.3 |
| 新領域事業計 | 21,334 | 11.4 |
| 報告セグメント計 | 553,717 | △2.1 |
| その他 | - | - |
| 合計 | 553,717 | △2.1 |
(注)1.金額は、売価換算値で表示しています。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(2)受注実績
当社グループは概ね見込生産方式を採っていますので、受注の実績については記載を省略しています。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 日本住設事業 | 429,942 | △3.9 |
| 中国大陸事業 | 84,134 | △0.3 |
| アジア・オセアニア事業 | 57,434 | 0.4 |
| 米州事業 | 35,992 | 10.6 |
| 欧州事業 | 4,071 | 6.8 |
| グローバル住設事業計 | 611,574 | △2.2 |
| セラミック事業 | 20,166 | 20.8 |
| 環境建材事業 | 7,370 | △17.1 |
| 新領域事業計 | 27,536 | 7.6 |
| 報告セグメント計 | 639,111 | △1.8 |
| その他 | 316 | △3.7 |
| 内部売上消去等 | △58,492 | - |
| 合計 | 580,935 | △2.6 |
(注)1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
前連結会計年度、当連結会計年度共に販売実績が総販売実績の100分の10以上を占める相手先がないため、記載を省略しています。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。