四半期報告書-第157期第1四半期(平成27年1月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/05/11 10:47
【資料】
PDFをみる
【項目】
27項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)業績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、消費税増税前の駆け込み需要の反動減が長く尾を引いたものの、円安による外需関連企業の収益の押し上げと、雇用環境の改善から総じて景気は緩やかな回復基調が続きました。
また、世界経済は、米国ではシェールガス事業の鈍化がありながらも住宅着工件数などにおいて堅調に推移し、欧州でもロシア・ギリシャ経済の不透明さは残るものの、景気に持ち直しの動きが見られ、アジアでは、インドは景気減速が続くものの、中国は緩やかな景気拡大を続け、韓国、台湾は景気の持ち直しが見られました。
このような状況の中、当社グループを取り巻く事業環境は、一部に需要回復の兆しはあるものの、依然厳しい状況で推移しました。損益改善に向け、海外展開の強化、価格改定、コスト削減活動等にグループ一丸となって取組んでまいりました結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高64億3千9百万円(前年同四半期比1.5%減)、営業利益4億3千8百万円(前年同四半期は営業損失3千2百万円)、経常利益3億7千5百万円(前年同四半期は経常損失1億7千万円)、四半期純利益2億3百万円(前年同四半期は四半期純損失1億1千3百万円)と減収ながら利益計上となりました。
なお、セグメント別の業績は次のとおりであります。
(炭素製品関連)
電極部門は、国内については電炉業界の需要は引き続き低迷し、海外についても依然厳しい環境のなか、販売価格の改善に向け、低価格品の販売抑制を進めたことから販売数量は減少いたしましたが、利益面では改善いたしました。
ファインカーボン部門は、半導体市場、太陽電池市場の一部に回復が見られ、炭素繊維および特殊炭素材料については僅かに販売数量の改善は見られました。しかし新規設備投資等の本格的な回復には至らず、依然低水準の販売状況となっております。また、リチウムイオン電池負極材は販売量の低迷が続いております。
一方で、炭化けい素繊維の販売は堅調に推移いたしました。また、不浸透黒鉛製品の販売につきましても概ね順調に推移いたしました。
この結果、売上高は61億7千1百万円(前年同四半期比1.4%減)と減収ながら、セグメント利益(営業利益)は3億7千2百万円(前年同四半期は営業損失1億6百万円)となりました。
(不動産賃貸関連)
賃貸オフィスビルの稼働率は前年同四半期と変化なく推移したことから、売上高は1億3千6百万円(前年同四半期比0.0%増)、セグメント利益(営業利益)は5千7百万円(前年同四半期比0.3%増)となりました。
(その他)
産業用機械の受注が低調に推移しましたことから、売上高は1億3千1百万円(前年同四半期比7.8%減)、セグメント利益(営業利益)は8百万円(前年同四半期比46.9%減)となりました。
(2)財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間における総資産は、558億7千9百万円となり、前連結会計年度末に比べ12億3千5百万円の減少となりました。流動資産は、たな卸資産の増加4億2千4百万円がありましたが、売上債権の減少15億2千1百万円により、304億6千1百万円と前連結会計年度末に比べ11億7千7百万円の減少となりました。固定資産は、投資有価証券の時価上昇等3億4千1百万円、投資その他の資産の従業員等生命保険掛金の増加8千4百万円がありましたが、有形固定資産の減価償却の進捗6億7百万円により、254億1千7百万円と前連結会計年度末に比べ5千7百万円の減少となりました。
負債は、190億4千6百万円となり、前連結会計年度末に比べ13億7千7百円の減少となりました。流動負債は、仕入債務の減少4億7千9百万円、短期借入金の減少1億4千8百万円により、146億8千6百万円と前連結会計年度末に比べ10億4千1百万円の減少となりました。固定負債は、長期借入金の約定返済などにより前連結会計年度末に比べ3億3千5百万円減少し、43億5千9百万円となりました。
純資産は、配当金の支払5億6千8百万円及び四半期純利益2億3百万円並びにその他有価証券評価差額金の増加3億1千9百万円により、368億3千3百万円と前連結会計年度末に比べ1億4千2百万円の増加となりました。
(3)研究開発活動
当社グループの当第1四半期連結累計期間における研究開発費の総額は6千2百万円(全額炭素製品関連セグメント)であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。